岩 崎 建 築 研 究 室 ・ 日 誌

〜京都で数寄屋を学び、建築設計を考える〜

岩崎建築研究室

大阪の家

夜景

大阪の家。竣工写真、夜景版。


薄暮の頃の外観。


ポーチライトが点灯した玄関。


中からの明かりが漏れ、温かな雰囲気。


室内から見た北庭。写真では撮影のため室内の照明は消していますが、ペンダントのみ点灯なら、庭は良く見える。ダウンライトまでつけてしまうと、室内が明る過ぎて、庭は見にくい。新聞を読むなど明るさが必要な場合はダウンライトまで点灯し、食後ゆっくりするときなどにはダウンライトを消して、庭の景色も楽しんでもらいたい。スイットを分けておいてよかった。


障子を開けたところ。


奥庭にも庭園灯を設置。建築主さんは、以前に行った招福楼を思い出した、とのこと。ありがたいお言葉。


和室六帖から、雪見障子越しに見る。雪が降ったりしたら、また綺麗だろうなあ。


奥庭の夜景。こんな家に住みたい。


北庭の夜景。水を打てばよかった。


外観の夜景。


御簾垣、簾、障子で、見えそうで見えない。


名残惜しくもう一枚。





竣工写真

大阪の家。今日で庭工事も終了。いつも使っているコンパクトデジカメですが、竣工写真を撮ってきました。


御簾垣に蒲芯の簾。


軒瓦はベタ万十。わずかに起くりをつけている。


手入れされた松と瓦屋根。外壁は掻き落とし。


玄関前の見上げ。


玄関戸は御影の建物で使われていたもの。


玄関戸を開ける。


内土間は鞍馬の土を使った三和土。


玄関の紙張障子も御影の建物で使われていた古建具。赤杉の上質なもの。


開けると帳場箪笥がお出迎え。


下足入の建具も古いものの再利用。


下足入の天板は床脇の地板だったラワン。


手摺に欄間の透かし板を再利用。宝珠に結霜ガラスのトイレの建具は以前の建物で使われていたもの。


陶器のペンダントは以前の建物で使われていたもの。丸桟戸も古建具。フローリングは檜の無垢板。


ダイニングキッチン。


電子レンジなどが置かれる食器棚も設計した特注品。


北側の掃き出し窓には枡目の大きな雪見障子。


摺り上げると庭が見える。


障子を開ける。隣家からの視線を簾が遮る。


洗面脱衣室。洗面化粧台は既製品、横の収納は特注品。


浴室はシンプルなユニットバス。


和室六帖。京間一間半に四枚引違の雪見障子。


摺り上げると灯籠が見える。


四枚摺り上げると庭の様子がよくわかる。


松は以前からあったものを残した。


夏には建具を外して、


葭障子を入れる。


葭障子をあける。


奥庭。松、灯籠、モミジ。


床の間。床柱、床框、落掛、は以前の建物のものを再利用。


床脇、仏間の構えも以前のままを再現。


天袋は二枚引違に改め、花兎の唐紙、千鳥の引手をいれた。


照明器具は京都祇園の三浦照明製。


トイレ。床、腰は檜板張り、柿渋塗り。


階段の親柱は芯去材。


階段の手摺は、北山の小丸太。


階段の見上げ。梁は以前の建物の再利用。


欄間はいずれも以前の建物の再利用。


階段室の見返し。


手摺にも再利用の欄間を入れる。


ニッチには違い棚の板を再利用。


栃の縮み杢。


二階個室。壁は和紙クロス。隅切りの障子は御影の茶室で使われていたもの。


桟が竹になっている障子を開けると、


見事な松の枝振りが見える。


木瓜に古瓦の引手。襖紙は四季七宝。


二階の和室六帖。蒲団の出し入れがしやすいように、押入の襖は両開き。


一部天井を落天井にして。


三帖の納戸。


庭のバックスペース。


奥庭。室外機を袖垣で隠す。


陽射しが降り注ぐ縁側。






庭仕上げ

午前中に奈良の現場に行った後、大阪の家へ。


現場に到着すると、造園の親方の指導の元、松の手入れが進んでいるところでした。部屋の中からの見え方を確認しながら「この枝を落として」などと微調整をしてゆくと、まるで一幅の日本画のような景色が出来上がる。


