年度の変わり目は、役員や商号の変更から合併や会社分割、株式交換まで、いろいろな申請を行いました。有難いことに毎日いろいろな相談を受けていますが、ふと我に返って、この仕事の醍醐味は何かを考えてみました。
以前も書きましたが、登記はAをBに変えたら、Bで正確に申請するほかなく、それ自体は誰が行っても同じです
(違ってはいけません)。ということは、登記申請行為は味気ないものなのかもしれません※。
しかし、そのBになる(Bにするための)工程は、多くの選択肢があります。
たとえば、株主総会が必要な場面で、規定どおりの手続で開催するのか、招集手続を省略するのか、開催自体を省略する書面決議でするか。増資であれば、規定どおりの手続でやるか、総数引受契約でやるか、新株を発行するか、自己株を交付するか。。。。。
その時々の株主、役員、相手の状況や費やせる時間に応じて、適切なアドバイスをして、お客様と一緒に検討していく過程が仕事の醍醐味であり、専門家としての存在意義なのかなと思っています。
議事録や申請書の雛形は、ネットで検索すればいくらでも見つかります。
書類を作ることや登記をすることから、少し踏み込んだ仕事ができる環境に身を置いていることを感謝しなければなりません。
※登記申請自体は味気ないものかもしれない、と書きましたが、実際はとても奥が深く、非常に楽しいです。
(司法書士向けの少しマニアックな内容ですが、)例えば、ある会社が2つの事業のうち一つをA社に、
もう一つをB社にそれぞれ会社分割する場合に、3社の管轄法務局が同一の場合は、4件ではなく3件で申請
することができ、この申請方法だと登録免許税が少し節約になる、など。