jamkenのMUSICJAM音楽評

ROCKフリークの中年オジサンによる音楽評。ROCK.JAZZ.CLUB.FUSION中心です。

レゲエ記念日。ボブマーリー。5

Catch a Fire
Catch a Fire                                                                                          

Bob marley"Concrete Jungle"1973
先日、YouTubeで渋谷陽一のサウンドストリートを久々に聴いた。
ずいぶん前の動画だ。
1981年くらいのものだろう。
そこでボブマーリーの特集をやっていた。
ボブマーリーといえばジャマイカのレゲエ。私が当時高校生で
どうしても受け入れがたいリズムだった。私はつい最近までこのレゲエという音楽のスカスカしたリズムを体が受け入れなかったのだ。
だから彼の作品は通り一遍は聴いていたが
本気では聴いていなかった。
そして今58歳。
久々に青春時代の渋谷陽一氏のラジオ番組を聴いたというわけである。

ボブの曲の詩を渋谷氏が読む。そして曲を流す。
その繰り返しで決してボブがどうだとか講釈は一切なし。
いつもの渋谷節はない回だった。
最初は渋谷さん懐かしいなー。位に聴いていたがこれがなんと私のこと潜に触れたのであった。

ボブマーリー コンクリートジャングル
今の私の一日には太陽さえ輝かない 
(太陽は輝かない)
高く黄色い月は遊びにすら来てくれない 
(遊びにすら来てくれない)
暗闇が私の光を覆い尽くし
そして私の日々を夜に変えてしまった 
(そして変えてしまった)
愛はどこにあるんだ?見つからないよ
誰か私に教えてくれないか?
だって生活が… (甘い生活…)
きっと何処かで見つかるはずなんだ、
あー…
生きているのが辛い、こんなコンクリート・
ジャングルじゃないんだ…
コンクリート・ジャングル、ああ、最善を
尽くすしかない…
コンクリート・ジャングルの代わりに、
幻想の代わりに、混乱の代わりに…
コンクリート・ジャングル、あー…
コンクリート・ジャングル、お前の名前
は…、ここはコンクリート・ジャングル

..................。

私は久々に感動していた。
彼の音楽を今までなぜスルーしていたのか。

ボブマーリーはもうこの世にはいない。
1981年没。
この放送は彼の追悼だったのだろう。

この放送は毎回カセットに録音しながら聴いていたから私は聴いていたはずだ。

なぜ彼の音楽を受け入れなかったのか。

このスカスカしたリズムが今は気持ちよい。

これから私はレゲエの長い旅にでることだろう。

今日はその記念日というわけだ。






ロイエアーズ。体が求めてくる。4


Roy ayers ubiqity"Move to groobe"1972
ライヴ・アット・ザ・モントルー・ジャズ・フェスティヴァル

Roy ayers ubiqity。
ロイエアーズが結成したjazzfunkband。
後期毎留守に影響を受けていることは明らかであるが、
独特な精神性を音楽に持ち込んでいる。
ロイエアーズ。
US発。
1963年デビュー。
jazzビブラホン奏者。
ユビキティーは彼が結成したファンクバンド。
ボーカルもあるスピリチュアルなロック寄りのファンクバンド。
70年代のシックスティーンの波に乗る。
しかし彼らが出す音はそれだけではない。
Roy ayers VIB
Harry Whitaker(e-p)、Clint Houston(b)、David Lee(ds)

もっと大勢いるバンドかと思いきや
4人である。
パーカッションもギターもいない。
シンプルな編成で音数の多さと16ビートのファンキーさを表現するためには
小刻みなカッカッティング音が必用。
しかし彼らはその小刻みを
排除。・・・・・。
なぜか。
そこが普通のファンクバンドとは違うところ。
答えはエアーズがマレット持ちであるということである。
マレット(ライオネルハンプトンから子供の頃プレゼントされたらしい)
はビブラホン奏者にとっては一番大事にしている大事なもの。
堅さや長さ持ちやすさなどで音楽性はガラッと変わる。
そこにギターカッティングやパーカッシブな小刻みはいらなかったのであろう。

だから彼らの音はスピリチュアルなのである。

このファクターが音楽に脈々と流れているため彼らの音楽は飽きることなく
体が求めてくることになる。







Quicksilver Messenger Service 。やりたいこと満載。5


Quicksilver Messenger Service 1968
ゲーリー・ダンカン/ギター、ヴォーカル
ジョン・シポリナ/ギター

デビッド・フライバーグ/ベース・ギター、キーボード、ヴォーカル
グレッグ・エルモア/ドラムス
1968年デビュー
アメリカ
フラワーサイケバンド。
麻薬の香りで満たされている。
故に魅力も半端ない。
しかしメンバーはぎこちない。
どんどん変わっていく。
こんな時期のアルバムに昔は
下手とかドゥービーとかには足下にも及ばない。
などと聴く機会が減っていった。
しかし最近、彼らのアルバムが妙に魅力的に聞こえてならない。
それは曲の魅力とか演奏テクニックということでは決してない。
グレイトフルテッドのような、外れた魅力。
不思議な音階や長々とサイケチックな音を出すといった魅力だ。
これはポップとか曲の完成度といった言葉では決してない。
むしろ下手。だけど彼らの出す音。ファズの聴いた。フィードバックする。とれものの。
このアルバムはファーストで評価もあまりたいしたことがないが、
私はやはり彼らの音に注目すれば、下手とか完成度とかは2の次で良しとかんがえる。
それにそんなにひどいとも思わない。
ラストの曲はサイケたっぷりで彼らのベストテイクといってもいいと思う。
いずれにしても、やることがはっきりしていたこのファースト。
大おすすめですよ。

