岩 崎 建 築 研 究 室 ・ 日 誌

〜京都で数寄屋を学び、建築設計を考える〜

岩崎建築研究室

オアシアホテル

今回シンガポールで宿泊したのは、お客様が用意してくださったオアシアホテル、ダウンタウン。


壁面緑化に赤い建物という印象的な配色。設計は、シンガポールの建築事務所WOHA。ウォン•マン•サム(1962-シンガポール生まれ)とリチャード•ハッセル(1966-オーストラリア生まれ)。


ホテルのロビーのある12階は外部と繋がった吹き抜けになっている。


奥のビルは空中庭園で繋がっている。地震のある日本では考えられないような奇抜なビルがたくさんある。


空洞になったビル。


隣には空き地、一面の緑と赤いビル。


すぐ近くには伝統的な建物も。


柱にまとわりつく植物。


からまる蔦。赤道直下のシンガポールは、植物が成長するのも早い。





ホテルの目の前には伝統的な中国寺院。


都城隍廟。「城」(城壁)と「隍」(堀)に対する信仰に始まり、城隍神を祭祀するための廟所とのこと。


ホテルのロビーは12階。その前に外部と繋がった吹き抜けが広がる。


人工芝部分の隅部。


建物の廻りには緑が植えられている。


客室。重厚なオークの練り付け。


テーブルとパーティション。


ベッドサイドに照明が低く吊り下げられている。


大きなベッド。


反対側にも。


洗面とトイレ。


シャワーブース。レインフォール付き。バスタブは無し。


朝食は、一般的なパン、シリアルなどの他に、シュウマイ、春巻き、焼きそばまでありました。



関西国際空港

ひさしぶりに関西国際空港へ。


前回シンガポールで仕事をさせていただいたのが、5年前。


学生時代、友人とヨーロッパ建築旅行をしたのは、もう20年も前。


その時も出発は、ここ関西国際空港でした。


その時と様子はまったく変わっていない。


古びる感じはなく、完成度の高い素晴らしい建築だと思う。


今回は、再びシンガポールへ。

謹賀新年

新年あけましておめでとうございます。
旧年中は大変お世話になり有り難うございました。
本年もどうぞよろしくお願いいたします。


昨年は事務所開設十周年ということで、11月に茶室建築展を行いました。思いがけず、たくさんの方にお越しいただき、茶室に関心のある方、茶室が欲しいと思われている方は、大勢いらっしゃるのではないか、という思いを新たにしました。

本年も、職人さんたちと切磋琢磨し、勉強研究を重ね、お茶のお稽古にも励み、よりよい建築が作れるよう、精進して参りたいと思いますので、どうぞよろしくお願いいたします。

茶室、住宅、店舗の設計について、ご相談などございましたら、お気軽にご連絡ください。よろしくお願い申し上げます。

岩崎建築研究室 岩崎 泰 拝
075-724-2354
iwasaki1201@syd.odn.ne.jp


軸組模型

今年の仕事納めは、奈良で来年着工予定の茶室+住宅の軸組模型。


建坪28坪の平屋。一人暮らしの住まいと、茶室(八帖+小間+水屋)という構成。


数寄屋といえば「豪邸」というイメージですが、こぢんまりとした数寄屋住宅がもっとあってもよいと思う。


生活の中にお茶がある、生活そのものがお茶である、そんな住まいを設計できれば、と考えている。


屋根も切妻のみのシンプルなかたち。これまで見てきた古建築の、好ましいかたちを頭の片隅に、見栄をはらずに、無理なく、自然に、素直に、設計をしたつもりです。


模型上棟中。模型製作のBGMはオスカーピーターソン。鍵盤の帝王、ハイテンションな超絶技巧のピアノに気持ちも軽やか、リズムを細かく刻むドラムに気分も盛り上がり、作業が進みます。


大工さんは、吹き抜けに使う松のゴロンボを見に、年末に島根まで行ってきてくれた。年明けからは、いよいよ刻みにかかる予定、楽しみ。

鴨川の鴨

最近、鴨川で見かけた鴨をまとめてみました。


まずマガモ、だと思う。というのも、ひょっとしたらアヒルかもしれないし、アイガモかもしれない。アヒルはマガモを家禽化したもの。アイガモはマガモとアヒルの交配種。ちなみに、あるHPには「野生のマガモと家禽化したアヒル・アイガモが野外に逸出して世代を重ね、外観上原種マガモと区別できなくなったものを含む、区別できたとしてマガモと呼んで間違いではない」とあった。もうすでにマガモでもアヒルでもアイガモでもないようなヤツもいるかもしれない。


