jamkenのMUSICJAM音楽評

ROCKフリークの中年オジサンによる音楽評。ROCK.JAZZ.CLUB.FUSION中心です。

Paolo Fresu & Omar Sosa 神様のような音楽。4


Paolo Fresu & Omar Sosa"Alma"2012
オマール・ソーサ(p)
パオロ・フレス(tp&flugelhorn)
ジャキス・モレレンバウム(cello)

パオロ・フレス(Paolo Fresu)1961年2月10日 - 
イタリア・サルデーニア生まれ
ジャズ・トランペット(フリューゲルホーン)奏者、
作曲家、アレンジャー

オマール・ソーサ
キューバ生まれのピアニスト。
ハバナでピアノを学んだ後、ラテン・ジャズなどのセッション
に参加しながら、1997年にアルバム『Omar Omar』でデビュー。
アフロ・キューバンのルーツ音楽をベースに、
アラブ音楽やヨーロピアン・ジャズなどを取り入れたクロスオーヴァーな作風で評価を得る。


この作品は山本勇樹著「クワエットコーナー」で紹介されていて
気になっていた作品である。
クワエットコーナー








この本は結構私好みの優しい音楽を紹介してくれる上質の紹介本である。
だからといって盲信しているわけではないが、今回も良い音楽が聴けて満足している。

全体的には夕暮れの雰囲気。

イタリアのパオロフレスのフリューゲルが決して躍動することなく
淡々と流れる大河のように、夕暮れの都会の川岸で佇んでいるムード。
季節は夏の終わり。
音は優しく優しく響いてくる。イタリアのアーバンなラテンムード。

キューバのオマーソーサのピアノはその大河の流れを表し静かに静かに
淡々と流れている。昼間の喧騒を忘れさせるどこかウラさみしい夕暮れだ。
煌めくフレーズは一切ない。パオロのフリューゲルの音に絡みついて
広げまたささやき続け聴く者の心を癒す。

そして辺りは暗くなり静かな川のせせらぎが大きく響いてくる。
もういいのだ。
そんなに気張らなくてもいい。
君は全力を尽くしたのだから。
勝てない人ばかりを見ていたのでは気が休まるときはない。
君は君でよくやっているのだよ。
順位は人の心を乱すばかりか、そのことだけに気を取られて
生きる目標をそこに設定しがちだ。
それジャーキリがない。
自分の道を行けばよいではないか。
それすらないのならば仕方がないが。
自分の道があるのならばそれ以上を臨む必要がどこにある。
今の道が正しいのならばそれでいいのだよ。

パオロフレスのフリューゲルは決していきがらない。
オマーソーサのピアノは自分の立ち位置をわきまえて理解しているではないか。
それが一番大事なことではないか。
自分の立ち位置を理解する事に尽きる。
この音楽は我々にそのことを教えてくれる神様のような音楽だ。



ジョーファレル。花開いた。5


joe farrell"Great jorge"1973
Ts.Ss.Fl.Joe Farrel
P.Herbie Hancock
B.Stanley Clarke
Ds.Jack DeJohnette
ジョーファレル。
アメリカ発。
サックス、フルート奏者。
有名なのはコリアの名盤リターントゥ・・でのフルートであろう。
この作品は彼のソロ3作目に当たる。

 さてこのCDは高校の時に購入して、理解できないまま埋もれていたものである。
なぜ購入したのか。
やはり当時のハービーハンコックとスタンリーの人気があってのことでしょう。
しかし当時のハービーはVSOPのモード全開時代があってフュージョーンへと
転身した。私は当時、フュージョンに興味があったのであろう。
どこかでこの作品がフュージョンの名作であるという触れ込みを
目にしたのではないか。
しかし聞いてもらえればわかるとおり、この作品はジャックがドラム。
一筋縄ではいかないリズムを作り出す。
これがレニーホワイトだったら完全にフュージョン作品になっていたかもしれない。
序盤の8ビートはすぐに通り過ぎて、中盤以降のスリリングな展開は息を呑む。
このあたりのテクニックの応酬は彼らならではのもの。
しかし当時の私は若かったためこのあたりが理解できない。
一番のメインデッシュを味わえない私には完全に早すぎた名盤である。
そう考えると、入門者にいきなりレベルの高い作品を与えるのは考えものなのか。
実は私は入門者向きの作品を入門者に勧めるのを反対してきたタイプであるから。
入門者にこそマイルスのカインドオブブルーでしょう。
理解できないのならもうジャズは聞かなくてもいいよ。
というくらいの、入門者に対して厳しい試練を課す派閥に属していたのである。
そういえば私はJAZZの先生にチャールスミンガスの直立猿人を勧められて
随分埃をかぶっているのを今思い出した。
このあと早速聞いてみよう。

さてこの作品。やはり名盤と言うしかないほどのポテンシャルの高さだ。
ジャンルはフュージョンの仮面をかぶっているが、基本はモードにあると思う。
それもかなり自由度の高い。
ハンコックのフェンダーローズの音が当時のリターントゥの初期の感じを思い起こさせるため
ジュージョンぽく感じる。
ベースのクラークはウッドベースを使用しており当時のVSOPの雰囲気を持ち込んでいる
しかし決定的なのはジャックのリズムである。
彼の叩き方はやはりジャズの叩き方であり、4ビートにこそ彼のワールドが開けることはこの作品で
証明されたの言っても過言ではない。
2曲目のMoon Germsはソプラノのファレルをジャックが煽り
あまりにスリリング。
ファレルのフレーズは完全にモード。
そこにハンコックのモードフェンダーが加わってクラークのベースが絡んでもう
息つく暇もない。

