jamkenのMUSICJAM音楽評

ROCKフリークの中年オジサンによる音楽評。ROCK.JAZZ.CLUB.FUSION中心です。

RY COODER。ベスト3に入る作品。5


Ry Cooder"Don't mess up a good time"1979
ライクーダー。
US発。ギタリスト。シンガソングライター。
1970年「ライクーダー」でデビュー。今のところこのアルバムか
2作目の「紫の渓谷がすき。
この作品は7作目に当たる。
チャカカーン  Vo
デビットリンドレー G
ジムケルトナー  Ds
パトリックヘンダーソン OR
ギターの音色がデビュー当時に比べておしゃれと言うと聞こえが良いが
現代風のフランジャーっぽい音になっている。
調べてみるとアコースティックギターに以前まではマーチンだったが
高峰のエレアコを使用しているとのこと。

チャカカーンの声はすぐにわかる。
チャカの声はバックボーカルであるが、ライの声が細いので
もっと声を出せ、的な掛け合いでアルバムにピリっとした辛子のような役割であろう、
ゴスペル風になって心地よい。
デビットリンドレーは彼と同じ西海岸のスライドの名手。
掛け合いは抜群で私としてはスライドが好きなのでもう少し前に出てもいいと思う。
ライのアルバムが聴きたくなるのは8割がたライのスライドが聴きたくなったとこだからね。
ドライブするビートにカッティングとブレイク音がリズムをつける。
ベースが走り出してドラムがおかずを入れまくる。
チャカが唸ってそしてそしてライがスライドを出せばもう、卒倒ですよ。

もしかしたらライクーダーベスト3に入る作品に出会った気がする。



ファンカデリック。完全に見逃していた。4


Funkadelic "Magot Brain"1971
ファンカデリック
US発
ファンクバンド。
ジョージクリントン(Pファンクの創始者)がパーラメントを立ち上げたのが1955年。
契約上の問題で別名義のファンカデリックを立ち上げたのが1970年。
このアルバムは彼らの3枚目のアルバム。
さて私はこのアルバムを初めて聞く。
このバンドは知ってはいたが避けてきた。
何故か。
ファンクバンドだからである。
同じ理屈でWARやスライも避けてきた。
何故だろうか。
私はファンクよりもROCKファンだったということである。
そしてファンクならばアースウインドやクール&でいや程聞いてきた。
アースは結構全部のアルバムを聞いてきた。
そしてこれに叶うバンドはいないとファンクを極めたような顔をしていた。

しかし、最近少し変わってきた。
それはWARの世界はゲットーを聞いてからだった。
このアルバムも長いこと避けてきた。
それは、私のテクニック至上主義に起因する。
アースを極めた私はWARを聞いてがっかりしていたからだ。
それはもう30年も前のこと。
学生のあまちゃんだった私は生意気にもこれらのファンクバンドを
一括りにして悪評価を自分で出していたというわけだ。
しかしWARは最近ふとしたことで聴き直してこれは当時のアシッドに起因した
テクニックとは別次元のバンドだと理解した。
シスコキッドをテクニックで評価してどうする。(大馬鹿)
あの繰り返しのアシッドはクセになる。
音楽は表現の芸術。
何を表現しているのかは多岐にわたるというわけだ。

そしてこのファンカデリックに行き着いた。
エディーヘーゼルのジミヘン張りのギター。
サイケそのもののファズ。
ベースやドラムは16ビートで押しまくる。それは間違いなくファンクビートである。
しかしギターキーボードがサイケしている。
実験的で彼らが当時目指していたのは間違いなく新しい音楽だったということが分かる。
そういう意味ではややプログレかも知れない。
しかしそんなことよりも1970年にこんなアグレッシブなギターサウンドを前面に押し出した
アシッドバンドを私が見逃していた罪は大きい。




サンディーデニー。霊言。4


Sandy Denny"Late november"1971
サンディーデニー。UK発。
ボーカリスト。
1968年。フェアポートコンベンション在籍。
翌年脱退。
このアルバムは彼女のファーストソロアルバムである。
Sandy Denny vo, p,

