04年のスマトラ沖大地震で、月や太陽の引力=潮汐(ちょうせき)力=が発生の引き金になった可能性が高いことが、防災科学技術研究所の田中佐千子特別研究員の分析で分かった。潮汐力は、地震を起こすひずみの1000分の1程度だが、大地震発生の「最後の一押し」になったという。米地球物理学会誌(電子版)に発表した。

 スマトラ沖大地震では、地震の規模を示すマグニチュード(M)が9.0を記録。大津波も発生し、22万人以上が犠牲になった。

 研究チームは1976~2008年に大地震の震源域周辺で発生したM5以上の約600地震を調べた。

 その結果、潮汐力が断層に最も影響を及ぼす時間帯に、平均の2倍に当たる約16%の地震が発生していることが分かった。逆に最も弱くなる時間帯では約5%にとどまった。

 また、潮汐力が強くなる時間帯に地震が集中する、という関係は95年ごろから次第に明確になり、04年の大地震発生後にはあいまいになったという。

 このことから、M5以上の地震の頻度が潮汐力の強いときに増え始めると、大地震が迫っていることを知る手がかりになるという。田中さんは「大地震発生の長期予測に役立てていきたい」と話す。【石塚孝志】

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