このアルバムは最初から終わりまで休憩なしのガチンコアルバムである。
ファレルがサックスを吹いたり、フルートを吹いたりして雰囲気が変わるが
基本はモードジャズでありその基本にいろんな肉付けがされているということだ。
高校の時にこの作品を購入した私は完全に「宝の持ち腐れ」である。
しかし私は最近になってこの作品を故郷から持ち帰って
見事花開かせた。
CDは40年たっても腐らないことがわかったし、
彼らの作品とポテンシャルも永遠に腐ることはないっというわけです。


Stranglers。定期的に聴きたくなるバンドBEST35


Syranglers"Feel like a wog"1977
ストラングラーズ。
US発
パンクバンド。
1974年デビュー。
ジャンジャックバーネル  B
ヒューコーンウエル     GVo
デイブグリーンフィールド  Key
ジェットブラック        Dr
ここまでは何も見なくても書けるほど愛着のあるバンド。
定期的に聴きたくなるバンドで栄えあるベスト3に入っている。
魅力はツッパリ。
ドアーズのようなキーボードを鳴らすツッパリバンドはあまりない。
コステロのアトラクションズかパープルのテクニックのあるキーボードか。
しかし私が定期的に聞きたくなるのはテクのあるキーボードではない。
ドアーズのような少しコミカルで未完成でちょっと静かにしてくれないかと言いたくなるような
音量でボーカルと張り合うキーボードだ。
これは1965年以降のロックで1970年代までの特徴だ。
チープな音には魅力がいっぱいだ。
80年以降のシンセが活躍するAORのような音にはない野生の匂いが香る。
そんな粗野なキーボードにたたみかけるようなボーカル。
だまれ。
なんだ。
文句があるなら来い。
そんな挑発はとても我々は現実世界では言えない。
この音楽はそんなショボくれの私達をふいたたせる。
今朝もこれをとってしまった。
お正月が終わる本日、私はしょぼくれているのだろうか。
ヒューの野生声が私に喝を入れる。
荒削りでいい。
つきすすめ。
アントニオ猪木の引退の言葉。
「迷わず行けよ、行けばわかるさ」
この言葉に尽きる。
更にジャンジャックバーネルのベースはこれまでにないベースの役割の可能性を開いた。
とにかく疾走する8ビートにジャックのベースがブンブン絡む。
これはドーパミンが出る。
私はおそらくこのバンドのドーパミンが出る要素を期待してこのCDを選んでいるのだ。

定期的に聴きたくなるバンドBEST3の貫禄は今も揺るぎない。



ビョーク。怯える感じ。5


Bjork"Hunter”1997
ビヨークの3rdアルバム。大傑作。
ビョーク。アイスランド発。
1977年当時12歳の時にデビューしている。
なんだか1993年の「デビュー」という作品の時のジャケのおかげで若いイメージがあるが
彼女は我々中年世代と同じ年だ。
本名は

Björk Guðmundsdóttir

原語の発音;ビョルク・グズムンズドッティル
ビョークとは白樺の木の総称。
いずれにしても彼女が我々の前に忽然と姿を現したのは
1993年の「デビュー」というアルバムだった。
当時28歳。
ジャケットは確かに若い。
なんだかその後この作品の影響が強すぎて彼女自身の年も
変わっていないイメージであるために現在も若いイメージを勝手に持ってしまうが。
今は50歳を超えている。
それほど彼女のこの頃の作品はもう20年以上経った今でも
まだ光り輝いている。
彼女の歌い方はとても32歳の声というよりはクラシックのベテラン歌手のような
声量と堂々とした歌いっぷりなのである。
精神的にはオノヨーコのようなやや不気味さを兼ね備えるものの
楽曲は極めて緻密で音楽的には当時のポストロックの枠に当たるが
それだけでは語れないほどの枠レスなムードと不思議なムードを兼ね備えている。
アメリカではグラミー賞最優秀オルタナティヴ・ミュージック部門
にノミネートされた。イギリスでは、全英あるマムチャートで自身3度目の
トップ5入りを果たし、1998年2月9日に開催されたブリッドアワードにおいて、
ビョークが自身3度目の「Best International Female」を受賞した。

世界的にもアーチストとしても当時の最高の名声を得た彼女であるがゆえ
私はますますとっつきにくい存在として彼女を見てしまう。
だから彼女の作品を普段あまり聞かない。
いつ聞くのか。
ハッピーでも流して聞くわけでもない彼女の楽曲は聞き手や時間を選ぶ。
そこにこのアーチストの凄さでありまた難しい側面があると思う。

私は彼女の曲はたまに聞きたくなる時がある。
それは、なんだか仕事や精神的に打ちひしがれた時かな。
車に横たわって携帯なんかをつつきながら音量も大きく。
聞くとも流すでもない、感じる。そう感じるのだ。
彼女の作品はその魂や楽曲を感じるのである。
あまり正面から受け止めると火傷をするので、あまり正直には聞けない。
斜め後ろから眺めるように聞きながら、彼女の後ろをついていく感じ。
正面から彼女を見ない。
彼女の容姿や雰囲気は重い。
言ってはいけないがやや不気味。
彼女の魂はアートでありそのまま容姿と作品がセットになっている。
だからあまり正面から太陽は見ないほうがいい。
フィルターを通すのだ。
作品には統一性が有り、常に冷ややかな風が吹いている。
いいですよ。統一感に会える作品には魂がありそれを明確に味わえる。
ただし・・・・。
怖い。
恐ろしい。
怒られている感じで癒されるというよりは、何かに怯える感じ。

あまり毎日は味わえない。
たまに食べたくなるインド料理のスパイスのような音楽だ。




リーコニッツ。実はそこに至福の時がある。5


Lee Konitz"Kary's Trance"1957
リーコニッツ。
アメリカ発。
JAZZアルトサックス奏者。
1949年初リーダー作サブコンシャスリーを発表。
この時既に完成された最高作を作り上げていた。
Pレニートリスターノ Gビリーバウアーらが既に参加している。
 私はこの作品も大好きであるが、このアルバムに関してはまた次回に譲ることにしたい。
コニッツはこのリーダー作の時に22歳の若さである。
現在80歳を超えてしまった。
さてこの度紹介するインサイドハイファイ。
BILLY BAUER(g),
ARNOLD FISHKIND(b),
DICK SCOTT(ds),
SAL MOSCA(p),
PETER IND(b),
DICK SCOTT(ds)

