ウェブロギスティック雑記

日本語と漢字

漢字好きの大学生です。「蕃茘枝」の名でTwitterやっております(@annona_ceae)。
140字に収まりきらないと思ったことを、ここに書いてます。
漢字ネタが多いです。
たまに国語ネタとか、散歩ネタとかあります。
クイズネタはもうないと思います。
コメントもらうと喜びます。

このブログで紹介した漢字リスト(康煕部首順)
ほんの少し触れただけの字も載せてしまっています。ただし全く解説がないものは省きました。
『小野篁歌字尽』の字も省きました。

,𠄏,,,,𫝌,𪞵,,,,,𠷥,𠻝,,,𫝝,,,,,𡈽,,,,𡝤,,,𡱖,,𡱥,𡲚,𡲰,𡳞,,𫝷,,,𢓸,𢔎,𫝹,𢙢,,,,,𫞂,,,,𫞏,,,𣜌,,,,,,,𫞤,,,𪟧,,,,,𥓓,,𫞹,,,,𥶡,粿,,𫃎,,,𦂳,,𦃂,,𫟈,,,,𦜛,,,,𦨞,,,,,,,,,𫈴,,,,,,𧗷,,,,,,,,,,,𫟯,,,,,,𩵚,,,,

の字は「見つけた漢字たち(7・8・9月編)」参照
水色の字は「稀少地名漢字探索+α[かんたん編]」参照
ピンクの字は「性器を表す漢字」参照
オレンジの字は「漢検一級の出題漢字、形式が一部変更!」参照

その他は直接リンク貼ってあります。

 昨年の夏休み、自分は某大手出版社の辞書編集部で、某漢和辞書の編集補助のアルバイトをしていた。「編集補助」というと聞こえはよいが、これは実に単純作業で、総画索引や音訓索引と、その対応するページとを照合して、異同がないかどうかをチェックするということを、延延と続けていくというものであった。地獄のような作業と思う人も多いかもしれない。けれど自分にとっては、出版前のゲラ刷りを見て楽しむことができるし、他人と接する必要もないので、楽しんで働くことができた。

 担当者に辞書が発売されたら名前を出してよいと言われた気がするし、名前を出さないとこの先話が進まないので、ここであげてしまおう。その道の人にとってはお馴染みの『全訳漢辞海 第四版』である。

 そのバイトの最中、音訓索引の「シ」の漢字一覧(画数順に並べられている)を見てあることに気が付いた。


「此」
の総画数はとある。
「紫」の総画数は12とある。

「柴」の総画数はとある。


 ・・・これ、おかしくないか?

 此が6画で、木が4画なら、「柴」の画数は普通に考えて10画だろう。

 ・・・なぜ9画なんだ?


 手持ちの電子辞書を取り出して、内蔵の『新漢語林』を調べて見ると、「柴」の総画数は10であった。
 「柴」は木部だが、その部首外画数を、『漢辞海』は5画とし、『新漢語林』は6画としているのである。

 そこで、『漢辞海』で、「此」を構成要素に持つ他の字も見てみると、以下の結果となった。
 呰・・・8画(口+5画)
 眥・・・10画(目+5画)
 訾・・・12画(言+5画)
 雌・・・14画(隹+6画)
 髭・・・15画(髟+5画)

 ここから分かることは何か。

・「此」を構成要素に持つ常用漢字は、「雌」と「紫」だけである。
・『漢辞海』は、「雌」と「紫」のみ、部首外画数(=此の画数)を6画として数えている。

 つまり、『漢辞海』は、常用漢字に含まれる字の場合のみ、「此」を6画として数えているということだ。


 しかし、そこにもまだ疑問は残る。
 「此」常用漢字ではないにもかかわらず、6画とされているのだ。




 この疑問を解決すべく、とりあえずインターネット検索をしてみると、大修館書店の運営する「漢字文化資料館」というウェブサイトのQ&Aに、同様の質問が投稿されていた。

 ある辞典では、「紫」は「糸」の6画、「柴」は「木」の5画となっていました。同じ「此」の数え方が違うのは、どうしてなのですか?
 (上の文字列をクリックすると該当ページが新規タブで開きます)

 「ある辞典」は、十中八九『漢辞海』を指していると思われる。
 その回答は以下の通りである。
「此」の画数は、ふつう、6画として数えます。ところがご指摘のように、辞典によっては、「紫」を「糸」の5画にしたり、「柴」を「木」の5画に数えていたりすることがあります。どうしてこのような現象が生じるのでしょうか。
 後で検証するように、部首外画数としての「此」を5画とする辞書もかなり多く、決して少数派とはいえない。

原因は、『康熙字典(こうきじてん)』にあります。18世紀の初めに中国で作られたこの漢字辞書は、現在に至るまで、漢和辞典の規範とされています。しかし、そこが神ならぬ人の子の悲しいところ、この偉大な辞書にも、間違いというものがあるのです。
『康熙字典』では、「紫」を「木」の5画、「柴」を「木」の5画と数えています。しかし、「此」は「止」の2画で数えていて、「止」は4画で数えていますから、「此」は6画でなければならず、明らかに矛盾です。そしてこの矛盾は、そのまま現代日本の漢和辞典にまで引き継がれていることがあるのです。
 大修館書店は、「此」が止2画(以下、甲部の部首外画数が乙画の漢字を甲乙画と記す)とするからには、「止」の総画数が4画である以上、「此」の総画数は6画でなければならない。にもかかわらず「紫」や「柴」の部首外画数を5画としているのは、矛盾であり間違いであると断じている。思い切りがよい。
 最初に読んだときはその通りだと納得したのだが、いろいろ調べてみると、少しツッコミを入れたい箇所がでてきた。それについては後述することにして、ひとまず先に進める。

それでも、両者とも『康熙字典』の画数に従っているとすれば、それはそれでスジが通らないでもありません。しかし、ご質問のように、「紫」では「此」を6画、「柴」では5画に数えている辞典があるとすれば、それはそれは、さらに困った問題だといえるでしょう。
 これに関しては、自分も同意見である。『漢辞海』の両字の「此」の活字字形はほぼ同一であり、一体どこに画数差があるのか、学習者は混乱しかねないと思う。

私自身は、そのような辞典を見たことはありませんが、そんな事態を引き起こした理由は、おそらく、「紫」は常用漢字なのに「柴」は常用漢字ではないことにあるのではないでしょうか。
現代日本の漢和辞典の世界では、常用漢字については『康熙字典』の権威よりも「常用漢字表」の権威の方が優先します。そこで、「紫」は『康熙字典』の呪縛から解放される可能性もあるわけですが、常用漢字でない「柴」の方は、その可能性は低いのです。実際問題としては、「常用漢字表」は画数を明示してはいないのですが、「紫」の場合は常用漢字だから画数をきちんと数え直し、「柴」の場合は『康熙字典』に盲目的に従った、ということはありえないわけではありません。
 たしかに、現代の漢和辞典はたいてい常用漢字をなどで色分けしており、親字の下に常用音訓を示している。常用訓には、例えば埼玉県という固有名詞に限って用いることで新たに追加された常用漢字「埼」の訓読みを「さい」としているなど、辞書編纂者側からしたら「これはちょっと・・・」と言いたくなるようなものも、律儀に載せているものが多い。
 「常用漢字表」の権威というものは、あるにはあるのだろう(言うまでもなく、常用漢字自体はあくまで「目安」なのだが)。

