2012年04月

マルチスケール解析による路面-タイヤ間の摩擦係数評価法の確立

タイヤは唯一路面に接して車両を支える重要な機械要素であり、その摩擦係数は車両の性能を左右する重要な因子となります。しかし、摩擦係数を理論的に予測するのは非常に困難であり、現状のタイヤ開発では時間・費用ともにハイコストな実験に頼らざるを得ません。摩擦係数予測を難しくするひとつの要因として、接触面積の問題があります。多くの材料表面には、マクロスケールから眼に見えないミクロスケールまで非常に複雑な凹凸が存在しており、見かけ上の接触面積と実際に接触している真実接触面積は大きく異なります。図1はサンドペーパー表面を観察倍率10倍で測定したものです。このような凹凸形状の相関は原子レベルにまで及び、ゴムのような非常に柔い超弾性体材料を押し付けた場合、その変形はスケールを跨って表面形状に追従します。本研究の目的は、このようなマルチスケールな接触メカニズムを数理的に定式化し、得られた真実接触面積に基づいて精確な摩擦係数を導出することです。現在、本モデルの有効性を証明するために、摩擦試験による実験値との比較検証に取り組んでいます。最終的には、タイヤのトレッド形状を考慮に入れたマクロな有限要素解析(図2)と組み合わせることで、タイヤの総合設計法の確立を目指します。



tire1
tire2

衝撃外力を受ける油圧ショベルのスイングサークル締結体の陽解法有限要素法解析

建設機械の油圧ショベルの旋回ベアリング部(スイングサークル)は、多数のボルトで締結されており、ボルトのゆるみに対しての健全性評価が必要である。これまで、準静的な陰解法で用いて行ってきたボルトのゆるみに対する接触・摩擦の有限要素法解析を、過渡応答に対する陽解法へ展開し、衝撃外力下のボルトのゆるみ解析をHyperworks+Radiossを用いて実施し、安全裕度を確認した。


参考文献:
H23年度 修士論文 http://www.fml.t.u-tokyo.ac.jp/research/thesis/h23m-kamiya.pdf


リスク評価に基づいたエスカレータ保全計画の最適化

 今日におけるエスカレータの保全計画は,複数の部品から構成される部品群を単位として機械的に定められた期間ごとに定期的な保全が行われているが,この保全間隔は主として経験に基づいて決定されており,明確な科学的根拠が示されているわけではない.一方で,顧客からの故障通報に伴う点検データや,定期点検時に記録されたデータが存在している.これらの貴重なデータが,保全計画の策定に有効に活用されていないのが現状である.本研究では,これらの情報を統計処理することによって点検項目ごとの故障率を算出することを試み,一方で故障に伴う影響度を定義することにより,リスク指標の定量化を試みる.最終的にリスクに基づく保全計画を最適化する手法を開発する.

SOFC(固体酸化物形燃料電池)の劣化機構の解明

火力発電の高効率化手段として,SOFC(固体酸化物形燃料電池)を用いたトリプル複合発電技術が注目されておりSOFCに内在する劣化機構の解明が大きな課題となっている。SOFC燃料極は、サブミクロンオーダーのNi-YSZ多孔質体で構成され、Ni,YSZおよび空隙が接する三相界面で発電反応が生じる。しかしながら、高温作動中にNi粒子が凝集すると、電極構造の変化と三相界面の減少を引き起こす。そこで本研究では,SOFC燃料極の微細構造の時間変化の予測する3次元モンテカルロシミュレーターの開発を行っている。



SOFC

今年のオープンハウスの資料

今年のオープンハウスの資料(ポスター、パワーポイント)の資料を追加しました。

http://www.fml.t.u-tokyo.ac.jp/openhouse/index.htm

オープンハウスの説明は、5日の16:00-17:00、6日の13:00-14:00, 16:00-17:00の3回行います。
その他の時間帯でも聞きたいことがあれば、訪ねてきてください。

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