1957年new york
なんといってもビリーバウワーGと中期の作品を支えた
サルモスカPとピーターインドBが加わっているということで私に
は愛着が持たざる得ない。
というのは大学の時に何故かこの人の作品「ベリークール」
を痛く気に入って、友人に聴かせたところ絶賛された。
それも私のJAZZの師匠に。
その師匠はまだこの作品を聞いていなかったという。
友人や知人が知らない作品が良ければいいほど発掘した喜びは増すというもの。
そしてその時のサイドが
ピーターインドB
サルモスカP
ドンフェラーラTP
名前がへんてこりんで笑われたから余計でも愛着がわいたという。
さて、
このインサイドハイファイ。
ここのところよく聞いている。
なんだろうね、彼の作風はよく言われている「クール」
このクールという言葉は実に的を得ているが、気をつけなければならない。
クールであるためには完成されていないといけない。
そこには冷ややかな自信とクールで有り続ける美しさがないとクールとは呼ばれず、
単なる変人か曲者に成り下がる。
クールで有り続けるためにはイチローや松井のような
普段の努力が必要になっているということが大前提である。
クールであるからには温度が一定であり精神的にも乱れてはいけない。
彼らの演奏は次々と繰り出されるアドリブとフレーズが紡ぎ出す
渦を常に作品の中に、何処を切ってもいつ聴いても
聞き手を満足させるうねうねとしたリズムキープと躍動感で
支え続けている。
それをキープする言葉として「クール」の一言で表現しているのだよ。
我々凡人は。
気をつけたいね。
うねうねとし続ける事の大変さは並々ならぬ才能と努力の積み重ねがあるのだよ。
この作品を聞いてとっつきにくいとか面白くないとかいう方は
演出や興奮を期待しているのかもしれない。
しかし彼の作品の魅力はそこにはない。
初期の研ぎ澄まされて冷淡に聞こえる徹底した低音チルド演奏こそが
彼の魅力であり
それがつまらないという方にはマラソンや駅伝はもう諦めてもらって
ボクシングか格闘技かお笑いを見るしかない。
私は延々と続く駅伝かマラソンを愛してやまない変人なのですけどね。
実はそこに至福の時があるのですよ。

 

Charle mariano。ジャケ買いです。4


Charlie mariano"sieep my love"1979
世界を股にかける名ギタリストPhilip Catherine(ベルギー)、
Embryoとの共演も知られるUSのサックスプレーヤーCharlie Mariano、
オランダジャズロック最前衛Association P.C.のキーボード奏者Jasper Van't Hofの三名による79年の作品。

さて、知っているアーチストは全く見当たらなかった。
しかしこの度このアルバムをジャケ買いした。
多分間違いないだろうと思って。
予想は大当たりで間違いのないものだった。
選んだ理由は
・ジャケットがアートしていてなんとなくサイケ調。(これだけでもかなりの高得点)
・年代が1979であるということ。この年代は私の完全に守備範囲である。
・裏ジャケに3人の写真があるが、この手の写真にはどこか自信にあふれ
 いい作品ができたあとの充実感が読み取れる。(完全に想像ですが)

予想はモロにはまって素晴らしい出来栄えであった。
特にJasper Van't HofというオランダのJAZZROCK畑の奇才鍵盤奏者の存在が大です。
とても1979年とは思えないクラブサウンドの導入。
ミニマルな世界観やアンビエントの世界観はパットメセニーの世界観を彷彿させる。
民族的な旋律やシンセサイザーの自由な音色はこの作品の
決定的な魅力である。単なるトリオ演奏ではない。
完全にJAZZの枠を超えたもの。クロスオーバーである。

この度調べてみたら彼らは1974年 ドイツのプログレバンド「PORK PIE」の
メンバーであった。
「このバンドとしての作品は2枚しかないが、そこでフロントをつとめる
 のは管楽器奏者のチャーリー・マリアーノ、そしてギタリストは欧州きっての名手フィリップ・カテリン。
 この二人の大陸風ロマンあふれるオーセンティックなプレイを、
 ヴァンホッフが鍵盤と電気を駆使して変容させて大胆な音響空間を構築し、
 新しいイメージを作り上げている。」

彼らはROCK畑からJAZZ畑に転身したのか。どおりでジャケがjazzっぽくないはずですね。
いずれにせよ、チャーリーマリアーノという人物には今後注目する必要がありそうですね。


The Doos。いまなら理解できる。


The Doos"strange days"1967
ジムモリソン  Vo
レイマンザレク Key
ロビークリーガー G
ジョンデンズモア B
ドアーズ。1967年デビュー。US発。
サイケ。
アシッド。
1993年ロックの殿堂入り。
デビューアルバム「ハートに火をつけて」はあまりにも有名。
カモンベイビーライトマイファイアー♦♫♦・*:..。♦♫♦*゚¨゚゚・*:..。♦

私はこの有名なロックアーチストはあまりにも有名すぎて無視し続けてきた。
というか、高校の時私のロック仲間があまりにもファーストアルバム「ハートに火をつけて」
を推薦してくるものだから友人からLPを借りてカセットに録音して聞いていた。
私はその頃はギターヒーローROCK少年だったものだから
余りにも期待しすぐてそのギャップに耐え切れなかったのである。
しかしのっけからの「ブレイクオンスルー」の野性的なボーカルや
「ライトマイファイアー」のレイマンザレクのオルガンソロ。
もちろんその曲以外でのモリソンのボーカルは聴きごたえたっぷりで
すごいなーというよりは変わっているけどなんか押してくるバンドだな
という印象で終わっていた。
その後セカンドのこの「まぼろしの世界」「モリソンホテル」などを聞いたが
いまいちピンと来ないまま後追いするのをやめた。
やはり少年にはドゥービーやオールマン、フィートの方が眩しく思えたのである。