エリックドルフィー。ずーっとドルフィーサウンド。5


Eric dolphy berlin concerts 1961
エリック・ドルフィー(as,fl,b-cl)
ベニー・ベイリー(tp)
ベプシー・アウアー(p)
ジョージ・ジョイナー(b)
バスター・スミス(ds)

エリックドルフィー。
少し唐突で、サックスやバスクラなどを音がひっくり返るまで吹きまくる。
異人。
モンクのスタイルとは違うが、革命的であったことは異論がなかろう。
バップからモード、フリーへと変貌を遂げていく時代に合って
最先端とまでは言いがたいが
かなりのエクスプローラーといってもよいだろう。

スタイルは流ちょうではない。
変わった旋律に、調子外れの早いパッセージ。
しかしそこが彼のスタイル。
それを楽しむのが彼の作品を好きになる早道だ。

このアルバムは1961年のベルリンでの模様を収めたものであるが、
彼のスタイルが徹頭徹尾埋め尽くされているといって差し支えない。
というよりそのスタイルしかない。
私はちょうどこのアルバムを広島で手に入れて
主張先の岡山まで車で聴きながら走った。
前日の睡眠不足から
さすがにこの音楽スタイルは眠気が来た。
耐えきれずに途中パーキングに入って寝た。
これを聴きながら。
途中何度か目が覚めたが
ずーっとドルフィー節だったのを覚えている。

それでよい。

それがよい。

このアルバムは最高だ。
ずーっと客にこびることなく
ドルフィー節を延々とやる。

まるでガルシアのライブみたいに。
だからどこを聴いてもこの作品には延々とドルフィー節が流れている。
素晴らしい演奏が体験できる。
おすすめ。



The stryps。出たよ。4

The strypes"Blue color jane"2013
Snapshot


ザストライプス。
アイルランド発。
2011年デビュー。平均年齢16歳。
ロス・ファレリー(vo,harp)
ジョシュ・マクローリー(gt,vo)
ピート・オハンロン(b,harp)
エヴァン・ウォルシュ(dr)
この作品は彼らのファーストにして最高のロックンロールアルバムである。
中学生の4人組がやっているとは思えないほどの完成度と徹底ぶり。
2018年には解散してしまったようだが、惜しい存在。
またいつか出てきてほしい。

若者がこんなサウンドで出てきてもなかなか続かないパターンが多い。
リトルバリー、リバティンズ・・・。
なかなかストーンズのようにはなれない。
はかない。
しかしそれがロックともいえる。
刹那。その場。今を。
考えはしない。
今を。そして燃え尽きる。
やはりだから面白くもあり、ハラハラしてドキドキして聞けるというわけだ。
サラリーマンではないのだよ。
Blue Collar Jane
54号室に住むブルー・カラー・ジェーン
彼女はいつもティー・カップを片手に俺のドアをノックする
彼女はミルクと砂糖を欲しがるけど、俺が欲しいのは彼女だけ
ブルー・カラー・ジェーン、あぁ、君は人騒がせな女だよ

俺たちなら大丈夫さ
ブ・ル・ー・カ・ラ・ー・ジェ・ー・ン、なぁ、頼むよ
分かってくれよ、君もそうなんだろ
俺はブルー・カラー・ジェーンを愛し、彼女は俺を愛す」





トラフィック。一筋縄ではなかった。4

Welcome to the Canteen
Welcome to the Canteen

Traffic"40000 Headmen"1971
トラフィック。イギリス発。
ロックバンド。
1967年デビュー。
この作品は1971年。ロンドンでのライブ。
Steve Winwood (vo,g,org,p),
Jim Capaldi (vo,perc),
Chris Wood (fl,sax,p,org),
Dave Mason (vo,g),
Reebop Kwaku Baah (perc),
Rick Grech (b),
Jim Gordon (dr)
トラフィックはどうも好きになれなかった。
当時はLPであまり手に入らなかった。
友人が70年のマストダイを聞かせてくれて。
どうでした?
と聞かれて・・・
まーいいんじゃない。としか答えられなかったのを覚えている。
何故か。
高校当時私はパープルやツエッペリン。イエスやELPなどを聞いていたので
本当の答えは
「なんじゃこのヘタクソな演奏は」
が正確な答えであります。
しかし友人はこれがいいという。
何故か。
ボーカルはうまいと言われているウインウッド。これでうまいと言えるか。
イアンギランやロバートプラントと比べてしまう。
ギターはデイブメイスン。
とてもリッチーやジミーペイジには及ばない。
しかしこれがいいという。
何故か。

時は流れる。

デイブメイスンのソロなども聞く。
そして、
そして一番重要なカテゴリー
サイケを聞く
グレイトフルデッド。

これらはテクニックを云々するものではない。
メイスンは16ビート。
これで力を発揮する。
ウインウッドはキーボード奏者とボーカリストというカテゴリーで判断する
アーチストではない。
そう。
キーは
ジャンルであった。
私が高校の時聞いていたのはハードロック。
トラフィックはハードロックを超えた存在。
すなわち、
実験的なバンド。
プログレッシブでサイケチックで
ファンキーサイケとでも言おうか。

スティービーウインウッドという方は型に収まらない才能を持っている。
ボーカルもこれで十分である。
このアルバムの3曲目を聞けばすべてが分かる。

幼かったあの頃を懐かしく思い出して今このアルバムを噛み締めるように聞いている。

THEM. 死ぬまで追い続けるよ。5


Them"mystic eyes”1964
ゼム。北アイルランド発。
バンモリソン Vo
ビリーハリソンG
エリクリクセンKEY
・・・。

私は古くからのファンというわけではない。
この度このCDを懐かしく発見して、聞き返している程度の接し方である。
それにしてもこの声にはやられる。やはり当時多くの多くのファンはこの声にやられたものと
推察する。
 彼との出会いはTHE BAND。ラストワルツでの一幕。キャラバンを熱唱。
それは、ウッドストックでのサンタナのソウルサクリファイスと同程度の驚きと
衝撃でした。もちろんその後モリソンのソロ作品は聞いた。
しかし、初期のゼムを聞いたのは今回が初めてとなる。
 
