中小企業の法務のポイント

司法書士法人名南経営 岩本直也 公式ブログ

2017年01月

法務省
平成29年1月25日「商業登記の申請書に添付される外国語で作成された書面の翻訳について」

http://www.moj.go.jp/MINJI/minji06_00102.html

 

1.外国会社の場合
 
議事録(外国会社の本国の管轄官庁又は日本における領事その他権限がある官憲の認証を受けたもの)を添付する場合、日本における営業所又は日本における代表者の登記とは関連しない内容については、翻訳を省略して差し支えありません。
 なお、翻訳をする者の資格に制約はありません。
 登記申請の代理人において翻訳文を作成して添付してきた申請は、受理して差し支えない(登記研究第23号(昭和24年10月)28頁)。

2.内国会社の場合
 
外国文字をもって作成された株主総会議事録を添付した内国株式会社の役員変更登記の申請は受理されない(昭和60年7月8日民四3952号)。
 
内国株式会社の株主総会議事録及び取締役会議事録は日本文字により作成される必要があり、したがって、外国文により作成された議事録及びその翻訳文を添付した役員変更の登記申請は受理されないものと考えます(旬刊商事法務1029号37頁)。

3.外国官憲発行の各種証明書

 登記の内容や証明の対象とは関係のない部分(「本国官憲使用欄」や「印紙/発行経費」の領収書部分等)の翻訳は省略して差し支えありません。
 この場合、日本語の訳文には「本国官憲使用欄につき翻訳省略」等と記載する。
 なお、証明書の発行主体(領事,公証人等)に関する記載の翻訳を省略することはできません。
 また、各種の証明書について、2つの外国語(当該外国の公用語と英語等)で同様の内容が記載がされているものについては、どちらか一方の翻訳があれば足り、両方の翻訳は不要です。

今年の4月1日に、特定非営利活動促進法(NPO法)が改正されます。

http://www.npo-homepage.go.jp/kaisei

(「平成28年改正について」を参照ください。)

 

登記に関係する内容を紹介しますと、

1.貸借対照表を作成後遅滞なく公告しなければならないことになります
  (改正法第28条の2第1項)。

2.1に伴い、登記事項から「資産の総額」が削除されます
  (組合等登記令が改正される予定です。)。

3.定款で公告方法を定めなければならないことになります。

4.3の公告方法は、①官報に掲載する方法、②日刊新聞紙に掲載する方法、③電子公告、
  ④不特定多数の者が公告すべき内容である情報を認識することができる状態に置く措置※
  のいずれかです(改正法第28条の2各号)。

  ※具体的には、内閣府令で「公衆の見やすい場所に掲示する方法」と規定される予定です。

 

貸借対照表の公告(上記1.2.)について、

・貸借対照表の公告は、平成29年4月1日からではなく、別途政令で定める日以後に作成された貸借
 対照表から対象になります。

・ただ、政令で定める日以前に作成した貸借対照表のうち直近のもの(特定貸借対照表)についても公
 告をする必要があるため(改正附則第4条)、資産の総額の登記の有無とあわせて注意が必要そうで
 す。

・①官報に掲載する方法又は②日刊新聞紙に掲載する方法での掲載の場合、貸借対照表の「要旨」で足
 ります(改正法第28条の2第2項)。

・③電子公告の場合は貸借対照表の作成の日から起算して5年間が経過した日を含む事業年度の末日ま
 での間(改正法第28条の2第4項)、④公衆の見やすい場所に掲示する方法の場合は公告開始後1
 年を経過する日までの間(内閣府令で規定予定)、継続して公告する必要があります(官報や日刊新
 聞紙の場合は、一度掲載すれば足ります。)。

 

公告方法(上記3.4.)について

・貸借対照表の公告を、現行定款で規定されている公告方法とは別の方法にしたい場合は、定款変更を
 することになります。

・この定款変更は、特定貸借対照表の公告までに行う必要があります。

 

今後の動きに注目したいと思います。


平成30年1月9日更新
http://blog.livedoor.jp/iwamoto_naoya/archives/51357700.html

前回は、資本金の払込みを行う口座の種類を紹介しました。

http://blog.livedoor.jp/iwamoto_naoya/archives/49259031.html

 

今回は、その口座の名義は誰のものかについて紹介します。

金銭の払込みは、発起人が定めた銀行等の払込みの取扱い場所(払込取扱機関)においてしなければならず(会社法第34条第2項)、払込みがあったことを証する書面を設立登記の際に添付することになっています。

一見すると、発起人が定めれば誰名義の口座でもよさそうですが、発起人名義の口座が原則で、例外的に設立予定の会社の代表取締役名義も認められることになっています。なお、代表取締役名義の口座を使用する場合、発起人から代表取締役への委任状(代理権限証書)も必要になります。