そして月日は40年も経過した現在。
私は当時理解できなかったフラワーやサイケ、アシッドが好きになっているというわけである。
毒を飲まなかった少年が大人になって毒が美味しくなったというわけか。
特にグレイトフルテッドという毒は美味しいね。

そして今回「よしドアーズを買うぞ」と決めて、購入したのがこのアルバム。
「まぼろしの世界」
ファーストは友人が持っている。それを後買いするのはしにくい。
それに意外にこのセカンドが一番好きがという方も多いと聞いた。
昨夜から繰り返し何回も聞いている。10曲30分あまり。
曲は短く相変わらずへんてこりんなメロディーと大げさなモリソンの
掛け声とマンザレクのふにゃふにゃしたキーボードが全面にフィーチャーされていて、
「あーこれこれ」などと思いながら、寝るときも聴きながら寝て
昨夜から10回以上聞いた。
ジャケットは、曲芸師の一団が街を練り歩くというもので、他のドアーズのアルバムがメンバーの写真なのに対して、異彩を放っている。ちなみに、ジャグリングしているのはカメラマンのアシスタント、トランペット奏者はタクシー運転手を5ドルで雇って出演させたという。

「ストレンジ・デイズ」和訳
「奇妙な世界が俺達に襲い掛かる
 奇妙な世界が覆いかぶさってくる

 剥ぎ取られるのさ
 普段のうわべだけの楽しみなんて
 奇妙な世界を遊びつくすのだ
 さもなければ 新たな町を見つける他は無い

 奇妙な眼をした奴らが 奇妙な部屋を埋め尽くしている
 合図の声が響き渡る 宴は疲れと共に終焉を迎えるのだ

 女主人はニヤニヤ笑みを浮かべている
 ここにいる奴らは「罪」を犯していることを知らない
 俺が「罪」というものを教えてやろう
 まさにこの奇妙な世界が「罪」なのだよ

 奇妙な世界が俺達に襲い掛かる
 奇妙な時間は延々と続くのさ

 俺達は孤独のまま
 内臓は異常をきたし
 記憶は取り止めが無くなる
 俺達は目の前の退屈から逃れようと
 奇妙な闇へと駆け込むのさ」

この歌詞はもちろんアシッドの特徴である。
退廃。
麻薬やヒッピー。
アメリカ社会の60年代後半からのヒッピームーブによるものだろう。

私はヒッピー愛好者でも何でもないが
大人になって音楽にどこかはけ口や逃げ道を探しているとすれば
この音楽は逃げ道になるし、モリソンそのものがその象徴だったということだ。
だから3RDアルバム以降のやや方向展開した彼らの作品よりは
ファーストとセカンドの奇妙な世界感が味わえるこれらの音楽の方が
ドアーズを聴くなら価値があると言えそうだ。


Lee Konitz。麻薬。5


Lee Konitz”Subconscious"1949
As  Lee Konitz
Ba  Arnold Fishkin 
Dr  Denzil Best (tracks: B1, B2)
      Jeff Morton (tracks: A5, A6, B3 to B5)
      Shelly Manne (tracks: A1, A3, A4)
G   Billy Bauer (tracks: A1 to A6, B5, B6)
P   Lennie Tristano (tracks: A1 to A4)
     Sal Mosca (tracks: A5, B1 to B5)
Ts Warne Marsh
リーコニッツ。アメリカ発。
アルトサックス奏者。
クールジャズに分類される。
1940年代後半から活躍。

こともとJAZZという音楽は黒人が魂をぶつけて生まれた音楽だという。
クラシックという音楽に対抗して生まれた、楽譜もいらない。
メロディーは重視しない。
吹き方ややり方は自由という発想で生まれた音楽である。
当然やり方は多岐にわたる。
しかしその魂の音楽は本来「熱い」のが特徴であったと思う。
ビバップやスイングジャズは高速テンポやドラムの早打ち
そして熱いアドリブフレーズが特長だ。

そかしこのクールジャズという分野はどうだろう。
まるでクラシックの室内楽のように淡々と流れる。
理知的で淡々と。
後半盛り上がってカオスとなる・・みたいなことは特にない。
なるべく感情を抑えて抑えて、ただフレーズのみで勝負する。
フレーズはむしろ熱い。
フレーズが熱い?
要するにこのモダンな演奏はクラシックの室内楽のように
きまった音を正確に奏でるのではない。
決まっていないフレーズを決まった範囲内で淡々と進めて最後はいともあっさりと終わる。
その潔さと正確さはむしろ厳格に要求されている。
ビバップが黒人のためのジャズであるのに対し、クール・ジャズは白人による白人のためのジャズと、後に定義づけられることになったが、「JAZZは黒人が演奏するもの」
という当時の概念を結果として否定することになったのである。

従ってこの音楽は
「理知的」
「控えめな闘士」
「ルールは厳格に守る」
「テクニック重視」
「フレーズ勝負」
・・・
そんなイメージ。
熱いジャズがルール無視の「喧嘩」だとしてこのクールジャズは
ボクシングに近い。