 以上の説明から、大修館書店は、「此」を5画で数えるというのは考えられない・有り得ないという立場を取っていることが分かる。まず『康熙字典』が間違いを犯し、それに盲目的に従っている他社の辞書がある。そして「常用漢字」と『康熙字典』のダブルスタンダートが、「紫」と「柴」の部首外画数の違いを生んでしまったのだと、こういうわけだ。

 もし、このQ&Aが角川書店の運営だとしたら、きっと答えは違っていただろう。




 では、まず、件の『康熙字典』を確認してみよう。
 同文書局版が見られる「康熙字典網上版」から画像を拝借した。

http://www.kangxizidian.com/kangxi/0574.gif

 確かに、「此」は止部の部首外画数2画として掲げられている(の次の字)。

 次に、問題の「柴」と「紫」を見てみる。



http://www.kangxizidian.com/kangxi/0919.gif

 確かに、どちらも部首外画数は5画であり、「此」を5画で数えているということになる。




 先ほど、大修館書店の回答に対して「少しツッコミを入れたい箇所」があると記した。それは、「紫」や「柴」の部首外画数を5画とすることの原因を、『康熙字典』とした箇所である。
 
 『康熙字典』こそが現在の漢和辞典の基準、規範となったということはよく言われる。確かにその側面は大きいだろう。この「基準」の例には、「一」ではじまり「龠」で終わる214の部首(いわゆる康煕部首)が、現在の漢和辞典で広く用いられていることなどが挙げられる。
 ただ、漢字の部首を筆画の少ないものから多いものへと並べ、さらにそれぞれの部内の漢字すべてを筆画数に従って配列するという、今日では当たり前の配列法は、明末の字書『字彙』に端を発するのである(※同じ部首内において画数順に配列したのは金代の『四声篇海』が最初であったが、徹底はされていなかった。このあたりの話は岩波新書から出ている大島正二『漢字と中国人』が詳しい)。
 
 『康熙字典』の性格については、よく歴代字書の総括集と言われるが、『漢字百科大事典』によれば、「『字彙』の欠を補い、『正字通』の繁を刪するために編集された」という側面が大きいようだ。『康熙字典』に見られる「検字」(=部首が同定しにくく見つけにくい漢字をリスト化したもの)や、「辨似」(=形が似ているが異なる漢字群をリスト化したもの)といった附録は、まさに『字彙』にあったものを踏襲したということだろう。




 というわけで、続いて確認するのが『字彙』である。

 使用させていただくのは、「国立国会図書館デジタルコレクション」で公開されている鹿角山房藏版(和刻本)である。「江戸刊」とあり、正確な年代は分からないようだ。画像を載っけるのはめんどくさいので、対応するページのリンクを貼ることにする。


 まず、「此」に関しては、部首外画数が「二・三画」とされているのが分かる。
 参照:http://dl.ndl.go.jp/info:ndljp/pid/2560026/74

 そして、「柴」も「紫」も、やはり部首外画数は「五画」である。
 参照:
http://dl.ndl.go.jp/info:ndljp/pid/2560026/33 

 『康熙字典』と完全に一致している。

 つまりこの部分において、『康熙字典』は『字彙』をそのまま踏襲したのであり、『康熙字典』が間違いを犯したとするのは不適切と言えるであろう。




 字書はひとまず置いといて、ここで他の漢和辞典を見てみよう。

 『角川大字源』の止部の部首解説(p.949)には、以下のように書かれている。
これを部首にして、足の動作に関する意を表す文字ができる。偏になると「tome」の形になり、通常三画に数える。

 『角川大字源』は、そもそも「此」を部首外画数2画の5画で数えている。その理由は、上にあるように「とめへん」を3画とするからだ。歭や
㱕といった「とめへん」の漢字も3画で数えるばかりか、次の画像のようにその点を強調した活字となっている。

 tomehen


 この解釈に基づけば、先ほどの質問には、「旧来の字書では「止」の偏の形を3画で数えた。よって「此」という字の総画数も5画とされていた。その漢和辞典は常用漢字に関しては「此」を6画で数えなおしているのではないか」と簡明に答えることができる。字形の変化を考慮せずに、「
『此』は『止』の2画で数えていて、『止』は4画で数えていますから、『此』は6画でなければならず」という単純な足し算で矛盾を指摘している大修館書店の方こそ、「間違い」を犯しているといえるだろう。

 早速この説を検証してみよう。

 『字彙』や『康熙字典』には、その字の総画数は載っていない(※この時点で「検字」を指摘したくなる方もいらっしゃると思うが、後ほど触れるのでご辛抱頂きたい)。判るのはあくまで「部首外画数だけである。そのため、「とめへん」が3画で数えられているかどうかは、止部の親字からでは判断できない
 ということは、部首が「止」以外で、かつ、「とめへん」が含まれる漢字があれば、検証が可能である。まあ、それがまさしく「柴」や「紫」なわけであり、これらの部首外画数が5画であることと矛盾しないのだが、「此」を構成要素とする漢字以外でも成り立っていることを示せば、より客観性を持って立証できるだろう。

 しかし、実際「此」ほどの好例は見つからなかった。とりあえず「とめへん」っぽい部分を含むを、構成要素に含む漢字を見てることにする。

 『康熙字典』文7画/『字彙』文7・8画(おそらく7画)
 『康熙字典』石8画/『字彙』石8画
 『康熙字典』貝8画/『字彙』貝8画
 
『康熙字典』貝12画/『字彙』貝12画
 『康熙字典』虍9画/『字彙』虍9画
 『康熙字典』鳥7画/『字彙』鳥7画

 「武」を構成要素に含む字全てを調べたわけではないが、これらを概観すると、「武」をとする字の場合は8画、とする字の場合は7画として数えられているようである。「斌」が文7画なのは、「贇」が貝12画であることを考えると、誤謬なのではないか。
 ・・・という推論をしたところで
を調べて見たところ、『康熙字典』・『字彙』ともに玉7画であった。こうなってしまうと、もうわからない。当時「武」は7画にも8画にも書かれていたため、どっちの画数でも数えられて、結果として統一感が無くなってしまったのではないか。そもそも「武」の中が「とめへん」なのかも怪しいけれど。
 とりあえず、画数に関して『康熙字典』はほとんど『字彙』を丸パクリしたっぽいことがうかがえよう。


 他の字も調べて見よう。

 
『康熙字典』夊16画/『字彙』夊10~画 →「止」は4画
 『康熙字典』山18画/『字彙』山18画 →「止」は3画
 『康熙字典』山17画/『字彙』山17画 →「止」は3画
 『康熙字典』艸12画/『字彙』艸12画 →「止」はすべて4画
 
『康熙字典』水12画/『字彙』水12画 →「止」はすべて4画
 『康熙字典』水12画/『字彙』水12画 →「止」がどちらも3画?

