研究紹介:転位の均質核生成プロセスの反応経路解析

 転位の核生成・進展現象は材料の塑性挙動を支配している。転位核生成を扱う際に原子スケールの計算が必要となります。但し、核生成が実験で起こる時間スケール(sec)と伝統的な原子レベル計算で扱える時間スケール(nsec)をつなぐためには、9桁のギャップを克服しなければなりません。時間スケールの克服のためには、Nudged Elastic Band法に基づいた反応経路探索の手法開発と応用を行っています。

1は、シリコンの無欠陥結晶における均質転位核生成問題へ適用した例で臨界転位半径時での鞍点原子状態図(スリップベクター表示)です。図2は、均質転位生成の活性化エネルギの応力依存曲線であり、分子動力学のスケールでは不可能な時間スケールの長い転位生成問題に対して、有効な情報を提案しています。

Homogeneous1_1

1  臨界転位半径時での鞍点原子状態図(スリップベクター表示)

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2 Siにおける均質転位生成の活性化エネルギの応力依存曲線(Cuとの比較)

 

研究紹介:Si-O-Co系の分子動力学ポテンシャルの開発とCoクラスタの石英ガラス上の拡散シミュレーション

CCVD法による単層カーボンナノチューブ(SWNT)生成プロセスにおいて,Co等の触媒金属の微粒子の大きさや基板上での挙動が,生成されるSWNTの純度や性質に大きく関わることが知られている.

SWNTを選択的に生成するための触媒制御手法構築を目指し,Si-O-Co系ポテンシャルを開発した。開発したポテンシャルは、ポテンシャル作成ソフトウェアkPotを用いて作られ、結晶・アモルファスSiO2Coクラスターとの相互作用を再現する。ポテンシャルを用いて,結晶およびアモルファスSiO2の表面におけるCoクラスタの拡散シミュレーションを行っている.
 kPot webpage http://www.fml.t.u-tokyo.ac.jp/potenfit

 
Co2Co1

研究紹介:確率論的信頼性手法を用いた配管強度の設計裕度の合理化手法の開発


現在日本の原子力発電所における配管系の設計・運用は,理論的裏付けのない経験的な安全率の概念に基づいて行われている.その結果,どの破壊モードに対してどの程度の安全裕度をもつのかを明確に示すことができず,また安全
/危険の二値的な判断しかできないため,柔軟な設計・運用を行うことが難しい.本研究では,確率論に基づいた定量的安全裕度評価を可能とする確率論的信頼性手法を用いることにより安全裕度を定量的に評価し,より合理的な設計・運用を可能とする手法の開発を目指している.

確率1
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