Jerry Donahue e-g

Trevor Lucas a-g, vo

Richard Thompson e-g,accordion, 12 string-g, b, vo

Buddy Emmons pedal steel-g

Pat Donaldson, Tony Reeves b

Gerry Conway, Roger Powell ds

Ian Whiteman p, flute organ

邦題「海と私のねじれたキャンドル」
彼女のソロ最高傑作と呼ばれる。
なんとも意味深な邦題。

私は英国フォークに最近足を踏み入れたものなので、まだまだ聞き込んでいない。
このアルバムも初めてである。
最近サンディーデニーやジュディーシルあたりの女性ボーカルに目覚めて
あさりをはじめたというわけです。
特にサンディーの場合、フェアポートに在籍していたとあって一筋縄ではいかない
才能と魅力に惹かれる。
フェアポートの作品もそうであるが
英国の民謡や教会音楽にはなんだか教訓とか教えみたいなのがあって
日本で言えば仏教に代表される冷厳なお寺のお経に当たるものであろう。

霊言。意味深。反骨。などの言葉が浮かぶ。
歌詞がわからないので残念であるが、フォークシンガーはこの時期
多かれ少なかれ世の中の矛盾や怒りを歌にしたものが多い。
グレースリックのホワイトラビットなんかは怖いほどだ。
その退廃的な部分とアシッドなところ、さらに最後には和み。
聞いてものめり込まざるえない。
これからもおそらく聴きこんでいく作品となろう。

Late November
ワインは空になり、船は沈んでしまった
弾丸が命中し、悲しみは消えてしまった
鳥は雲になり、花嫁と経帷子
我々が南に進むほど霧は深まって行った

緑の峡谷から小川に向かい
蛇が動いても 言葉を発する者はいなかった
川の深さや私たちを動揺させる橋が
忌まわしい日を思い出させた

寺院は奇妙な生き物で溢れていた
あるものは海辺で成り行きに任せていた
あるものは見つけられたが他の多くは沈んでしまった
涙が流されたが私にはもたらされなかった

狂気の方法論、哀れみと悲しみ
狂人と賢人に神のご加護あれ
黒と白 夜の闇
目に入るのは煙突が吐き出す煙だけ

空を越えてやって来たパイロットが私を起こした
彼は水銀の海を単独飛行したのだ
背の高い褐色の人々が夢に現れた
リンの砂の上で神聖な若者が集まっている

ボビーハンフリー。ファンクの醍醐味。4


Bobby Humphrey"Harlem river drive"1973

ボビーハンフリー。
US発。
フルート奏者。
ソウル、アダルトコンテンポラリー。
1970年デビュー。
この作品は彼女の3枚目。

私はこの差品のジャケットだけ記憶に残っていた。
そしてCDショップで発見して、JAZZを期待して購入。
しかしそこにあったのはオーケストラやボーカルの入った私の苦手とする
アダルトコンテンポラリーの音楽が・・・。
私はややがっかりしてこのCDをしばらく寝かしておいた。
この度っふとしたことからこのCDを手にとった。
そして思った。
WARを理解できるようになった今の私にはこの手の音楽は
ぴったり来るのでは?

そしてやはり。
JAZZではない。
ソウル、R&B。ですね。

彼女のフルートが華美にならず美しく聞ける。
いつまでも反復するファンク特有のリズム感と響き。
この反復リズムを味わうのだ。
このグルーブこそがこの音楽の醍醐味なわけだ。
下手な仕掛けやアレンジ、アドリブは必要ない。
ズーッと同じリズムを繰り返す。
そしてそれ自体を味わう。
それがファンクの醍醐味なのだ。
ちょうどクール&ギャングみたいに。
もっと言うとファンクの帝王、JBのように。
この音楽はJBやK&Gみたいに燃え尽きることはない。
彼女の飽きることのない優しいフルートを味わうのだ。
フレーズはさして問題ない。
ハービーマン。
そうハービーマンのメンフィスアンダーGみたいにね。