だから私はこんな音楽が大好きなのである。
真面目に理知的に世の中を渡っていきたいと常々願っております。
誠心誠意、やらせていただいております。

さてこのアルバムはそんな彼のコニッツ名義での最初の作品になると思う。
そして世間的には「大名盤」とされています。
1949年と聞いて、ロック畑の私としては少し躊躇していた。
しかし1949年とは思えないほどの音の良さ。
そして彼のこの作品は、音の質とナントカを語る作品ではない。
ひたすらアドリブを紡ぎ出していく彼らのスタイルを味わうのだ。
だからクラブで言うところのミニマルな作品ということになる。
だからアンビエント的な聴き方でいいと思う。
いいですよ。
和む。
疲れが癒される。
ずーっと聞いていたくなる。
これもまた「麻薬」だな。







prefuse73。素敵な音楽タイム。 5


Prefuse73"Hot winter's day"2001
本名スコットヘレン。
ソロユニット プレフューズ73は別名義。
ラップをサンプリングし、ズタズタに分解・再構築する「ボーカル・チョップ」という技法を生み出し、数々のフォロワーを生んだ。
他の名義ではSavath & Savalas、Delarosa and Asora、Piano Overlord、
Ahamad Szabo等がある。
この作品はプレフューズ名義では初のアルバムにあたる。
彼の作品はエレクトロニカにヒップホップをかけあわせたサウンドで
アンビエントにそしてプログレッシブに音楽を奏でます。
この分野の開拓者はフライングロータスが有名だがそれに次ぐ
開拓者と言って良いだろう。
曲数は17曲。
それらは散り散りに分解結合されてひとつのカオスとなって本作品の
特徴となっている「前衛ヒップホップ」のひとかたまりの音楽を作り上げました。
物語風のテーマ音楽の繋ぎ目はほぼないに等しい。
流して聞くのが一番良い。
なにか作業をしながらのながら聞き。
素敵な音楽タイムがあなたをプレフューズワールドへ誘います。

J Dilla。車で聴く音楽。4


J DILLA"Donuts"2006
J dilla。us発。
ヒップホップのプロデューサー。MC。
本名James Dewitt Yancey。
2006年この作品を発表後まもなく心臓麻痺で心停止。
この作品は彼のソロ作品としては5作目にして遺作である。
そして名盤と語り継がれている。
私は普段あまりヒップホップは聞かない。
よほどプログレッシブな作品は聞いてみますが。
ディーアンジェロなんかはたまに聴いたりしますが。
それにしてもこの作品は外せない。
一度聞きたかったというのが本音。
恥ずかしながらこの度ヤフオクにて安価でゲットです。

曲は30曲ぐらいがずーっとつながっている。
例のDJパターンです。
前から私が疑問を感じているという。
(人の作品やサンプルをつなげて何か意味があるのか)という素朴な。
しかしもうそんなこの地疑問を抱いていてもしょうがない。
要は繋ぎ方、アレンジ、曲のサンプルのつくり方と使い方。
聞く側が気持ちよくなればそれで良い。
サンプルの使い方が見事で、この世界も円熟しているなという印象です。
最初から終わりまでだらだらが続くので私には適している。
ただ多くのアーチストや作品の中でこのアーチストがここが違う
という考察は全くできません。
すなわちヒップホップやDJは全部同じに聞こえるという悲劇。
まあそこまででないにしても
この作品を期に少しは聞いていかないとなという気持ちにはなっています。

実は最近よく聞いているという。
車で流しながら聞くとちょうど良い。
ヒップホップは基本的に車で流してアゲアゲになる音楽だと。


Pontiak。3ピースBAND。3


Pontiak"Sheii Skull"2007
VirginiaのCarney3兄弟によるギターロックバンド、Pontiakの2007年リリースのセカンド・アルバム、10年ぶりのヴァイナル・リイシューです。

このアルバムもアーチストも知らないまま、私はこの作品を購入してしまった。
ジャケ買い。
pontiak








このジャケットは普通はない。
ヘタをしたらヘビメタかもしてない。
そこでYOUTUBEで確認をした。
すると、驚くことに普通の3ピースバンドであった。
サウンドはどちらかというとおどろおどろしい70年代サウンドだ。
私は即購入。
よく聴けば聴くほど、このバンドの不思議さが浮かび上がる。
曲はだらだらと続くギターサウンド。
しかし私はこのだらだら続くほうが好きなのでそれは問題ない。
あっという間に曲は終わる。
淡々と次の曲に映る。
盛り上がりや演出がない。
そこがまたいい。
スタープレイヤーもいないようだ。
よくデビューできたなと。
楽器は私の好きなSG。ベースも取り立てて普通。
DSに至っては私の好きなワンタム。
いいねー。
私はこんな地味なバンドが好きなのである。
アルバムはずーっと地味なサウンドが続きますよ。

たまにはこんな冒険買いもスリリングで良い。



ビレッジバンガード。コルトレーン先生。5


John coltrane"Spiritual"1961
John Coltrane (ts, ss)
Eric Dolphy (bcl, as)
McCoy Tyner (p)
Reggie Workman (b)
Jimmy Garrison (b)
Elvin Jones (ds)
1961年11月1、2、3、5日、ニューヨークのジャズ・クラブ
ヴィレッジ・ヴァンガードに出演したときの記録を
クロノロジカルに収録したもので、この音源は、
LP時代からさまざまな形で発売されてきた。
「Live At The Village Vnaguard(62年)」
「Impressions(63年)」
「The Other Village Vangurad Tapes(77年)」
「Trane's Modes(79年)」
「From The Original Master Tapes(85年)」

そして今回紹介する
「Live At The Village Vanguard: The Master Takes」1998
これは、LPで言う「Live At The Village Vnaguard」
に加え「Impressions」のライヴ2曲から構成されたものである。

      1. Spiritual
  2. Softly As In A Morning Sunrise
  3. Chasin' The Trane
  4. India
  5. Impressions

四六時中コルトレーンのサックスが鳴りまくる。ブリブリとピリッと裏返る
独特のトーンは興奮せざるえない。
その響きとフレーズはやはりジャズジャイアントにふさわしい貫禄を持っている。
私は彼のフリークというわけではないが、メジャーは避ける私でも流石に
コルトレーン先生(先生と付ける方はほかにはあまりいないが)
の個性的な歌い口はその場の雰囲気をがらっと変えて我々を
無我の境地と異境へと誘う。
このライブ作品は多く発売されているらしいが、
今回手に入れたこの作品が一番まとまりが良く全65分という長さもちょうど良いのではないか。
もちろんマッコイとエルビンが作り出すスピリチュアルなムードはこの作品中
ずーっと続く。曲は変わっても流れているテーマややりたい音楽は全く揺るぐことのない
モードサウンドである。
気持ちが良い。
ずーっと浴びていてもいいくらいの心地よいシャワーのように我々の中枢を刺激し続ける。

