日本HPのシンクライアント


日本HPが同社のシンクライアントで利用できるネットワークのパフォーマンス改善技術「HP Velocity」の機能拡張を発表した。今回の機能拡張でレイテンシーの高いネットワーク(遅延の発生が多発するLAN)でも、シンクライアントを快適に利用できるようになるという。

シンクライアントでは、デスクトップの画面転送を利用するが、LAN環境で遅延が発生してしまうと、転送が間に合わなくなりカクカクした画面表示なってしまうためまともに使えなくなってしまう。このような遅延発生の多い環境でもシンクライアントを快適に利用できるようになるという。



■成長し続けるHPのビジネス向けのシンクライアント
シンクライアントは、ビジネス向けで主に企業で活用されており、日本HPでは毎年50%の成長を続けているという。このシンクライアントは様々な環境で使われているが、LAN回線の品質が使い勝手を大きく左右する。

各ネットワークでのレイテンシーとパケットロス


ネットワークの品質では、パケットロスやレイテンシー(遅延)が発生しないことが重要だが、しかし、携帯電話系ネットワーク、無線LAN、大陸間の企業ネットワークなどは、総じて品質が悪い。日本HPによれば、携帯電話系ネットワークではパケットロスが5%、レイテンシーが200ms、無線LANではパケットロスが2%、レイテンシーが150msもある。

たとえばレイテンシーが30ms以上の環境では、動画再生が不可能になる。動画再生だけでなく、一般的なオフィスアプリケーションでもサクサクと快適に操作することはできなくなってしまうのだ。

HP Velocityでのスループット改善効果


■ネットワークの遅延発生が多くてもスループットを改善する「HP Velocity」
そんな環境でもスループットを改善するのがHP Velocityの機能拡張で、パケットロスやレイテンシーが高い環境でもスループットを数倍に改善する効果がある。

フレームレートが数fps程度になるレイテンシーが100ms程度の環境で、30fps程度の動画再生が実現可能になるなど、シンクライアント環境での利用がかなり快適になる。

インターネットではデータを転送するために、データをパケットにして少しずつ転送している。Windowsの場合、このアルゴリズムは通信の最初に設定した値を使い続ける。

携帯電話系のネットワークや無線LANは通信環境が状況によって変化する。HP Velocityでは、この通信品質の状態に合わせて動的にアルゴリズムを変化させ最適な設定で送る。また、パケット転送にはRAID 5の技術を利用し、パケットロスが発生してもオリジナルデータを復元するような技術も取り入れられている。

この機能は相互に通信するハードウェアとソフトによって実現しているため、HPの提供しているシンクライアントで利用できる。グローバル企業での拠点間の距離が遠いネットワークでの利用、急速に普及する無線LANや携帯電話系ネットワークなど、遅延発生のある環境でもスループットが改善する。

現時点でこの技術はHPのシンクライアントでのみ使われる。このような技術が様々な環境で応用されるようになると、インターネットの利用がより快適になりそうだ。

上倉賢 @kamikura [digi2(デジ通)]

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