岩 崎 建 築 研 究 室 ・ 日 誌

〜京都で数寄屋を学び、建築設計を考える〜

岩崎建築研究室

下鴨の家

ウッドフェンス

下鴨の家のプチリフォーム。アイアンゲートが出来たら、大工さんにウッドフェンスを取付けてもらいます。


使用するのはアイアンウッド。板の隙間を確認中。


アイアンウッドの柱材。


室内では階段の手摺の取付け。青い色ガラスが嵌められた青い階段室。


特注のブラケットとオークの手摺。ちょっとのことですが、既製品を使うとは、明らかに出来上がり、醸し出す雰囲気が違います。


敷地境界までの隙間もアイアンウッドの建具で塞ぎました。


ウッドフェンスが出来上がったところ。


4年経ってレンガもよい感じでなってきました。建物の中も、とても綺麗に使ってくださり、無垢材の床や枠材も色付いてよい感じに。新築の時だけでなく、こうして使い続けていくなかで、少しずつ手を入れていく、というのは、とても楽しく、そうした時に声をかけていただき工事に携わることができるのは設計者としてとても嬉しいこと。ありがとうございました。

アイアンゲート

下鴨の家の建築主さんからご依頼いただいていたアイアンのゲートの取り付けを行いました。2010年7月が竣工でしたので、築4年後のプチリフォーム。


新築時、玄関ポーチのアイアンのフェンスをお願いした洋鍛冶の長命佳孝氏に再び製作を依頼。淡路島の工房で製作された作品が到着。


既存のレンガに穴をあけて差し込んで、、


取り付け中の長命氏。右端に見えるのが新築時に取付けてもらったフェンス。同様のデザインでゲートを作成していただきました。連続性が出てよい感じです。


取付け完了。ゲートより左は、大工さんに板塀を作ってもらう予定。


図面を描いて階段の手摺のブラケットも特注で作ってもらいました。小さなものでも図面が形になるのは嬉しい。手摺はオークの予定、こちらも大工さんに取付けてもらいます。

撮影

先週は岡崎の家の撮影でしたが、今週は下鴨の家の撮影。入居されてから五ヶ月。入居当初の頃はなんだか他の人の家みたい、と仰られていましたが、そろそろ新しい家にも馴染まれたころでしょうか。お休みのところお邪魔して撮影をさせていただきました。

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玄関の様子。とても綺麗に使っていただいていて、嬉しい限り。

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階段の高窓は青いガラス。陽射しが強すぎると色が白くとんでしまうので、陽射しの加減を見ての撮影となりました。天窓からの光のバランスは、レフ板係りの大工さんが調節。

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廊下の見返しの撮影の様子。カメラマンの方は先週と同じNさん。竣工した物件の撮影をお願いしてこれで4件目です。

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リビングの撮影の様子。建築の竣工写真は引き渡し前に撮る事もありますが、そうすると家具もカーテンも無く、とても殺風景。設計の時には持ってられる家具がどこに入るかも想定して間取りから決めますから、設計がうまくいっているかどうかは(当たり前ですが)入居後の姿。少しプライベートに踏込む感じになってしまいますが、気持ちよく過ごしてくださっている様子が写真にも出てくれればと思います。出来上がりが楽しみです。

土間コン洗い出し

下鴨の外構工事もいよいよ大詰め。今日は土間コン洗い出し。

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ミキサー車から一輪車でコンクリを運んで、メッシュの上に流し込み、コテで平滑に。

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水勾配に気をつけながら。

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今回はコンクリートの中に石、砂利をいれて洗い出し。

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朝から打設、昼前に一旦仕上げ。午後二時頃から、洗い出し作業。生憎の雨ですが、このタイミングでやらないと固まってしまいますので、カッパを来て作業開始。お疲れさまです。

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シャワーで表面を洗い出し(なので雨でも問題なし)。

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洗い出された細かな砂、砂利をコテで掬いながら。

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建売りの家でよく見られる「目地を切った洗い出し」や「モルタル金鏝押さえ」ではちょっと味気ないので、古びたコンクリートのような風合いで、と無理なお願いをしたのですが(しかも低価格で(笑))、この仕上がり。流石です。

レンガ

下鴨の家の外構工事もあと一息。

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今回の外構、アプローチはレンガ、駐車場の土間はコンクリート洗い出しの予定。すべて埋め尽くしてしまうと、ちょっと息苦しいので、少しだけ草の生える余裕を、ということで、駐車場の端の一部を、隙間を空けながらレンガを網の目に。