アルバムとしての発売は1970年。
このミステックアイズは1964年。
当時19歳の若さでこの声量である。
モチロン彼の作品である。

Mystic eyes

「One sunday morning  ある日曜日の朝
 We'd been walking   私たちは歩いていた
 Down by          ダウンバイ
 The old graveyard    古い墓地
 The morning fog      朝霧
 I looked at you       私はあなたを見た
 Yeah             はい
 Those mystic eyes    あの神秘的な目
 Mystic eyes         神秘的な目
 Mystic eyes
 Mystic eyes
 Mystic eyes
 Mystic eyes
 Mystic eyes
 Ah, mystic eyes, ah」

彼当時19歳
流石に若い
ストレートな詩だ
彼がこのバンドにいた期間は2年くらいだという。
彼は当時の若い情熱を表現するに留まるミュージシャンではなかった。
ソロとなり次々と魅力な作品を世に出している。
しかしこのアルバムの頃の彼の声はまるで
ミックジャガーだ。
サウンドや詩は単純なのに繰り返しコードで
どんどん押していくやり方
ストーンズに似ている
ドアーズもその傾向がある
爆発的な叫び
それこそが当時のロックそのものだったし
必要とされて文化だった

私は今でも必要としているよ。
魅力的は女性は死ぬまで追いかけていきそうだよ。



Greatful dead。久々に恍惚。5

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Greatful dead New years eve 87/88 p2

Grateful Dead 12-31-87 Oakland Coliseum Oakland CA   1987

久々に心躍る体験をした。
いつものCDショップで餌箱あさりをしていた。
そこに少し録音の粗い音楽がかかってきた。
ややブルージーな音楽で
最初はよくわからなかった。
CD選びに夢中で途中から耳に入ってこなかった。
その日はなかなか欲しいモノが見つからずに
帰ろうかなと思っていたとき
さっきの音楽が急に耳に飛び込んできた。
あれ。このダークな音は・・・・。
ガルシアでは?
と思いつつまだほかのCDを漁り続けていた。

しばらく経ってもまだ欲しいモノが見つからない
店内にはもうマニアックな音楽で満ち溢れている
先ほどのブルージーナ世界からカントリーの世界へと変わり
そしていよいよ、
ガルシアの長いアドリブが聞こえ始めた
これは・・・・。
間違いない。
CDを漁るふりをして
耳は完全に店内の音に。
ここの店主は女性の店長でマニアックな格好と特徴のある化粧でいつも
何も言わずに座っている。
しかし私はあまり声をかけることは少ない。
一人が好きだからだ。
よほどのことがない限り。

しかしこれはよほどのことに該当する。

>すみません、、
<はい?
>この  今かかっている奴・・・
 ガルシアですか?

<そうです
>これいいですね。これ買えますか?
<あーこれはですねー。私の私物だけど、、、。それでもよければ。

私の私物、なんと。

>結構です。いくらですか。
<あー、どうしよう。

店長はおもむろにPCを開いて何やらサイトを検索し始めた。
静かな時間が過ぎていく。

>2830円です。

<買います。

というようなやりとりも私はシャイなのでドキドキしてしまうのである。
帰って早速聞いている。

最高だ。

店内でのやり取りがあっ多分思い入れも半端ない。

ガルシアのギターはコアなファンがまだたくさんいると思われる。
確かに当時のデュアンや3大のジェフ、エリック、ジミーのような派手さはない。
バンドとしてのテクニックやボーカルの旨さなど、オールマン、ドゥービー、フィートなどには
全く劣る。最初聞いたときには、なんだこれは?となる。これはなんであんなに人気があるのか?
とおもう。
私も最初は戸惑った。
しかし・・・。
彼のギター。とりわけスライドの魅力とアドリブフレーズには
我々を惑わせる媚薬が混じっている。
男性が魅力的な女性に惑わされるみたいな何か。
そう、DNAを刺激してくる。
麻薬。
アシッド。
そうです、これはアシッド音楽なのです。
アシッドはわかりやすく言えば浮遊感。
悦楽。
安心感。
恍惚。
こんな音楽。
子供が聞くものではないのだよ。
はははは・・・・。


ジェイソンパーマー。釘付け。4


Jason palmer"Priest Lake"2008
Jason Palmer(tp),
Greg Osby(as),
Ravi Coltrane(ts),
Warren Wolf(vib),
Leo Genovese(p,fender rhodes),
Matt Brewer(b),
Tommy Crane(ds) 

ジェイソンパーマー。アメリカ発。
JAZZトランペッター。
このアルバムがデビュー作となる。
30歳。
若い。
そして上手い。
久々にこんなうまい若手のJAZZトランペッターに出会えた。
それも偶然に。
ジャケ買い。
大成功。
まず、サイドマン。
全く知らない。60年代から70年代を基本聴きまくっている私は
最近の状況を全く知らない。
しかし、間違いのない耳は持っていると自負できる。
90年代からのエレクトロジャズに楽器の調べを乗せるアーチストが多い中
やはり売れるとか売れないとかの基準でなく
純粋にジャズを追求する姿には
心打たれる。
メロディアスなラテンを基本として音楽に軸を置いている。
エレピを使用しているが、それ以外は基本アコースティックにこだわりがある。
そこが嬉しい。
華美なブラスアンサンブルがあるわけではない。
トーン重視の割れない音でバリバリ吹きまくるジェイソンは若き日のフレディーハバードのようだ。
ピアノやサックスがモードを仕掛けてくる。ドラムやリズムがフュージョンサウンドを求めてくる。
しかし彼のあくまで美しさにこだわったトーンがそこをコントロールする。
明らかにマイケルブレッカーの世界に入るか・・いや既に入ったはいった。
これは凄まじいモード演奏だ。
ビブラホンもいるから、ステップスみたいな瞬間も。
しかし、ジェイソンは若いのに冷静にコントロールする。
まてまて、あわてるな。
そんな先輩方の焼き直しをするのではない。
あくまで美しいラテンのリズムにメロディーを載せて
しかもバリバリ吹きまくるこの音楽に釘付けですね。


