Comfort Ye 井田 泉

Comfort Ye(慰めよ、あなたがたが) 旧約聖書・イザヤ書第40章1節

それが、まさしくあなたの命

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奈良基督教会祭壇の彫刻



2016年9月4日・聖霊降臨後第16主日
奈良基督教会での説教です。

「あなたの神、主を愛し、御声を聞き、主につき従いなさい。それが、まさしくあなたの命であり、あなたは長く生きて、主があなたの先祖アブラハム、イサク、ヤコブに与えると誓われた土地に住むことができる。」申命記30:20

 今日は旧約聖書日課、申命記第30章からお話しします。申命記は旧約聖書の第5番目の書物ですが、皆さまはどの程度この申命記になじみがあるでしょうか。

 申命記には、モーセを通して語られた神の掟が数多く記されています。「掟」「戒め」というと、硬い、むつかしい感じがするかもしれませんが、この申命記の底に脈打つように流れているのは神さまの愛です。わたしたちが滅びることを願われない神、わたしたちが生きることを願われる神の激しい思いが、この申命記には込められているのです。
……

全文→ それが、まさしくあなたの命

奈良基督教会ホームページ

パンの礼拝2・北小松2016
2016年夏・琵琶湖畔北小松での「パンの礼拝」のひとこま


日本聖公会奈良基督教会のホームページはこちらです。

日ごとの聖句752 神に望みを置く 2016/9/25〜10/1

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2016年9月25日(日)聖霊降臨後第19主日  テモテ一 6:17
不確かな富に望みを置くのではなく、わたしたちにすべてのものを豊かに与えて楽しませてくださる神に望みを置くように。

9月26日(月)               詩編147:10-11
主は馬の勇ましさを喜ばず、人の足の速さを望まれるのでもない。主が望まれるのは主を畏れる人、主の慈しみを待ち望む人。

9月27日(火)               哀歌3:24-25
「主こそわたしの受ける分」とわたしの魂は言い、わたしは主を待ち望む。主に望みをおき尋ね求める魂に、主は幸いをお与えになる。

9月28日(水)                シラ書2:6
主を信頼せよ。そうすれば必ず助けてくださる。お前の歩む道を一筋にして、主に望みを置け。

9月29日(木)聖ミカエルおよび諸天使の日  イザヤ書40:31
主に望みをおく人は新たな力を得、鷲のように翼を張って上る。
走っても弱ることなく、歩いても疲れない。

9月30日(金)         ダニエル書補遺スザンナ60
すると全会衆は大声で叫び、神を、すなわち御自分に望みを置く人々を救われる神を賛美した。

10月1日(土)             トビト記14:8‐9
民よ、心から神に仕え、神が望まれる事を行いなさい。あなたがたの子供たちがいつも正義を行い、神に従うように教えなさい。

ティンダルの聖書

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 10月6日は、一人の英国の司祭が亡くなった記念日です。その司祭の名前は、ウィリアム・ティンダル。英国教会の祈祷書にもアメリカ聖公会の祈祷書にも、教会暦(Church Calendar)の10月6日のところにその名が記されています。

 およそ500年近く前の1536年10月6日の昼前、ウィリアム・ティンダルベルギーのフィルフォルデの町で、胸に鎖を巻かれ、身体を柱に縛り付けられて、身体ごと火に焼かれて生涯を閉じました。42歳でした。

 何の罪で死刑となったか。それは、彼が当時の教会と国家の掟に反して、聖書を翻訳し、それを英国内に普及させたからです。

 彼のうちには、人々に、普通の人々に、神の言葉をもたらしたいという情熱が燃えていました。

 当時の礼拝はラテン語のミサでした。人々は礼拝に出席してもわからない。聖書が朗読されても、祈りが献げられても意味が理解できない。ティンダルは人々の満たされない思いを、心の深みにある渇きを感じていました。

 彼はオックスフォードとケンブリッジの両方の大学で学び、次第に聖書の深みに入っていきました。旧約聖書原典ヘブライ語聖書の中から聞こえてくる神の力強い言葉、新約聖書原典ギリシア語から響いてくるイエス・キリストの救いの確かさ。

 しかし現実の教会と社会は、富、権力への執着、ねたみと争いに満ちていて、聖書から呼びかけてこられる神さまの願いとはまったく逆でした。他方彼は、人々が救いを必要としていること、生きることの拠り所と目標と希望を求める人々の魂の渇望を知っていました

 自分は人々に、神の言葉を届けなければならない。そう感じた彼は、自分の一生を、聖書を原典から英語に翻訳することに献げることを決意しました。協力者を得て、迫害する者たちから身を守りつつ、彼はその仕事を完成させてゆきました。

 彼が初めて原典から翻訳した英語の新約聖書は、非常な勢いで売れました。人々はそれを待っていたのです。しかし、弾圧、迫害の手が及びます。聖書は見つかり次第没収され、そして彼自身は異端宣告を受け、司祭職を剥奪されました。1年以上の獄中生活の後、処刑されることになりました。

 彼が公衆の面前で、身体を柱に縛り付けられて、首を絞められて火に焼かれようとするその瞬間。彼は叫びました。

「主よ、イングランドの王の目を開いてください!」
Lord, open the king of England's eyes!

