録画したテレビ番組をタブレットで視聴


既報の通りラスベガスで行われた家電ショーのCES 2014にあわせて、東芝が4Kテレビやパソコンやタブレットなどに注力していくことを発表した。この一連の発表の中でテレビ番組の録画・再生機もアメリカ市場で普及に力を入れることを発表している。

テレビ番組の録画は日本では一般的だが、アメリカを含めほとんどの国や地域では録画文化が存在していないと行っていい。CATVによる有料放送やペイ・パー・ビューが当たり前の状況であるためだ。

そんな状況なため録画文化が花開くことはかなり難しいと思う。この東芝の発表は半信半疑だった。ただ、CES関連イベントのDigital Experienceを見ると同じように番組録画に注力している企業がいくつかあった。



■有料のCATVを解約したユーザー向けのDVR
日本での録画機はBlu-rayレコーダーと一体化した物が主流で、これ以外にはHDDレコーダー機能のみの全録機などが一部にある。アメリカ市場では録画機はDVR(Digital Video Recorder)と呼ばれており、TiVoなどが一部利用されていた。

Digital Experienceの展示会でいくつかの企業が製品を紹介していたのが、アメリカ市場で一般的なケーブルテレビ(CATV)の契約をやめたいと考えているユーザーに向けたDVRだ。CATVでは、チャンネルがたくさんあり、同じ番組を繰り返し放送するため、録画する必要がなかった。ただ月額料金がそれなりに高いことなどもあり、CATVを止める(Cutting off)ユーザーが増えているという。

契約を止めた後は、地上波を受信することになるが、番組の数がCATVの数百に比べて極端に減る上に再放送が行われる機会が少ないため、見たい番組を録画できるDVRを売り込むようだ。DVR自体は、機能としてはHDDレコーダーなので価格も比較的安い。機種にもよるが300ドル(約3万円前後)が主流のようだ。

HDDはUSBで外付け Nuvyyo社のTablo


HDMIなどテレビ出力がないDVRも SiliconDust社の製品


ここでおもしろいのは、HDDを内蔵せずUSB接続が前提だったり、HDMIでの出力がないDVRが多く存在しているという点。録画した番組の視聴は、PCやタブレットや、これらと接続したTVを前提にした製品が多い。

日本では、著作権保護機能が強すぎるため、タブレットなどのデバイスでの視聴環境はようやく整いつつあるという状況だ。いっぽうで、これからDVR市場が始まりつつあるアメリカでは、初めからタブレットなどを前提とした製品作りになっている。もちろん、アメリカでも著作権保護も重要で、各製品はそれぞれのテクノロジーを利用した著作権保護機能が入っている。

様々な企業と権利団体との調整の上でようやく使い勝手が向上しつつある日本のテレビ番組録画環境だが、使い勝手の点では始まったばかりのアメリカで日本に追いついてしまっていると言えそうだ。それだけアメリカと日本で映像作品の著作権管理が異なるということなのだろう。日本も、こうした点を考慮し、著作権者だけでなくユーザー視点に立った製品開発に取り組んでほしいところだ。

上倉賢 @kamikura [digi2(デジ通)]

ITライフハック
ITライフハック Twitter
ITライフハック Facebook

デジ通の記事をもっと見る
新型ThinkPad X1 Carbonでキーボードがより便利に進化
CESの東芝ブース続報! Chromebookや5-in-1 PCのコンセプトモデルも展示
WindowsとAndroidを切り替えられるASUSの新型タブレット「Transformer Book Duet」