 ・・・ゴチャゴチャである。旁になると同じ漢字の画数が減ったりするのである。結局のところ「とめへん」は3画でも4画でも書かれたのだろう。いや、『五体字類』や拓本文字データベースを見れば、「とめへん」に限らず、「止」という漢字自体が3画でも4画でも書かれていた事が分かる(「心」の左の点を無くしたような形も多い)。

 ついでながら手書きの字体の話をしてしまうと、そもそも「此」という字はほとんどの場合、次のような4画目と5画目が一本でつながったような形で書かれた。この字体は、江戸時代に作られた庚申塔やら道祖神やらに掘られた文字を見れば、現在でもすぐに見つけることができるだろう。
 
 書法_此
 (書法字典より)

 唐代の代表的な字様書である『干禄字書』では、この形の「此」や、先述した[心-ノ]のような字形の「止」は正体ではなく通体とされている。なお、ここでいう「正体」は、主に字源や篆書の字形(『説文解字』に示された小篆等)を根拠として楷書化した規範的な字体で、科挙の答案や石碑などに用いるべき字体であるのに対し、「通体」は長い間習慣的に書かれてきた字体で、上奏文や報告書、手紙、判決文に用いてもよい字体とされている。

 通体は、篆書→隷書→楷書という流れの中でより書きやすい形へと変化したものが多く、当然日本でも手書きの楷書として多く書かれてきた。一方、字書では規範的な正体を親字とするものが多いので、「辞書に載っている文字」と「みんなが書いている文字」との間にはある種の位相差があることに注意しなければならないだろう。


 話がそれてしまった。今は「とめへん」が3画に数えられたかどうかの話である。確かに「此」という字の「とめへん」は『字彙』『康熙字典』ともに3画で数えているようだが、ほかの「とめへん」を含む字では、3画だったり4画だったりまちまちである。
 よって、この二つの字書を見る限りでは、「偏になると、通常三画に数える」と断言はできないだろう。もっとも、『角川大字源』がこのように記すのには、他に根拠があるのかもしれないが、ともかく実際に書く場面では、3画目と4画目を離して書いてもつなげて書いてもどっちでもよかったというのが実情であろう。上の「此」の通体の画像でも、「止」部分を3画で書いた字、4画で書いた字がどちらも見受けられる。




 大修館書店の回答では、「止」は画数が4画である(これは部首も画数順に並べられているので明らかである)のだから、部首外画数が2画の止部の字である「此」は6画でなければおかしいという指摘をしていた。「紫」「柴」といった字で、部首外画数が5画に数えられているのは、間違いであると述べる。

 一方、『角川大字源』は、「とめへん」は通常3画で数えるため、「此」の総画数を5画としている。この辞典の凡例には次のような記述がある。
『康熙字典』における不合理な部首(または画数)分類による漢字は、検索の便宜を損なわない程度に、その所属部首(または画数)を改め、変更した。
 実際、「珷」も「賦」も部首外画数を全て8画で数えているし、「澁」は水11画、「澀」は水13画に改めるなど、それぞれ画数を数え直して統一していることが分かる。


 さて、長々と記してきたが、ようやく最初に提起した疑問に迫る。『漢辞海』は、常用漢字に含まれる「紫」は糸6画で数えるが、常用漢字外の「柴」、「呰」、「眥」といった字はその部首外画数を5画で数えている。しかし、常用漢字でないはずの「此」の総画数を6画とするのである。これは不合理である。「偏になると1画減る」なら分かるが、「声符になると1画減る」というのは無理があろう。

 先ほど『字彙』や『康熙字典』には総画数が載っていないということを記した。しかし、例外的に総画数の記された漢字群もある。それは、冒頭部分にある「検字」である。
 「検字」とは、訓読すれば「字を検(しら)べる」となることから推測できるように、目当ての漢字がどのページに載っているかを教えてくれるものである。現在の漢和辞典でいう総画索引である。
 ただ、例えば読み方の分からない木偏の漢字を調べる際に、わざわざ総画索引を見るだろうか。普通は直接、木部のページを開いてから画数を数えて探していくだろう。しかし、一体どこが部首なのか分からない、迷ってしまう漢字もたくさんある。そのような漢字に関して、総画数の順で並べ、ここの部首のページに載っていますよと示したのが「検字」である。

 そもそも、『字彙』という字書の画期的な点は、「部首」の役割・存在意義を、『説文解字』以来の「字の元を示すもの」から、「検索の際の便利ツール」に変容させたところである。例えば、「賊」という字は「戈」という意符に「則」という声符を組み合わせた形声文字であるため、『説文解字』では戈部に入れられるが、見た目は貝偏なので『字彙』では貝部に入れている。もちろん「字の元を示す」という役割も完全に捨てたわけではない。「問」「聞」「悶」といった漢字は、『字彙』でも『康熙字典』でもそれぞれ口部、耳部、心部に入れてあり、現在の日本の漢和辞典も大きくはこれを引き継いでいる。だから漢検とかの部首を問う問題ってあんま意味ないと思うんだけどなあ・・・

 「此」という字も、止部か匕部か紛らわしいので「検字」に掲出されている。参考までに『説文解字』は「此」という字を「从止从匕」すなわち「止」と「匕」からなる会意文字と解し、此部の部首としている。

 さて『字彙』の「検字」を見ると、「此」は総画数のところにある。
 
http://dl.ndl.go.jp/info:ndljp/pid/2560021/48
 左ページ一行目に、「正此 止部」とある。

 一方、『康熙字典』を見ると・・・
 http://www.kangxizidian.com/kangxi/0052.gif

 左から五行目に「此」が見える。総画数が六画となっているのだ。『字彙』より1画多いのだ。


 『康熙字典』本文では、部首外画数や順番が『字彙』とほとんど一致していたのに対し、「検字」では相当加筆修正が施されている。「柴」「眥」といった字の総画数を5画としながら、「此」の総画数を6画とする漢和辞典は、結局のところ、『康熙字典』の「検字」の総画数をそのまま引き継いだのではないだろうか
 もしそうだとすると、大修館書店の回答にあった「『康熙字典』に盲目的に従った」という記述は、指し示している内容は違えど、当たっているのかもしれない・・・。

 そして、『康熙字典』と『字彙』で総画数が違うという事実こそ、当時「止」は3画でも4画でも自由に書かれていたということを如実に物語っているのではないだろうか。




 というか。
 別に「当時」に限らず、現在の日本であっても、「此」という字の「止」を3画で書こうが4画で書こうが問題ないはずだ。常用漢字である「紫」や「雌」という字だって、そうである。

