矢野経済研究所のデジタル地図電子地図市場調査によると、Webサイト&モバイルサイト向けのサービスは、2013年度で前年比116.8%の181億円の市場規模へ成長すると予想されている。まだまだこれからも成長が期待できる分野だ。その市場に対してレッドフォックス株式会社がGPS機能を利用して現在地・行動をリアルタイムで報告できるスマートフォンアプリ「GPS Punch!」を投入したことを「GPS Punch!でGoogleを越える!レッドフォックス別所社長が語る世界戦略」で紹介した。

「GPS Punch!」は非常に注目を集め、2013年3月にApp Storeビジネスカテゴリにて1位を獲得。今日では、GPS を活用した次世代ビジネスツールとして広く認知され始めている。

そうした状況を背景に同社は2013年6月5日、報道関係者向けに『モバイルワークで時間と機会と安心を』をテーマにした「GPS Punch!プレスカンファレンス」を開催した。

このカンファレンスにおいて同社が「GPS Punch!」を開発するに至った経緯や、同アプリを活かしたビジネス展開についての説明があったので、紹介しよう。

■時間と機会、そして安心を生み出す - レッドフォックス 別所社長
カンファレンスは、レッドフォックス株式会社 代表取締役社長 別所 宏恭 氏による同社の事業説明から始まった

同社は平成元年に設立されて以来、情報システムの開発においていち早く最先端技術を取り入れ、今日までやってきた会社だ。もともとSystem Integrator(SI)を生業としていたのだが、2008年のiPhoneの登場により、その事業に大きな変化がもたらされた。

別所社長は、
「歩いている時間、立っている時間。5秒、10秒がコンピューター化され、ネットワーク化される。これは凄いと感じまして、AppleさんがApp Storeを出したことで、我々としても新しいサービスを出さないとダメだとiPhoneアプリ開発に着手しました。」と、同社がモバイル端末のアプリ開発に乗り出したキッカケを語った。
レッドフォックス株式会社 代表取締役社長 別所 宏恭 氏


同社は現在までに日本テレビや学研、小学館、カービュー、ヤマハなど、様々な業種からモバイル端末向けのアプリ開発の依頼を受けているが、他社との大きな違いは技術力だけでなく、デザインやサービスを使った体験など、すべてをゼロから再構築している点にある。そのために開発コストは多少かさむが、ゼロから構築するので非常に使いやすいアプリとなるという。

ありきたりのアプリ機能にオリジナルっぽく見せるガワをかぶせるようなアプリとは名ばかりのモノと比べ、デザインから機能までワンオフで作成されるため、世界でただひとつのアプリになる。

それが高く評価され企業によっては、他社よりも何倍も高い見積もりだったにもかかわらず、発注があったという。そうやって同社は長年、コンシューマー向けアプリを開発してきたが、そんな同社に転機が訪れる。それが勤怠管理から生まれた「GPS Punch!」だ。

別所社長によると、スマートフォンによるコンシューマー向けのサービスはいろいろとあるが、企業向けのサービスがまだまだ少ないという。

それはどうしてなのか?

「現場作業は、業種や企業体によって大きく違います。そしてそれぞれに解決すべき課題があります。そうしたポイントがどれだけあるのかは、開発業者でもまったくわからないのです。その業種特有の機能を付けるといったことが必要になってくるのです。」と別所社長。

そうした状況を踏まえ、GPS Punch!は、実際にその業務に携わっている人と相談しながら、その特定業種向けに細かくカスタマイズがなされ、専門分野でも対応可能なように構成されていく、それが同アプリの強みとなっているのだ。

別所社長は、
「いくつかのお客様から生産性があがったという声をいただいております。」と、同アプリが現場を効率化する点を強調した。

GPS Punch!のメリットをまとめると以下のようになる
・現場を効率化して時間を生み出す
・現場に新たな情報でビジネスチャンスを生み出す
・現場の安全と安心を向上する


同アプリは、災害時の安否確認への応用も期待されている。ひとたび大規模な災害が起これば、サーバーへの膨大なトラフィック流入が起こり、既存のシステムでの対応は困難になる。ユーザーも普段使い慣れたアプリでなければ、いざという時に使えない。


別所社長はプレゼンの最後に、
「GPS Punch!というサービスは単に業務効率のサービスではなく、世界中の働く人たちの、働く時間のポータルに育てていこうというのが我々の今後のビジョンです。」と、GPS Punch!の行きつく先を提示していた。

海外では、いくつかの代理店がすでに決まっていて、オーストラリアへの試験導入が始まっており、インドネシア、中国などでも展開をしていくとしている。

■生産性の向上につながる - 丸島 氏
プロダクトサービス営業部 コンサルタント 丸島 宏之氏は、「モバイルワーカーで時間・機会・安心を」と題して、GPS Puch!の導入事例の報告がなされた。

導入事例1:売り上げが20%も向上 - 不動産業、建設業
アイダ設計では、800名くらいの社員のうち、500名が外まわりの営業で動いている。GPS Punch!の導入により、直行直帰が可能となった。1日4件だった訪問が5件になり、売り上げが20%も向上したという。

またメンテナンス部門でも成果があったという。たとえば、階段にヒビが入った場合、GPS Punch!があれば、階段の補修作業の開始や終了などの作業時間を明確に報告できる。
1日4件だった訪問が5件になり、売り上げが20%も向上した


導入事例2:残業が10%減 - 除雪作業者
2つめの導入事例として、除雪作業者の例を紹介。除雪作業者は国からルートの依頼があり、そのルートを除雪車でまわって作業をして報告を行う。

GPS Punch!の導入により、報告書を作成する手間がなくなり残業が10%も減ったという。ルート自動記録機能によって車両の進捗をリアルタイムに把握できる機能のおかげだという。車両に何らかのトラブルがあった場合でも、すぐに対応できるわけだ。


導入事例3:売り上げ30%アップ - 商品陳列
3つめの導入事例として、商品陳列をあげた。化粧品メーカーが店舗に商品を陳列する場合、その場にいるスーパーバイザーが写真を撮れば、商品の陳列状況がリアルタイムに把握できるようになっているのだそうだ。

商品陳列の場所を、その店まで出向かずに遠隔地から的確に指示することができ、その結果として売り上げが30%あがったという。


導入事例4:継続率が50%から70%へ - 法人携帯販売
ある法人携帯販売の会社では30万社の顧客情報を持っているが、携帯電話は2年おきの買い換えサイクルがある。2年後にそのまま使い続けてくれる会社は50%だったが、GPS Punch!を導入することで、70%にまで改善されたという。

具体的には、住所と名前を入れるとお客さんのピンが地図上に立ち、携帯電話の買い換え時期を逃さずに済むわけだ。


GPS Punch!が持つ機能はGPS情報を利用した行動履歴記録や業務報告や情報共有をフリック等のスマートフォンの基本動作で簡単に実現するだけなく、グループ機能やルート自動記録機能を活用することで、仕事の進捗などの共有したい情報を、簡単に・素早く・視覚的に把握することができる。

さらに今後は、現場から提供される情報を反映しつつ、利便性のよい新機能を実装し、よりユーザーの役に立つアプリへと進化していくとしている。今後の進化に注目したい。

GPS Punch! 製品情報
レッドフォックス