2015年05月18日
都市型DC、郊外型DC、地方型DC
都市型DC、郊外型DC、地方型DC
どういう違いがあるのでしょうか。
都市型DC
交通の便がよく、都心の高層ビル内にあり、駅から数分、セキュリティが高く、非常に高価。建物自体は事業者が所有しているのではなく、××不動産ビルなんて所の20階から29階までDCとしている、などというケースが多い。下手をすると、地下鉄の改札からノーチェックでDCのフロアまでは入り込めるケースもあるが、まぁそう言う所はまれ。ほとんど受付を通さないとエレベータも止まらない。
あまりに単価が高い事と、DCとして設計された建物ではないケースでは、想定外の重量で床が抜けそうなので、実際のスペース効率はひどく悪く、「選ばれた客」以外は断られる事もある。何しろフロアの半分は空いているのだが、機器の重量に耐えられないのだ。当然単価に跳ね返ってくる。 環境負荷なんて考えないからPUEは2.0以上ある事も当たり前で、そもそも機器が半分も入っていない部屋をガンガン冷やすため、凄いエネルギーを消費する。
しかし、事業者自身がDCとして設計した建物も多い。DC以外の利用目的がないため、単価はやっぱり非常に高い。ちょっと外れた湾岸地区なら倉庫から改造された建物もある。
ニーズは高いのだが、そもそも希少価値があるので、お値段も高い。
事業者のエンジニアの専門性もプライドも高い。
事業者の自社ビルじゃない場合は、当然「DCの引っ越し」という大事業があるわけです。容易ではないでしょうね。
郊外型DC
交通の便は一般的に悪い。都心のターミナル駅から電車に3回くらい乗り換えて1時間半、多くは郊外の住宅地で駅からバスで10分、徒歩5分のロケーション。大雨が降ったら行きたくない。数階建ての低層ビルで、事業者がビルを所有しているケースが多い。あるいは、倉庫会社などが、空き倉庫を使ってDCに転用しているケースがある。
エンジニアのレベルは一般的に高くはない。DC専門業者ならまだしも、大手のSI事業者がやっている場合は「メンタル系」のやっちゃった経験者や、吸収合併した顧客のシステム子会社社員に、顧客の依頼で出向させて遠距離通勤を強いて「リストラ部屋」代わりに勤務させているケースも多く、優秀なエンジニアはほとんど外注の派遣社員や、常駐している業務提携先のエンジニアが多く、正社員のモチベーションはメチャクチャ低い所もある。
そもそも業界の流行を後追いして、自社の技術力ではなく、下請けの他人のフンドシを借りて仕事をするSI事業者がやっている事は、レベルが低く、オーバースペックな設備を顧客に売るのが商売なので、これはこれで止むを得ないのかもしれない。
設備は思い切って設計できるため、免振床から生体認証、金属探知機、双発のディーゼル発電機など、事業者が思いっきりジマンできる面白いギミックが沢山詰め込む事ができる。何しろ、ビルの中で一番怪しい事をしそうな入館者は、センターの運営事業者自身の従業員だからである。
事業者は儲かっていないが、建設会社や設備関連の業者は笑いが止まらない。もっとも、顧客に買い取った大手さんの「いい顧客」を抱えているし、そういう顧客はシステム部門の専門家を丸ごとを売却してしまったため、価格を正当に評価できる人が居ないから「そんなもんか」程度に気軽にお金を落としてくれる。
首都圏から近いので、こういうシカケは年に一度くらいは顔を出す顧客受けには良いだろう。
サービスはそこそこ、単価もそこそこ。質は設備以外は期待しない方がいい。元々都市のヒートアイランド化と、東京湾から離れた内陸にあるため、PUEは恐ろしく高い。当然電源コストも高いので、決して安いとは言えない。元々都心型DCの受け皿なので、それなりに稼働率は高い。お値段も、それなりの設備を見ればわかる通り、決して安くはない。
地方型DC
本来ホスティングの為に設計されたところが多く、ハウジング向けではない。それでも、BCP拠点としてバックアップ用途に検討される事が多い。単価は安いが、年に一度もいくかどうかなので、存在すら忘れてしまう事もある。ハウジングするなら自己責任のリモート管理は必須。でもハウジングは止めた方がいい。多くの場合、非常に低い電力消費で動かすため、PUEは1.1前後が多く、そのレベルを目標としている。
エンジニアの専門性は高いが、ある意味では「専門バカ」に陥りやすい。どうも地方で仕事をしていると、専門性は高いが、世俗にいい意味でも悪い意味でも染まっていない。
質は高いが、ハウジングで利用するのは疑問。やっぱり「サービス」としてメニューから選択する方が正解。サービスとして見た場合、単価は馬鹿みたいに安い。IaaS や SaaS のクラウドサービスとして利用するのは正しい選択。