やはり夜が似合う。
海辺だな。
風景のいい夜。
この音楽で愛する人と過ごせたら。
最高だ。
だからこの音楽は大人の音楽だ。





WAR。お子チャマには理解できない世界感。5


WAR "The world is a ghetto"1972

War。1962年デビュ-。アメリカ発ソウル、ファンクバンド。
Harold Brown (Drs Vo)
Howard E. Scott (G)
Charles Miller (Sax)、
B. B. Dickerson (B)、
Lonnie Jordan (Lead Vo)、
Lee Oskar (Hermonica)、
Papa Dee Allen (Per)

70年、元アニマルズのEric Burdonが加入。
グル-プ名を「War」に改名し「Eric Burdon & War」とする。

このアルバムはWarに改名してからの3枚目。
全米1位に輝いた名盤である。

にもかかわらず私はこのバンドを何故か低く評価していた。
若かった。(学生)
前評判の高さで期待して聞いたのに
各自の腕前は大したことがない。
そりゃーJAZZマンに比べるとね。
アドリブも大したことはないですよ。
壮絶なブラスアンサンブルもない。
そりゃーアースウインドに比べるとね。
アレンジもポップではないですよ。

私はこのバンドを聴く理由がなくなっていた。

しかし。

いま。

私はこのバンドが大好きになった。
アースウインドみたいな子供向けのバンドではない。
当時流行ったフュージョンみたいに楽器アドリブ勝負ではない。
彼らの持つソウルフルな魂とメッセージと当時のサイケそのものではないか。
今更ながら彼らの持つフラワーライクな魅力に今頃とりつかれている。
アドリブはいらない。
小細工はいらない。
そう。
彼らはソウル、ファンクバンドなのである。
大切なのはメッセージであるということだ。

一曲目、シスコキッド。最高だ。
2曲目のリーオスカーのハーモニカもいい。
リーオスカーはうまいというよりは雰囲気だと思う。
この雰囲気がWARの一番要なのである。
だから4曲目とか5曲目のボーカルアンサンブルは彼らのソウルバンドとしての誇り。
それにオスカーのハモニカが絡む。
あーいいではないか。

学生のお子チャマには理解できない世界感だよ。


Free。なんでそんなに渋くしたのか。5


Free"Songs of yesterday"1969
 
Free"Songs of yesterday"1970 live
フリー
UK発。
1969年デビュ-。このアルバムは彼らの2ndにあたる。
ポールロジャース vo
ポールコゾフ    G
アンディーフレイザー B
サイモンカーク   Ds
ここまでは何も見なくても書ける。

平均年齢20歳の4人が69年というロック爆発期になんてシンプルで
地味でツウ好みの音でデビューしたのか。
もちろんあまり売れていない。
このアルバムもあまり注目されていない。
唯一次作のファイヤーアンドウオーターが名盤とされその中のオールライトナウが注目された程度。
それにしてもあまり大衆ウケしない。

私はそこが好きなのであるが。

このアルバム。1曲目のど頭から暗い曲想で渋いシャッフルのリズムに乗って
ポールの唸りで始まる。
4人の楽器と個性が上手く曲をつないでいきます。
こんな渋くていいのか。
もっと若いのにやりたいことはないのか。

例えば庭園づくりに勤しんでいる4人の若者がいたら
励ましつつも嬉しいという複雑な状況なのである。
しかもその庭園は至極最高の出来栄えという。

ポールの歌声は後のバドカンでもそうだが、シンプルな楽器編成で
爽快なリズムに乗って歌い上げるスタイルが多い。
そしてビデオを見てもわかるが、
当時流行ったパープルやツエッペリン、フーなどが目指した方向性とは明らかに違う。
飛んだり跳ねたり壊したり火をつけたり・・・はない。
当たり前だよ。
僕たちは音楽しているんだよ。
なんで壊すのさ。
と逆に注意されそうなくらいシンプルに淡々と歌い上げる。
まるでTHE BANDのような個性派軍団のように。
まるでビートルズのようなインテリ小僧のように。

だからアメリカにいたグランドファンクみたいな野生やろうとは明らかに違うのである。

ビデオのライブはどこかのスタジオかもしれないが、
彼らの個性が最大限発揮されたものだと思う。
ポールコゾフの渋いレスポール。絶対フェンダーなんかは使わない。
アンディーのベース。ギブソンのSG。これも渋い。
絶対プレシジョンベースなんかは使わない。
そしてサイモンのドラム。
ワンタム。シンバルもトップとサイドのみ。
叩き方も基本に忠実に。
スティックをくるくる回したりバスドラを蹴り回したり、そんなことに何の意味がある。

