「会社法制(企業統治等関係)の見直しに関する中間試案」(平成30年2月14日)の取りまとめ

http://www.moj.go.jp/shingi1/shingi04900348.html

 

2.支店の所在地における登記の廃止
(1)支店の所在地における独自の登記は廃止する。
(2)①会社の商号、②本店の所在場所、③その所在地を管轄する登記所の管轄区域内にある支店
   の所在場所が、登記事項でした(会社法930条2項各号)。

 

【コメント】

 平成18年5月1日に施行された会社法前の支店の所在地における登記は、ⅰ本店の所在地において登記した事項(旧商法64条2項、旧有限会社法13条)、ⅱ支店のみで登記すべき事項(旧商法40条)が求められていました。しかし、商業登記のコンピュータ化が図られたことに伴い、支店の所在地から本店の所在地における登記簿に係る情報にアクセスすることが容易になっていることを踏まえ、会社法では、登記を申請する者の負担を軽減する観点から(一問一答 新・会社法[改訂版]257頁)、登記事項を①から③までに軽減した。さらに、これを進めるということです。

 
なお、清算結了の登記(会社法929条)を支店の所在地でも申請しなければならないところ(会社法932条)これを漏らしそうになったことが何回かあったが、今後はこの心配もなくなるということです。

 
廃止される支店の所在地における登記は、職権で抹消(登記簿を閉鎖)されるのでしょうか。



【中間試案】
 
会社法第930条から第932条までを削除するものとする。

【法務省による補足説明】
 
試案第3の6においては、支店の所在地における登記(会社法第930条から第932条まで)を廃止するものとしている。

 
現行法においては、会社は、本店の所在地において登記をするほか、支店の所在地においても、(ⅰ)商号、(ⅱ)本店の所在場所、(ⅲ)支店(その所在地を管轄する登記所の管轄区域内にあるものに限る。)の所在場所(会社法第930条第2項各号)の登記をしなければならないこととされている。これは、支店のみと取引をする者が本店の所在場所を正確に把握していない場合があり得ることを前提として、支店の所在地を管轄する登記所において検索すればその本店を調査できるという仕組みを構築するものであった。

 
しかし、インターネットの広く普及した現在においては、会社の探索は一般に容易となっており、登記情報提供サービスにおいて、会社法人等番号(商業登記法第7条)を利用して会社の本店を探索することもできるようになっている。実際にも、会社の支店の所在地における登記について登記事項証明書の交付請求がされる例は、ほとんどないようである。

 
そこで、試案第3の6においては、登記申請義務を負う会社の負担軽減等の観点から、会社の支店の所在地における登記を廃止するものとしている。


会社法制(企業統治等関係)の見直しに関する中間試案(案)=登記関係その1=
http://blog.livedoor.jp/iwamoto_naoya/archives/51666917.html