私はだいたいグダグダ続く音楽が好きなのである。
グダグダが徐々に高まって最後ジャーンとやる奴は演出臭くて興ざめする。
むしろグダグダがもっとグダグダになってふっと終わったりする方が良い。

コルトレーンという人の研究家ではないのであまり深い考察はできないが
彼の音はあまり綺麗な音とは言えない。
吹き方も雑であり音符には起こせない異音も多く聞こえる。
息が続かずに最後グダグダになったりする。
そして早いパッセージが吹ききらずに何をやっているのかわからなおサブトーンが出てきて
そのままサブトーンのまま吹き続ける時もある。
そう
彼のパッセージは真似できない。
音符ではないから。
だから聞くというより音楽を感じる方が近い。
だから映画というより海水浴みたいである。
観に行くのではなく感じに行くという表現。
そんな音にするのは本人がその魂の全てを作品に込めるしかない。
本音を語るアーチストにはひれ伏すしかない。
だからコルトレーン先生というわけですね。


Mungolian Jetset。お試し買い。 4


Mungolian Jetset "Navigator"2006
モンゴリアンジェットセット。
ノルウェー発。
北欧JAZZクラブサウンド。
DJストレンジフルートとカントサビークによるプロジェクト。
ノルウェーのJAZZミュージシャンも参加。
この作品は彼らの初アルバムであり、北欧の奇才が生んだ摩訶不思議で
小気味よいサウンドである。

私はこの音をCDショップで聞いた。
普段あまり店主と会話することはない。
私はあまりほかの方の交わって音楽を聴くということをしないからだ。
ほとんど一人で聞いて一人で楽しんでいる音楽オタクである。
そのナイーブな音楽オタクが思い切って
「今かかっている音楽はなんですか」と聞いた。
ほんと滅多に聞かない。
そして店主は静かにこのCDジャケットを私に見せた。
これは?
北欧クラブ。
JAZZ系ですけど・・・今はディスコダブに近いかも。

なるほど。

買います。

私はこの音楽が店内でかかっている間十個の音楽がきになって
いつもの「漁り」ができなくなっていたからである。

そして聞いた。
この方たちはセンスの塊である。
私はJAZZも好きだが、クラブサウンドも好きだ。
そしてこの音楽は私のハートをわしずかみにした。
今日掃除業者が私の部屋に来て下水掃除をした。
私は約30分この音楽をかなり大きめの音でかけ続けた。
かなりのボリュームで。
下水を掃除するコンプレッサーの音がこの音と混ざって
会話はほとんどできなくした。
業者は怪訝な顔をしながらも黙々と作業を続けました。
「おわりました」
「はい?」
「おわりました」
「あーごくろうさま」
「サインを」
「はい?」
・・・・・
そんなやり取りをして業者は帰っていった。
私はひとりで満足感に浸っていた。

勝ったな。

などと。

勝ったな。

以上です。

モンゴリアン、なかなかいいですよ。
乗れるし。




チャールスロイドが聴きたい。


Charles lloyd "Gypcy’66"1971
チャールスロイド  TS
キース・ジャレット  P
セシルマクビー    B
ジャックディジョネット Dr
ムショーにある音楽が聴きたくなる時がある。
チャールスロイドやエレクトリックマイルスなど、麻薬性のある音楽が存在する。
先日とにかくこのアルバムが聞きたかったので
禁断のヤフオクを使いました。
ヤフオクとかアマゾンでCDをゲットするのはあまり好ましくない。
それは素敵な出会いではなく、まさしくカタログ買いであるから。
あまり感動はない。
しかしこのアルバムは聞きたかった。
いつもの中古CD屋になかなか登場しない。
仕方ないですね。
それはいいとして、このアルバム、メンツいいですね。
キースやジャックのその後の活躍はロイドの比ではない。
しかし私はロイドのサックスがここでは聞きたいのである。
ロイドのサックスはすかっとしたバップではない。
どちらかというとモソモソ、ドロドロ。
モード時代に有りフリーではない気持ちの良いフリーキーなサウンド。
それがチャールスロイドだ。
フワフワしたムードにサイド面は合わせるというよりはむしろ自己主張したいみたいな
個人個人の個性を早くも確立している。
みんながふわふわしているわけではない。
しかしそこにロイドの個性が入ると見事にまモダンジャズではない
新しい音楽が奏でられるという。
フラワーJAZZ。という言葉はないが、ロイドがこの時期やりたかった音楽は私の心を
掴んでしまった。
ヤフオクでゲットするくらいにね。

このアルバム、発売は1971年であるが、ライブは1966年フランスでのJAZZ祭での録音である。


ース・ジャレット(p)、セシル・マクビー(b)、ジャック・デジョネット(dr)。キース・ジャレット(p)、セシル・マクビー(b)、ジャック・デジョネット(dr)キース・ジャレット(p)、セシル・マクビー(b)、ジャック・デジョネット(dr)