 そもそも常用漢字表は、字種と常用音訓を定めただけであり、それぞれの字形や画数まで細かく指定していない。にもかかわらず、「とめはね」といった字形の細部を厳しくチェックし、独自の判断で正誤を決めつける人々が多くいたことで、さまざまな問題が発生してしまったので、昨年文化庁から「
常用漢字表の字体・字形に関する指針」が報告されたのである。
 その指針に附されたQ&Aでは、「漢字の正誤をどう判断するか」という問いに対し、次のように回答している。
骨組みが過不足なく読み取れ,その文字であると判別できれば,誤りとはしません

 たしかに「止」を[心-ノ]のように書いたり、「此」を先の書法字典に見られる画像のように書いたりするのは、「止」や「此」とは骨組みが異なってしまい、現行の通用字体とは異なる「書写体」(異体字)になってしまうから、学校のテストでバツを付けられても文句は言えないだろう。
 しかし、「紫」や「雌」の「此」を、3画とめへんで書いたところで、骨組みに違いはない。誤りにはできない、というのが、文化庁の考え方であるように思う。

 実際、自分が小学生の時に使っていた小学館の『例解学習漢字辞典 第五版ワイド版』では、「紫」は糸5画、「雌」は隹5画と記されている。まあ、「雌」の「なりたち欄」に書かれている手書きの「此」はどうみても6画というツッコミもあるのだが・・・。
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 最後に、日本の主な漢和辞典における「此」の画数の扱いを、表にしてまとめてみた。辞典によってかなりばらつきがあることがうかがえよう。

辞典名
『漢辞海』 止2画(6) 糸6画(12) 木5画(9) 口5画(8) 言5画(12)
『角川大字源』 止2画(5) 糸6画(12) 木5画(9) 口5画(8) 言5画(12)
『新選漢和辞典』 止2画(6) 糸6画(12) 木6画(10) 口5画(8) 言5画(12)
『新漢語林』 止2画(6) 糸6画(12) 木6画(10) 口6画(9) 言6画(13)
『角川新字源』 止2画(5) 糸5画(11) 木5画(9) 口5画(8) 言5画(12)

 その他、『新潮日本語漢字辞典』や『学研新漢和大字典』、『改訂漢字源』は新漢語林タイプ、『大漢和辞典』や『平凡社字通』は角川新字源タイプで、「此」の画数を6画か5画に揃えた辞典が多かった。
 少し面白かったのが、『角川漢和中辞典』で、「此」の親字を見ると止2画(5)で総画数は5画であるのにもかかわらず、総画索引では「此」が6画になっていたのだ。ある意味、『康熙字典』にもっとも忠実といえるかもしれない。

コンビニ業界の寡占化が激しい。


周知のとおり、今年の9月1日に、ファミリーマートとユニーグループ・ホールディングスが経営統合した。これにより、
2018年までに全国にあるサークルK・サンクスが全てファミリーマートになってしまうという

この陰に隠れているが、ファミマは昨年12月に東海地方に多くの店を構えるココストアも吸収合併しており、
九州に多いココストア系のコンビニ、エブリワンも含め、今年の8月末までに多くのココストアがファミリーマートに変わってしまっているらしい

kanasii
かなしい。

そういえば自分が中学1年のときに、江古田駅の前のampmもファミマになってしまったなあ。


一方のローソンは、横浜を地盤とするスリーエフと、昨年8月から提携交渉をはじめ、今年の4月に合意達成。
9月には和光市、川口市、白井市、船橋市にローソン・スリーエフ」がオープンした。
基本的なスタイルはローソンと同じだが、スリーエフで人気のチルド弁当や焼き鳥、デザートなど約30品目を並べているらしい。

また、広島を地盤とするポプラとも、一昨年12月に資本業務提携を開始。
昨年、鳥取市と米子市にローソン・ポプラ」がオープンしている。
こちらも基本的なスタイルはローソンと同じだが、ポプ弁(店員が炊いたご飯をその場でよそうポプラの弁当)を置いているらしい。

しかし、このやり方では、ユニーとの統合で2位に躍り出たファミマを追い抜き返すことはできない。そんななかローソンは三菱商事の子会社になることが決まり、海外経営を進めていく方針を示したようだ。




コンビニ界はセブン、ファミマ、ローソンの三社鼎立の時代に突入するのか。












日本経済新聞9月24日朝刊ミニストップ79%減益、今期最終、競争激化で下方修正。














コンビニ界はセブン、ファミマ、ローソンの三社鼎立の時代に突入するのか。












廃線になりそうな鉄道を乗り潰しに行く人たちがいる。
同じように、そのうち無くなってしまいそうなコンビニには、今行っておくべきなのかもしれない。

そんなわけで、

自宅から20kmぐらいの場所のマイナーコンビニを調べ上げ、自転車で買い物に行ってきました



サークルK
小平花小金井二丁目店
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青梅街道沿いにあるサークルK
東京だと、サンクスよりは見かける機会が少ないと思う。
ベトナムのハノイではしょっちゅう見かけたけど。

ポイント 楽天ポイント
ATM banktime
PB商品 Style One
スイーツはCherie Dolce

Style Oneは正確には、ユニー、フジ、イズミヤのプライベートブランドなので、統合後もピアゴなどで買うことができる。
Cherie Dolce(シェリエドルチェ)はサークルKサンクスの自社ブランドなので、近いうちに食べられなくなるかも。

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ふわふわダブルクリームサンド(ホイップ&カスタード)

甘い。ひたすら甘い。美味しいけど、美味しいんだけど、甘い。溜まる。一日に二個は食べられない。



スリーエフ
武蔵野八幡町店
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現在東京には146店舗、全国で539店舗しかないスリーエフ
武蔵野大学の近くで息をしていた。

ポイント Tポイント
ATM e-net
PB商品 F STYLE

写真では、「スリーエフのチルド弁当」というバナーが目立つ。
チルド弁当とは、5~10℃の低温で製造から販売を行う弁当で、消費期限を延ばすことができるというメリットが大きい。
2009年にセブンイレブンが公正取引委員会から排除措置命令を受けた後に見られるようになったこともあって、「チルド弁当といえばセブン」みたいなイメージが自分の中にあったが、
実際、チルド弁当の開発に古くから取り組んでいたのはスリーエフなのだ

日経流通新聞によれば、スリーエフは1995年4月からチルド弁当の実験販売を行い、2002年から全店舗で売り出し始めたという。
そのほかにも、2009年以前に、ミニストップ、サンクス、am/pmといった「中堅」コンビニが発売しているが、大手コンビニはこの導入になぜか慎重であったようだ。


そんなわけで、買ったのは、チルド弁当

ではなく、プライベートブランドF STYLEの新商品
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伝わり辛いが美味しい高菜明太ぱん

接尾語としての「つらい」を「辛い」と表記するのは一般的じゃないと思う。
勝手な想像だけど、多分ここを巡って話し合いとかあったね。
「高菜明太は辛(から)いものだから、敢えてここを漢字にした方がちょっとシャレみたいになるし、買い物客の目にとまりやすいのではないか」
みたいな。

味は、なんか想像通りのおいしさだった。結構具はどっさりで食べ応えがあった。
ピリッと辛味の効いた高菜炒めを明太マヨで和えて包んだって感じだった。



コミュニティストア
田無いせよし店
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ちょっとスリーエフに似ている見た目
サークルK、スリーエフとは違い、人が全然いない。自動ドアも開きっぱなし。
第1・第3火曜日が定休日で、営業時間は7時~22時30分。コンビニだからといって24時間いつでもやってるわけではない。

商品は、他店と比べて少し安い印象。洗剤とか生活用品が豊富?
コピー機やATMは無かった。

ここでは普通にお茶を買った。



ポプラ
朝霞ミリオン店
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…!!!
閉店してる!!