こちらはコガモ。メスは他の鴨同様、地味な茶色ですが、オスと同様の位置に、差し色のように入った緑色が綺麗。


オナガガモ。こうしてオスと一緒にいるのでわかりますが、メスだけで見たら、何カモかよくわからないと思う。


オオバン。鴨の仲間と思いきや、ツル目クイナ科オオバン属、ツルの仲間だった。


ヒドリカモ。漢字では緋鳥鴨。緋色は平安時代から用いられてきた伝統色で、延喜式では、紫に次ぐ官位に用いた。


カワアイサ。カモ目カモ科ウミアイサ属。今回はじめて鴨川でみかけた。まだまだ、いろんな鳥がいるものです。



終い稽古

お茶のお稽古、今日は大工班と造園班の合同稽古。これまで二年間、それぞれにお稽古を進めてきましたが、親方からの提案もあり、一度お互いにどこまでできるようになったか見てみようということに。大工班は四人、造園班も四人ですが、先日始めたばかりの人がいるので、今日は大工班から二人、造園班から一人、そして私、の四人がお点前をする。今日しなかった人は来月も合同稽古にして、そこでお点前をしてもらう段取りです。

いつもは一服点てですが、今日は二服点て。正客が一口いただいたら、次客のお茶を点てはじめる、というタイミングが大事だと思う。相手の気持ちを慮って、次の仕事をしなければならないけど、せめてお客様が一口いただかれるまでは、という心遣いは、普段の仕事をする上でも是非応用をしてもらいたい。

正客が飲み終わったお茶碗をいつ返すか、というのもポイント。次客が一口いただいたら、正客が返しにいく、というのでもよいですが、点てられたお茶を次客が取りに行くときに、ついでに正客のお茶碗を返す、というのがスムーズかも。「お返ししておきましょうか」と一声かけて持ってゆけば、場も和み、客側の動きが一往復少なくて済む。大工さんの仕事でも、造園屋さんの仕事でも、道具を持って現場に行く、ということは同じ。4〜5人で仕事をしていれば、二班に分かれて別現場、ということもよくあると思う。移動をする人がいれば、別現場のものでも、持っていったり、持ち帰ったりしたほうがスムーズという場面も多いのでは。そうしたことは、基本的には親方が考え、指示することですが、従業員の方でもそうした気を使えるようになれば、より良い仕事へと繋がってゆくと思う。


毎年のことですが、造園屋さんは12/31まで、手入れのお仕事。新年を綺麗なお庭で迎えたいというお客様のために、11月後半頃から、手入れに廻るそうですが、それでも年末いっぱいまで。それだけ手入れの技術が評価されているということだと思う。無理をせず体調監理に気をつけて頑張ってください。



今日のお菓子は総本家河道屋の「蕎麦ほうる」。お菓子、何にしようか、と考えて、年末の年越しそばからのこじつけ(笑)です。総本家河道屋は江戸時代からの菓子と蕎麦の老舗ですが、「蕎麦ほうる」は明治時代に十三代目当主の河道屋安兵衛が南蛮菓子の手法を蕎麦に応用して考案したもの。「ほうる」はオランダ語Polo、ポルトガル語Boloが訛ったもの。梅の形に特に意味はないそうです。


