有岡小学区では、誰もが住み慣れた地域で暮らし続けることができる、住民が主体となって支えあうことができる ―― そんなまちづくりを目指して地域に住むさまざまな立場の人が集まり話し合う場として、哲学カフェの手法を用いて地域福祉ネット会議を開催しています。
遅くなりましたが、5月の哲学カフェの様子を、有岡小学校区まちづくり協議会の石田 眞弓さんにレポートいただきました。
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令和6年5月29日(水)14時よりアイホール(伊丹市立演劇ホール)カルチャールームにて有岡哲学カフェを開催。参加者は19名。本日のテーマは「自由とは?」に決定。それそれテーマから頭に浮かんだことを述べていく。
●自由大好き、仕事でも自由があれば…
●自分の思い通りにできるけど責任も取らないといけない
●89歳、自由と規律とセットで習ってきた
●自由とは好き放題と解釈されるが…
●90歳の母の話を聞いていると自分で自分を縛っているように思う
●最後の砦、良心の自由、考える自由
●大勢の家族の世話をしてきて今は一人、自由になんでもやればと言われるけどやることがない
●子どもに自由にお絵かきしていいと言っても参考になるものがほしいと言われる
●9060問題、結婚しない自由、家にいる自由、妻も娘も好きに生きている
●子どもは自由に楽しいことするけど自分の自由はビールくらい、ある程度不自由な方が律することができていい
●二世帯住宅でたまの休みに出かけると親にどこに行ったか聞かれ監視されているように感じる
●転職し次の勤めまで自由なので好きなことしている、哲学カフェにも参加できた
●75歳、毎日自由、ボランティア、趣味、退職後好き勝手させてもらっている、家の料理もしている
●75年間生きてきて自由を意識したことがない、何も考えずのほほんと生きてきたからかなあ、家族の世話をしてもそれが拘束されていると思わない
●86歳、医者にはようもって1年と言われているがあと2年なんとか、90歳になったら免許証返そうと思っている
●子どもの頃自分の選んだものが大人に違うと言われた、その中で自分を律して生きていくのは苦手、これを機会に自由について考えたい
●25歳、今まで自由にさせてもらってきた、親に理解があった、周りに認めてもらえるのも自由
●自由の反対語は束縛?不自由?他の人に行動を規制されること?自分で自分を規制する、病気で体の自由を奪われることは不自由なのか?
1周目は31分で終了。
「他の人の意見を聞いたあとの2周目はより重要」で、2周目スタート。
■ 早く定年退職して自由になりたい、身体は衰えるけど好きなことをやりたい
■ 会社でやりたいことやれない不自由、部長になって忙しくてやりたいことやれない、部下を育て任せるようになって自由になれた
■ 同じ団地の人から手紙が来た、奥様が植えられた花が今年も咲いてみんなを楽しませてくれていると、いいワイフだった、6年前に亡くなった
■ 姉は中学生の時に全身リウマチを発症し60年間ずっと病院暮らし、心臓の手術も4回受けた。自分は田舎を離れて関西に来て、今はサラリーマン生活からも離れ、姉から見ると自由に生きてきた
■ PTA、地域活動をやってみて、いかにみなさん縛られるのが好きなのかを実感している
■ 自由を感じたのは大学時代、将来を決めるのも自由、今は仕事をやめてよかったと思う
■ 全部自由と言われても困るが子どもたちも来てくれたり電話くれたり、静かに本を読んで暮らしていて幸せな時間をもらっている
■ 良心の自由、行動は縛られても頭の中は自由、自分が縛られている考えからは自由にならない、なんて不自由な考えをしていたんだと気付く
■ 子ども3人孫1人、結婚せなあかん?子ども産まなあかん?と聞かれる、自分の時代は良妻賢母、自由と好き勝手をはき違えているのではないか
■ 以前カリヨンの担当をしていた、音がうるさいので自由に鳴らせない
■ 親に何か言われても十分自由だと思いなおした、仕事離れて自由に話ができる場がありがたい
■ 仕事辞めてこの2ヶ月は自由、どう過ごすか?1日1つ新しいことをする、したことのない料理にも挑戦、何も挑戦しなかったら退屈かも、趣味、張り合いが大切
■ 予約しないで旅行に行く、自由に行くところを決める、自由な旅行はいい
■ 自由という言葉があるから不自由がある、不自由と不自由の間にほっと自由がある、自分を束縛さえしなければ自由だ
■ 福知山で生まれた、旧家100戸、3年前から子どもはいない、限界集落、猪が川を泳ぎ、鹿もいる、動物が自由に動き回っている
■ 自由は自分で選べるのか?人との関わりが大切だけど関わりの中で自由にできないこともある、その中でいいところを見つけていくのも大事なのでは
■ 昨年結婚した、お金がなく釣り道具が買えない、自由を縛っている?
■ 妻が一人になったら老人ホームに入ると言う、子どもに心配かけず自由に生きたいと言う、70歳になり再就職の話があったが断った、自由がいい
2周目も活発に意見が出され、37分で終了。
3周目は鈴木さんより「問いが深まるのもいいので新たな疑問を一言ずつ」
◆ どんなところに不自由さを感じるのか?
