2008年07月
2008年07月17日
ユーフォニアム協奏曲

指揮は、若手の小林恵子さん。なんと、自分より年下の女性の指揮で、作品が初演されると言うのは、私にとっても初体験!
私も、良い歳になって来た訳ですね。(笑)
古典的な三楽章からなる協奏曲で、演奏時間は約20分ほどです。
まだお会いしたことはないのですが、外囿さんの奥様はOboe奏者と言うことにヒントを貰って、二楽章ではソロEuphoniumとOboeが対話するスタイルになっています。
(2006年に書いたトロンボーン協奏曲では二楽章がソロTromboneとClarinetのデュエットでしたから、非常に共通する世界が繰り広げられます。これも、いたるワールド?)
いつか、奥様とのデュエットを実現してもらえると良いな〜♪
写真は演奏会の後、トリフォニーの楽屋にて。
左から指揮者の小林恵子さん。
中央は、ちょっとよそ見をしてしまった私…
右が、外囿祥一郎三等空尉であります。
2008年07月07日
響宴X 21世紀の吹奏楽 vol.1

響宴X 21世紀の吹奏楽 vol.1(2007年)
[BOCD-7478,7479]
2003年7月4日、京都市交響楽団の定期演奏会を聴きに行きました。
岩城宏之さんの指揮で、メインがラヴェルのバレエ音楽「ダフニスとクロエ」(全曲)でした。
もちろん、首席フルート奏者の清水さんのソロは素晴らしかったのですが、それ以上に印象に残ったのが、表情豊かなエスクラリネットのソロ。誰が吹いているのだろう?
終演後、当時京響のTrp.奏者だった若林先生にメール。
「ちびクラのソロが凄く素敵でした♪」
すぐに、
「あれは、小谷口直子ちゃん。この春入団した新人♪うまいよ〜(^o^)」
とお返事が届きました。
小谷口さんの採用時のポジションは2番、またはエスクラ奏者。
と言うことで、それから京響での演奏会で、編成にエスクラが入っているときが本当に楽しみでした。
「家庭交響曲」(R.シュトラウス)
「火の鳥」(ストラヴィンスキー)
「ハーリ・ヤーノシュ」(コダーイ)
「ツァラトゥストラはかく語りき」(R.シュトラウス)
「ピアノ協奏曲」(ラヴェル)
などなど。
エスクラと言う楽器は、高い音を出すための楽器ではなく、小さい楽器だからこそ、大人の女声のソプラノではなく、ボーイソプラノのような、個性豊かな表情を持っているのだと、小谷口さんの演奏するエスクラを聴いて、ますますこの楽器に惹かれて行く自分がいました。
………
何度か、このブログでも書いていますが、2006年3月、プライベートでショックな出来事があり、私は心のバランスを崩してしまいました。
大好きなはずの音楽を聴いても、演奏会に出かけても。途中で気が狂いそうになり、会場にいられないことも一度や二度ではありませんでした…
ただ、家でじっとしているのも、また辛く、2006年4月22日も、京響の定期を聴きに出かけました。
4月1日付けで、小谷口さんは首席奏者に就任していました。
もう小谷口さんのエスクラを聴く機会は無くなるのかと思うと、残念でしたけれど、2曲目に演奏された、ベートーヴェンのピアノ協奏曲を聴いて、そんな思いはどこかに行ってしまいました。
ベートーヴェンのピアノ協奏曲第一番の第二楽章。
ソロのピアノ以上に美しい歌を奏でる、クラリネットのメロディーは、涙が止まらないくらい綺麗で、
「こんなに美しいクラリネットの音を聴けるのなら、まだ生きていても良いのかもしれない」
と、当時の日記に書き留めていました。
そんな、小谷口さんに、自分の書いた協奏曲を演奏して貰えることになったと聞いたとき、ちょっと信じられない気持ちでした。
でも、12月7日の定期の後に、譜面を渡し、(この日のプログラムは、ベルリオーズの「幻想交響曲」で、久しぶりに小谷口さんのエスクラが聴けました!)
年賀状で、私の協奏曲を練習してくれていることを報告してくれて、
年が明けて2007年3月からは、伴奏をする龍谷大学吹奏楽部との練習も始まりました。
そして、2007年3月18日、東京芸術劇場で初演されたのが、このアルバムに収録された、
「ちびクラと吹奏楽のためのちっちゃな協奏曲」
本当に、素敵な演奏でした。
もちろん、ライブ故、小さな傷はありますが、小谷口さんが演奏する「ちびクラ」ことEs管の小さなクラリネットの瑞々しい音楽が、15分間、ぎっしりと詰まっています。
曲の中程に、2分ほどのカデンツァがあるのですが、あの広い広い東京芸術劇場の大ホールの隅々まで、小さなクラリネットの美しい音が響き渡っていました。
胸がいっぱいになって、涙が溢れて来たことは、一生忘れないでしょう。
若林先生が指揮をする龍谷大学吹奏楽部の伴奏も、生き生きとした演奏で、小谷口さんの演奏を、いっそう引き立ててくれています。
そして、曲が終わってからの熱狂的な拍手も、しっかり録音されています。
目をまっ赤にした私の拍手も、一緒に聞こえるかな?(笑)
購入は、
http://www.palsmusic.jp/SHOP/BOCD-7478.html
からどうぞ〜♪
追記
CDの解説に「使用楽器:YAMAH YCL-950 & 940 Ideal」とありますが、これは小谷口さんが普段吹いている並クラ(B管とA管)で、この協奏曲で吹いた楽器は、YCL-881と言うYAMAHAのEs管ですよ〜♪