1/6~10の間、フィリピン旅行に行ってきた。
当初は、昨年フィリピンのボラカイ島に行った時にできた現地の友達が勧めるエルニドという所に行く予定であったが、マニラからの国内線が確保できなかったため、行き先を変更してブスアンガ島という所に行くことにした。
DSC04522このマニラからエルニドへの飛行機は、リゾートホテル宿泊客専用で、空席がある場合にのみ出発の5日前から一般客も乗れるというシステムになっているという。
事前に問い合わせのメールを送った時には、優先予約リストに追加してくれて5日前になったら連絡をくれるという話であったが、2日前になってもメールが来ず、催促のメールにも返答が無かったので、急遽行き先を変更したような状況だ。

マニラからブスアンガ島への飛行機は、便数が少なく往路はその日のうちに乗り継ぐことができないため、マニラで一泊して翌日の朝一番の飛行機でブスアンガ島に入る。
目的地での滞在日数が減ってしまったが、このような機会を利用してマニラを歩くのも良いのだろう。

入国審査を済ませバゲージクレームで荷物を受け取って、出口へ向かう。
すると途中に両替所があったので、とりあえず1万円分だけ両替をした。
残りは他の両替所とレートを比較してからということに。
ちなみにこの時のレートは1円=0.52ペソ。
成田空港の両替所が0.44ペソだったので、それよりはずっと良い。

両替所のすぐ横の出口で所持品の申告票を渡し、外に出る。
すると、先ほどの両替所のちょうど裏側に出てた。
よく見ると上側にも窓口があり、外からも両替ができるようになっているようだ。
嫌な予感がしたので念のためレートを確認してみると、予感は不運にも的中し、1円=0.54ペソという表示があった。
同じ両替所なのに、中と外でレートが違うなんて…。
過ぎ去ったことは考えないようにして、いざマニラの街へ!

今晩泊まるホテルは、出発前にインターネットで予約を入れておいたOyster Plaza Hotelというホテルだ。
空港から程近く明日の出発時にも便利で、また1泊3000円程度と、フィリピンの相場は良く知らないが日本人にとっては十分リーズナブルだ。
ガイドブックによると、マニラの治安は悪く、夜は一人で出歩かない方が身のためだという。
そして、タクシーの大半は観光客が相手の時にはボッタクリをするので、空港からタクシーを利用する際には、割高ではあるがクーポンタクシーというものを利用する方が良いと書いてあった。
クーポンタクシーとは、乗る前に予め目的地を伝え、事前に料金を決定してクーポンに記載し、到着時にその金額を支払うという仕組みのものらしい。

早速、クーポンタクシーの乗り場へ行き、カウンターで目的地を伝える。
すると、料金は330ペソ=約660円くらいなので、日本のタクシーとあまり変わらずとても割高な気がしてしまう。
ボッタクリを受けるか、はたまた合法的に高い料金を取られるか、どちらにしても観光客は格好の餌食にされることには変わりがないということか…。


ホテルに到着し、チェックインを済ませる。
受付の人も、荷物持ちの人も、皆丁寧に応対してくれてとても印象が良かった。
部屋も清潔で、エアコン、水洗トイレ、洗面台、シャワーが付いていて水圧も十分だ。
もともと一年中冷暖房は使わない自分であるが、今は体が冬モードのせいか、気温が28℃でもエアコンなしで快適に過ごせた。

フィリピンと日本との時差は1時間で、フィリピンの方が1時間遅い。
今は午後2時半頃で、日没までに帰って来られる距離で街を散策することにした。
ガイドブックを見ると、近くにバクラランマーケットという市場があるようなので、ここを見て回り、早めの夕食を食べて帰って来ることに。

フィリピンは英語が通じるので、観光がしやすい。
もっとも、私は大して英語が話せないのだが、それでもこうして楽しく旅行ができる。
フロントでバクラランマーケットへの行き方を聞くと、とても親切に教えてくれた。
大通りにはジプニーと呼ばれる乗り合いジープが走っていて、車体に行き先が書いてあるので、バクララン方面に行く車が来たら呼び止めて乗るのだそうだ。
料金は8ペソ=20円弱なのでとても安い。
それを考えると、先ほどのクーポンタクシーは何と高いのだろうと思ってしまう。
念のため、ホテルの住所や電話番号が書かれたカードをもらっておき、出発することにした。

ジプニーは、ホテルの前の通りを比較的頻繁に走っていた。DSC04533
早速呼び止めて、バクラランマーケットに行くかを尋ねると、帰ってきた答えは「ノー」だった。
その次のジプニーも、そのまた次も「ノー」だと言う。
疑問に思って、通りすがりのおじさんに尋ねてみると、バクララン方面は反対車線だという…。