 


デレク。やっと巡り会えた。5


The Derek truks band "rast man chant”2003
デレクトラックス。
言わずと知れたオールマンファミリーの一員。
ブッチの甥っ子である。
スライドギターの腕前はデュアンをも凌ぐ。
しかし。
・・・・

しかしである。
彼との出会いは最近であり(しばらく気づかずにいたというのが腹立たしいが)
まだ付き合いは浅いので何とも言えない。

偶然CDショップでかかっていた音楽。
それが、 Live at Georgia Theatre (2004)
もちろん店員さんに聞いて即購入
即ファンになった
そして
DVD購入。Songlines Live (DVD) (2006) 
そのDVDは私的には気に入らない点が何点かあった。
ボーカリストの問題。
ダサイ。
これは好みの問題だから仕方がない。
彼の悩みは常にボーカリストにあると思う。
ボーカル専門を雇えば、やはりセンターになる。
しかしそのセンターの方は彼の血筋ではない。
血筋。
そう・・・オールマンファミリーではない。
さらに曲調。
ボーカリストを雇うy為には彼のための曲が必要となる。
このDVDのソウルフルな曲調はやはり彼マイクのためには必要となる。

やや複雑な気持ちで彼のスタジオ盤を聞いてみる。
そして行き着いたのがこの4枚目の作品。
「ソウル・セレナーデ」
最高である。
専属ボーカルなし。
これでいいと思う。
ボーカル入りは1曲のみ。(グレッグが!)
それでいい。
民族的な曲調。
デレクのやりたい放題。
新加入のKofi Burbridge(fl/clavinet/key/etc)
フルートはジャズフィーリングもあり、いい味を出している。
かれはバンドメンバーをアルバムごとに変える。
曲調も変わる。
これは頂けない。
私はメンバーは極力変えず、やりたいことも徹底しているアーチストを好む。
従って私としてはこのアルバムの路線で突き進んでほしかった。

置いといて・・・

彼の動向はこれからも気になることだろう
新3大ギタリストと呼ばれているようだが
デュアンを超えることが彼のこれからのテーマとなるならば
アシッドとフラワーを思い出すことだと思われる。
もっと危険な香りがミュージシャンには必要だと思われる。


避けてきた 。THE WHO。が。4

  
THE WHO"My generation"1965
My Generation (mono)
My Generation (mono) [CD]


「THE WHO」
1965年 UK発
この作品はデビュー作。
Roger Daltrey  Vo
Pete Townshend G
John Entwistle B
Keith Moon Ds
もちろん私が子供の頃から知ってるし、
絶対夢中になれないと思っていたバンド。
それは
最初ロック仲間がLIVE AT LEEDS1970をカセットに録音してクラスの仲間に
ばら撒いたからだった。
その頃私はどちらかというとテクニカルなバンド
ディープ・パープル、YES、ピンクフロイドなんかにうつつを抜かしテクニック至上主義になっていたから、
このTHE WHOなる録音劣悪のライブは全く受け入れなかった。
そのロック仲間は自分の解説書をカセットに入れて
返す時には感想を書かなければならない。
私はどう書けばいいものか迷った。
というのはそいつは影響力を持っていて
これがわからない奴はダサい・・・みたいなことで仲間を罵倒するからだ。
私は適当に当たり障りのないように書いたと思う。
そしてそいつに、どうだった?と聞かれて、良かったよ。と返答したと思う。
その後私が馬鹿にしていたポップオタクが「トミー」を購入。評論家気取りが
フーズネクストを購入した。
私はどうしようか迷っていたが、トミーもフーズネクストも聞いたが、いまいちピンと来なかった。
しばらくはWHOを避けていた。
仲間からはあいつはロックがわからないやつだと言われていたが、
構わずに自分の好きな世界に入り込んだ。
それが当時流行ったパンクだった。
セックスピストルズ、ストラングラーズ、JAM、・・・など。
アイツパンク聞くのにWHOは認めないの。
おかしくねえか。
と言われる。
しかし
WHOはパンクでもないし、ハードロックでもないしプログレ度もない
いったい
掴みどころがない
アルバム毎に変わるコンセプト

いったい

というわけで結局購入したのは後に出た
キッズアオールライト。サウンドトラックでベスト盤でもない編集盤。
それで知ったかぶりをしていたというわけです。

そして今。
やっとこのデビュー盤を聞いたというわけ。
こいつらの良さは今はわかる。
やたらかっこいいロジャー。
俳優みたいだ。
そして歌が上手い。
デビューアルバムからこの声量でこの容姿。
そりゃ大衆がほっとかないだろう。
そしてこのマイジェネレーション。
この歌詞。

「My Generation」

 

大人になんかなりたかねぇ (これが My generation)
俺たち はみ出し者 (これが My generation)
世間はぞっとするほど冷てぇ (これが My generation)
大人になんかなりたかねぇ (これが My generation)


これが My generation, これが My generation, baby

 

何しても最低 (これが My generation)
あんたにゃ死んでもわからねぇ (これが My generation)
ただ馬鹿騒ぎしたいだけなのさ (これが My generation)
今さえよけりゃいい Generation (これが My generation)


My generation, これが My generation, baby

 