松は建物と接近しているので、風が吹いて動いた時に雨樋などに当たらないように支え棒と染め縄でしっかりと固定された。


松を外から見たところ。造園屋さんは某門跡寺院の御用達、松の手入れ担当。さすが。この松を残しておいて、本当によかった。


北側の庭も整備が進む。主木はサルスベリ。枝振りのよいものを、時間をかけて、あちこちに足を運んで探してくれた。こうした労力を惜しまずしてくれるのは、本当に有り難い。


親方の一言で、一枝取り払うだけで、ふわっと全体がまとまるのは不思議。芽吹きの遅いサルスベリですが、花が咲けば、長くその姿を楽しむことができます。赤い花が咲くのが待ち遠しい。


玄関からダイニング越しに北庭が見える。


苔貼りの作業が進む。親方の指導で、植木の位置がちょっと変えられたり、石の傾きが変えられながら、庭が仕上がっていくのは、見事。


西側の寝室からもちらりと庭が見える。


松が、開口に対して、この位置、この向きである、ということは、非常に重要。設計時にぼんやりと想定はしていましたが、今後はもっと精度をあげて設計できるようにしていきたい。


日本人は、植木でも盆栽でも、松の幹の肌合いを賞玩してきた。そうした美意識に呼応するような住まいを作っていきたい。


雨に濡れた灯籠とモミジ。雪に耐えた鳥取のモミジは面白い樹形になるのだとか。黒い板塀に、新芽の鮮やかなモミジの緑が映える。黒楽茶碗に濃茶の緑が冴えるのと同じ組み合わせだ。

簾設置

大阪の家。明日の完成見学会に向けて準備が進みます。


大工さんに造ってもらった簾掛けも設置され、早速簾をかけてみる。簾は蒲芯の既製品(日本製)。少し長いので、、、


高さを現場で決定して、糸を切って、


結び直す。こうした作業は自宅で実験済み。お茶のお稽古では仕覆の紐や茶壺の飾り紐や道具の箱の真田紐など、紐の結びの、多様性、難しさ、美しさを学ぶ。


簾を短くして掛け直したところ。見る人の位置や目の高さによって見え方は違いますが、いわゆる軒吊りの「雲隠し」と呼ばれる簾の風情になれば、庭の見え方も変わってくる。


庭はこれから苔を張ったり、砂利をいれたり、下草を入れたり。


玄関上の窓の簾は現場監督さんが結び直してくれた。格子、雨戸の戸袋、簾が横長の景色を造る。


簾は時間の経過とともに延びてくるので、北側の窓の簾も、少し短くした。御簾垣の縦の竹も入って、景色が出来上がってきた。

完成間近

大阪の家の現場監理。完成間近になってきました。


一昨日にはなかった板塀がほぼ完成している!昨日一日で、大工さん四人掛かりで仕上げてくれたようです。板塀は造園との絡みもあるので、いつもの大工さんにお願いしました。遠方での茶室の仕事の時もそうですが、作業場でしっかりと準備して、現場でさっと仕上げる仕事振りはさすが。


座敷から眺め。板塀の高さもちょうどよかった。軒吊りの簾をいれて、モミジなど植栽が入れば完璧。


二階の個室も仕上がった。


床柱に打つ花生釘も、いつもの大工さんにお願いした。細口と太口を用意して、一階の太く古い床柱には太口を、二階の床柱には細口を打ってもらった。


大工さんに花生釘を打ってもらうのも、何本になっただろう。手慣れた手つきでビシッっと取り付けてくれる。


玄関戸も嵌り、玄関土間の洗い出しもできた。


北側の庭では、御簾垣の作業が進む。


部屋内から見るとこんな感じ。向かいの家が見える上部には簾が入る予定。


造園の三人は私のお茶の生徒さん。今回はお茶室の仕事ではありませんが、こうして一緒に仕事ができるのは、嬉しい。


足下は少し透かして。「確認お願いしまーす」と言われて、高さを確認。ちょっとのことですが、あと一本を調整してもらう。わずかなことですが、こうしたことの積み重ねが、隅々まで心を行き届いた住まいになるかどうか、に繋がってゆくと思う。


簾も付き始めた。あと一息!