 彼の死体は完全に焼かれ、その灰は川に捨てられて流されました。
 彼の存在そのものが完全に消し去られたかに見えました。

 しかし、彼の内に燃えていた神の愛、彼のうちに燃えていた神への愛と人への愛は、空しくはなりませんでした。

 彼の生涯と殉教は多くの人々を福音の真理のために奮い立たせました。彼の福音のための情熱とその生涯と死は、多くの人々を眠りから呼び覚ましました。福音に基づいて本当のイエス・キリストの教会を再建しようとする運動が大きな力となり、長い曲折を経た後、ローマ・カトリックから独立した英国教会(聖公会)が誕生します。

 また彼の英訳聖書の言葉はその後の英語聖書の中に流れ込んで、英国を超えて広く世界に広まっていくことになります。

 ウィリアム・ティンダルが死ぬ間際に祈ったように、主イエスがわたしたちの目を開いて、神さまのよき世界を見つめさせてくださいますように。神の恵みと真理を見させてくださいますように。

(2013年10月6日)

日ごとの聖句751 救われる 2016/9/18〜24

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ブレッドボックス(韓国・慧園窯製)


2016年9月18日(日)聖霊降臨後第18主日   テモテ一 2:4
神は、すべての人々が救われて真理を知るようになることを望んでおられます。

9月19日(月)                ヨハネ3:17
神が御子を世に遣わされたのは、世を裁くためではなく、御子によって世が救われるためである。

9月20日(火)                ヨエル3:5
主の御名を呼ぶ者は皆、救われる。主が言われたように、シオンの山、エルサレムには逃れ場がある。

9月21日(水)福音記者使徒聖マタイ日   マタイ24:12-13
不法がはびこるので、多くの人の愛が冷える。しかし、最後まで耐え忍ぶ者は救われる。

9月22日(木)               詩編68:20-21
主をたたえよ、日々、わたしたちを担い、救われる神を。
この神はわたしたちの神、救いの御業(みわざ)の神、主、死から解き放つ神。

9月23日(金)              エレミヤ17:14
主よ、あなたがいやしてくださるなら、わたしはいやされます。あなたが救ってくださるなら、わたしは救われます。

9月24日(土)                ローマ10:1
兄弟たち、わたしは彼らが救われることを心から願い、彼らのために神に祈っています。

日ごとの聖句750 罪人の仲間

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2016年9月11日(日)聖霊降臨後第17主日  テモテ一 1:15
「キリスト・イエスは、罪人を救うために世に来られた」という言葉は真実であり、そのまま受け入れるに値します。

9月12日(月)                 ルカ15:1
徴税人や罪人が皆、話を聞こうとしてイエスに近寄って来た。

9月13日(火)               マタイ11:19
人の子が飲み食いすると「大食漢で大酒飲みだ。徴税人や罪人の仲間だ」と言う。しかし知恵の正しさはその働きによって証明される。

9月14日(水)                ルカ18:13
徴税人は遠くに立って、目を天に上げようともせず、胸を打ちながら言った。「神様、罪人のわたしを憐れんでください。」

9月15日(木)                ヤコブ5:20
罪人を迷いの道から連れ戻す人は、その罪人の魂を死から救い出し、多くの罪を覆うことになると、知るべきです。

9月16日(金)                ローマ5:8
わたしたちがまだ罪人であったとき、キリストがわたしたちのために死んでくださったことにより、神はわたしたちに対する愛を示されました。

9月17日(土)                詩編51:15
わたしはあなたの道を教えます。あなたに背いている者に、罪人が御もとに立ち帰るように。

恐れるな、アブラムよ

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2016年8月7日・聖霊降臨後第12主日
奈良基督教会での説教です。

全文は → 恐れるな、アブラムよ

しばらく前に創世記第18章からアブラハムのお話をしましたが、今日はそれより3章さかのぼった第15章のお話です。18章では彼の名前は「アブラハム」だったのですが、今日の15章では元々の名前「アブラム」として語られています。この後に神が彼の名前を、アブラムからアブラハムへと変えられたのです。今日は15章の本文どおり、アブラムで通すことにします。

