CD-34コンデンサーの交換について
 
コンデンサー(特に電解型)は時間と共に劣化します.
劣化の進み具合は品種によって違いがありCD-34に使われている品種を
劣化しやすい順に左から並べると以下のようになります
 
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①はフィリップス製で平均して50~80%容量抜けしています(時々残量0もあります)
②もフィリップス製で平均して30~50%容量抜けしています
③はフィリップス製と思われますがフィルムタイプなので容量抜けはほとんど
 ありません.丈夫な品種ですがたまにリークするものもあります.
④は日本製で容量抜けはほとんど無くあえて交換の必要を感じません.
 やはり日本製品は丈夫のようです.
 
従って①と②のタイプはフルメンテナンスの際は全て交換するようにしています.
                               (但し②のタイプの電源用220μ1個は必要時にのみ交換)
 
品種別に使っている数は平均的に
① 14個 DA基板14個
② 12個 サーボ基板5個.全面操作基板4個.プリアンプ基板1個
③ 12個 DA基板11個
④ 10個 電源基板4個.プリアンプ基板1個.トレイ基板1個.DA基板1個
 
次にコンデンサー交換についてご案内します.
まずは古くなったコンデンサーの除去ですが
 
コンデンサー交換は「いかに基板を傷めず作業するか」がポイントです。
基板がはがれたり極性を間違えたりでダメージを受けているセットを多く見受け
ますので基板を極力傷めないないように除去する作業方法をご案内します.
他にもいろいろやり方はあると思いますが参考になればと思います.
(この作業には先の細いニッパーが必要となります.)
 
手順
1)ニッパーで外したいコンデンサーのリード線を切る
この際になるべく基板面に近いところで切った方が後が楽になる..
 
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コンデンサーを切り取った基板面はこんな感じ
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2)次に基板の裏の半田を半田吸い取り線できれいに吸い取る
 
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3)半田を吸い取ったら基板穴に残っているリード線を半田コテで軽く熱しながら
  基板裏側に落とす.
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この際ピンセットで取る方法もあるが基板の穴を通して裏側に落とし込むのが一番容易に除去できる.
***但し外れたリード線の切れ端は異物になると故障の原因になるので必ず回収して処分して下さい
 
あとは基板面をクリーニングして古いコンデンサーの除去は完了です。
 
次に極性を確認しながら新しいコンデンサーを付けて行きます。

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