灯籠と蹲踞

大阪の家。工事も大詰め。


板塀用のブロックの基礎も出来て、今日は土を入れて、庭を造ってゆく。


ダンプの土を庭に入れる。


灯籠を据える。もともとここの建物にあった灯籠。


室内でバタバタと他の工事を見ている間に灯籠が据わった。室内からこうした石造物が、きちんとした位置に見えると空間が締まる。


もともと庭にあった石を使って庭を造ってゆく。お茶の生徒さんでもある職人さんと一緒に、どの石をどこに、どのように据えるか相談しながら。


北側の庭でも造園が進む。造園の親方が石を見る。


もともと南の庭にあった水鉢はこちらの庭に据える予定。ダイニングに椅子に座ると、雪見障子から、こんな感じに水鉢が見える予定。水を張っておけば、鳥達が水を飲みにくるかもしれませんし、雨が降り始めれば、水面の波紋でそれを知ることができます。


玄関の建具を外して、、、


沓脱石を据える。


木、石、紙。自然のものを使って、自然に家をつくるということ。


土間は三和土の予定。玄関戸を開けて踏み込むところにも小さめの石を据えて。


完了検査

大阪の家。今日は完了検査でした。


まだ未了の工事があるなかでの検査でしたが、特に大きな問題なく、あっさり終了。写真は二階、階段室のニッチ。


ニッチの地板は、旧床の間の違い棚の縮み杢の栃。新築の真新しい仕上がりの中に、懐かしさ、味わいを添える。


床の養生も剥がされてスッキリした。床は檜の無垢板。


下屋のガルバリウムに映る松の影。


階段からの見上げ。


玄関の葛石が据えられた。中央に景色になる根太彫りがある。


こちらは造園屋さんがストックから選んで持ってきてくれたもの。どんなところで使われていたのか、想像が膨らむ。


北側の庭の側溝工事が進む。細めの延べ石で溝を作る。


南側はブロックを積んで板塀の予定。大工さんにも現場に来てもらい、詳細を決定し、左官屋さんに寸法を伝える。


一階の寝室の床は杉。柔らかく温かな肌触り。


ダイニングキッチンは堅木のナラ。床暖房にも対応。キッチンの汚れや椅子テーブルの使用にも耐えるように。

外構庭工事開始

大阪の家。今日から外構庭工事がスタート。


解体時に残しておいた石を改めて見て、どこに何が使えるか検討中。花崗岩の葛石や間知石、大阪南部でよくかけるという凝灰岩もいくつか(古墳等で使われている二上山周辺から産出される凝灰岩?)。


長い延べ石があったので、玄関に一文字に据える。


しっかりした石が据えられると、ぐっと雰囲気が出る。


間知石もいくつか残っていたので、造園屋さんから、こんな風に玄関前に据えるのはどうですか?と提案があり、


思い出したのは、武者小路千家、官休庵の玄関。


三角の石が印象的な意匠。そういえば建築主さんは武者小路千家流でお茶をされていたので、是非こんな感じでいきましょう、ということに。


それぞれの石のかたち、大きさを見て、これをあっちにして、あれをこっちにして、と検討してみる。


配置が決まったら、据えてもらう。官休庵では、土間に真黒が敷詰められていましたが、こちらは大磯の洗い出しにする予定。


敷地周辺の側溝を復旧整備する。二項道路で道路後退もあり、道路の高低差もあるので、どこを基準に高さを設定するか、がややこしい。


北側の庭。ダイニングから見え、日常的に自然の感じられる庭が出来る予定。


南側の庭は六帖の座敷から見える。灯籠の下台と水鉢。


以前からここにあった灯籠が、再び組み立てらるのが楽しみ。


内部ではトイレなどの設置作業が進む。ベランダも完成。近所の方から「綺麗に出来ましたね」と声をかけられる。建築主さんはもちろん、近所の方々にも喜ばれるような家を作っていきたい。









器具取り付け

大阪の家、現場監理。二日連続ですが、工事終盤はちょっとのことで、こうしておけばよかった、という場面も多いので。職人さんも手直しを言われるなら、できるだけ早い方がよいだろうし。また春休みで子供がうるさい家よりも、電車の中の方が、仕事がはかどったりする。