わたしたちの信仰のおおもとをたどれば、2000年前のイエス・キリスト、さらにおよそ2000年を遡ってアブラハム(アブラム)に至ります。彼の信仰と生きる道の初めには、神の言葉がありました。

「主はアブラムに言われた」創世記12:1

 これがアブラムの出発です。彼は主の言葉に従って故郷を離れ、親族と別れて、神が示される地へと旅立ちました。神は彼を祝福すると言われ、さらに彼をとおして地上のあらゆる人々を祝福する、「あなたは祝福の源となる」(創世記12:2)と言われました。

 それ以来、長い年月が経ちました。彼とその家族、一族の旅路は困難と危機の連続でした。内には家族の葛藤と別離があり、外には他の民族との危うい同盟と敵対がありました。
 そして彼の唯一の拠り所である神は、いつもその存在を彼に感じさせ、語りかけてくださるわけではありません。不安、葛藤を抱えつつ、アブラムは現実に起こってくる危険な事態に次々に対処しなければなりませんでした。
……

日ごとの聖句749 あなたの命 2016/9/4〜10

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写真は福井聖三一教会



2016年9月4日(日)聖霊降臨後第16主日    申命記30:20
あなたの神、主を愛し、御声(みこえ)を聞き、主につき従いなさい。それが、まさしくあなたの命である。

9月5日(月)                箴言4:13-14
諭しをとらえて放してはならない。それを守れ、それはあなたの命だ。神に逆らう者の道を歩くな。

9月6日(火)               エレミヤ45:4-5
バルクにこう言いなさい。主はこう言われる。「ただ、あなたの命だけは、どこへ行っても守り、あなたに与える。」

9月7日(水)                 詩編42:9
昼、主は命じて慈しみをわたしに送り、
夜、主の歌がわたしと共にある。わたしの命の神への祈りが。

9月8日(木)                 詩編86:14
神よ、傲慢な者がわたしに逆らって立ち、暴虐な者の一党がわたしの命を求めています。彼らはあなたを自分たちの前に置いていません。

9月9日(金)                ローマ16:4
命がけでわたしの命を守ってくれたこの人たちに、わたしだけでなく、異邦人のすべての教会が感謝しています。

9月10日(土)             サムエル記下4:9
あらゆる苦難からわたしの命を救われた主は生きておられる。

日ごとの聖句748 離れない 2016/8/28〜9/3

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2016年8月28日(日)聖霊降臨後第15主日   ヘブライ13:5
神御自身、「わたしは、決してあなたから離れず、決してあなたを置き去りにはしない」と言われました。

8月29日(月)                詩編22:12
わたしを遠く離れないでください。苦難が近づき、助けてくれる者はいないのです。

8月30日(火)                 詩編27:9
あなたはわたしの助け。救いの神よ、わたしを離れないでください、見捨てないでください。

8月31日(水)              歴代誌上28:20
主はあなたと共にいて、決してあなたを離れず、捨て置かず、主の神殿に奉仕する職務をことごとく果たさせてくださるからである。

9月1日(木)                 詩編35:22
主よ、あなたは御覧になっています。沈黙なさらないでください。わたしの主よ、遠く離れないでください。

9月2日(金)                マタイ26:38
イエスは彼らに言われた。「わたしは死ぬばかりに悲しい。ここを離れず、わたしと共に目を覚ましていなさい。」

9月3日(土)               コリント一 10:4
彼らが飲んだのは、自分たちに離れずについて来た霊的な岩からでしたが、この岩こそキリストだったのです。

忍耐された方イエス

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2016年8月14日・聖霊降臨後第13主日

奈良基督教会での説教

ヘブライ人への手紙 12:1−14


主日に朗読される聖書日課のうちの使徒書は、先週から4回連続で新約聖書の「ヘブライ人(じん)への手紙」が選ばれています。「ヘブライ人(じん)への手紙」、略して「ヘブル書」は、新約聖書の後半に収められたかなり長い手紙で、13章あります。

もう40年も前のことをふと思い出しました。神学生時代にこのヘブル書を学んだときのことですが、この手紙にはこういう特徴があると。何かと言うと、この手紙には「教理」を語る部分と「倫理」を語る部分と、その二つが織りなされている。言い換えると、「神さまの救い」を伝える部分と、「クリスチャンとしてふさわしい生き方を呼びかける」部分が、何度も交互に重ねられている、というのが特徴だということです。

このヘブル書が語りかけている最初の読者は、ローマ帝国による迫害の中にありました。イエス・キリストを信じる人たちが、捕らえられ、拷問を受け、場合によっては殺されていったのです。その苦難の中にある教会と信徒を励ますためにこの手紙は書かれました。
……

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 『日韓キリスト教関係史資料』第3巻の編集
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井田 泉
奈良基督教会牧師
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