何しても最低 (これが My generation)
あんたにゃ死んでもわからねぇ (これが My generation)
ただ馬鹿騒ぎしたいだけなのさ (これが My generation)
今さえよけりゃいい Generation (これが My generation)

 

My my, ge-generatin my my, my my, My my my, generation

 

あれもダメ、これもダメ (これが My generation)
俺たち はみ出し者 (これが My generation)
世間はぞっとするほど冷てぇ (これが My generation)
大人になんかなりたかねぇ (これが My generation)

 

My my my my my my generatin, generation



わたしは後の彼らの名盤をまだよく聞いていない。
まだ。
よくね。
通りいっぺんには聞いているけどね。

でも彼らに対する認識は
この時期が一番彼ららしいのではないかと思う。

これはかっこいいですよ。

あれもダメ、これもダメ

大人になんかなりたかねぇ

俺たち はみ出し者 (これが My generation)
世間はぞっとするほど冷てぇ (これが My generation)
大人になんかなりたかねぇ

これはいいでしょ。
やっぱり当時のWHOは最高だった。
でも何がやりたいのか
その後
頭のいいピート
インテリツッパリと
男優のロジャーが
なんだか狂わせたと思う
キースのドラム最高だ
ハイハット
全く叩かない
トップとサイドシンバルの鳴らしまくり
これはマイジェネレーション。
ギターを壊す
これがマイジェネレーション

この路線でよかったのでは。

と思う。

RY COODER。ベスト3に入る作品。5


Ry Cooder"Don't mess up a good time"1979
ライクーダー。
US発。ギタリスト。シンガソングライター。
1970年「ライクーダー」でデビュー。今のところこのアルバムか
2作目の「紫の渓谷がすき。
この作品は7作目に当たる。
チャカカーン  Vo
デビットリンドレー G
ジムケルトナー  Ds
パトリックヘンダーソン OR
ギターの音色がデビュー当時に比べておしゃれと言うと聞こえが良いが
現代風のフランジャーっぽい音になっている。
調べてみるとアコースティックギターに以前まではマーチンだったが
高峰のエレアコを使用しているとのこと。

チャカカーンの声はすぐにわかる。
チャカの声はバックボーカルであるが、ライの声が細いので
もっと声を出せ、的な掛け合いでアルバムにピリっとした辛子のような役割であろう、
ゴスペル風になって心地よい。
デビットリンドレーは彼と同じ西海岸のスライドの名手。
掛け合いは抜群で私としてはスライドが好きなのでもう少し前に出てもいいと思う。
ライのアルバムが聴きたくなるのは8割がたライのスライドが聴きたくなったとこだからね。
ドライブするビートにカッティングとブレイク音がリズムをつける。
ベースが走り出してドラムがおかずを入れまくる。
チャカが唸ってそしてそしてライがスライドを出せばもう、卒倒ですよ。

もしかしたらライクーダーベスト3に入る作品に出会った気がする。



ファンカデリック。完全に見逃していた。4


Funkadelic "Magot Brain"1971
ファンカデリック
US発
ファンクバンド。
ジョージクリントン(Pファンクの創始者)がパーラメントを立ち上げたのが1955年。
契約上の問題で別名義のファンカデリックを立ち上げたのが1970年。
このアルバムは彼らの3枚目のアルバム。
さて私はこのアルバムを初めて聞く。
このバンドは知ってはいたが避けてきた。
何故か。
ファンクバンドだからである。
同じ理屈でWARやスライも避けてきた。
何故だろうか。
私はファンクよりもROCKファンだったということである。
そしてファンクならばアースウインドやクール&でいや程聞いてきた。
アースは結構全部のアルバムを聞いてきた。
そしてこれに叶うバンドはいないとファンクを極めたような顔をしていた。

しかし、最近少し変わってきた。
それはWARの世界はゲットーを聞いてからだった。
このアルバムも長いこと避けてきた。
それは、私のテクニック至上主義に起因する。
アースを極めた私はWARを聞いてがっかりしていたからだ。
それはもう30年も前のこと。
学生のあまちゃんだった私は生意気にもこれらのファンクバンドを
一括りにして悪評価を自分で出していたというわけだ。
しかしWARは最近ふとしたことで聴き直してこれは当時のアシッドに起因した
テクニックとは別次元のバンドだと理解した。
シスコキッドをテクニックで評価してどうする。(大馬鹿)
あの繰り返しのアシッドはクセになる。
音楽は表現の芸術。
何を表現しているのかは多岐にわたるというわけだ。

そしてこのファンカデリックに行き着いた。
エディーヘーゼルのジミヘン張りのギター。
サイケそのもののファズ。
ベースやドラムは16ビートで押しまくる。それは間違いなくファンクビートである。
しかしギターキーボードがサイケしている。
実験的で彼らが当時目指していたのは間違いなく新しい音楽だったということが分かる。
そういう意味ではややプログレかも知れない。
しかしそんなことよりも1970年にこんなアグレッシブなギターサウンドを前面に押し出した
アシッドバンドを私が見逃していた罪は大きい。




サンディーデニー。霊言。4


Sandy Denny"Late november"1971
サンディーデニー。UK発。
ボーカリスト。
1968年。フェアポートコンベンション在籍。
翌年脱退。
このアルバムは彼女のファーストソロアルバムである。
Sandy Denny vo, p,

Jerry Donahue e-g

Trevor Lucas a-g, vo

Richard Thompson e-g,accordion, 12 string-g, b, vo

Buddy Emmons pedal steel-g

Pat Donaldson, Tony Reeves b

Gerry Conway, Roger Powell ds

Ian Whiteman p, flute organ

邦題「海と私のねじれたキャンドル」
彼女のソロ最高傑作と呼ばれる。
なんとも意味深な邦題。

私は英国フォークに最近足を踏み入れたものなので、まだまだ聞き込んでいない。
このアルバムも初めてである。
最近サンディーデニーやジュディーシルあたりの女性ボーカルに目覚めて
あさりをはじめたというわけです。
特にサンディーの場合、フェアポートに在籍していたとあって一筋縄ではいかない
才能と魅力に惹かれる。
フェアポートの作品もそうであるが
英国の民謡や教会音楽にはなんだか教訓とか教えみたいなのがあって
日本で言えば仏教に代表される冷厳なお寺のお経に当たるものであろう。