ベランダの木工事が進行中。図面通り、いっているようで、完成が楽しみ。


松の幹と、掻き落としの外壁に映る松葉の影。掻き落としのテクスチュアがなかなかよい感じ。


玄関の照明器具が取り付られた。


床板張りが進むベランダ。


クロス屋さんの糊付機。


明日には和紙クロス貼りが完了する予定。


二階和室は、大壁の和紙クロス貼りですが、床の間の一面だけは真壁風に納めている。


天井は竿縁天井で、一部萩の落天井。最近の和室と言えば、大壁クロス貼りに琉球畳、というのが定番ですが、もっと新旧織り交ぜた色々な和室があってもよいと思う。


一階和室の天井は無垢の竿縁天井。杢目が浮き上がって綺麗。


京式の葭障子もスタンバイOK。



完成見学会のお知らせ

2017年4月9日(日)13:30〜16:00
場所:大阪市阿倍野区
参加費:無料 予約制

完成見学会開催決定@大阪市阿倍野区
山本博工務店さんのHPはこちら

お申し込みはこちらから



土壁と和紙クロス

大阪の家の現場監理。いよいよ完成までのカウントダウンが始まった感じ。


控えめな起くりの瓦屋根、ベタ万十の軒瓦、掻き落としの外壁。特に目新しいことはありませんが、きちんと丁寧に作る和の住宅がもっと建てられてもよいのでは、と思います。無粋なガラスの入った防火窓のアルミサッシはスダレで隠す予定。


和室の壁が塗られました。まだ乾き切っておらず、斑になっている。


古い床柱、落とし掛け、煤竹の無目が、きちんと再現された。


松と建物。来週から庭づくりが開始。


玄関上の横長窓。ちらりと入母屋の屋根が見える。


玄関入ったところ。トイレの建具も取り付けられた。


宝珠の刳り貫きには、結霜ガラス。


二階の和室には和紙クロスが貼られました。


窓からの光で、白い壁が輝き明るい。


階段の手摺にも透かしの欄間が入れられました。


視点の高さが変わる階段の移動中、目を楽しませる仕掛け。


大工さんがイペ材でベランダを制作中。


完成見学会

もうすぐ完成する大阪の家。工務店さん主催の完成見学会の日程が決まりました。

2017年4月9日(日)13:30〜16:00
場所:大阪市阿倍野区
参加費:無料 予約制

完成見学会開催決定@大阪市阿倍野区
山本博工務店さんのHPはこちら

お申し込みはこちらから




以前の建物に使われていた欄間などを再利用しています。


隅切りの障子に松の影が映る。


古建具も多く使用しています。


床の間も再現。かつての床柱、床框、落とし掛け、天袋などを再利用しています。


見学日には、庭も完成している予定。是非お越し下さい。

足場撤去

大阪の家の現場監理。足場が撤去されました。


玄関前からの見上げ。外壁は掻き落とし。足場とシートが撤去されて、明るめの色の外壁が露になって、周囲も明るくなる。後は、窓に簾や格子を付けます。


ベランダの図面は現在作成中。仮設の電気も、もうしばらくしたら撤去します。


トラックに積まれて返却される足場。前面道路は二項道路。建物を建てる時には、中心線から2mセットバックするよう指導されますが、電柱があったら、意味が無いんだよなあ。


室内では、経師屋さんと打合せ。こちらで用意した古引手も渡して、襖紙なども打合せ。千鳥の引手は釘穴を上下にすると少し下を向いてしまうので、口が横になるように。

松の影

大阪の家の現場監理。午前中は建築主さんと細々とした打合せ、午後からは他のお客さんが見学にきて、その後は造園屋さんと庭外構の打合せ。



二階の隅切の障子には松の影が映っていた。風が吹くと松葉の影がゆらゆらと動く。


障子の桟は竹、障子紙には松の影。


障子を開けるとこんな感じ。造園屋さんに松を手入れしてもらったら、どんなふうになるだろう。楽しみ。


以前の建物でも二階の窓から松が見えていた。


二階の窓から見える松を再現するなら、良い障子がある、と思い出したのは、五年前の解体現場からの引き上げものだった。茶室に使われていた時の障子。


その時、現場から引き上げてくれたのが、造園屋さんだった。石と一緒にトラックに積み込んで。良いかたちで使うことができてよかった。


二階の欄間も入れてみた。こちらは元々この家に使われていたもの。日本人は、こうした意匠を、普段の生活の中に、上手に取り込んで来たんだ、と改めて感じる。


ニッチ、欄間、古材の梁。


階段を降りるときの眺め。


造園屋さんには建物の中にも入ってもらって、部屋から眺める庭について相談する。写真は一階の座敷から。雪見障子越しに眺める庭。松の幹が見え、灯籠が見え、そこへふわっとモミジをかける。出来上がりが楽しみ。


