●御籤占式(みくじうらないしき)とは?

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本楽で渡祭する各町内の祭車の順番を決めるための行事である。現在は、毎年六月第一日曜日の午後一時から春日神社拝殿で行っている。
昭和四十六年(1971)に本楽が八月第一日曜日になってからは、御籤占式を七月第一日曜日に行ってきたが、祭車の順番が決まってからの準備が難しいことから、御籤占式の期日が早くなった。

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参加するのは、神職、神社役員(保存会役員)、各町内の祭事長、青年連盟三役である。
服装は正装であり、神社役員は羽織袴、祭事長は自分の町内の浴衣に羽織、青年連盟三役は連盟の羽織袴である。

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祭事長が神社に到着すると、神社役員が正午から着到簿を用意して受付を行っており、この到着した順番で拝殿でのくじ引き順を決める予備抽選を行う。

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御籤占式では、祭祀(さいし)の後、拝殿で祭事委員が中心となり、各町の祭事長が予備抽選で決まった順にくじ引きを行い、本楽の渡祭順が決定する。各町の祭車は、このときに祭事長の引いたくじの番号の順番に渡祭をするのである。

その年の一番をひいた祭車を「花車」といい、引いた町は、名誉ある事として、花車を引いた町はお祝いをする町もある。また、本楽の花車渡祭に先駆けて執り行われる渡祭始式においては、近年、花車町より神々に対し、献酒やお餅等、供え物が奉納されることが多く見られる。

各町の祭事長がくじを引くと、年番祭事委員が「○○町○番」と読み上げ、祭事委員が記録する。
また、青年連盟三役が当該町の名札を拝殿前の順番表に掲げる。

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御籤占式の際には、各町の関係者などが少しでも早く順番を知ろうと拝殿前に集まっており、各祭事長が札を引くたびに、当該町の名札を拝殿前の渡祭順番表に掲げ、速報するような形になっている。この渡祭順番表は、すべての町内の名札が掲げられた後、そのままその年の石取祭が終了するまで掲示されている。