
2016年1月24日、西大和聖ペテロ教会での説教です。
今から2500年近く前、ここはエルサレム、水の門の前の広場です。まだうす暗いうちから、たくさんの人々が集まっていました。大人ばかりか少年、少女もいます。今日は大きな礼拝が捧げられるのです。今ようやく夜が明けようとするところです。
当時のイスラエルまたエルサレムは、大きな困難の中にありました。ユダ王国が滅亡して、1万5000人くらいの人々がバビロンに強制的に連れて行かれたのが150年くらい前です。新しく起こったペルシアのおかげで多くの人々が帰国しました。非常な努力の末にエルサレムの神殿も再建できました。城壁の修復も完成しました。ところがしばらくすると、人々の気持ちは冷えてきました。目標を失ったからでしょうか。
国土の大半は荒廃したままです。貴族や役人、富める人々が弱い立場の人々を犠牲にして力と富を蓄え、多くの貧しい人々は奴隷とされてしまいました。礼拝はただ形式的に守られているだけです。かつては信仰の情熱を持っていた人たちも、今は元気を失っています。
こうした時、エズラという祭司がバビロンから帰国しました。エズラはこの現状を嘆き、何とかこれを打開したい、生きた信仰の共同体を再建したいと願いました。
本文は
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民は聖書に耳を傾けた