治水と利水の歴史コンピュータと電力の話

2009年10月02日

データセンターとは

データセンター データセンターを使わない場合、コンピュータとネットワークを使う組織では、専用のコンピュータルームを設置する必要があります。

 

これらのコンピュータルームは通常はオフィスの一角に置かれていましたが、最近は専用の設備を備えたコンピュータルームに設置されます。

個人情報や住民台帳、患者のカルテのような重要な情報に、簡単にアクセスできないように、入退出が管理され、簡単に覗き込まれないよう窓が無く、コンピュータを冷却するための二重化された冷房装置を備える必要があります。

コンピュータを管理するためのシステム担当者は、組織の情報化のプランニングから、コンピュータの管理、セッティング、電源や空調の管理まで全てをこなすプロフェッショナルとして雇用されます。

最近はコンピュータの集積度が上がり、重量、電力消費量もあがるため、多くの新築のビジネスビルは、ビルの中央にコンピュータ室を設置する前提で設計され、耐震性のある設計になっていますが、賃貸料もそれなりに高額になります。また、二重の冷却装置、効率化できないコンピュータ資源のため大量の電力を24時間365日消費します。

大都市の都市廃熱の5%はコンピュータの利用によるものとも言われます。

しかし、俗に言われるブロードバンドの普及により、簡単に容量の大きな回線が利用できるようになりました。通信データは光と同じスピードで移動できますが、一車線道路と畦道が交わる交差点があるルートよりも、シンプルな三車線の自動車専用道路の方が時間単位の交通量が増えるということです。

そこで、電源や空調を管理し、強化された構造物に集中した管理体制を準備したデータセンターに、構内システムの一部を移設します。

これにより、ビル全体のエネルギー消費量を下げ、システム担当者は、役所、公機関、企業、開発など組織業務の情報化のプランニング、利用者へのヘルプサービスに集中することができます。

コンピュータ資源もデータセンターで一括して管理されるため、利用する電力や空調の管理、コンピュータ資源の効率的な利用ができるようになります。

データセンターを利用することで、地域全体、業界全体、ひいては地球全体の限られた資源を有効に使うことができるのです。いわば高価な農機具をそれぞれの農家が所有して維持するよりも、作業組合で共同利用するようなものだと考えてみてください。

北海道にデータセンターを作る優位な点は、冷房効率の高さと、広い土地が確保しやすく、コストの低い低層のデータセンターを建設できることです。20階立てのコンクリートの塊を都市圏に作るより、平屋で1Fだけ強化した建物を過疎地に創った方が有利だということです。



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