気を取り直して、反対車線からジプニーを捕まえて乗り込んだ。
後部は横向きに座席があり、私が乗った時には既に満員に近かったが、皆少しずつ詰めてくれて私の座るスペースを空けてくれた。
それでも隣の人と膝がぶつかり、肩を斜めにしながら座るような格好だ。
座っていると、周りの人からの視線が何となく視界に入る。
如何にも観光客らしく見えるのだろうか。
私からすると、この無精な顔付きがそこそこ溶け込んでいるように思うのだが。

幾分、居心地の悪い環境のまま20分ほど乗っていたのだろうか、思いのほか遠くまで来てしまい、ちゃんと帰れるのかどうか少し不安がよぎる。
考えてみると、このジプニーには停留所があるわけではなく、乗客は降りたい時に声をかけて降りている。
一応、出掛ける前に地図を確認し、周辺の道を頭に入れておいたものの、土地勘がない自分には、どこで降りたら良いのか今ひとつ分からなかった。
ますます不安が募った頃、ありがたいことに運転手のおじさんが振り向き、「バクララン!」と叫んで教えてくれた。
どうやら乗る時に私が確認したのを覚えておいてくれたようだ。
治安が悪いと言う割に、案外、人の優しさが感じられたことに何だかほっとした。

無事に到着すると、屋台が軒を連ねている裏通りを散策する。DSC04536
野菜や果物、生活雑貨、お土産品やおもちゃなど、色々なものが並んでいる。
少し小汚い感じの雰囲気がフィリピンらしく、歩いているだけで楽しい。
建物の中に入ると、魚市場があった。
立派なエビやカニ、巨大な魚もたくさん並んでいる。
すると、ふいに若い男女が話しかけてくる。
この魚市場の二階にあるレストランの呼び込みで、市場で買った新鮮な食材を調理してくれるというのだ。DSC04539
男女は互いに別のお店の店員で、それぞれが「自分の店へ」としきりに誘う。
それほどまだお腹が空いていなかったので、適当に断って再び並んでいる魚たちを眺めていると、私の後を追尾してきて、この魚はこうして食べるとか、これは丸ごとスープに入れるとか、色々と説明してくれるので丁度良いガイド役になってくれた。

再び表に出て、屋台の間を見て歩く。DSC04540
すると、裏通りを通り抜けたところに教会を見付けた。
フィリピン人はキリスト教徒が大部分で、スペインの植民地だった時代に広まり、東南アジアで唯一のキリスト教国なのだそうだ。
ここはかなり立派な教会のように見える。
中に入ると、大勢の人が詰め寄せていた。
祈りを捧げているのか、懺悔をしているのか、うつむDSC04541いて厳しい表情を浮かべる者、大聖堂の周りに置かれている銅像に触れて加護を願う者、特定の宗教への信仰心がない私にとっては少し重苦しい空気に感じられた。

教会を出て、再び屋台の方へ向かう。
ふと周囲の変化に気付き我に返った。
軒に吊り下げられている衣類は服屋の商品かと思いきや、個人宅の洗濯物だった。DSC04545
どうやら、スラム街らしきところに入ってしまったらしい。
両側の壁伝いに、手作りらしき家が建ち並び、家族が肩を寄せ合いながら生活しているのがチラリと見えた。
経済的には貧しそうにみえるが、人の営みらしい活気は感じられる。
家族や近所同士が向き合いながら生活をし、子供達は外で元気よく遊び、おまけに犬や猫、ウサギまでもが道端をのんびりと歩いている。
核家族化が進み、携帯やゲームばかりをいじる日本とは対照的だ。

近年の日本が失ってしまった、しかし人間社会には無くてはならないものを、彼らの生活の中に見たような気がする。

そうこうしているうちにお腹が空いたので、先ほどの魚市場の二階にあるレストランに行ってみることにした。DSC04552
魚市場に近づくと、先ほどの男が私を見付け、今度こそはと言わんばかりにニコニコ笑いながらこちらへ向かってくる。
そのまま二階のお店へと向かった。
今日の夕飯は、エビの甘酢炒めのようなものと、カニとコーンとタマゴのスープ。
DSC04554どちらもとても美味しくて、ご飯が進んでしまう。
料理にカメラを向けていたら、店員さんが撮ってあげると言ってくれて、記念撮影。
店員さんに韓国人?と聞かれたので日本人と答えると、このエビの料理は韓国人と日本人がよく頼むという。
ボリュームもあって食べ応えがあった。
スープもカニが丸々一杯入っていて、写真だとDSC04557分かり辛いが、私の顔よりも大きそうなボウルにたっぷりとよそわれ、カップで5~6杯はあっただろう。
汁物好きの私には嬉しかった。

お会計をお願いして明細をチェックする。
約1,200ペソ=約2,400円と書かれている。
Fee Market という項目が680ペソもかかっていて気になったので尋ねてみると、市場で買った食材費だという。
それならば仕方がないか…。
翌日、空港までの送迎の運転手にその話をしてみたら、普通なら半分以下の値段で食べられると言っていた。

商魂たくましいマニラの人々。
恐るべし!