DSC_0589

ポプ弁食べたかったのに…。

これが、中堅コンビニの現実。
たしか9月6日頃にはネット上で生存確認をしたけど、
その3週間後(訪れた日)には、潰れているのだ。



デイリーヤマザキ
ひばりヶ丘北口店
DSC_0588

自分の中の「ザ・中堅コンビニ」
自分が知ってるのは、ここの他には神泉駅の中にある店と、大月駅出てすぐにある店だけだ。

デイリーヤマザキの売りといえばDailyHot
店内では「カレーパン焼き上がりました~」という声が響いていた。
棚に売られているコンビニパンは、全部山崎パンだった。

もう一つ特徴的だったのが、葉巻が売っていた
葉巻を売っているコンビニというのは、ツイート検索すれば結構ヒットするが、まとまった情報はネットでもあまり見つからない。

ポイント なし
ATM e-net
PB商品 お菓子は「良味100選」
(山崎製パンのブランド)


DSC_0587

喉が渇いたので、「なごみ果実 りんご」を買った。
スッキリとした後味。もっと濁ってた方が美味しいのに。



スリーエイト
鶴瀬店
DSC_0604

ついに、本物の「マイナーコンビニ」が登場
隣がセブンイレブンという過酷な状況
平日の昼という理由もあろうが、店には自分以外誰一人いない。店員もおばさん一人。
一方、おとなりのコンビニには車が4~5台

見た目はコンビニだけど、中はお酒が多い。
それもそのはず、コンビニ図鑑というウェブページには、以下のような記述がある。
関東地方南部を中心に展開。元々は、1980年代前半に首都圏の元セブン-イレブンFC店のオーナーたちの主導で設立された地場コンビニチェーン。設立当初の加盟店は、セブン-イレブンの極めて強力な本部指導の方式による加盟店側の自由度・裁量が全く無いシステムや、ロイヤリティーの過酷さに不満を持って脱退した、酒小売店転換型の元セブン-イレブンFC店が中心であった。この為、当初からセブン-イレブンをある意味では反面教師とした形で本部運営・FC店舗経営の為のシステムが作られており、2003年に店舗運営の考え方やシステムが比較的似ているポプラに半ば合流する形で買収された。この様な背景から、スリーエイトについては、形通りのコンビニエンスストアというよりは、「コンビニ向け商品も取り扱う酒小売店」という雰囲気を持つ店舗が多い。

あと特筆すべき事としては、コピーが5円だった。
ローソンストア100にも5円コピー機が置いてあるけど、あれ作動が遅いんだよね。

ポイント 楽天カード
ATM なし
PB商品 なしか


というわけで、購入したのは、ポプラのおにぎり

DSC_0606

普通においしい。
「普通においしい」という表現をひどく嫌う人がいるけど、自分はこの味を「普通に」としか表現できない。。。
具がピリ辛高菜の、コンビニのおにぎりを想像してください。
その味です。



セイコーマート
やまだ店
DSC_0602

2016年の顧客満足度ランキングで、コンビニ部門一位になったことでも知られる、道民の誇り、セイコーマート
実は北海道以外に、埼玉県、茨城県でも展開していることは、知られてたり知られてなかったりする。

「やまだ店」という名前だが、この店の住所は埼玉県入間郡三芳町竹間沢
埼玉のセイコーマートは他にも「まちだ店」(上尾市畔吉)、「おおの店」(熊谷市石原)、「はしもと店」(吉川市中野)といった地名とは異なる店名が多い。
オーナーの名字を冠しているのだろうか。


店内に入ると、…さすがはセイコーマート
そのへんのコンビニやスーパーとはラインナップが全然ちがう。
見たこともきいたことも無いような商品が多くある。

例えば、「しおA字フライ
「坂ビスケット」と呼ばれるビスケット類の一種で、道民のソールフードらしい。
このブログに取り上げられている。

他にも
・イトーパン
・梶谷食品のコンガリサクサク
など
…これらは北海道のものではないらしいが


ポイント クラブカード
ATM e-net
PB商品 secoma


セイコーマートといえば、やっぱりアイスでしょ!
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北海道メロンソフト

・・・いや、これはうまいわ。本当に美味しい。
自転車で10kmぐらい漕いできた後だからってのもあるかもしれないけど、
そのへんで買えるソフトクリームとは違う。すごく濃厚。
家から片道1時間掛かるけど、また買いにいくのもアリ。それぐらい美味しかった。

他にも珍しいsecomaブランドの商品がたくさんあるもんだからつい衝動買い。
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地元密着型って感じで、とてもいいコンビニだった。



セーブオン
川越脇田本町店
DSC_0610

群馬を拠点に、新潟、栃木、埼玉、千葉にも店を構える、安さが自慢のセーブオン
こちらは川越駅前の三井生命のビルの一階に入っており、店舗内には「からあげ 縁」と「世界で二番目においしいメロンパンアイス」もある。イートインコーナーもあり賑わっていた。

セーブオンはかつて富山、長野、山形、福島、茨城にも進出していたが、近年これらの県から撤退し、一部はローソンに切り替わっている。
今年八月、免許合宿の宿泊先であった山形県南陽市赤湯の地図にSAVE ONが書かれていたため、意気揚々と向かったらLAWS ONに替わっていたことが記憶に久しい。


まず入って思ったのが、一般の商品はそんなに安くない。ガリガリ君は75円もするし、お茶も151円で普通のコンビニの値段。
しかし、商品をくまなく見てみると見慣れない値段のものをいくつか見つけた。たとえば、
そばやうどんが1玉41円だったり。
48円均一のアイスコーナーがあって、一回り小さいサイズのクッキーサンドアイスやバニラモナカが売られていたり。
この価格帯のアイスはとてもいいと思う。
普通のコンビニで一番安いアイスって大抵ガリガリ君だけど、身体がガリガリ君を求めていない時って結構あるし。
近所にセーブオンできないかな。新座あたりにできてくれれば買いに行くけど…。


そしてもう一つ思ったのが、

ぐんまちゃん関連の商品が多い!