ハルマクシック。イーストコーストJAZZ。5


Hal Mckusick"Taylor Made"1955
Hal McKusick (as),
Barry Galbraith (g),

Milt Hinton (b),
Osie Johnson (Ds),
Manny Albam (arr).
ハルマクシック。
アメリカ発。アルト、クラ、FL奏者。
1950年代、ジョージラッセル、ジミージュフリーらと活動。多くの作品に参加。
デビューは1955年。
この作品は彼のソロ2枚目の作品となり、彼が31歳の時であり脂がのりきっている時といえよう。
この作品はJAZZガイド本「シンコーミュージックJAZZSAX」に大きく載っていたからである。
もちろんハルマクシックなる人物も知らなかった。
しかしこの作品、購入後虜となる。
なんでしょうねこの哀愁のある音楽は。
曲はほとんどがマイナーコードでジャンルとしてはクールJAZZとなる。
ハルマクシックなる人物は知らなかっyたが、クールJAZZの大家、リーコニッツは
大好きなアーチストだ。
吹き方や響きはコニッツに近い。
雰囲気はクラリネットジャズのベニーグッドマン、北村、藤家の感じかな。
要するにウエストコーストということになる。
一貫してハルのソロが吹き荒れる。
そしてこのアルバムのポイントはコード楽器がギターであること。
これがこの作品に一つの一貫性のようなポリシーを与えている。
ギターはトーンを抑えて控えめに。
コードの刻みに徹する。ウーマントーンの控えめな雰囲気にやられるのである。
最初から終わりまで一気に聞けます。
ずーっと聞いていたい感じ。
名盤だと思います。


Radiq。半野喜弘というアーチストに触れる。5


Radiq A.K.A Yoshihiro hannno"Rip ring & panic"2005
半野 喜弘 JAPAN発 1992年 ヒップホップユニットから音楽活動を開始。
1998年トイズファクトリーからデビュー。
パリを拠点に映画音楽からオーケストラ作品、エレクトロニクスミュージックなど、世界中で活動する音楽家、アーティスト。映画音楽やCM音楽なども手がけている。
UAや持田香織、大橋トリオのプロデュースも手がける。

この作品はRADIQ名義での4作目に当たる。
私は彼の存在をこのアルバムで初めて知りました。
だいたい日本人の作品は単純で飽きっぽいというイメージがあったので
あまり購入することはなかったのですが、このジャケットのデザインに惹かれて
ついつい購入。
聞いてびっくり。
この作品のアグレッシブな音楽考察に日本人離れした
センスを感じました。
この方はフランス在住でこの作品のために2人のボーカリストを
起用しています。
黒人ラッパーのブラックコーンと日本人女性シンガーのテリーです。
要所要所にボーカル曲をはさんで展開するこのアルバムはひとつの
テーマ「音楽の断絶の先にある自由へと歩を進める」という作り手の
意志を感じることができる一大絵巻である。
音楽は映画音楽のようにドラマチックで流れるように展開している。

最近この音楽ばかり聴いています。
IDMとラップ、テクノとミニマルが交錯して気持ちの良い空間が味わえます。
おすすめ。



Circle。必聴。3


Circle"nefertitti"1972
Anthony Braxton reeds, percussion
Chick Corea piano
Dave Holland bass, cello
Barry Altschul percussion
Recorded February 21, 1971 at the Maison de l’O.R.T.F, Paris
チックコリア。本名はArmando anthony “Chick” Corea。
当時30歳。まだ若い。

1968年より1971年にかけてはアヴァンギャルド音楽を手掛ける。
1968年にはHerbie Hancockを退けMiles Davisの”Bitches Brew”、”Filles de Kilimanjaro”、”In a Silent Way”に参加した。
コンサートでは、Miles davisのリズムセクションであったDave Holland、Jack DeJohnetteとともにfree improvisationとrock musicを融合した音楽を行った。
当時はFender Rhodesを試用していた。

Miles Davisのバンドは1970年まで続き、1970年から1971年にはDave HollandとともにCircleというフリージャズバンドを結成し活動した。このバンドにはAnthony Braxton、Barry Altschulらが在籍した。
アンソニーブラクストンは日本では知名度が低いが、このアルバムで
有名になったといってもいいだろう。当時27歳の若者。


さて、このアルバムは世間一般にはあまり評価が良くない。
「交わらない線。二人の間に越えられない何か、を感じる。だから、
同じリズム・セクションを使った、比較的近い音楽のようにも思える
アルバムをつくった二人が共演すると、
1+1>2ではなく、1+1<2を感じてしまった。」・・・。など。
コリアとブラクストンは水と油だという言い方が多い。

私はブラクストンというアーチストの経歴をあまり知らないので素直にこの音楽と向き合えた。
この作品は2枚組でベースソロだけとかパーカッションのソロなども演奏されるけれども
やはり全員で奏でるアンサンブルの曲が出来がよろしいと思われます。
disk1のnefertittiとdesk2を聴けばこのアルバムは随分スッキリいて聞けます。
いずれにせよ、フリー音楽が好きでない方には向かない。
このアルバムはそんなフリーな部分と従来のJAZZフォーマットのアンサンブルが
絡み合ってできた非常に貴重な当時の記録音源だといえる。
4人の火の出るような演奏は必聴だと言えます。

ROXY MUSIC。マニフェスト。媚薬。5


Roxy Music"manifesto"1979
Bryan Ferry(vo,p)
Phil Manzanera(g)
Andy Mackay(sax,oboe)
Gary Tibbs(b)
Paul Thompson(ds)
Alan Spenner(b)
Paul Carrack(kb)
ロキシーミュージック
イギリス発
1971年デビュー。
はじめはグラムロックであった。アートなジャケットにふわふわしたとらえどころのない
音楽はプログレッシブであり斬新である。
オリジナルメンバーはこの時点で
フェリー、アンディ、フィル、ポール。
今回はブライアンイーノが参加していない。
従ってイーノが求める冒険的で斬新でアートな作風は少し影を潜めている。
どちらかというと前作「サイレン」などの路線ではなくのちの大ヒット作
「アベロン」に近い流れであろう。
実は私は初期の作品をまだ聴いていない。
というか、ラジオで紹介された時のハチャメチャ感に嫌悪感を抱いていたからだ。