霊言。意味深。反骨。などの言葉が浮かぶ。
歌詞がわからないので残念であるが、フォークシンガーはこの時期
多かれ少なかれ世の中の矛盾や怒りを歌にしたものが多い。
グレースリックのホワイトラビットなんかは怖いほどだ。
その退廃的な部分とアシッドなところ、さらに最後には和み。
聞いてものめり込まざるえない。
これからもおそらく聴きこんでいく作品となろう。

Late November
ワインは空になり、船は沈んでしまった
弾丸が命中し、悲しみは消えてしまった
鳥は雲になり、花嫁と経帷子
我々が南に進むほど霧は深まって行った

緑の峡谷から小川に向かい
蛇が動いても 言葉を発する者はいなかった
川の深さや私たちを動揺させる橋が
忌まわしい日を思い出させた

寺院は奇妙な生き物で溢れていた
あるものは海辺で成り行きに任せていた
あるものは見つけられたが他の多くは沈んでしまった
涙が流されたが私にはもたらされなかった

狂気の方法論、哀れみと悲しみ
狂人と賢人に神のご加護あれ
黒と白 夜の闇
目に入るのは煙突が吐き出す煙だけ

空を越えてやって来たパイロットが私を起こした
彼は水銀の海を単独飛行したのだ
背の高い褐色の人々が夢に現れた
リンの砂の上で神聖な若者が集まっている

ボビーハンフリー。ファンクの醍醐味。4


Bobby Humphrey"Harlem river drive"1973

ボビーハンフリー。
US発。
フルート奏者。
ソウル、アダルトコンテンポラリー。
1970年デビュー。
この作品は彼女の3枚目。

私はこの差品のジャケットだけ記憶に残っていた。
そしてCDショップで発見して、JAZZを期待して購入。
しかしそこにあったのはオーケストラやボーカルの入った私の苦手とする
アダルトコンテンポラリーの音楽が・・・。
私はややがっかりしてこのCDをしばらく寝かしておいた。
この度っふとしたことからこのCDを手にとった。
そして思った。
WARを理解できるようになった今の私にはこの手の音楽は
ぴったり来るのでは?

そしてやはり。
JAZZではない。
ソウル、R&B。ですね。

彼女のフルートが華美にならず美しく聞ける。
いつまでも反復するファンク特有のリズム感と響き。
この反復リズムを味わうのだ。
このグルーブこそがこの音楽の醍醐味なわけだ。
下手な仕掛けやアレンジ、アドリブは必要ない。
ズーッと同じリズムを繰り返す。
そしてそれ自体を味わう。
それがファンクの醍醐味なのだ。
ちょうどクール&ギャングみたいに。
もっと言うとファンクの帝王、JBのように。
この音楽はJBやK&Gみたいに燃え尽きることはない。
彼女の飽きることのない優しいフルートを味わうのだ。
フレーズはさして問題ない。
ハービーマン。
そうハービーマンのメンフィスアンダーGみたいにね。

やはり夜が似合う。
海辺だな。
風景のいい夜。
この音楽で愛する人と過ごせたら。
最高だ。
だからこの音楽は大人の音楽だ。





WAR。お子チャマには理解できない世界感。5


WAR "The world is a ghetto"1972

War。1962年デビュ-。アメリカ発ソウル、ファンクバンド。
Harold Brown (Drs Vo)
Howard E. Scott (G)
Charles Miller (Sax)、
B. B. Dickerson (B)、
Lonnie Jordan (Lead Vo)、
Lee Oskar (Hermonica)、
Papa Dee Allen (Per)

70年、元アニマルズのEric Burdonが加入。
グル-プ名を「War」に改名し「Eric Burdon & War」とする。

このアルバムはWarに改名してからの3枚目。
全米1位に輝いた名盤である。

にもかかわらず私はこのバンドを何故か低く評価していた。
若かった。(学生)
前評判の高さで期待して聞いたのに
各自の腕前は大したことがない。
そりゃーJAZZマンに比べるとね。
アドリブも大したことはないですよ。
壮絶なブラスアンサンブルもない。
そりゃーアースウインドに比べるとね。
アレンジもポップではないですよ。

私はこのバンドを聴く理由がなくなっていた。

しかし。

いま。

私はこのバンドが大好きになった。
アースウインドみたいな子供向けのバンドではない。
当時流行ったフュージョンみたいに楽器アドリブ勝負ではない。
彼らの持つソウルフルな魂とメッセージと当時のサイケそのものではないか。
今更ながら彼らの持つフラワーライクな魅力に今頃とりつかれている。
アドリブはいらない。
小細工はいらない。
そう。
彼らはソウル、ファンクバンドなのである。
大切なのはメッセージであるということだ。

一曲目、シスコキッド。最高だ。
2曲目のリーオスカーのハーモニカもいい。
リーオスカーはうまいというよりは雰囲気だと思う。
この雰囲気がWARの一番要なのである。
だから4曲目とか5曲目のボーカルアンサンブルは彼らのソウルバンドとしての誇り。
それにオスカーのハモニカが絡む。
あーいいではないか。

学生のお子チャマには理解できない世界感だよ。


Free。なんでそんなに渋くしたのか。5


Free"Songs of yesterday"1969
 
Free"Songs of yesterday"1970 live
フリー
UK発。
1969年デビュ-。このアルバムは彼らの2ndにあたる。
ポールロジャース vo
ポールコゾフ    G
アンディーフレイザー B
サイモンカーク   Ds
ここまでは何も見なくても書ける。

