兵庫県佐用町にある大型放射光施設「スプリング8」を運営する財団法人「高輝度光科学研究センター」が、所管官庁の文部科学省OBが社長を務める人材派遣会社と、同社の年間収入の約8割にあたる十数億円に上る取引を続けていたことが5日、関係者への取材で分かった。独立行政法人を経由した委託費は文科省の交付金などから支出されており、実質上、財団が公金を使って天下り先企業を「丸抱え」にしていた実態が明らかになった。

 公益法人は、法人関係者の有利になる取引が禁じられているが、社長の文科省OBは財団の元理事で関係が深く、こうした取引が国の指導監督基準などに抵触する恐れもある。

 問題の人材派遣会社は「スプリングエイトサービス」(兵庫県上郡町)。同社はスプリング8を動かす加速器の運転や基幹設備の保守管理などが主業務で、財団から運営の一部を受託、人材を派遣している。

 民間信用調査会社によると、同社は平成8年4月設立で、資本金は5200万円。19年3月期の売り上げは約14億9千万円で約8割を財団との取引が占めた。社長は旧科学技術庁(現文科省)の役職を歴任。財団へ天下り、20年1月に退職した後、社長に就任した。財団側の説明によると、同社への委託業務の多くは最近まで随意契約で発注。21年度から全業務を一般競争入札に切り替えたが、放射線に関する資格などを考慮するため入札参加企業は限られ、切り替え後も従来の業務は同社がほぼ独占的に受託しているという。

 財団の新名信康審議役は「世界最先端の科学を支えるには高度な技術とノウハウが必要。要件を満たす企業が少なく、取引が偏ってしまった」と説明。一方、スプリングエイトサービスの担当者は産経新聞の取材に「個別の取引にはお答えできない」としている。

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