阪神大震災で大きな被害を受けた神戸市長田区で市が進めている市街地再開発事業で、兵庫県は24日、唯一明け渡しを拒否している60代女性の土地(約120平方メートル)に放置されているコンクリートのブロック塀とフェンスを強制撤去する行政代執行を行った。県や神戸市によると、震災の再開発事業の区域内での行政代執行は初めてという。

 女性の土地は、市が震災2カ月後の平成7年3月に都市計画決定したJR新長田駅南地区の一画。女性は約2年前に住宅補償を受け取り転居したが、土地の補償額を不服として交渉が折り合わず、市が昨年、県の土地収用委員会に裁決を申請。明け渡しの裁決が出たため市が所有権を取得し、神戸地方法務局に土地代など約2400万円を供託した。代執行に要した撤去費用はここから差し引くという。

 行政代執行が行われた区域は、約30人の地権者がからむ約3700平方メートルの土地で、ほかの地権者は明け渡しが完了している。

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