2012年01月12日
「キラキラ差別」って知っていますか?
「頑張ってね」や「希望を持って、負けないで!」という言葉、励ましにならないで、逆に相手を傷つけてしまうことがあります。
今回の震災でも、つらい状況にもめげず頑張っている姿が、テレビなどによく出ます。それはもちろん素晴らしいし、感動的です。
しかし、あるダウン症の長女を持つ母親の方。「娘は歩くのにも会話をするのにも、他人の何倍も疲れ、びくびく恐れながら努力している。私は軽々しく娘に頑張れとは言えない。」
(24.1.10毎日新聞朝刊)
うつ病の方に「頑張れ」と言ってはいけないとよく言われます。頑張れないのに頑張れというのは、酷というものです。頑張れない自分を意識し、落ち込んでいくばかりになります。
これが「キラキラ差別」なのですね。頑張っている姿は、キラキラ輝いてとても印象深いものですが、それをできもしない人に押し付けるのは、逆に差別を意識させるということなのでしょうか。
仙台市若葉区の和地理恵さん。震災で一人息子の克倫さん(当時31歳)を亡くした。消防団員として住民に避難誘導に当たり、津波に襲われた。地域のお年寄りから「あなたの息子のおかげで助かった」と言われても素直に喜べなかった。いまも「時間は止まったまま」。街中で同じ背格好の若者を見ると、心をかき乱される。
『身内を亡くしても気丈にふるまう被災者をテレビや新聞で見ると、違和感がある。「美化し過ぎてゆがめている気がする。みな、夜になれば泣くこともあるはず。頑張る被災地というイメージが固定化されると、一部の被災者には重荷になる」と懸念する。
(24.1.10毎日新聞朝刊)
「同じ言葉でも高い目線から言われると傷つくことがある。」。
これは本当に自戒しないといけません。(;一_一)