August 30, 2013
TOEICで高レベル英語による意思疎通ができるようになる?

前回に引き続き、『CNN English Express 9月号』のロバート・ヒルキ氏のインタービューをリスニング中。今回はインタビュー音声の2トラック目をやった。TOEIC900点越えの秘訣としてvocabularyを上げて、そのためにTOEICの範疇ぎりぎりのレベルの単語や少し超えたレベルの単語を新教材では多用しているそう。
また、そうする事で、TOEICスコア990達成という目的だけではなく、競争の激しいグローバルビジネス環境において高いレベルで英語による意思疎通ができる日本人を養成できるようにするとも述べている。もちろん、本心はどうであれ、そう主張するのが彼の仕事だろうけど、その点については、I can't agree with him.だ。
まず、TOEICレベル以上の難しい単語とはどういう単語だろう。発音が難しい単語?文字数の多い単語?使い間違いやすい単語?あるいは、コーパス上で低使用頻度の単語だろうか?
通訳・翻訳業のような英語で生計を立てる職業の人は別として、普通のグローバルビジネスで、高いレベルで英語による意思疎通ができるのに必要な語彙は、自分の職業の専門用語と基本的なビジネスコミュニケーション語彙くらいではないか。
例えば、外資系医薬品メーカーの人が、ロバート・ヒルキ氏の言う「TOEICレベル以上の難しい単語」を習得しても、高いレベルで英語による意思疎通ができるようにはならないだろう。それよりも、(TOEICでは扱われない)医薬品系専門用語を理解する方がより効果的だろう。さらに、英語の医学書や医学系論文をたくさん読んだり、英語圏の業界人とコミュニケーションする機会を積極的に作っていけばmuch more effectively and efficientlyだろう。
もちろん、高いレベルで英語による意思疎通ができるようになるには、難しい語彙を知っている事よりも論理的で説得力ある発言ができるコミュニケーションスキルの方が重要だけど、それはTOEICの範疇ではないので、仕方ない。
他の英語系専門家の方々も言ってる通り、TOEICは(高いレベルで)英語による意思疎通ができる能力を測るようには作成されてないので、何でもTOEICでできるような過大な期待はしない方がいいと思う。

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