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親方は玄関ポーチの土間の仕上げ。

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「端の部分は、8センチでカットして、残りをこっちに持って行ったら、そつなくいけるでしょ」とお願い。若い職人さんは「結構たいへんです(笑)」

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仕上がった玄関ポーチ。

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レンガの敷き方も様々。レンガの敷き方、と言って思い出されるのは、アルヴァ・アアルトの夏の家。実験住宅(コエタロ)とも呼ばれ、中庭に面した壁にはいろんなパターン、割り付けが試みられています。レンガは現代日本においても最も安い外構の材料ですが、使い方によって見せる表情は様々。また下鴨地区には、戦前から残るような洋館が点在し、その外構にはレンガが使われ、経年変化とともに良い雰囲気を醸し出しています。そうした雰囲気に少しでも近づけられれば、と思います。

アプローチ

下鴨の家、外構工事の続き。今日はアプローチのレンガ張り。

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アプローチのレンガは二枚ずつ、市松に。

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レンガを張る左官の親方。思えば、外壁から内壁、タイル貼り、石貼り、外構と、工事の後半はお世話になりっぱなしです。

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夕方には完成。玄関ポーチと階段の続きはまた明日。

レンガ積み

下鴨の家、再来週の引っ越しに向けて外構の工事が進みます。

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今日はレンガ積み。工事をするのは左官屋さん。茶室の土壁や大津磨きの壁を塗る一方で、こうした工事も細かな相談に応じてやってくれます。頼りになります。

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玄関前に積まれたレンガ。

完了検査

下鴨の家、今日は市役所による完了検査。予算調整で変更になった部分があったので、その訂正図面の提出が求められましたが、ほかは特に問題はなく終了。

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内観の完成写真も提出ということで、撮影。

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階段の高窓の色ガラスも入りました。図面を描いているときには、ヴォーリズの駒井邸のイメージで、オレンジ色など暖色系を想定していましたが、建築主さんのご希望により青色の色ガラスに。白い壁に青い光が広がり、階段を上がると水の中を通過するようで面白い。一般に、暖色は人の感情を高揚させ、脈拍や呼吸、血圧が高まり、自律神経を刺激する、寒色は視覚的に副交感神経に作用し、興奮を鎮める、とされています。そういった意味では、階段という移動、通過の空間を青色にして気持ちを鎮めて、家族の集まる居間へ行く、という流れもよいのかも。

色の光に満ちた移動空間と言って思い出されるのはバラガンのギラルディ邸。「黄色い光のシャワーを全身に浴びるそこは廊下というよりも、光の洗礼を受けながら異次元にもぐりこんでいくタイムトンネルのようだ」。ギラルディ邸はバラガン晩年の作、依頼をしたフランシスコ・ギラルディはバラガンの家について次のように述べています。「バラガンの家はとても特別なものです。私が思うにメキシコとは何かということ、メキシコの現代建築というものをバラガンはもたらした。私はメキシコの現代建築の家が欲しかったのだ。」

塗装工事

下鴨の家、今日は塗装工事。オーク無垢材の枠材や階段周辺、建具の塗装などを行います。

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二階のトイレ・物入の建具は、洗面台に合わせて白ペンキ塗り。

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一階廊下廻りには、古建具屋さんで購入したドアを使用。昔のものなので、高さが低く、1900の内法に合わせるために下駄をはかせています。同じシオジ材で製作していただいて、色合わせをして塗装すると、、、

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ぱっと見には、わからないほどに。洋風のドアでは下桟の大きなものも多いので、意匠的にも違和感はないと思います。

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子供部屋のドアも、階段下の物入の建具も古建具。

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三つの個室の入り口は、古建具屋さんで見つけた三枚揃いの古建具のドア。古建具を使う理由のひとつはその価格。同等の材料で同等の仕事で、新材で新たに製作すると、価格は倍以上、下手をすれば平気で5〜10倍の金額になってしまいます。また、新しいものはまっさらで綺麗だけれども、別の言い方をすれば、あとは汚くなっていくだけ、とも言えます。しかしそこへ、古いものを並列しておくと、本物の材料で作って、愛着を持って使っていけば、こうしてまた使ってもらえるような、時間を経てなお、さらに味わいのあるものになっていく、ということ示してくれるようにも思います。ものを大切にする倹約の精神の現れとも言えるかも知れませんし、リサイクルでエコロジーとも言えるかもしれません。多少の傷はあっても、こうして手入れをすれば、ちょっと薄汚なかった古建具も、ちょっとしたアンティークのように見え、新品、新材には出せない味わいを加えてくれると思います。