Roxy Music”2HB”1972
この作品は彼らのデビュー作だ。
久々にユーチューブで聞いたが、改めて聞くとデビュー当時から
後期のアダルトな作風の影が見える。
コード進行がJAZZYで複雑でなんといってもブライアンフェリーの
歌い方が浮遊感のある媚薬をなしている。
この媚薬がロキシーの肝でありあとの音処理の仕方が前期と後期で
違うだけだと思う。
しかしサックスの音処理やドラムのドタバタ感は初期の作品では
アダルトというよりは未完成と言わざる得ない。

さて今回紹介しているマニフェストではそんなドタバタ感や未完成感が全て取り払われて
まるで、アダルトコンテンポラリーではないのかというくらい
完成度が増している。
やはり、「ロックバンドはファーストから聞くべきだ」という後追いの鉄則は
ある意味で正しい。
失敗している例で言うと(ファーストが怖くて聞けない)(聞いてはいるが嫌悪感)
ピンクフロイド。ストーンズ。ディープ・パープル。エマーソンレイク。
ドゥービー。・・・・   そして、オールマンなんかも最近まで怖くて聞けなかった。
ほとんどのバンドはメンバーチェンジをして後期に成功をなしている。
わたしは要するに70年代思考なのかな。60年代のサウンドの単に音処理の悪さを嫌っているのかも
しれない。
ロキシーの作品は全て聞くべきかも知れないということは今回よく分かった。
しかし私はロキシーの作品の中で何が一番好きですかと聞かれたら
アベロンではなくこの「マニフェスト」ということに決めている。
まだ誰からも聞かれてないけど。



ジョーヘンワールド。フガフガサブトーン。4

Joe Henderson"Mirror Mirror"1980
Joe Henderson: tenor saxophone;
Chick Corea: piano;
Ron Carter: bass;
Billy Higgins: drums.
1980.1 LOS 

1980年はJAZZからフュージョンへと時代の流れが完全に移行した時期であり
私の青春時代である。
ライブアンダーザスカイでスタンリークラークとコリアとレニーホワイトラと共演したのライブを見て感動していた。
フュージョン畑の私は当時、なんてつまらない音楽だなと最初思っていた。
ジョーヘンにしても「のそのそ、フガフガ・・」の切れ味のなさ。
とても当時流行っていたデビットサンボーンやスティーブコールマンなどの若手
に比べると切れ味がない。当時は私もJAZZBANDでサックスを演奏していたので
どうしても「なんでこのおじいさんが?」という疑問が湧いていたつ
しかしやがてそのもんだいはあきらかになっていく。
音楽は上手さだけではないということに皆いつか気づく。

ジョーヘンダーソン。
1963年ページワンで発のリーダー作。
その後JAZZ、ニューJAZZ、モード、スピリチュアル・・と時代を渡り歩いてゆく。
2001年肺気腫で他界。
とにかく評論家筋では評価の分かれるアーチストである。

「嫌いだ、とまでは言わないが、
派手なフレーズはないし、楽器も鳴ってるんだか鳴ってないんだかモソモソした音で、
個性派ぞろいのJAZZメンの中に置くと没個性的に思えてしまう。」

よくわからなかったが今は割と理解できたアーチストとして
ウエインショーター、セロニアスモンク。
この人下手なのでは・・・と思わせるパターンが多い。

しかしジョーヘンはやや違うと思う。
人に媚ない。意固地。変わり者。そういったイメージがライブでわかる。にじみ出る。
一切笑顔や人間臭さを出さない。
そんな人いますね。
ジョーヘンは下手ではない。むしろ上手いと思う。
ただ地味なのだ。

私自身そういった地味な派閥なのでよくわかる。
お酒を飲んで大騒ぎはしない。
媚は売らない。
演奏は好きだが演出は嫌い。

彼の気持ちがよくわかる気がする。

このアルバム。
昨夜から繰り返し何回も聞いている。
携帯をつつきながら。
派手さがないところがすごくいい。
徹頭徹尾ジョーヘンワールド。
独特のフガフガサブトーン。
いいですよ。フガフガサブトーン。
コリアはほとんど脇役です。
それがいいのです。
下手な演出一切なしの「暗くて地味でフガフガしてて・・・」
ジョーヘンワールド全開。
最高です。



BOOM BOOM SATELLITES。大傑作。5


Boom Boom satellites"sloughin' blue"2001
ブンブンサテライツ。
JAPAN発。
ビックビート。
川島道行  Vo G
中野雅之  Bass Pro
1997年デビュー。
2016年ボーカルの川島が脳腫瘍のため死去。47歳。
現在活動終了。
この作品は彼らの2ndアルバムであり最高傑作。
だと思う。
わたしは1stアルバムを先に購入してその素晴らしさにすっかり虜になってしまいました。
このバンドは鑑賞するというのではなく、エネルギーを感じることだと思う。
ドラムやその他のデジタル音はすべてプログラムされた音で処理されている。
だから最初はテクノバンドかなと思っていた。
しかしライブではDSがいてしっかり演奏している。
従来のROCKの要であるギターソロなどはない。どちらかというと
同じリフを繰り返してカオスを作り上げて爆発させるテクノっぽい手法に
ボーカルが絡みさらに中野のプログラミングが絡んで考えられないほどの
ハードでヘビーで陶酔させるワールドを作り上げている。
3rdアルバムでは少しJAZZワールドに入り込んでマニアックな音楽
になりすぎた感がある。その後ややポップになったため、わたしはこの2ndが一番好きなアルバムになって
しまいました。
全体的に音感はダークで重たい。
ダブ的な音楽感とテクノワールドと激しいビートでカオスを釣り上げる一曲目。
ベース音がかっこよく、ドラムとベースの絡みにテクノワールドっぽい音が複雑に絡み合っていく。
すごいアレンジだ。
センスがいい。
この音楽はUSにもUKにもないのでは。
JAPAN発のオリジナリティーを発するこの世界感は、珍しく私が洋物と比べても
見劣りしない評価を下すという。
まだ聞いたことがない方はぜひオススメですよ。





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