飴色に輝く床柱。


トイレの入り口の古建具も置いてみる。手摺の板、トイレの建具、欄間。組み合わせの作り出す雰囲気。


宝珠の刳り貫きに結霜ガラス。レトロな雰囲気の建具ですが、建築主さんにとっては、ずっと使い慣れた懐かしい建具。


丸桟戸も入れてみた。これを開けると、


右は食堂、左は寝室。引戸なので、開けっ放しにしやすく、建物の中を風が吹き抜ける。今日は春を思わせる良い天気だったので、窓もあけると気持ちがよい。

畳屋さん

大阪の家、現場監理。


大工仕事が一旦終了して、大工さんはもう現場にいなかった。玄関には大工さんが作ってくれた、古材のラワンを使った下足入。仮に古建具を入れてみる、いい感じ。


現場には畳屋さんが採寸に来てくれた。窓からの光を受けて光る天井が、欄間の透かし彫り越しに見える。


畳屋さんと打合せ。畳床(たたみとこ)は藁サンドを想定していましたが、最近はこんなのもあります、と見せていただいたカットサンプル。サンドではなく藁とスタイロの二層構造。こちらのほうがより、畳の感触が本藁床に近い。わらの中にはシリカゲルが入っていて、防カビ、防虫、調湿の効果がある、とのこと。


縁は、純綿の黒で。一応サンプルで本麻のものも持って来てくれましたが、とても高価なので、見るだけ。


階段も出来上がった。建築主さんにも現場に来ていただき手摺の打合せをする。


階段の見下ろし。


二階にも畳の部屋が二室。畳屋さんのレーザー採寸器。昔は採寸ができるようになるまでに三年かかったのが、今では仕事を始めて三ヶ月の子でもこれを使えば採寸が出来てしまうのだとか。技術の進歩はすごいが、それはいいことなのか悪いことなのか。

階段の手摺

大阪の家、現場監理。


現場に到着すると、階段の手摺が完成していた。玄関入って正面なので、古い欄間の透かし彫りの板を使って、意匠的に見応えのあるものにしている。この一面のみ、真壁になるよう納まりを考え、右側の縦長の壁には、掛軸や短冊、絵が掛けられるようにして、天井にはそれを照らすダウンスポットを仕込んでいる。事前に照明器具メーカーのショールームにて照明器具の現物とその照らし具合を確認しているので、完成時にはバシっと決まる予定。

計画中の打合せをしている時、建築主さんの家では、きちんと季節毎に絵が掛け替えられていた。新しい家でも、そうして季節毎の設えを楽しんでもらえれば、と考えている。


親柱は芯去り材。頂部は図面通りに二寸勾配の四角錐に仕上がっている。手摺にも、ちょうどよい面皮が入った。やはり、こだわって図面に描いたものが、大工さんによってビシっと作られるのは嬉しい。


二階の和室六帖の天井も仕上がった。一階の座敷は古色塗りしましたが、こちらは白木のまま。


平天井は中杢の竿縁天井、落天井は萩。茶室ほど手間がかかる工事ではありませんが、こうしたちょっとした工夫をすることで、味わいのある和室にすることができるのでは、と思います。




