浜松の家、現場監理。大工さんと一緒に新幹線で浜松へ。車内で色々と打合せをしていると、あっという間に到着する。


座敷の天井が仕上がった。大工さんが丸太で仕入れて、製材して天井板にしたもの。わびすけで古色を塗ったあと、亜麻仁油で仕上げている。仕上がった時の色艶は手鉋の仕上げが物を言う。

天井の高さ、竿縁や廻縁の寸法などは、江戸末期に移築された、もともとの建物を詳細に採寸して、できるだけ忠実に再現している。かつての仕事と同程度、あるいはそれ以上の仕事をできる大工さんは少ない。文化財の修復では、入札で業者が決まったりするし、その建物に思いを込める建築主もおらず、ぼんやりとした出来上がりの建物が多いように感じる。


吹き抜けからロフトを見る。


天窓には障子を嵌める。天井は和紙クロス仕上げで、天窓部分には紙張障子をいれ、掬月亭の天井と同様の納まりになる予定。


左官屋さんが用意してくれた土間の三和土のサンプル。本物の三和土から、洗い出しまで。好みと予算に応じて、最善を尽くしてくれる。


キッチン据え付け中。かつての民家とほぼ同じ位置に、シンプルで使いやすいキッチンを。


左官屋さんと、その仕事振りを見守る建築主さん。


ここの壁だけは少し荒々しく。そうした要望にきちんと応えてくれる左官屋さんも少ない。京都から来てもらうだけの価値は十二分にある。


杉板と掻き落としの外壁のコントラスト。


書院の地袋には四君子の引手を使う予定。蘭、竹、菊、梅。春は蘭、夏は竹、秋は菊、冬は梅。蘭は、ほのかな香りで品格を持つこと、竹は、寒中においても青々としまっすぐに伸びること、梅は、雪の中、春の訪れを告げて最初に花名を咲かせること、菊は、邪気を払う延命長寿の花。建築主さんとその並びを相談する。


小襖は襖紙ではなく、遠州綿紬を使用する予定。