2008年12月
2008年12月17日
2008年12月07日
響宴XI 21世紀の吹奏楽

響宴XI 21世紀の吹奏楽(2008年)
[BOCD-7482,7483]
2005年の1月〜2月にかけて春日部共栄中学・高校吹奏楽部の委嘱で書いた「雲に架かる橋」が収録されています。
響宴事務局とのコミュニケーション不足で、プログラムの印刷ギリギリに慌てて作品解説を送ったため、CDのブックレットにも、響宴のプログラムで使われた非常に素っ気ない曲目解説(とすら言えないもの…)が、そのまま載っています。
ちなみに、2005年5月初演と書いてありますが、実際には3月にハワイで開催された環太平洋音楽祭で初演されています。初演の指揮は顧問の都賀城太郎先生。
響宴で演奏してくれたのは、山田昌弘さんの指揮によるNTT東日本東京吹奏楽団の皆さん。
この曲は、友人の作曲家、中橋愛生くんにも指摘されましたが、まさに「F.リスト風」(笑)
同じAs-durである、「愛の夢、第三番」とか、超絶技巧練習曲第9番「回想」あたりの雰囲気が近いのでしょうかね〜?
とにかく、ロマンチックな一品です。(笑)
以前、このブログでも書いたのですが、難しいのがテンポ設定。
ピアノの独奏曲であれば、(センス良くかけられるかは別問題として)自在にかけられるルバートも、何十人も集まる吹奏楽では、当然ながらアンサンブルが非常に難しくなります。テンポの変化も、どうしても直線的になってしまいます。微妙なルバートのニュアンスをメトロノームの数値だけで表すのは限界があるし、大体ナンセンス。やっぱり、このころのロマン派の作品のうねりを指揮者が熟知して、バンドのアンサンブルがそれに応えて行くのは、アマチュアでは一筋縄でいかないのかもしれません。
と言う訳で、そんな意味で、思い描いた以上の世界ではないのですが、やはり職場のバンドでは日本トップクラスの実力だけに、要所要所で美しい響きを聞かせてくれます。特に前半と後半に置かれたEuphoniumとTrumpetの長い長い長い(本当に長〜い)大ソロは、プロの奏者でも無傷で演奏するのは難しい大変な物ですが、なかなか大健闘してくれているので、聴く価値有りです!(しかも、この人たちがいなければ、私たちは電話をかけられないんですよ〜!と言うくらい立派なお仕事もされている傍ら、これだけの演奏が出来るのは本当に素晴らしいですよ♪)
ちなみに「雲に架かる橋」が、明石海峡大橋であることが、なぜか広くばれているので、少し補足すると…
私が大学2年の頃から大学院生の頃にかけて、ちょこちょこ淡路島に通っていました。(理由は想像におまかせです!)
当時、明石海峡大橋はまだ工事中…
「早く橋が出来たら良いのにね♪」
よく、そんな会話をしながら、幾度となく工事現場を遠くから望んだのを思い出します。
でも、1995年1月…
淡路島が、ますます遠くなってしまう出来事がありました…
HPの作品リストに「淡路島 かよふ千鳥の 鳴く声に〜」と言う百人一首の歌を掲げていますが、須磨ですらたどり着くのも、ままならない状態でした…
まあ、大学院の勉強も大変になって来たので、その頃を境に淡路島に足を運ぶ機会もぐっと減ってしまいましたが、1998年に明石海峡大橋が開通した時は、なんだかとても嬉しかったのを覚えています。
本格的に開通する直前の1998年3月に、橋が歩行者に開放されたのですが、確か10万人近くの人が、このスケールの大きな橋を歩き始める光景は、なんだかとても感動的でした。
そうなんです。曲の最後の行進曲風なところは、完成したばかりの世界一の吊り橋を、10万人が一斉に歩き始めるイメージなんです♪
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