2006年06月25日

実名/匿名 被害者側の理屈

広島の女児殺害事件で、遺族(被害者の父親)が判決を前に女児の実名と性的暴行を受けたことを報道してほしいと主要マスコミに申し出たそうです。
「実名で性的被害真実伝えて」広島女児殺害父が要望これまで遺族感情に配慮して性的暴行の直接的な表現を自粛してきた報道機関に「再発防止のために、真実を伝えてほしい。きちんと実名で報道してほしい」と求めた。
(2006年6月25日3時4分 読売新聞)

広島女児殺害、父が報道側に要望「衝撃を伝えて」
「気遣って内容をカットして下さっているのは分かる。でもそれでは、なぜ検察側が死刑を求刑せざるを得なかったか、(社会に)理解されない。小さな子どもに対するわいせつだと、すごく小さくみられてしまう」
「あえて強調しました。娘は『広島の小1女児』ではなく、世界に1人しかいない『木下あいり』なんです
(2006年06月24日06時26分 朝日)

私が過去に書いた記事「朝日新聞の良識」(2005年11月14日)と今回の遺族の要望は見事に相反します。遺族の決断には敬意を表しますが、朝日記事の太字部分は読売テレビ・辛坊治郎の被害者実名報道に関する主張と重なってしまいますし報道側がヘンな勘違いをして付け上がるというか図に乗ってしまうことがないように祈るばかりです。

25日19:00現在日経毎日産経のサイトではこの関連記事が見つかりません。遺族は朝日と読売だけに要望を伝えたのかはたまた他社は自らの判断で記事にしなかったのかどちらなんでしょう?それも気になります。

jackyhk at 19:11コメント(8)トラックバック(2) 
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1. ■実名・詳細の報道を希望  [ 【音静庵】 鏡の間 ]   2006年06月27日 04:44
お父上の意志には、頭が下がります。 何故、この犯人が「死刑を求刑」されたのかを知って欲しいと言うこと。 あいりちゃんは、2度殺されたこと。 遺族や社会への影響を考え、性的暴行の部分に関して触れなかった各社の報道に対しては「世間の皆さんには『子ども一人を殺....
2. 木下あいりちゃん父(広島女児殺害)実名で性的被害伝えて  [ ブログで情報収集!Blog-Headline ]   2006年06月27日 23:52
「木下あいりちゃん父(広島女児殺害)実名で性的被害伝えて」に関連するブログ記事から興味深いものを選んでみました。ぜひ、読み比べてみてください。 =2...

コメント一覧

1. Posted by 磯野彰彦   2006年06月27日 20:12
 毎日新聞・磯野彰彦です。東京地区の紙面でいえば、朝日新聞は24日付朝刊社会面のトップでこの記事を掲載し、読売新聞は25日付朝刊対社面(いわゆる三面の見開き紙面の右側です)に掲載し(扱いは朝日よりかなり小さいです)、産経新聞は26日付け朝刊29面に掲載し、毎日新聞は26日夕刊社会面2番手で、それぞれ、木下あいりちゃんの写真を付けて掲載しています。
 掲載日がずれているのは、父親の健一さんに対する取材の日時がずれているからと思われます。つまり、基本的に遺族の意向を載せなかったところはなかったのではないかという意味です。(続く)
2. Posted by 磯野彰彦   2006年06月27日 20:14
(続き)この問題は、単に遺族の実名を載せるかどうか、ということだけでなく、性的被害を受けている場合の報道をどう考えるかということとかかわっています。
 被害者の名前を実名で報道するのが原則。しかし、例えば、JR福知山線で亡くなった犠牲者の遺族が「名前を出さないで欲しい」と要望したらどうなるか。これは複数のケースについて実名報道をしませんでした。
 もうひとつ。性的被害を受けている場合はどうか。毎日新聞には原則匿名報道にするというルールがあります。木下あいりちゃんのケースはこれに当たります。
3. Posted by 磯野彰彦   2006年06月27日 20:15
(続き)しかし、お父さんの健一さんが、性的暴行が自分の娘が殺害されたこの事件の本質である、だから、本当のことを書いて欲しい、と訴えました。
 毎日新聞の昨日の夕刊の記事では別項として「毎日新聞は、性的犯罪について報道する際、被害者は匿名とし住所も限定しないように配慮することを原則としています。この事件でも、性的暴行が行われたと判断した時点から、この原則に従って報道しています。今回は父親の健一さんから要望があり、実名とします」という記事を掲載しました。
4. Posted by jackyhk   2006年06月27日 23:00
>磯野彰彦さん
長文のコメントありがとうございます。

私には今回の実名報道および性的被害の詳細報道は父親から報道側へ積極的に働きかけたとしか思えず(朝日の記事にも『報道機関に対し「性被害の事実も出来る範囲で詳細に報道してほしい」と要望した』とありますし)掲載日のズレは腑に落ちません。
毎日が別項記事(匿名の原則と父親の要望で実名報道することを述べた記事)を掲載したのは良いことだと思います。

最後のコメント2個は削除しておきました。
5. Posted by 磯野彰彦   2006年07月12日 12:20
 私が聞いた話ではこういうことのようです。
 各マスコミとも木下あいりちゃんのお父さんには個別に取材の申し込みをしていたのだけれども、朝日が手紙を繰り返し送るなどして一番熱心だったようです。その結果、最初は朝日の単独取材が実現したとみられます。で、朝日の特ダネになったと。
 その後、各社の取材が殺到し、収拾がつかなくなって、これはいいことではないと私は思うのですが、記者クラブのメンバーを中心に、共同取材というか、各社一斉の取材に応じてもらおうとなった。でも、それまで待っていられないというところが個別に動いて、読売が2番手に報じた、そういうことらしいです。
6. Posted by jackyhk   2006年07月13日 10:05
>磯野彰彦さん
事情はよくわかりました、ありがとうございます。

「熱心」と「しつこい」の境目は微妙ですね。
父親の決心(実名を出し被害詳細を報道)が100%本人の意思である(根負けしたのではない)ことを祈るばかりです。
7. Posted by yasuko   2006年07月19日 14:03
初めまして。アメリカ在住の一主婦です。赤の他人の私でも何かできないか悩み、結論として「広島地方検察庁にハガキを書こう」という運動を始めました。はがきの表に 〒730-8539 広島市中区上八丁堀2-15 広島地方検察庁内 木下あいりちゃん殺害事件担当検事様 と書き、裏面には「死刑が求刑されたのに無期懲役の判決で残念です。控訴審での死刑判決を期待します」といった内容を書いてください。極刑と書くのに抵抗があればご遺族ご支援の旨を書いていただければと思います。 ブログ「小さな風」http://smallwind.blog.shinobi.jp/にて運動を展開しています。一枚でも多くの支援ハガキを届けたいと思います。よろしくお願い申し上げます。お問い合わせはyachanusa@yahoo.co.jpまで。
8. Posted by jackyhk   2006年07月20日 13:04
>yasukoさん
貴ブログ拝見しました。
私は死刑廃止論者でも当該事件の被告を擁護する者でもありませんが、検察にはがきを出すことはしません。お問い合わせは当コメント欄まで。

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