日本がリーマンショック以降円高にあえいで、もうかれこれ4年にならんとする。
 経済筋が言う「円安の足音が聞こえてくる」という話は随所で聞くが、米国自体、経済の復調が見えず、QE3をちらつかされれば、どうやらそうやすやすと円安には向かいそうもないようだ。これだけの円高の持続は日本経済をただただ痛め続けるだけである。

 議会証言でコナンドラム(注①)と言ったグリーンスパン(元FRB議長)に睨まれて以来、日本政府は為替介入を控えてきたが、耐えきれず菅政権以降、たびだび為替介入をした。しかし、一時の鎮痛剤でしかなかった。

 円高のため、多くの中小企業が工場を海外へ移転し、それを計画する後続組もまだたくさん控えている。しかし8/3の日経新聞を読んでビックリした。「誘致から利益争奪戦に」と言う記事である。

 新興国は先進国に対し税の特典を与える代わり、自国への企業誘致をすすめてきた。しかし、インドネシアはダイハツに対して、本国に支払う特許使用料、原材料代を経費として認めないという態度を取り出し、それが日本企業全体で大騒ぎになっている、という内容であった。
 この税制は先進国の税制である。それに倣ったのだろうが、ある日突然の課税は、アメリカ独立戦争の原因にもなったように、法治国家では許されるものではない。
 この報道は、情報収集力も、企業体力もない中小企業の工場海外移転計画を今後躊躇させることとなる。まー、その分日本の雇用は確保されると言えばそれまでなのだが。

 為替で一人いじめられっ子になっている日本。
 世界になんと言われようと、どんどん為替介入して、日本の産業空洞化に歯止めをかけて欲しいという声が経済界のみならず巷に渦巻いているのは知っているはずだ。   .....何とかしてくださいよ、白川日銀総裁!!

注① コナンドラム(connundrum)・・・・・・謎
グリーンスパンは2003年、米議会証言で、金融引き締めをしたのにも拘わらず、米長期国債の金利が低下している現象をコナンドラムと表現した。日本と中国が為替介入によってよって得たドル資金を米国債購入にまわし、長期金利が上昇しなかったことをさして言う。米に住宅バブルが生じた遠因とされる。