階段

大阪の家、現場監理。


階段の工事が進行中。親柱の長さや手摺の高さを現場で決定する。


蹴込板とハタガネ(クランプ)。


欄間の透かし彫りの板を、手摺に使う。


階段見下ろし。


廻り階段より上。


廻り階段あたりからの見上げ。ボードの裏が見えている開口には、既存の欄間が入る。


土壁のサンプル。


外壁のサンプル。


現場打合せの後、仮住まいにお邪魔して、食器棚の詳細打合せ。使用する機器類を測って、食器棚を特注する。

竿縁天井

大阪の家、現場監理。


和室六帖の竿縁天井が出来た。


無垢板を羽重ね。最近の建物で正式な竿縁をするものは少ない。新材を古色塗りすることで、古い建物を改修したもののような雰囲気がでる。


桐の透かしの欄間は、以前の建物にあったもの。


玄関から、欄間を透かして竿縁天井を見る。杢目も見えてよい感じ。


大工さんはちょうど階段下のトイレの収納を取り付けるところ。高さを一緒に確認して。


二階、階段ホールにはニッチも出来た。古材の梁と、違い棚だった栃の縞杢の板との呼応。ニッチの上には和風のブラケット照明が付く予定。

栃の縮み杢

大阪の家、現場監理。工務店さんの別現場で家具工事を見学してから、奈良廻りで大阪へ。


階段廻りが出来てきた。


二階の和室六帖の床の間も出来てきた。


天井の一部は落ち天井にして、材は萩。ちょっと茶室っぽい雰囲気に。


以前の建物の床脇の違い棚に使われていた栃材。縮み杢のある部分をニッチの板に使う。縮みと言えば栃、一寸八縮(いっすんはちちぢみ/3センチの間に8本の縞があるもの)が最高、などと言われます。
 日本人は長い歴史の中で、木と親しみ、その杢目を楽しんできた。杉の笹杢、筍杢、欅の玉杢、屋久杉の鶉杢、楢の虎斑、などなど、加工の仕方によって様々に変化する杢目に名前を付け、賞玩してきた。工芸品の世界では、今でもそうした文化は残っていると思いますが、残念ながら住まいの中では、床の間とともにもうなくなりつつある。銘木屋に行って一から探して購入する、というのは大変ですが、こうして以前の建物の古材としてあるので、上手に再利用しておきたい。


ちなみにこちらは私のヴァイオリンの背板。おそらく背板はイタヤカエデの縮み杢。ヴァイオリンの表板はスプルス(ドイツ唐檜)の柾板、背板はボヘミアの楓、指板は黒檀というのが一般的。ヴァイオリンの背板にはこうした縮み杢がよく使われるので、縮み杢はヴァイオリン杢とも言うようだ。ヨーロッパにも同じように杢目を楽しむ文化がある。


地板に使われていたラワンの板。これは玄関の下足入に使う予定。大工さんと納まりを相談する。





古色塗り

大阪の家、現場監理


今日は塗装屋さんが現場に入って古色塗り。一階の和室六帖だけを色付けするので、どこまで塗るのかを現場で確認。敷居、柱、鴨居のそれぞれに、ここまで、という場所を確認してゆく。


使う塗料はニューわびすけ。


トイレの床と腰板は、桧板に柿渋塗装の予定。本実の板を貼る前に塗装をしてもらう。


天井板も現場に搬入された。左は二階の和室に使う張りものの天井板。右は一階の和室に使う無垢の天井板。


無垢の天井板の厚さは二分三(にぶさん二分三厘約7ミリ)


以前の建物から取り外した板類の使い道も決める。左は、もともと天袋の底板に使われていた栃。削り直して、玄関の式台にする予定。右は床脇の地板だったラワン。こちらは玄関下足入れの天板などに再利用する。


一階和室の天袋は、大工さんの道具置き場になっている。


一階のダイニングキッチンでは、床暖房の上にフローリング貼りが進む。


二階の襖と欄間の枠も入った。


外壁はラスが張られたところ。来週後半から左官工事が始まる。

古引手と古色塗り

大阪の家、現場監理。


最近入手した古引手を現場に持参し、建築主さんに見ていただく。


枠は銅で、底板は鉄、瓦の意匠の珍しいもの。気に入っていただけたようなので、二階の襖に使おうと思います。


古色塗りのサンプルを用意してもらって、色決め。


既存の材と色合わせ。


欄間や他の部分との相性も確認して。


フローリング張りが始まっていたが、杉を指定したところに桧が張られようとしていた。大人の寝室には、足触りの柔らかく温かい杉をお薦めしている。


土壁下地のラスボードが張られて、床の間のかたちが見えてきた。


土壁下地のラスボードはビス留めで。現場の大工さんがタッカーで留めていて、あれ、いつもはビス留めなのにな、と念のためいつもの左官屋さんに電話確認してみると、タッカーでは外れてくる恐れがあるので、ビスのほうがいいよ、とのこと。すみませんがビス留めしてくださいとお願いすると、現場の大工さんもOK!と快く応じてくれた。
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岩崎建築研究室
岩崎 泰

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