IMG_1010

 復活の後、主イエスは40日にわたってしばしば弟子たちの前に現れ、ご自分が生きていることを示されました。そして40日後に、弟子たちの目の前で天に昇って行かれました。ルカによる福音書にはこのように記されています。

「イエスは、そこから彼らをベタニアの辺りまで連れて行き、手を上げて祝福された。そして、祝福しながら彼らを離れ、天に上げられた。」24:50-51

 ここで2回も「祝福」という言葉が出て来ます。また日本語訳では「手」となっているところは、ギリシア語原文では複数、つまり「両手」です。

 イエスさまを見送った弟子たちの目に、そして心に刻まれたのは、イエスの祝福の手です。その挙げられた両手から、イエスの愛と平和と命が弟子たちに伝わってきます。たとえ姿は見えなくなっても、イエスの祝福の手がずっと自分たちを守り支えていてくださることを弟子たちは感じて、心を熱くされました。

 天に昇られたイエスさまは、弟子たちからただ離れて行ってしまわれたのではありません。今は父なる神さまの傍らにいて、弟子たちのために祈り、執り成していてくださるのです。

 さらにイエスさまは、昇天に先立って弟子たちに「聖霊を送る」と約束され、それを待っているようにと繰り返し命じられました。
「わたしは、父が約束されたものをあなたがたに送る。高い所からの力に覆われるまでは、都にとどまっていなさい。」ルカ24:49

 そこで弟子たちは、イエスが約束された聖霊を待ち望んで祈り続けました。10日後の日曜日、集まって祈っていた弟子たちは、激しく燃える神の愛を経験しました。弟子たちはその喜びを他の人々に伝えずにはおれなくなりました。これが聖霊降臨日(ペンテコステ)、言わば教会の誕生日です。今年は5月20日です。

 イエスさまは今も、わたしたちに向かって手を上げて祝福を注ぎ、他方神に向かってわたしたちのために祈っていてくださいます。わたしたちも最初の弟子たちのように、主イエスの祝福の手を仰ぎましょう。

 聖餐式の終わりに司祭は手を上げて会衆を祝福します。
「父と子と聖霊なる全能の神の恵みが、常に皆さんとともにありますように。アーメン」

 昇天のイエスさまの上げられた手が両手であることに気づいて以来、わたしは「父と子と」のところでは片手で十字を切るのですが、「聖霊」のところで両手を上げるようになりました。イエスさまの祝福を会衆に伝えたいからです。
 昇天の主イエスの両手の祝福が、皆さまとともにありますように。