明星

聖歌113(くしく光る明星の)について

1. クリスマスの名曲(実際はクリスマスより少し後に歌われる)のひとつで、有名なフェリックス・メンデルスゾーン(1809〜1847)の作曲です。”Consolation”(慰め)という名前がついています。元々は彼のピアノ曲「無言歌集」”Lieder ohne Worte” 作品30-3 から編曲して聖歌・讃美歌に採用されました。

彼はユダヤ人の家系で、父アブラハムのときにキリスト教(ルーテル=ルター派)に改宗。フェリックスも洗礼を受けた自覚的クリスチャンでした。
彼はバッハの「マタイ受難曲」を公開演奏して復興させたことでも知られています。

2. 歌詞の内容はクリスマスの場面に関係していますが、聖歌集では「降誕節」ではなく「顕現節」に分類されています。教会の暦では、12月25日が「降誕日」、1月1日が「主イエス命名の日」(正式に「イエス」の名前が付けられた日)、そして1月6日が「顕現日」です。

「顕現」というのは「イエスさまが外国人の前に現れた」という意味で、具体的には東の国の博士がはるばる旅をしてきて、まことの王であるイエスさまを礼拝し、大切な宝を捧げたことを指します。その「顕現日」から数週間を「顕現節」と呼びます。

3. 歌詞の1節と最後の5節は同じです。ここにこの歌の趣旨、願いが込められています。
不思議に光る明星。その銀のような美しい光を道しるべとして、暗い道を進んで行こう──救い主イエスさまを尋ねて。聖書のクリスマス物語のひとつ、東の国の博士たちの願いと祈りを感じつつ、博士たちと同じようにわたしたちもイエスさまを尋ねて行こうという思いが込められています。人生は先の見えない不安、困難があります。しかしイエスさまは道を照らし導く希望の星です。

4. 2節は、馬小屋でお生まれになったイエスさまを見つめます。眠るみ子を守る天使たちの歌声が聞こえます。歌うときは赤ちゃんのイエスさまを感じて、自分も天使のようになって優しく歌ってください。

5. 3節は博士たちの献げ物を思い浮かべつつ、わたしたちは何をイエスさまにおささげしようか、と心の内に尋ねます。

6. 4節では、目に見える立派な献げ物よりも、イエスさまは「貧しい者の祈り」「真心からの賛美の歌」を喜んで受け取ってくださる、と歌います。この世の高価なものではなく、真心をイエスさまは喜ばれるのです。これは聖書全体に通じるものです。

7. 作詞者はレジナルド・ヒーバー(1783〜1826)。英国教会(聖公会)の司祭です(後、主教)。後にインドに伝道し、最初のインド人の聖職を任命。しかし激務により43歳の若さで天に召されました。

【原詩】
1 Brightest and best of the stars of the morning,
dawn on our darkness, and lend us thine aid;
star of the east, the horizon adorning,
guide where our infant Redeemer is laid.

2 Cold on his cradle the dew-drops are shining;
low lies his head with the beasts of the stall;
angels adore him in slumber reclining,
Maker and Monarch and Saviour of all.

3 Say, shall we yield him, in costly devotion,
odours of Edom, and offerings divine,
gems of the mountain, and pearls of the ocean,
myrrh from the forest, or gold from the mine?

4 Vainly we offer each ample oblation,
vainly with gifts would his favour secure:
richer by far is the heart's adoration,
dearer to God are the prayers of the poor.

5 Brightest and best of the sons of the morning,
dawn on our darkness, and lend us thine aid;
star of the east, the horizon adorning,
guide where our infant Redeemer is laid.