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子供室内側は、白大好き!の娘さんのリクエストにお応えして、マットな白ペンキ塗り。

外構開始

下鴨の家、内部は大分目処がたち、来月中旬の引っ越しにむけて、外構工事を開始。

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隣地との境、ブロック工事。

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リビングの様子。養生が外され、すっきりしました。来週月曜日には洗い工事の予定。

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階段の高窓から射し込む陽の光。来週の火曜日には建具に色ガラスが入るので、また違った雰囲気になる予定。

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迷い込んだトンボ。一生懸命天窓から出ようとしていました。

本棚

下鴨の家、竣工が近づき、一気に住宅らしくなっていきます。昨日は建具が入り、照明器具や住宅設備も、順次取付けられていきます。

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今日は本棚の設置。子供部屋に造り付けの本棚を設置します。

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取付けられた本棚。シナランバーコア。正面にはヒノキの打ちものをしています。正方形が整然と並びます。

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一階の洗面室。洗面台、鏡、便器も据付けられました。

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玄関の建具も、下足入の建具も取付け済み。あとは荏胡麻油で塗装予定。

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キッチン横の格子も取付け。

玄関土間石張り

下鴨の家、今日は玄関の土間の石張り。

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砂を入れて高さ調整。

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使う石を並べて割り振りを決定。

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玄関扉足下の段差部分を施工中。あと一息で完成。

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水でじゃぶじゃぶ洗う事は頻繁にはないと思いますが、念のため水勾配を付けて。

洗面台搬入

下鴨の家、今日は一階の洗面台を搬入。

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天板を外した洗面台が玄関から搬入。こちらも二階と同様、建築主さんがインテリアショップで選ばれたものです。

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子供部屋では左官屋さんが天井の仕上げ。今回の家、壁は基本白ですが、子供部屋の天井と主寝室の壁一面は着色。子供部屋の天井は薄いラベンダー。壁は大壁で、天井との境に廻縁など入れていないので、一面を着色すると、ちょっとバラガンっぽい。

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寝室の壁は青色。まだ塗り立てなので濃い色をしていますが、乾くともう少し薄くなります。真っ白の壁の部屋も明るくてよいのですが、こうして一面に着色すると、少し落ち着きが出るように感じます。

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据付けられた洗面台。床はグレーのタイル、壁はエコカラット。

キッチン据付

下鴨の家、システムキッチンの据え付け。

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吊戸棚、レンジフードから取付け。

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夕方には取付け完了。白いキッチンが清々しい。クリの独立柱との取り合いも図面通り、予定通り。

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夕方の寝室の壁。お隣さんの木々を透過した夕陽が白い壁に影を映します。

建具の工場

大津へ行く用事があったので、建具屋さんの工場へ。下鴨の家の建具を製作していただいています。

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工場では、ちょうどトイレのドアを製作中でした。

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ガラスはクロスペン。枠は現場で白色に塗装される予定。

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その他の建具は、ほとんど製作済みでした。一枚一枚見せていただいて確認。来週月曜日に建て込みです。

笠木

下鴨の家、左官工事の続きとバルコニーの笠木取付け。

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バルコニーの立ち上がりの天端に、アルミの笠木を取付け。

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取付け完了。下から見上げたところ。笠木の色は当初サッシと同じ濃い茶色を想定していましたが、建築主の奥さんからの希望で、瓦に近い色に。こうしてみると良い感じです。一説によれば、女性は男性よりもより細かく色を見分けられるのだとか。右脳と左脳を繋ぐ脳幹が男性より太い女性は、言葉や画像をまず左脳で解釈してから右脳に伝える男性と違い、言葉や画像を左脳と右脳の連携で捉えられるので、男性よりも直感力が優れているとも。また嗅覚も男性より女性のほうが一般的に優れているそうですが、訓練で鍛えることはできるのだとか。色彩についても、意識して感覚を磨かなければ、と思います。