◆ 今は自由だけど何をしたらいいのか?教科書がない、高齢化の日本
◆ レジメ見て考えた、わかりやすい言葉を使ってほしい、文字を大きくしてほしい
◆ みなさん趣味もったり料理したり楽しくされているが自分は男は厨房に入ってはいけないと育ち何もできない、お金を稼ぐというこの考えを一生持っていくのがいいのか?世間から外れて自由に生きるのがいいのか?
◆ 囚われから解放されるのはいつか?死んでからか?
◆ 中2の時に兄と旅行したが喧嘩して一人で帰った、電車や飛行機のチケットがすぐに取れず困ったが不安感はなかった、心細さよりも解放感を感じた
◆ 終活をしている、いらないものは買わない、自分の心にピリオドを打つ
◆ ずっと病院におられたお姉さんの話、不自由な中での自由とは?
◆ やりたいことやれる、周りに迷惑をかけない暮らし、「老後」という言葉は嫌い、今日行く(教育)と今日用(教養)が大切
◆ 自由というテーマをこの密室で順にしゃべるのは自由なのか?飲み会で自由にしゃべってみてもいいのでは?
◆ チラシ見てると今日は5月29日、結婚記念日だった、ケーキを買った方がいいのか?
◆ 自由?自由のあとに疑問符をつける?自由を味わっている最中の自由と働いているときの自由、自由を得るために働くのでは?
◆ 次回のテーマはつながりがいい
◆ 心が晴れるの晴れるとは?
◆ 自由は求めることも捨てることもできない、深く考えなくてもいい
◆ 誰もが自由に好きに生きることができるとどんな世の中になるのかな
◆ 新たな疑問?納得している自分、もっと考えられる自分になりたい
◆ 楽に生きるというテーマは自由に生きると同義、意に沿わないことはやらない、ノーと言うことが大事
3周目は14分で終了。これにて本日の哲学カフェは終了。
休憩をはさんで自由参加 鈴木さんとのおはなしタイム。
「地域で長年活動をしているが今の子どもたちの付き合い方が難しい、どのようにコミュニケーションを取ったらいいか?」という問いをきっかけに、参加者が自由に発言していった。
☆ 子どもの哲学カフェでも保護者や保育スタッフがついていると子どもは大人の顔色を見て話す
☆ 世代間格差が大きいのでは?
☆ 昔は地域で子どもを育て大人が声をかけた、今は知らない人とは話さない
☆ 子どもの居場所づくりをしているが子どもはあまりしゃべらない
☆ 地域活動への子どもたちの参加についてはいつも責任問題が出てくる
☆ 森の保育園、遊びの体験ができる
☆ 昔はガキ大将がいた、ごまめの制度があった
☆ お金払って習い事に行くと親は安心する、子ども会は無料でと言うと信用しない
☆ 今の親は出入自由でありたい、お金払うと入れる、払わないと出られる、無料の場合はそれが難しいのでは?
☆ お金を払うと責任取ってもらえる
☆ 孫が30代、ゲームしていてしゃべらない、自治会でハロウィン、年に1回しゃべれる、周りが頑張らないと
☆ 介護保険は契約自由、選べる、出入り自由
☆ 親がついてきて参加する、1人での経験のないまま社会に参加
☆ ハロウィンは楽しい、でも誰が引っ張るの?一肌脱ごうという人いる?楽しいことわかっていても、マニュアル書いたら誰もできないと言われた、公務員に地域に出てきてほしい
☆ 遊びに自由は欠かせない、子どもたちがルールを作って交渉することが大切
☆ 自分たちで話し合って殴り合いになることがあった
☆ 合意形成は地域活動に欠かせない
☆ 判断の自由があることが大切、人間にとって大切なもの、魂に欠かせないもの、安全と危険も大切、危険を与えられないで育つと魂が干からびる、子どもにも危険を与えないと育たない、高齢者も危険を与えないと魂が干からびる、理性を働かせることが大切
途切れることなく対話が続き、時間がきて鈴木さんとのおはなしタイムも終了。
市民、行政職員、大学研究者が集って気軽におしゃべりを楽しむ哲学カフェ。
参加くださいましたみなさま、ありがとうございました。
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次回は、「超高齢化社会でのまちづくり活動を考えるシンポジウム3」として9月27日(金)に伊丹市立図書館ことば蔵 地下1階多目的室で開催します。
基調講演では、大阪大学名誉教授の佐藤 眞一先生より「認知症の人の心」をテーマにご講演いただきます。
年齢を重ねていくと誰しも
あれ?これってひょっとして認知症?自分が認知症になっ
たらどうしよう?あんなにしっかりしていたお母さんが!
と心配したり不安になったりすることってありませんか。
自分や周りが当事者になったら認知症とどのようにつきあ
っていけばいいのでしょう…
そもそも認知症って何?どんなもの?
今回はそのあたりについておはなしをお聞きして考えてみ
たいと思います。
また、通常の哲学カフェは、次回11月29日(金)にアイホール(市立演劇ホール)3階にて開催します。ぜひ、「哲学カフェ(地域福祉ネット会議)」に参加して、皆で語りあいませんか?!
参加申込は、伊丹市社会福祉協議会 地域支援課(📞072-785-0860)まで。