ホワイトデータセンター構想
どういう違いがあるのでしょうか。
都市型DC
交通の便がよく、都心の高層ビル内にあり、駅から数分、セキュリティが高く、非常に高価。建物自体は事業者が所有しているのではなく、××不動産ビルなんて所の20階から29階までDCとしている、などというケースが多い。下手をすると、地下鉄の改札からノーチェックでDCのフロアまでは入り込めるケースもあるが、まぁそう言う所はまれ。ほとんど受付を通さないとエレベータも止まらない。
あまりに単価が高い事と、DCとして設計された建物ではないケースでは、想定外の重量で床が抜けそうなので、実際のスペース効率はひどく悪く、「選ばれた客」以外は断られる事もある。何しろフロアの半分は空いているのだが、機器の重量に耐えられないのだ。当然単価に跳ね返ってくる。 環境負荷なんて考えないからPUEは2.0以上ある事も当たり前で、そもそも機器が半分も入っていない部屋をガンガン冷やすため、凄いエネルギーを消費する。
しかし、事業者自身がDCとして設計した建物も多い。DC以外の利用目的がないため、単価はやっぱり非常に高い。ちょっと外れた湾岸地区なら倉庫から改造された建物もある。
ニーズは高いのだが、そもそも希少価値があるので、お値段も高い。
事業者のエンジニアの専門性もプライドも高い。
事業者の自社ビルじゃない場合は、当然「DCの引っ越し」という大事業があるわけです。容易ではないでしょうね。
郊外型DC
交通の便は一般的に悪い。都心のターミナル駅から電車に3回くらい乗り換えて1時間半、多くは郊外の住宅地で駅からバスで10分、徒歩5分のロケーション。大雨が降ったら行きたくない。数階建ての低層ビルで、事業者がビルを所有しているケースが多い。あるいは、倉庫会社などが、空き倉庫を使ってDCに転用しているケースがある。
エンジニアのレベルは一般的に高くはない。DC専門業者ならまだしも、大手のSI事業者がやっている場合は「メンタル系」のやっちゃった経験者や、吸収合併した顧客のシステム子会社社員に、顧客の依頼で出向させて遠距離通勤を強いて「リストラ部屋」代わりに勤務させているケースも多く、優秀なエンジニアはほとんど外注の派遣社員や、常駐している業務提携先のエンジニアが多く、正社員のモチベーションはメチャクチャ低い所もある。
そもそも業界の流行を後追いして、自社の技術力ではなく、下請けの他人のフンドシを借りて仕事をするSI事業者がやっている事は、レベルが低く、オーバースペックな設備を顧客に売るのが商売なので、これはこれで止むを得ないのかもしれない。
設備は思い切って設計できるため、免振床から生体認証、金属探知機、双発のディーゼル発電機など、事業者が思いっきりジマンできる面白いギミックが沢山詰め込む事ができる。何しろ、ビルの中で一番怪しい事をしそうな入館者は、センターの運営事業者自身の従業員だからである。
事業者は儲かっていないが、建設会社や設備関連の業者は笑いが止まらない。もっとも、顧客に買い取った大手さんの「いい顧客」を抱えているし、そういう顧客はシステム部門の専門家を丸ごとを売却してしまったため、価格を正当に評価できる人が居ないから「そんなもんか」程度に気軽にお金を落としてくれる。
首都圏から近いので、こういうシカケは年に一度くらいは顔を出す顧客受けには良いだろう。
サービスはそこそこ、単価もそこそこ。質は設備以外は期待しない方がいい。元々都市のヒートアイランド化と、東京湾から離れた内陸にあるため、PUEは恐ろしく高い。当然電源コストも高いので、決して安いとは言えない。元々都心型DCの受け皿なので、それなりに稼働率は高い。お値段も、それなりの設備を見ればわかる通り、決して安くはない。
地方型DC
本来ホスティングの為に設計されたところが多く、ハウジング向けではない。それでも、BCP拠点としてバックアップ用途に検討される事が多い。単価は安いが、年に一度もいくかどうかなので、存在すら忘れてしまう事もある。ハウジングするなら自己責任のリモート管理は必須。でもハウジングは止めた方がいい。多くの場合、非常に低い電力消費で動かすため、PUEは1.1前後が多く、そのレベルを目標としている。
エンジニアの専門性は高いが、ある意味では「専門バカ」に陥りやすい。どうも地方で仕事をしていると、専門性は高いが、世俗にいい意味でも悪い意味でも染まっていない。
質は高いが、ハウジングで利用するのは疑問。やっぱり「サービス」としてメニューから選択する方が正解。サービスとして見た場合、単価は馬鹿みたいに安い。IaaS や SaaS のクラウドサービスとして利用するのは正しい選択。
ホワイトデータセンター構想