姉小路御幸町西入ルの総本家河道屋。


天井は矢羽根の網代。


腰掛。畳敷きに座布団、腰は杉柾板の縦張り。こんな腰掛待合もよいかも。


ツートンの変わったデザインの建具。


両端は杉柾、中央は濃い色の板目。手持ちの材の有効利用を考えた結果のデザインかも。


角網代に赤松の皮付の小丸太。


年季の入ったケヤキの台。


ちかくには蕎麦の晦庵河道屋も。まだ行った事がないので、近いうちに行ってみたい。聖護院にある河道屋養老は、総本家河道屋からの暖簾分け。


丸太町にある「總本店かわみち屋」は、別のお店とのこと。ものはほとんど同じですが、総本家のほうが、玉子味がしっかりしてやわらかいらしい。一度食べ比べもしてみたい。

ニューオータニ清静庵

ホテルの茶室巡り、最後はニューオータニの清静庵へ。呈茶は16:00まで、ちょっと過ぎた頃の到着になってしまいましたが、「せっかく来てくださったので」と温かく迎えいれてくださった。閉店間際に無理を言ったので、点て出しかと思いきや、きちんと目の前で点前をしてくださり、さらに「もう一服いかがですか」と二服目までいただいてしまった。恐縮しながらも、色々なお話をお聞かせいただき、とても楽しかった。こちらも客は外国人観光客ばかりだそうですが、お茶をされている方も、東京で一服するときは、こうした場所を使うのもよいかも。こちらはお菓子とお茶で、目の前でお点前してくださって1080円。


手前に立礼があり、奥に四畳半がある。


こちらも四畳半本勝手上座床、又隠風。


天井も又隠と同じ矢羽根の網代ですが、ただし掛け込み天井はなし。釜蛭釘とともに、スプリンクラーの金具も見える。


少し奥行きのある床の間。蛍光灯じゃないほうがよいと思うけど。


窓との間には石庭。


茶道口は引違の太鼓襖。躙り口はなく、一間半三枚引き違いの紙張り障子。


奥の水屋とは別に、カウンター式の流し。もともとは長期滞在用のコンドミニアムだった部屋を改造したもの、のようです。


間垂木の藤蔓の巻く向きがすべて同じ、というのはマイナスポイント。こうしたちょっとしたところで、携わった大工や設計者のレベルが伺い知れる。


四畳半から立礼席を見返したところ。


蹲踞廻り。


立礼。前が七宝の透かしになっているので、淡々棚好みの「御薗棚」。透かしが銀杏になっていれば、鵬雲斎好みの「春秋棚」。


ベンチシートと、又新と同じ黒漆塗りの机。

今回のホテルの茶室巡りはこれでおしまい。次の機会には、帝国ホテルの東光庵、グランドプリンスホテル新高輪の恵庵なども見学したい。







京王プラザホテル松風庵

ホテルの茶室巡り、ロイヤルパークホテルの耕雲亭の後は、新宿の京王プラザホテルの松風庵へ。

新宿副都心、都庁の目の前の京王プラザホテル。地上47階。1971年創業、新宿の超高層ビル群の先駆け的存在。ホテルとしては、帝国、オークラ、ニューオタニの旧御三家や、ハイアット、フォーシーズンズ、ウェスティンの新御三家とは一線を画した営業。


茶室「松風庵」は本館10階。


入り口の腰舞良の障子戸。障子部分は両面組子になっていて、紙は石垣張り。


中に入ると四畳半茶室。天井は網代。


躙り口前には小さな露地も設えられている。


蹲踞で手口を清めて入席することができる。


蹲踞詳細。ホテル内の茶室として呈茶サービスをしているが、その客のほとんどは外国人なのだとか。


茶室は四畳半。四畳半切り本勝手で上座床、躙り口の正面に床の間、とすると、どうしても又隠のようになってしますが、天井の構成が違ったり、茶道口が引違の太鼓襖になったり。ちなみに表千家の四畳半は、道安囲いのある通称「道安座敷」で上段があったりイレギュラーなので写しづらく、四畳半となると自然、又隠式が多くなるのだと思う。


奥行きの浅い床、ナグリの床柱。貴人口は三枚引き。


立礼なのに畳が敷いてある、というのは、タタミマットを求める外国人観光客が多いから、のようです。


煤竹を使った有楽窓風の意匠。


立礼の床の間。


扁額「松風庵」。


竹の木賊張り。

お点前をしてくださったのは、大日本茶道学会の正教授の方。たまたま他にお客さんもおらず、いろいろなお話を聞かせていただき、とても楽しい時間を過ごさせていただいた。大日本茶道学会は裏千家からの分派とも言えますが、独特な考え方もあるようで、体の使い方を解説付きで少しだけ見せていただきましたが、とても興味深いものでした。創設者の田中仙樵(1875−1960)は円能斎に師事し皆伝を受ける一方、後には石州流も皆伝。建仁寺竹田黙雷老師に参禅し、東京農業大学造園科講師として茶庭を志す造園家を生み出すなどの活動もした、とのこと。


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岩崎 泰

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