お茶のお稽古、大工班。昨日の造園班に続いて着物を着て二日続きのお稽古。生徒は四人で、お稽古は盆略点前。仕事の合間に復習をしてくれたようで、こちらもスムーズ。それぞれの良いところ、まだまだのところが、少しずつ見えてきた。どう指導するかは先生の課題。お菓子は、昨日に引き続き亀末廣の「京のよすが」(二段目)。杉の木箱を皆の前に出して、大工さん達には恒例の寸法当てクイズ。正解は五寸五分ですが、七寸、八寸という人がいた。柱の太さ当てなら、まだましなのかもしれませんが、寸法感覚はもう少し精度をあげてもらいたい。また「四帖半」の別名を当てさせるクイズもなかなか正解が出なかった。第一印象は風車に見えるとか(illl_| ̄|○llli)、茶室に関わる大工さんなら、すぐに四帖半の畳の敷き方と同じ、ということには気づいてほしい。ちなみに、空き箱を持ち帰った自宅では、次男(6歳)が空き箱を見て、すぐに先日の起こし絵図を持ってきて、これと同じ!と言っていた。なかなか見込みがあるかも(親バカ)。


亀末廣は創業文化元年(1804)の老舗。支店も出さず、デパートや通販サイトでの販売もしていないので、商品が欲しければお店に行くか、電話で取り寄せるほかない。烏丸御池南東にある店は老舗らしい立派な店構えで、入りづらくさえある。亀末廣から暖簾分けした店は多く、亀廣永、亀廣宗、亀廣保、亀廣脇、亀屋廣房など。末富も明治26年(1893年)に亀末廣から暖簾分け、元は亀屋末富だったそうです。名古屋亀末廣も亀末廣より暖簾分けですが残念ながら2012年に廃業。名古屋城北にある亀広良は名古屋亀末廣より暖簾分け。大阪東天下茶屋の亀屋茂廣も名古屋の亀末廣より暖簾分け。

建築の世界では「菊竹スクール」と呼ばれた菊竹清訓建築設計事務所から、内井昭蔵、仙田満、伊東豊雄、富永譲、内藤廣、大江匡など蒼々たるメンバーが輩出されている。それぞれの作風が似ていないのも興味深い。住宅建築なら(ライト、レーモンド)吉村順三、宮脇檀、中村好文、益子義弘、堀部安嗣、と言った流れでしょうか、こちらはどこか共通する匂いがあるようにも感じますが、どちらにしろ、良質な文化を継続、発展すらなら、こうしたスクールは必須なのではと思う。


「寿恵飛呂」の暖簾。


京のよすがの看板。


菓子木型を使った看板。


亀甲の網入照明。