しかし彼らは売れなかったのである。

私はそれでいいと思う。

自分たちの音楽を追求してそれを自分たちのやりたいスタイルで演奏する。
彼らを支持する大人は30年以上経って彼らの作品を購入しているよ。

いいジャーないか。
8ビートから突然6/8に変化するスタイル。
分かる人はわかっているよ。
それも至極自然にね。
8ビートもフレイザーとカークの阿吽のやり取りで
16ビートっぽい。
そのほうが大人の歌い手ロジャース様に合う。

20歳そこそこでそれを表現するバンドはあまりいないよ。




ウイントンマルサリス。言葉は凶器。5


Wynton marsalis"standard time Voi1"1987
ウィントン・マルサリス(tp)
マーカス・ロバーツ(p)
ロバート・レスリー・ハースト(b)
ジェフ・ティン・ワッツ(ds)
1986年NY録音
ウィントン・マルサリス、25歳
マーカス・ロバーツ、23歳
ロバート・レスリー・ハースト、22歳
ジェフ・ティン・ワッツ、26歳

ウイントンマルサリス。
アメリカ発。
1980年デビュー。この作品は7作目。
現在57歳。今も活躍中。

ところで彼のこの頃の日本での評価は2分していた。
褒める側では
「天才」「クリフォードブラウンの再来」などともてはやされる。
実際彼のプレイはうますぎるし穴が無い。

しかし一方で、評論家からはこんなヤジも飛んでいた。
「上手すぎて味がない」
「鑑賞しても面白くない」
「生意気」
「気に入らない」
「絶対認めない」

これは一体どういうことか。
私は彼がデビューしたとき
まだ学生であった。ハンコックと来日して
モードを吹いていな記憶があるが、お子様だった私には当選理解できなかった。
もちろん悪口も聞いていたからこのアルバムは聞きたかったけど
しばらく手を出さなかった。
というより
40年以上経ってやっと聞いたというわけであります。

当時の寺島靖国さんが著書「辛口ジャズノート」のコメント。
「ここにはリラックスはない。穏やかで気の利いたフレーズや、
思わずほほが緩むような楽しさもない。
聞こえてくるのはあくまでも挑戦的サウンドであり、
自分たちの音こそ正しいと言わんばかりの威圧的とも言える演奏、
意志がむき出しになった緊張感が張り詰める濃密なサウンドである」

これはもう自分たちが聴いてきたジャズジャイアント
リーモーガンやクリフォードブラウンの音楽の領域をあっさりと超えて
20歳そこそこの若者が何を言ってるんだ。・・・・という恨みすら感じる
冷静で評価されたコメントではないことは一目瞭然である。

ということは私は自分で確かめてみたいと思うようになったということなのである。

若きサイド面に囲まれてスタンダードを演じるこの作品は
バップではない。
作品とメロディーはスタンダードであるが、アドリブやコードはモード以外の何者でもない。
だから所詮彼の発想もマイルスやハンコックらの作り上げたモードジャズの領域内に収まっているというわけだ。
しかしうまい。
録音も良いし言うことなしだ。
寺島先生は感情が入っているから悪口になっているがその裏返しといっても良い出来栄えである。
リラックスできる。
テクニック音量が制御されて完璧なので当然リラックスできる。
気の利いたフレーズだらけで感動しかない。
自分たちこそ正しいと言わんばかりの演奏は自信に満ちていて
美しい。
そして飽きない。
上手すぎて味わいだらけのこのアルバムはこれからの私のマストアイテムになるであろう。
奇をてらわない彼の真面目な姿勢は私の生き方にもシンクロして・・・・
毎日真面目にコツコツ積み上げてこの作品を完成させたのだよ。
どうだ。
お前たちには真似できないだろう。
瞬間瞬間に閃いて度胸で勝負してたまたまヒットしてものではない。
そうだよ。
大事なのは積み重ねだよ。

