2010年10月11日

COP10 (国連の生物多様性条約第10回締約国会議) 名古屋会議  ・・・遺伝子レベルがテーマ

10月にCOP10が名古屋で開かれます。国連の生物多様性条約第10回締約国会議で日本が議長国です。

生物多様性には、3つあります。

「種の多様性」は、微生物から動植物まで地球上には多くの種が存在するということです。科学でに明らかになっている野生生物種は175万種類と言われています。そのほか科学では明らかになっていないものも入れると、推定で1億1,100万種類だそうです。

この「種の多様性」、地球の温暖化や違法伐採などによる熱帯林の減少などでどんどんとその多様性が脅かされています。
今後25年間に約4~8%の生物種か死滅するとの試算もあります。

例えば、ボルネオ島のカリマンタンやスマトラ島にだけ生息するオランウータンが絶滅の危機に瀕しています。生息地のカリマンタンの国立公園内では違法伐採が横行し、森林の減少に歯止めがかからない状態です。カリマンタンの森林地帯はこの20年で1/3が消えました。

もう一つの生息地、スマトラ島も同じです。ここでは、木材の伐採後火が放たれて熱帯林が油ヤシ農園になります。食用油、洗剤などの原料、バイオディーゼル燃料などになるため、生物多様性をはぐくむ豊かな熱帯林から、単一作物の大規模栽培地へ姿を変えます。

2つ目の多様性は「生態系の多様性」です。
自然環境や景観なども含む多様性です。湿原、干潟、森林、サンゴ礁、河川の保護など。
今から40年ほど前の1971年に締結されたラムサール条約で水鳥とその生息地である湿原の保護から始まりました。

日本はラムサール条約に1980年加入し、保護される湿地などとして、北海道の釧路湿原、クッチャロ湖、千葉県の谷津干潟、滋賀県の琵琶湖など33か所を登録保護しています。

サンゴ礁の保護などもテーマの一つで、ASEAN(東南アジア諸国連合)
は全世界のサンゴ礁の1/3を抱える地域です。また、地球上で確認された全生物種の2割近くが生息する地域でもあります。
オランウータンの生息地もインドネシアのボルネオ島のカリマンタン州、スマトラ島ですからASEANに入ります。
ASEANは生物の多様性からみて非常に大切な地域です。

「遺伝子的多様性」が3つ目の多様性です。
同じ種でも異なる遺伝子を持つことにより、形や模様、生態などに多様な個性があります。
例えば「アサリ」の貝殻模様が違うのは、遺伝子が異なるからです。

今回のCOP10名古屋会議では、この「遺伝子的多様性」が、最重要テーマの一つになっています。「遺伝資源から開発された製品がもたらす利益配分の問題」です。

先ほどのインドネシアが2007年から、WHO(世界保健機関)へのウイルス感染患者の検体提供を拒否しています。
途上国が提供した検体を基に製薬会社がワクチンを開発しても、提供国がワクチンを入手するのに多額の費用を支払うのは不公正との論理です。

インドネシアは数年前に各地で多くの犠牲者を出した、強毒性鳥インフルエンザ(H5N1)で世界最多の死者・感染者を出した国です。

もしこのインフルエンザのウィルスから新型インフルエンザが発生すれば世界で1憶人以上が死亡するとされていす。それだけに、この「瀬戸際政策」は国際社会に大きな衝撃を与えました。

『「私たちは自分たちの豊かさが、彼らの貧しさと裏腹になっていることを自覚していません」。

市民の視点で研究を続けたアジア学者の故鶴見良行氏は「アジアはなぜ貧しいのか」(1982年)でこう記した。』
(10月5日毎日新聞朝刊から)

オランウータンも絶滅の危機にひんしています。遺伝子レベルの多様性の問題も深刻のです。
もうすぐ始まる、COP10名古屋会議に注目したいと思います。

iso_hiramatsu at 07:49コメント(0)トラックバック(0) 
環境 | 国際社会

トラックバックURL

コメントする

名前
 
  絵文字
 
 
プロフィール

平松 徹
株式会社ソフィア
代表取締役

<主なサービス>
社会保険労務士として
・就業規則作成
・助成金申請支援

行政書士として
・建設業の許可申請
・建設業の経営事項審査
・相続に関する手続き業務

経営コンサルタントとして
・ISO認証取得支援
・Pマーク認証取得支援
・Gマーク認証取得支援

最新コメント
記事検索