ぐんまちゃんヌードル、ぐんまちゃん焼きそばとか…いろんな商品を見かけた。何があったか忘れちゃったけど。
実はとてもお腹が空いてたから、からあげ丼を食べてお茶を買ったら手持ちが無くなっちゃって、そのままろくに調査せずに帰ってしまって。
とにかく、ぐんまちゃん関連の商品を4、5種類は見たはずだ。

ポイント なし
ATM e-net
PB商品 SAVEMATE
お菓子はSnackOn
スイーツはSweetsOn

で、こちらがその買ったお茶
DSC_0612

ちょっと変わった味だった。
緑茶は緑茶なんだけど、風味としては紅茶に近い感じ。
薄味っていうわけでもないけど…スッキリしてる。





まとめることもないけどまとめ
セーブオンとセイコーマートはしっかりとした「差別化」ポイントがあったけど、他のコンビニからはそんなに感じなかったので、確かにこのままだと大手三社に飲み込まれるのは時間の問題かもしれない。
⑤のデイリーヤマザキは、バスロータリーの隣という好立地により平日の昼前からたくさんの客でにぎわっていたけど、他のコンビニは客の絶対数で大手三社に負けているような印象があった。
まあ、大手コンビニのFC経営は本部の介入が大きいのに対して、コミュニティストアとかはその辺が緩いらしいし、存続するかどうかにはいろんな要素が関わってくるだろうけど。

調べて見たら、まだまだ自転車で行ける範囲にマイナーコンビニがあったので、
また更新するかもしれない。

特段考察はしない。考察しうるだけの知識がない。
よって、今回の記事は私的メモである。

漢検一級でも出題される熟字訓…胡籙
読み方は「やなぐい」
やなぐいとは、矢を入れる容器のこと
Cf.) 箙(えびら)、靫(ゆぎ)


『広辞苑』で「ころく」、「やなぐい」を調べる
、胡 2通り
示偏か、金偏か
『大辞林』も表記は同じ


『日本国語大辞典』で「ころく」を調べる
胡簶、 2通り
「胡」に竹冠が付く
☛しかし、出典にある表記は全部異なる

*十巻本和名類聚抄〔934頃〕五「箙 〈略〉唐韻云箶簏〈胡鹿二音〉箭室也」

*参天台五台山記〔1072〜73〕四「後左右数百人並立、其中有胡録人数十人

*名語記〔1275〕五「胡籙のやなぐひ」

『日国』「やなぐい」の表記欄(手偏と木偏とか、草冠と竹冠とかは、別字というより筆写の問題だと思うが)

【箙】和名・色葉・名義・易林
【棚】色葉・名義・和玉
【胡籙】色葉・書言・ヘボン
【胡簶】天正・易林・言海
【箶簏】色葉・名義
【掤】名義・書言
【靫・靭・𩋟】字鏡
【鞬】色葉
【胡録】名義
【籙】和玉
【楜】伊京
【菔】饅頭
【繁弱】書言


「ころく神社」という社名が、局地的に見られる

mapion「胡録神社」の検索結果

mapころく
松戸、市川、足立区あたり
東側の東京郊外
それと、長崎県に存在する。胡簶神社:玄松子の記憶
こちらは、mapionではヒットしない

東京~千葉にある「胡録神社」
「胡録」のこともあれば、「胡籙」のこともある。


mapionの8つの神社を検証
①千葉県市川市関ケ島(2016 8/2訪問)
→胡神社

②千葉県市川市新田1丁目
→胡録神社

③千葉県松戸市大橋
→胡神社
(付近のバス停名は胡録神社)

④千葉県市川市湊新田1丁目(2016 8/2訪問)
→胡録神社

⑤東京都足立区本木南町
→胡録神社

⑥東京都荒川区南千住8丁目
→胡録神社

⑦千葉県松戸市岩瀬
→胡録神社
胡録台という地名あり

⑧千葉県松戸市
→③のバス停だった

※①胡籙神社・動画

電信柱の番号札に目を向け始めたのは、稀少地名漢字探索を始めてからだった。
神社名などは現地を訪ねれば容易に探し求めていた漢字を見つけることができるが、小字などの小地名や、住所表示によって失われた旧地名となるとなかなか難しい。 
このような地名を探す際に注目すべきものが2つあり、それは電信柱の番号札と、自動販売機であると稀少地名漢字探索の先輩からご教示いただいた。

自動販売機の方から解説すると、自動販売機には住所表示ステッカーが貼ってあるからだ。
それについては、日本自動販売機工業会のこちらのページをご参照いただきたい。
今回のメインテーマは、電信柱の方である。

 
NTTの通信会社が設置する電信柱と、東電などの電力会社が設置する電力柱
(以下、両者を区別しない呼称として電柱を用いる)
これらにはそれぞれを識別するためのプレートが取り付けられている。

下の画像は、 西東京市ひばりが丘北2丁目の、桜蔭学園運動場の近くにあるプレートである。
(NTTと東電両者のプレートが取り付けられているので、共架柱である。)

DSC_0047


上のNTTのプレートには「桜蔭 支 右4/2」と書かれている。これは、「桜蔭 支 2」 の電柱から右に入った道の4番目の電柱でることを示している。
下の東電のプレートには「栗下 125」とある。東電のプレートはNTTと違い、「区域名 番号」という簡素なものである。 
(ちなみに、我が母校武蔵高校の近くの東電プレートの区域名は「武蔵」だった。ちょっと嬉しい。)


この区域名が、とても面白いのである。


東電とNTTに限って言えば、両者はそれぞれ独自の区域を定めており、独自の区域名を付けている。
そして、これは経験則であるが、一般に東電よりもNTTの方がその種類が豊富だ(NTTプレートで番号が3桁に達しているものをまだ見たことがない)。
その区域名、まあ多くはその地の住所表示と同じことが多い。
しかし、 中には「なんじゃこれ」と思うようなものに出くわすこともある。


まずあるのが、 近くにある主要な建物の名前である。
先ほども書いたように、桜蔭のグラウンドは西東京市ひばりヶ丘北にある。
しかし「ひばり北」ではなく、「桜蔭」である。理由は桜蔭の運動場が近くにあるから。

この例で多いのが、神社名や寺の名前だ。
一度渋谷から原宿まで歩いた時に、「○○寺」という区域名を2つぐらい見た覚えがある。
自分の家の近くにも「多聞寺」があり、「南水(南沢湧水の略と思われる)」 とともに、南沢の多くの範囲に広がっている。
一度、「多聞寺 1」のプレートを求めて番号を下っていったことがあるが、実際当該プレートのついた電柱は多聞寺の前にあった。これ、なかなか便利なんじゃないか。

電柱の区域名は、おそらく基本的には変わらないはずだ。
だから、名付け元となった建物が壊されて、別の建物ができても、その区域名は残り続けることとなる。
その場合、電柱の区域名が、かつての土地利用の名残となるのだ。