日本の吹奏楽は毎日ロングトーンをやる。
野球部やサッカー部の部員はこのロングトーンを毎日毎朝聞いて育っている。

そんな積み重ねが目に映ってむしろ微笑ましく感じるのは私だけだろうか。
しかしウイントンくん。
風呂敷はもう少し小さく。
言葉は凶器ですよ。






Randy Newman。素晴らしい音楽。4


Randy Newman”sailaway"1972
ランディーニューマン。
アメリカ発 シンガーソングライター。
1968年デビュー。
この作品は彼の4枚目。最高傑作と呼ばれている。

彼との出会いは大学時代にレンタルレコードで借りた
1977年アルバム”Little Criminals ”を聴いてからだ。
その中のヒット作品”ショートピープル”が背の低い人を差別した歌だと
話題になっていた時期だ。
非常に癖のある声と、メロディーは私の心を掴んだ。
そしてこのセイルアウェイをいつか聞いてみたいと思っていたが、
なかなか見つからずについに、あれから35年も経ってしまって今に至った。

いい作品だと思う。

語りかけるような歌い方。
独特なしゃがれ声。
決して綺麗な音楽とは言えない。
ピアノはうまいのか下手なのかわからないが、
前に出ることもなくそれなりである。
やはり彼の音楽はその歌詞と内容がききたくなる。

「セイルアウェイ」

「さあ、船に乗ってアメリカに行こう

アメリカでは、食べ物が手に入るんだよ。
ジャングルを駈け回ることもしないでいいし、
足が擦り傷だらけになることもない。
神に祈りを捧げ、一日中ワインを飲んでいられる。
アメリカ人になるって事は、素晴らしいことさ。

ライオンもトラもいないし、マンバ蛇もいない。
甘い瓜とパンケーキがあるよ。
みんなこの上なく幸せなんだ。
さあ船に乗り込み、俺と一緒に旅立とう。

船出だ。
大海を渡り、チャールストン湾に向かおう。
船に乗って行こう。
大海を渡り、チャールストン湾に向かおう。

アメリカでは、誰もが自由さ。
自分の家と家族を守り、
木の上の猿みたいに幸せになれるんだ。
君たちみんな、アメリカ人になれるんだよ。

船出だ。
大海を渡り、チャールストン湾に向かおう。
船に乗って行こう。
大海を渡り、チャールストン湾に向かおう。」


結局アメリカ大陸に連れてこられるアフリカ黒人奴隷のことを歌っている。

歌詞を訳してもらわないとわからない我々の方が
彼の音楽をずーっと聞いていられるのではないか。
彼の歌詞は聴くものを選び
批判的で 独善的で ・・・
自分たちの恥部を歌う。
日本で言えば朝鮮人を連れてきたことを歌えるだろうか。

彼の歌は聴くものを選ぶ。

歌詞のわからない我々の方が聴きやすいのではないか。

それにしても曲展開や、アレンジ、オーケストラやブラス。
さりげなく完璧なプロフェッショナルである。
まるで映画音楽を聞いているかのような。
なんだか舞台音楽のような。
ストーリーがありそうな。
そして飽きのこない彼の語り口やメロディーは
いつまでも聞いていたくなる。

この音楽はやはりもっと想像を膨らして聞いたほうが良い。
歌詞の裏に潜み皮肉やメッセージは独特であろう。


アルバートアイラー。いいライブアルバムに出会った。5


Albert Ayler"our prayer"1967

Albert Ayler (ts,as)
Donald Ayler (tp)
Alan Silva (b)
Bill Folwell (b)
Joel Friedman (cello)
Michel Sampson (vln)
Beaver Harris (ds)

アルバートアイラー。US発。
JAZZテナーサックス奏者。フリーJAZZ。
1962。デビュー。
この作品は彼の20作目。
66年、67年に、それぞれヴィレッジ・シアター、ヴィレッジ・ヴァンガードで行われたライヴを収録したアルバム。フリー・ジャズの名盤のひとつ。