平均年齢20歳の4人が69年というロック爆発期になんてシンプルで
地味でツウ好みの音でデビューしたのか。
もちろんあまり売れていない。
このアルバムもあまり注目されていない。
唯一次作のファイヤーアンドウオーターが名盤とされその中のオールライトナウが注目された程度。
それにしてもあまり大衆ウケしない。

私はそこが好きなのであるが。

このアルバム。1曲目のど頭から暗い曲想で渋いシャッフルのリズムに乗って
ポールの唸りで始まる。
4人の楽器と個性が上手く曲をつないでいきます。
こんな渋くていいのか。
もっと若いのにやりたいことはないのか。

例えば庭園づくりに勤しんでいる4人の若者がいたら
励ましつつも嬉しいという複雑な状況なのである。
しかもその庭園は至極最高の出来栄えという。

ポールの歌声は後のバドカンでもそうだが、シンプルな楽器編成で
爽快なリズムに乗って歌い上げるスタイルが多い。
そしてビデオを見てもわかるが、
当時流行ったパープルやツエッペリン、フーなどが目指した方向性とは明らかに違う。
飛んだり跳ねたり壊したり火をつけたり・・・はない。
当たり前だよ。
僕たちは音楽しているんだよ。
なんで壊すのさ。
と逆に注意されそうなくらいシンプルに淡々と歌い上げる。
まるでTHE BANDのような個性派軍団のように。
まるでビートルズのようなインテリ小僧のように。

だからアメリカにいたグランドファンクみたいな野生やろうとは明らかに違うのである。

ビデオのライブはどこかのスタジオかもしれないが、
彼らの個性が最大限発揮されたものだと思う。
ポールコゾフの渋いレスポール。絶対フェンダーなんかは使わない。
アンディーのベース。ギブソンのSG。これも渋い。
絶対プレシジョンベースなんかは使わない。
そしてサイモンのドラム。
ワンタム。シンバルもトップとサイドのみ。
叩き方も基本に忠実に。
スティックをくるくる回したりバスドラを蹴り回したり、そんなことに何の意味がある。

しかし彼らは売れなかったのである。

私はそれでいいと思う。

自分たちの音楽を追求してそれを自分たちのやりたいスタイルで演奏する。
彼らを支持する大人は30年以上経って彼らの作品を購入しているよ。

いいジャーないか。
8ビートから突然6/8に変化するスタイル。
分かる人はわかっているよ。
それも至極自然にね。
8ビートもフレイザーとカークの阿吽のやり取りで
16ビートっぽい。
そのほうが大人の歌い手ロジャース様に合う。

20歳そこそこでそれを表現するバンドはあまりいないよ。




ウイントンマルサリス。言葉は凶器。5


Wynton marsalis"standard time Voi1"1987
ウィントン・マルサリス(tp)
マーカス・ロバーツ(p)
ロバート・レスリー・ハースト(b)
ジェフ・ティン・ワッツ(ds)
1986年NY録音
ウィントン・マルサリス、25歳
マーカス・ロバーツ、23歳
ロバート・レスリー・ハースト、22歳
ジェフ・ティン・ワッツ、26歳

ウイントンマルサリス。
アメリカ発。
1980年デビュー。この作品は7作目。
現在57歳。今も活躍中。

ところで彼のこの頃の日本での評価は2分していた。
褒める側では
「天才」「クリフォードブラウンの再来」などともてはやされる。
実際彼のプレイはうますぎるし穴が無い。

しかし一方で、評論家からはこんなヤジも飛んでいた。
「上手すぎて味がない」
「鑑賞しても面白くない」
「生意気」
「気に入らない」
「絶対認めない」

これは一体どういうことか。
私は彼がデビューしたとき
まだ学生であった。ハンコックと来日して
モードを吹いていな記憶があるが、お子様だった私には当選理解できなかった。
もちろん悪口も聞いていたからこのアルバムは聞きたかったけど
しばらく手を出さなかった。
というより
40年以上経ってやっと聞いたというわけであります。

当時の寺島靖国さんが著書「辛口ジャズノート」のコメント。
「ここにはリラックスはない。穏やかで気の利いたフレーズや、
思わずほほが緩むような楽しさもない。
聞こえてくるのはあくまでも挑戦的サウンドであり、
自分たちの音こそ正しいと言わんばかりの威圧的とも言える演奏、
意志がむき出しになった緊張感が張り詰める濃密なサウンドである」

これはもう自分たちが聴いてきたジャズジャイアント
リーモーガンやクリフォードブラウンの音楽の領域をあっさりと超えて
20歳そこそこの若者が何を言ってるんだ。・・・・という恨みすら感じる
冷静で評価されたコメントではないことは一目瞭然である。

ということは私は自分で確かめてみたいと思うようになったということなのである。

若きサイド面に囲まれてスタンダードを演じるこの作品は
バップではない。
作品とメロディーはスタンダードであるが、アドリブやコードはモード以外の何者でもない。
だから所詮彼の発想もマイルスやハンコックらの作り上げたモードジャズの領域内に収まっているというわけだ。
しかしうまい。
録音も良いし言うことなしだ。
寺島先生は感情が入っているから悪口になっているがその裏返しといっても良い出来栄えである。
リラックスできる。
テクニック音量が制御されて完璧なので当然リラックスできる。
気の利いたフレーズだらけで感動しかない。
自分たちこそ正しいと言わんばかりの演奏は自信に満ちていて
美しい。
そして飽きない。
上手すぎて味わいだらけのこのアルバムはこれからの私のマストアイテムになるであろう。
奇をてらわない彼の真面目な姿勢は私の生き方にもシンクロして・・・・
毎日真面目にコツコツ積み上げてこの作品を完成させたのだよ。
どうだ。
お前たちには真似できないだろう。
瞬間瞬間に閃いて度胸で勝負してたまたまヒットしてものではない。
そうだよ。
大事なのは積み重ねだよ。

