ソニーとサムスン電子は2011年12月26日、液晶パネル事業について、両社の新たな提携関係への移行に関する契約を締結したことを明らかにした。この契約に基づき、液晶パネル製造を行う両社の合弁会社であるS-LCDについて、ソニーが保有するS-LCDの全ての株式をサムスン電子が取得し、S-LCDはサムスン電子の100%子会社になる。

この株式取得の対価として、約1.08兆ウォンがサムスン電子よりソニーに全額現金で支払われる。同時に両社は、両社の競争力強化を目的として、サムスン電子からソニーへ供給される液晶パネルの取引に関する戦略的な契約を締結した。

なお、この契約上、両社が引き続き液晶パネル分野で技術協力を行うことも意図されている。

今回の取引により、ソニーは、S-LCDにおける保有株式を現金化するとともに、生産工場の運営に伴う責任や費用を負担することなく、液晶パネルをサムスン電子から市場価格をベースに柔軟かつ安定的に調達することが可能となる。

一方、サムスン電子は、S-LCDの100%子会社化により、パネル製造と事業の運営について、その柔軟性を高め、迅速化、効率化を図っていくことを期待している。


S-LCDは2004年4月に設立され、先進的かつコスト競争力のある液晶パネルを両社に継続的に供給し、両社のテレビ事業の成長及び大型液晶テレビ市場全体の拡大に貢献してきた。

しかし、現在、液晶パネル及び液晶テレビの市場には大きな変化が起きている。両社は、この厳しい状況に対応し、それぞれの市場競争力を強化するために、液晶パネル事業について新たな提携関係へと移行することに合意した。

なお、今回の株式譲渡及び対価の支払いは、必要とされる関係当局の認可を取得した上で、2012年1月末日までに完了する見込み。


今回の取引に伴い、ソニーは、2011年度第3四半期において、ソニーが保有するS-LCD株式の再評価により、約660億円の現金支出を伴わない減損損失を計上する見込み。この損失には為替レート変動に伴う損失が含まれる。

一方で、今回の取引の結果、ソニーは2012年1月1日以降、液晶パネルの調達に関して相当額の費用削減を見込んでいる。現時点において、かかる削減額は2011年度の費用(見込み)比で年間おおよそ500億円と見込んでいる。

かかる一時的な損失及び将来の費用削減の見込みは、ソニーが2011年11月2日に発表した2011年度通期の連結業績見通しには織り込まれておらず、当該連結業績の見通しについては、その他の要因も含めて、現在精査中とのこと。

ソニー、サムスン電子、液晶パネル事業について新たな提携関係へ
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