 

いずれにしても、日本に住所がない場合は難しいことに変わりないです。

別の方法として、日本人1名が少額で設立し、設立後に本来の出資者(外国人又は外国会社)に売却し、増資する例もあるようですが。

この点についても、「割サイン」と同様に見直しがされるようで、1月14日の日本経済新聞(5面「子会社の設立手続き簡単に」)にも関連する記事がありました。
http://www.nikkei.com/article/DGXLZO11678680T10C17A1PP8000/


総務省 規制・行政手続見直しワーキング・グループ(第4回)会議資料

http://www.invest-japan.go.jp/promotion/simplify_wg_04/shiryo_01.pdf

 

(1)出資金の払込証明

課題①

外国企業が子会社の株式会社を日本国内に設立する際には、発起人又は設立後の法人の代表取締役となる者の銀行等の口座(国内銀行口座等)に、出資金の払込みを行わなければならない。また、設立登記申請時に当該払込みがあったことを証する書面の提出が必要とされている。一方、発起人である外国企業や海外在住の代表取締役となる予定の者は、日本に住所がなく日本国内で銀行口座等を開設することは現実的には困難である。このため出資金の払込みを行うことができず、会社設立の手続を円滑に進めることができない。

(対応)

払込証明のために利用できる銀行口座の名義について、設立時の会社の財産として発起人が実質的に管理し得る体制が確保されている場合には、第三者でもよいこととすべく、具体的な要件等について速やかに検討を進め、平成28 年度内を目途に施行する。【法務省】

今後の動きに注目したいと思います。

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2016年3月25日 下記で情報を更新しています。
どの口座を使えばいいのか(その3-通達-)
http://blog.livedoor.jp/iwamoto_naoya/archives/49732722.html

先日の「割サイン」に続き、今回も外国人等が発起人(=出資者)となる株式会社の設立について紹介します。
割サイン http://blog.livedoor.jp/iwamoto_naoya/archives/49181902.html

公証役場での定款認証が終わると、資本金の払込みを行うことになります。
当然のことながら、会社の設立手続きを行っているわけですので、会社名義の銀行口座に払込むことはできません。通常は、発起人名義の銀行口座に行わなければなりません。

この銀行口座について、昨年12月20日に、次のような通達が発令されています。
http://www.moj.go.jp/content/001211891.pdf

関連する論点として、

1.外国銀行の海外における支店は、払込取扱機関になることができるか。
  
→できない。
2.外国銀行の日本における支店は、払込取扱機関になることができるか。
  
→できる。
  
内閣総理大臣の免許を受けた外国銀行の日本における支店も、銀行とみなされる
  (銀行法第47条)ため。

 

ただ、日本に住所がない方が、銀行口座を開設するのはなかなか難しいのが実際のところのようです。
そこで、このような場合に使われる別の方法について、次回ご紹介したいと思います。

あけましておめでとうございます。
お正月は帰省し、ゆっくり過ごして来ました。
近くに美味しいパン屋さんが出来たということで、HPで営業状況を確認したところ、
「年末年始は祝日を除き、営業しています。」と。
2日は営業しているのか、3日は営業しているのか…。
1日と2日は休業日で、3日は営業していることは、カレンダーを見ればすぐにわかりましたが、あまり意識していなかった祝日となんとなく休みの日の違い。

詳細は、京都の内藤先生がブログにアップされていました。
http://blog.goo.ne.jp/tks-naito/e/58b0d886056d5714b8b79cd25b7e724a


法定手続きの期間の満了日の判断には、常に注意が必要だと改めて感じましたが、
これも人工知能(AI)の発達によって大きく変わるのかもしれません。

カレンダーと期間に関する条文を組み合わせれば、「A社とB社が、4月1日に合併するまでのスケジュール」「A社とB社が今から最速で合併できるスケジュール」と、入力すると、スケジュールがパッと作成されることなどは、すぐに出来てしまうでしょう。
(私が知らないだけで、既にそういうものがあるのかもしれません。)

さらに、各社の事業年度、業績予想や税務の取り扱い等の要素も反映された合併の時期ごとのメリット・デメリットがわかるスケジュール案がいくつか提示されて、その中から選ぶだけになるのかもしれません。

そして、スケジュールを決定すれば、手続書類は自動的に作成され、手続ごとに関係者のスマホにお知らせメールが届いたり、と。

登記や申告等の士業の本来業務(=独占業務)の前工程に関与することに付加価値があった時代が、また少し変わっていくのかもしれません。

自動作成された無機質なものをお客様にわかりやすく説明できる表現力が、今まで以上に大切になると私は信じています。

というわけで、ブログの更新頻度を上げて、最も苦手にしてきた表現力を磨いていきます。

今年もよろしくお願いいたします。


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