さて、このアルバムは初めて聞いた。
凄まじいエネルギーに満ちたこのアルバムは
彼のライブにして名盤たらしめた作品となった。
弟のTPの迫力もさる事ながら
兄のエネルギーに満ちたテナーの音質と音量は筆舌に尽くせないところであろう。
聞くしかない。
JAZZというカテゴリーからはみ出しそうなアンサンブルは民族的であり
自由にしてまとまりを見せる。
チェロとバイオリンのアンサンブルと印象的なプレイは
アイラーを誘いアイラーが答えて強烈なグルーブとなり
息吹がついには嵐となりすべてを破壊して平穏に戻る。
その美しさと自由なパワーは音楽という表現を用いた芸術というよりは
生き物そのもののように飛び回りこねくり回す。
止めようのない怒りと興奮を彼らの表現方法で充分に表している。
日本で言うところの神楽や能の世界観のような
神秘であり荘厳な佇まいは聞くものを選び素人には難しい世界感を持っている。
30分そこそこの演奏はあっという間に終わり
寂しくなりまた初めから聞こうという気にさせる。
そしてまたアルバートの美しいプラリードの響きから始まる。
怪しげであり温かみがあり突き放されそして守られ攻撃され
そして介抱され自由を手に入れる。
最後はやや疑問符を投げかけて演奏は終了する。
そしてまた初めから聞くしかなくなる。

エンドレス。

彼らの世界観には出口はない。

バイオリンのマイケルサムソン。
いい働きをしている。
すごくいい。

いいライブアルバムに出会った。







コルトレーンタイム。鷲掴み。5


John coltrane"coltrane time"1958
john Coltrane(ts)
Kenny Dorham(tp)
Cecil Taylor(p)
Chuck Israels(b)
Louis Hayes(d).

コルトレーン・タイムは、もともとセシル・テイラー名義の
アルバムだったものを
そのままの音源の曲順を並び替え、
コルトレーン名義のアルバムにしたらしい。

そんなことには私はあまり興味がない。
それよりこのアルバムがあまり世間的に紹介されていなく、
いつものCDショップで見つけた時に
「なにこれ」
とおもって、年代、メンバーをチェックする。
58年はいわゆるコルトレーンの黄金カルテット(マッコイ、ギャリソン、エルビン)
以前の模索期。
まだ固定メンバーが定まっていない。
いわゆる私が苦手としている時期である。

ブルートレイン、ソウルトレイン、そしてジャイアントステップス。
世の中的には名盤とされるが私にはなぜか魅力にかけた時期に思える。
何故だろうか。
いわゆる彼が開眼したシーツサウンドやモードの手法ではないということだ。
悪くはないがどうしても少し飽きる。
飽きるという言葉が出ると私は急に効かなくなる。
要するに新しい何かの発見がもうないということだ。
私はなぜ音楽を聴くのか。
それは安住を求める時もあるかも知れない。
しかし大きな目的は
刺激であり、発見であり、興奮である。

飽きた食べ物に誰が興奮する。

そしてこの度のアルバム。
「コルトレーンタイム」

メンバーが良い。
セシルテイラー。
実は彼のリーダー作はあまり聞いていない。
このアルバムで彼の役割は「モンク」的な存在であろう。
コルトレーンやドーハムが真面目にモダンなアドリブを繰り返す。
しかしその合間合間にいわゆる「不協和音」が。
これがたまらない。
ドーハムはいらないことを一切せず黙々とモダンアートに徹している。
これが良い。
TPはちょっと油断すると吹きすぎたり調子に乗ったりする。
それを極力抑えたプレイは思わずニヤリとする。
コルトレーンもしかりである。
まだシーツサウンドは出てこない。
よって真面目に曲調に沿ってプレイをしている。
セシルが「なんだ」とばかりにモンク和音を入れてくる。
挑発的だ。
2曲目のジャストフレンズなんかは軽快で清々しい曲調と
メロディーであるが、崩しまくりである。
この曲に至ってはコルトレーンやドーハムもメロディーを崩している。
ロイヘインズとチャックイスラエルは黙々と下プレイに徹している。