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エコキュートの貯湯タンクとヒートポンプも設置済み。

ドロマイトプラスター

下鴨の家、今日は左官屋さんが内壁塗り。

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内壁の仕上げは、石膏ボードの下地の上に、ドロマイトプラスター塗り。写真はドロマイトの粉末。一般にプラスター塗りとは、鉱物質の粉末と水を練り合わせた塗り壁で、石膏を主材にした「石膏プラスター」と、白雲石を焼いて水和熟成させた「ドロマイトプラスター」があります。石膏(せっこう)は硫酸カルシウム(CaSO4)、ドロマイトは白雲石/苦灰石、カルシウムとマグネシウムの炭酸塩(CaMg(CO3)2)。

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ドロマイトに麻スサと骨材を混ぜます。写真は麻スサ。昔から寺院や城郭、町家などの漆喰壁は、石灰、フノリ(海藻の糊)に、麻スサを混ぜて練り合わせ、何回も重ねて塗ることで日本の気候風土に耐えられる壁としてきました。スサを入れることで、壁の補強、亀裂防止、曲げ強度を向上させ、作業性がよくなります。関西では「すさ」と呼びますが、関東では「つた」と呼ぶそうです。ちなみに、国宝姫路城の白壁も昔は麻スサ入りだったのが、現在ではコストを抑えるために化学糊(接着剤)となっていて、業者の間では「ボンド城」と酷評されているとか。

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これが仕上がった壁。麻スサや骨材の絶妙な配合で、よい風合いになっています。やはりクロスではこうはいきません。しかも白漆喰塗りよりも随分安価でやってくれています。これも、文化財の修復に携わるなど確かな技術がある上に、お客さんや設計者の要望を真摯に受け止め、研究実験を繰り返し、誠実に仕事をしてくれる左官屋さんならでは。感謝。

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職人さん二人で施工中。この壁を実現するために、色々と実験、練習をしたそう。生乾きの状態ではボードの継ぎ目が目立ち、乾いたときに大丈夫だろうか、、と今でも思うことがあるとか。といいながらも、出来上がりはばっちり。さすがです。

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洗面台の立ち上がりのタイルも左官屋さんが施工してくれました。

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全体の様子。目地材を詰めている途中。洗面台を製作したインテリアショップから同じ目地材をいただいたので、綺麗に仕上がると思います。





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足場解体

下鴨の家は、とうとう足場解体。

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足場解体中。

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今日は洗面台の搬入も。洗面台は建築主さんがインテリアショップで購入されたもの。

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よいしょ、よいしょ。気をつけて。壁が仕上がっていなくて、ちょっと気が楽です。

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扉、枠はポプラ材、板はシナ合板、白ペンキ塗り。

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モザイクタイルを使ったかわいらしい洗面台。

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子供室の窓からの眺め。格子付きの上げ下げ窓、インテリアショップのベンツのワゴン、奥には蔦がからまる家、と、ちょっと外国のような雰囲気。

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子供室から階段を見る。入り口の扉には古建具、欄間のガラスにはクロスペン(ワッフルガラス)を使う予定。

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アルミサッシは規格品ですが、格子を入れた上げ下げ窓で、陽が射し込むと影にも格子が出てちょっと絵になるように思います。壁が白くし上がるのが楽しみです。

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洗面台と鏡のキャビネットの取付け完了。明日からはまた左官屋さんが壁塗りを進めます。

大工工事終了

下鴨の家、今日で大工さんの工事はおしまい。長い間お疲れさまでした。明日からは左官屋さんがやってきます。

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階段の見下ろし。白く見えるのは幅木。

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階段の登り口。親柱、手摺、手摺子は、オークの無垢材。側板をいれず、段板を延ばした納まりとしましたが、図面通りに綺麗に作っていただいて嬉しい限り。最後に床板と同じ荏胡麻油で塗装します。

キャビネット

下鴨の家、そろそろ大工さんの工事も終わりに近づいてきました。

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今日は二階ダイニング近くの窓下のキャビネットの作成。

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天板は、窓枠と同じ、無垢のオーク材。

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棚本体はシナのランバーコア24ミリ。

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玄関のトップライト。上の状況で、微妙に左右の光の廻り方が違う。

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キャビネット完成。あとは建具屋さんに扉を作成してもらいます。扉はナラの練り付けの予定。

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天井も乾いて白さが増しています。
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岩崎建築研究室
岩崎 泰

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