これを知ると、歴史散歩の手がかりにもなる。
「みちくさ学会」という ウェブページには、電柱の区域名から遊郭の跡地をたどるという記事があり、とても面白い。

該当記事はコチラ


上の記事で、「廓」の字がなぜか「廊」になっているという指摘があるが、自分も先日、似たような誤字(単純な間違いか、なんらかの制限的要因によるものかは不明)を見つけた。

慰殿


これは、保谷〜ひばり駅間にあったもの(のGoogleストリートビューのスクショ)だが、「慰殿」とある。
正しくは「尉殿」だ。
なぜなら近くに尉殿(じょうどの)神社があるから。


また、旧地名が残されていることもある。

さきほどの「桜蔭」を南に下っていくと、区域名が以下に変わる。

入後


見づらいが、「入後 17」とある。
「入後 ひばりヶ丘」でググってみるものの、何もヒットしない。
もしかしたら、住所表示前の小字なんじゃないかと、市の図書館で調べてみたら、ビンゴだった。
 
SCN_0036


上の、旧下保谷村のチョウバと小字の図の北側に「入後」とある。
この電柱があったのも、現在のひばりヶ丘北なので、だいたいこのあたりとなる。
ちなみに、稀少地名界隈のバイブル『角川日本地名大辞典』の小字一覧を見ると、読み方はイリウシロだそうだ。


なぜ電柱に旧地名が残されるのか、推測している記事があったので、紹介しておく。

道新りんご新聞

この記事によると、宅地開拓が進んで、新たに変電所を建設した際に、既存の名称が使えなくなるからではないかとのこと。
この辺の話は全くの門外漢だが、変電所ってそんなにいくつもあるものなのか?
変圧器なら、たまに電柱の上についているけど。ポリバケツみたいなやつ。
でも、別に変圧器の付いている電柱が支線の1番ってわけじゃないんだよね。わからん。


しかし、区域名、由来が全く分からないものもたまに見る。。。

例えば、桜台駅の北で見たこれ。

銀河


銀河」ってなに??

この支線は、桜台通りに面する「竹中」というラーメン屋を曲がった道からスタートする。
しかし、銀河ってなんだ。周りに銀河とかギャラクシーとかを冠した建物なんて一つもないぞ。

一つだけ関連しそうなものを挙げるとすれば、「銀河鉄道999」であろうか。
多くの漫画家が住んでおり、東映アニメーションのスタジオがある練馬区は「アニメのまち」として知られている。
その影響か、西武池袋線はしょっちゅうアニメとのタイアップを行っており、つい最近まで銀河鉄道999のラッピング電車が走っていた。
しかし、作者の松本零士は大泉学園在住とのこと。


次に、駒場裏でみたこれ(ストリートビューのスクショ)。

慈恵

…「慈恵」はここにないぞ?

この支線は、上原2丁目の14~15番地と20~21番地との間の道路を通っていた。
しかし慈恵医大はもちろん、新橋の方にある。
慈恵会関連の施設もなさそうだった。
うーん、昔の住宅地図とか見れば、何かヒントがあるだろうか。


さきほど紹介した記事の執筆者は、以前命名基準をNTTや北電に伺ったことがあるそうだが、保安上の理由で一切回答できないと言われたそうだ。

Yahoo知恵袋では、こんな質問と回答も見つけた。

NTTの電柱番号札で位置を検索することはできますか?

出来ますよ。
一般の人は 無理です。
何々幹とは 以外と、
その場の 住所が
多いですよ
あんまり詳しく書くと、
怒られるので
この辺で
柱を 一本一本見ると
解ります。

NTTに言えば場所分かります。全て記録があります。



…例えば、自分がある地域のNTTの支線を記入した地図をネットとかで公開したら、お達しが来るのであろうか。
気になるな。

それから、この区域名の情報は、警察なんかも知っているのだろうか。
例えば事故が起きたときに警察に電話して、現在地を電柱番号札で知らせたらすぐに分かるのだろうか(NTTを介するのだろうか)。
まあ今はケータイから緊急電話をすると、GPS情報も送られるようになってるらしいけど。


それはともかく。
こういうわけで、自分は最近上を向いて歩くことが多くなってしまった。
でも、こういうことを知っていると、犬の散歩とかが楽しくなる。


みなさんの家の周りには、どんな電柱番号札がありますか?

いろいろなフォントで、Unicode表のU+E000-U+F8FFを覗くと、奇妙珍妙な文字が表示されることがまれによくある。
今回はそれをまとめてみた。多分他の人がやってるだろう。でもいい。自分用だ。

BabelMapというソフトでcode chartをPrivate Use Areaにセットし、Configureを押すと、この範囲の文字を表示できるフォントの一覧が出てくる(なぜかSet Fontするとフリーズして強制終了してしまう)。
今回はそれを利用して文字を調べた。


CenturyOldst
一太郎に付随しているフォントらしい。
種類が3つあり、うち2つはフォント名の最初に半角記号がついている。どういうことだ。
ちなみにIMEパッドでは三者は区別されるが、ATOKの文字パレッドでは「CenturyOldst」しか表示されないので、なにかがどうにかなっているのであろう(内部処理用フォントらしい)。

Babel Mapによると、CenturyOldstは3 characters、%CenturyOldstは88characters、&CenturyOldstは129characterだという。

内訳は以下の画像を参照。

centuryoldst

%CenturyOldstはギリシャ文字とその拡張、&CenturyOldstはラテン文字拡張が割り当てられていた。
後で気づいたが、これらのフォントで基本ラテン文字(U+0000~)を選択しても、これらと同じ文字が表示された。

一方、無印のCenturyOldstでは、アップル社のマークと、fi、flの合字が表示された。gy合字はないんだな。
同じく、一太郎を入れるとひっついてくる欧文フォントにGothic 720というものがあるが、このフォントでも表示されたのはアップルマークと2つの合字だった。


Just○○Mark
続いても一太郎の内部処理用フォント。
Just○○Markというフォント名は明朝(セリフ)、Just○○MarkGというフォント名はゴシック(サンセリフ)で、文字数は無印>Gである。

JustEditMark
justeditmark
罫線記号などなど

JustHalfMark
justhalfmark
半角ラテン文字拡張

JustKanaMark
justkanamark
半角ひらがなが入力できる!

JustOubunMark
justoubunmark
ギリシア文字、発音記号など...

JustUnitMark
justunitmark
囲み英数字や単位や数学記号、矢印、一部その他の記号など...

JustWabunMark
justwabunmark
カタカナ囲み文字はアイウエオだけかい!