日本の吹奏楽は毎日ロングトーンをやる。
野球部やサッカー部の部員はこのロングトーンを毎日毎朝聞いて育っている。

そんな積み重ねが目に映ってむしろ微笑ましく感じるのは私だけだろうか。
しかしウイントンくん。
風呂敷はもう少し小さく。
言葉は凶器ですよ。






Randy Newman。素晴らしい音楽。4


Randy Newman”sailaway"1972
ランディーニューマン。
アメリカ発 シンガーソングライター。
1968年デビュー。
この作品は彼の4枚目。最高傑作と呼ばれている。

彼との出会いは大学時代にレンタルレコードで借りた
1977年アルバム”Little Criminals ”を聴いてからだ。
その中のヒット作品”ショートピープル”が背の低い人を差別した歌だと
話題になっていた時期だ。
非常に癖のある声と、メロディーは私の心を掴んだ。
そしてこのセイルアウェイをいつか聞いてみたいと思っていたが、
なかなか見つからずについに、あれから35年も経ってしまって今に至った。

いい作品だと思う。

語りかけるような歌い方。
独特なしゃがれ声。
決して綺麗な音楽とは言えない。
ピアノはうまいのか下手なのかわからないが、
前に出ることもなくそれなりである。
やはり彼の音楽はその歌詞と内容がききたくなる。

「セイルアウェイ」

「さあ、船に乗ってアメリカに行こう

アメリカでは、食べ物が手に入るんだよ。
ジャングルを駈け回ることもしないでいいし、
足が擦り傷だらけになることもない。
神に祈りを捧げ、一日中ワインを飲んでいられる。
アメリカ人になるって事は、素晴らしいことさ。

ライオンもトラもいないし、マンバ蛇もいない。
甘い瓜とパンケーキがあるよ。
みんなこの上なく幸せなんだ。
さあ船に乗り込み、俺と一緒に旅立とう。

船出だ。
大海を渡り、チャールストン湾に向かおう。
船に乗って行こう。
大海を渡り、チャールストン湾に向かおう。

アメリカでは、誰もが自由さ。
自分の家と家族を守り、
木の上の猿みたいに幸せになれるんだ。
君たちみんな、アメリカ人になれるんだよ。

船出だ。
大海を渡り、チャールストン湾に向かおう。
船に乗って行こう。
大海を渡り、チャールストン湾に向かおう。」


結局アメリカ大陸に連れてこられるアフリカ黒人奴隷のことを歌っている。

歌詞を訳してもらわないとわからない我々の方が
彼の音楽をずーっと聞いていられるのではないか。
彼の歌詞は聴くものを選び
批判的で 独善的で ・・・
自分たちの恥部を歌う。
日本で言えば朝鮮人を連れてきたことを歌えるだろうか。

彼の歌は聴くものを選ぶ。

歌詞のわからない我々の方が聴きやすいのではないか。

それにしても曲展開や、アレンジ、オーケストラやブラス。
さりげなく完璧なプロフェッショナルである。
まるで映画音楽を聞いているかのような。
なんだか舞台音楽のような。
ストーリーがありそうな。
そして飽きのこない彼の語り口やメロディーは
いつまでも聞いていたくなる。

この音楽はやはりもっと想像を膨らして聞いたほうが良い。
歌詞の裏に潜み皮肉やメッセージは独特であろう。


アルバートアイラー。いいライブアルバムに出会った。5


Albert Ayler"our prayer"1967

Albert Ayler (ts,as)
Donald Ayler (tp)
Alan Silva (b)
Bill Folwell (b)
Joel Friedman (cello)
Michel Sampson (vln)
Beaver Harris (ds)

アルバートアイラー。US発。
JAZZテナーサックス奏者。フリーJAZZ。
1962。デビュー。
この作品は彼の20作目。
66年、67年に、それぞれヴィレッジ・シアター、ヴィレッジ・ヴァンガードで行われたライヴを収録したアルバム。フリー・ジャズの名盤のひとつ。

さて、このアルバムは初めて聞いた。
凄まじいエネルギーに満ちたこのアルバムは
彼のライブにして名盤たらしめた作品となった。
弟のTPの迫力もさる事ながら
兄のエネルギーに満ちたテナーの音質と音量は筆舌に尽くせないところであろう。
聞くしかない。
JAZZというカテゴリーからはみ出しそうなアンサンブルは民族的であり
自由にしてまとまりを見せる。
チェロとバイオリンのアンサンブルと印象的なプレイは
アイラーを誘いアイラーが答えて強烈なグルーブとなり
息吹がついには嵐となりすべてを破壊して平穏に戻る。
その美しさと自由なパワーは音楽という表現を用いた芸術というよりは
生き物そのもののように飛び回りこねくり回す。
止めようのない怒りと興奮を彼らの表現方法で充分に表している。
日本で言うところの神楽や能の世界観のような
神秘であり荘厳な佇まいは聞くものを選び素人には難しい世界感を持っている。
30分そこそこの演奏はあっという間に終わり
寂しくなりまた初めから聞こうという気にさせる。
そしてまたアルバートの美しいプラリードの響きから始まる。
怪しげであり温かみがあり突き放されそして守られ攻撃され
そして介抱され自由を手に入れる。
最後はやや疑問符を投げかけて演奏は終了する。
そしてまた初めから聞くしかなくなる。

エンドレス。

彼らの世界観には出口はない。

バイオリンのマイケルサムソン。
いい働きをしている。
すごくいい。

いいライブアルバムに出会った。







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