と、こんな具合。
どうやらJustSystemの内部処理用フォントは、基本ラテン文字と同様の文字種が私用領域にも収められているっぽい。
これは、Wingdingsなどの特殊文字フォントも同様で、基本的には特殊文字がキーボードで直接打ち込めるようになっているが、一応私用領域にも実装しておくことが多いようだ。

参考:フォント一覧


AR ADGothicJP Medium
C & Gのアーフィックフォントの一つかと思ったら、ウェブページには存在しない?
一太郎を入れたときにバンドルされていたフォントと思われる。

まず、外字がたくさんでてきた。
ar_adgothic_jp1
基準がいまいち分からないラインナップだが、日本の名字や名前でよく見かける字が多いことはたしかだ。
IBM拡張漢字が多いような気もするが、
「磠」などのJIS第3,4水準の漢字や、
「囤」などの補助漢字、
「舘」などの互換漢字もある。
U+E082の「餃」は、Adobe-Japan1にはあるようだが、Unicodeの互換漢字にはない。
つづきを見てみよう。

ar_adgothic_jp2
ar_adgothic_jp3
ん…これらはどこかで見たことあるラインナップだぞ。
あれだ、ARIB外字だ。字幕放送とかで用いる文字。

ARIB外字のWikipediaを読むと、下のほうに追加漢字というものを発見。
なるほど、最初の漢字群はARIB追加漢字だったのか。

…もしかして、このフォントのARって、アーフィックフォントではなくARIBフォントってこと???


Arial
定番のサンセリフ欧文フォントだが、1文字だけある。
U+F301になぞのピリオドが…。

これはなんだろう。
同じピリオドはCourier NewTimes New Romanにも見られた。


Century
定番のセリフフォント。Configureされたのは19文字。
内訳は以下の通り。
century

Century Gothicにすると若干消えて16文字となった。
他のフォントではBook Antiquaや、Bookman Old StyleMonotype Corsivaなどがこのラインナップだった。


Embassy JS
筆記体のフォントである。

embassy

Embassy JSは3文字configureされ、内訳は上の通り、CenturyOldstと同じ結果となった。
Kristen ITCでは、なぜかアップルマークがニコちゃんマークに変わっていた。


その他の欧文フォントでは、アップルマークの部分が空白だったり、Bradley Hand ITCのようにfiとflの合字以外にもCenturyの19文字の一部を表示できたりと細かい差はあったが、
基本的に、U+F001にfiの合字が、U+F002にflの合字があるというのは変わらなかった。


Gabriola
Qの棒の長さなどが特徴的なこのフォント。U+E000~U+E018に奇妙な文字が含まれていた。

g
いつどのように使うのだろうか。。


Myriad Web Pro
MyriadはApple製品に用いられるフォントらしい。
iPod
iPhone

たしかに…。

myriad_web_pro
なんかダイアクリティカルマークの類が入っていた。


Segoe UI Symbol
シーゴーという読み方知りませんでした。今までセゴエだと。
Symbolというフォント名だけあってすごい数の絵文字が含まれています。

segoe_symbol

しかしこれでも649文字。その上を行く1149文字を実装したフォントがあります。


Segoe MDL2 Assets
このフォントはWindows10にインストールすると入手できるようです。
詳しい事はこちらのページに書かれています(ページの絵文字を直して…)。

segoe_MDL2

先ほどのと比較してみると、塗りつぶしが少ないですね。
なんか全体的にかわいらしい。

追加されたのは例えば次のような部分。
segoe_MDL2_2

バッテリー表示のアイコンとかめっちゃ豊富!!


(↑Win10ユーザーにだけ表示されます)


MS Reference Specialty
Just〇〇MarkとかWingdingsとかと同じ特殊文字用フォントなんですが、中身が面白いもんで紹介

ms_reference

分数がいろいろあるのはいいけど、基準は何!?なんで1/243?1/15750?10/71?
そして一番下、ヘロンの公式だよ!

三角形の辺の長さをa,b,cとすると、面積Tは以下の公式で表せる。
T=
※ただしs=(a+b+c)/2


最後はやっぱり、漢字のはなし

FangSong
FangSongとは仿宋のピンイン表記である。代表的な宋朝体フォントだ。
私用領域でConfigureすると25文字あるようだ。確認してみると…

fangsong

まず、約物の類が並び……なぜか、があり......
漢字の構成要素が分散している。

似たようなラインナップは、CJK統合漢字で、Unicode4.1で追加された22字のU+9FB4~U+9FBBに見られる(これらの字はFangSongでは見られない)。
龴 龵 龶 龷 龸 龹 龺 龻
でも(U+9FBA)はJIS第4水準でかつCJK統合漢字拡張Bの𠦝(U+2099D)と完全に衝突してるし、
𠂉(U+20089)とか
𤇾(U+241FE)とかも同じくJIS第4かつExtBの字だし、
しかし𠂇(U+20087)はJISにはないExtBだし
(U+31C6)はCJK筆画だし

うーむ、わけわからんな。

同じようにDengxianSimHeiMicrosoft YaHei UIといった中華フォントも、先ほどの画像と同じように構成要素が飛び飛びで分布している。
この漢字群の空白部分を埋めてくれる唯一のフォントが、

SimSun

simsun

とか
とかとかとか、構成要素以外はCJK統合漢字拡張Aに入ってるし…
どういう基準で選ばれてるんだろう…
ググったらAmazonの商品説明とかヒットするし、、、

と、ここで有用そうな情報を発見
GBK比CJKという2005年の記事だ。
それによると、上の漢字群は、
GB 13000.1という中国大陸の文字コードでカバーしきれていない、「簡化字総表」中の52字と、『康煕字典』『辞海』の部首28字の文字集合だそうだ。

GBというのはGuojia Biaozhun、つまり国家標準。
中国語を読み解く力がないので、以下は日本語版Wikiからの引用になるが、
1993年にCJK統合漢字20902字を含んだUnicode1.1がリリース。
このUnicode1.1の中国語バージョンと言えるのがGB 13000.1らしい。
つまり、上の漢字群の多くがCJK統合漢字拡張Aに実装されているのは、ExtAは1999年に追加されたコードチャートなので、GB 13000.1当時はまだ存在していなかったからだ。

なお、最初に出たのはGB 2312というやつで、これが1980年。JIS X 0208の中国版みたいなものらしい。文字数は7500ほど。
そしてさっき書いたようにUnicodeが登場、それに際してGB 2312とGB 13000.1の落差の橋渡しとして、CJK統合漢字20902字に拡張漢字101字を加えた、GBK(GB拡張)が登場。
GBKに収録されている文字のうち95字は私用領域に割り当てられたとあるので、上の漢字群はおそらくその中の字なんだろうだが、この95字は別にGB 2312にあった文字というわけでは無いらしい。
なお、このGBKを更に拡張したGB 18030という文字コードが、現在中国で販売される機器の標準らしい。

GBKやGB 18030のpdfファイルとか欲しいけど、どっかにないですかね。


文字コードの話、いまいちわかっていないので、ちゃんと本を読んで勉強したい。。。



というわけで、人に読んでもらうということを全然意識してない、みにくくわかりにくい記事でした。

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