それで良い。

このアルバムはやはりセシルテーラーのアルバムだったのかも。
それが正解だったのか。
売れなくてもいいじゃないですか。
とはいえ私もセシルのアルバムだったら、手にもとっていないかもしれない。
コルトレーンの名前で売った。
正解かもね。
売るだけならね。
でもやっぱりこのアルバムに流れている血は間違いなくセシルの血なんだよね。
だからいい。
このアルバムはだからいい。

セシルが言ったのかも。
吹きすぎるなよ。

アルバム全体おおおう雰囲気は私の心と興味を鷲掴みにして離さない。
いいアルバムだ。
セシルのアルバムも研究しよう。






Gay & Terry Woods。トラッドフォーク。4

 
Gay & Terry Woods”thinking of you"1975
アイルランド出身のフォーク・デュオ夫妻、ゲイ & テリー・ウッズが1975年に
Polydor から発表したファーストアルバムだ。
フォークロック。
最近UKのフォークに足を突っ込みまして興味深く聞いている。
フェアポートしかまだ聴いていないけど、どんどん聞いていきたいと思っている。
UKフォークはイギリス特有のトラディショナルな響きを持っていること。
メロディーがアメリカのフォークと違って民族的な響きを持つ。
ちょっと変わったチューニングである。だからこの響きにやられている。

さてこのデュオはこの作品の前に、スティーライ・スパンの1stアルバムへの参加、その後にトラッド色の濃いThe Woods Band/「Same」がありますが、本格的なデビューは本作がファーストであり
名盤とされる。
その後3枚しか発表されていないが、どれも入手は難しいらしい。
ともあれこの度この音楽に巡り会えたのは非常にラッキーだったと言える。

奥さんの声がサンディーデニーに似ていて好ましい。
メロディアスな作品も多い。
曲はわかりやすいものが多く、ひねていない。
私には少し物足りないかも。
いずれにせよ、アイリッシュやブリティッシュのトラデショナルにはまだまだ多くの
作品がありそうでこれからが楽しみである

Faces。ファースト。大見逃し。5


Faces"Flyng"1970
ロン・ウッド(g)
ロッド・スチュワート(vo)
ロニー・レイン(b)
ケニー・ジョーンズ(ds)
イアン・マクレガン(key)

ファイセス。
UK発。
ロックバンド。
1965年からのスモールフェイセスからSマリオット(その後ハンブルパイ)
が脱退してロンウッドとロッドが加入したスーパーバンド。

私の大好きなバンドだ。

しかしこのバンドのアルバムのこれはファーストに当たるわけだが
私はこの度初めて聞くという。
恥ずかしい話。

そして・・・

これはいいではないか。
という話である。

ジャケットのロゴがスモールフェイセスとなっているのは
アメリカ盤。イギリス盤はフェイセスとなっているのは有名な話だがそんなことは私はあまり興味はない。
興味がない。
それより内容がいい。
いきなりイアンのキーボードが唸る。
それにか絡むロンのスライドギター。
そしてそして・・ロッドのボーカルがいい。
私は学生の頃三大ボーカリストおいっていたのがバンモリソン、シティーブマリオット、
そしてこのロッドだ。
ロッドはその後ルックス効果もあり大ポップスターにのし上がったが、ポップスターには興味がない。
ポップスターには用事もない。
ロッドの声はフェイセスかジェフ・ベックグループか初期のソロに限る。
そしてこのアルバムにはのちのフェイセスをうかがわせるカントリー臭さや
しっとりとしたバラード作品。そしてファイセス節とも言うべき
ロニー、ロッドで歌い上げまたそれにダイナミックに絡む
スライドとオルガンとドラムの大ロックンロール大会が全て詰まっている。
それも緩慢にならず散漫にならず。
統一感がありやろうとしていることがはっきりしている。

ここが重要なのである。

よくバラエティーに富んだ作品という言葉があるが、
あれはブレブレで何をしたいのかが定まっていない証拠である。
バンドにはいくつかの才能と奴がいてそいつが必ずいろんな提案
をしてくる。
それを退けるのかどうするのかがバンドの難しいところである。
そして最悪なのはそれぞれが楽曲を出し合って統一が取れていない場合である。

私はそんな作品はあまり興味がない。

全員がひとつになってそれに邁進している姿が一番美しい。

このアルバムはブレがない。

まさしくロックンロールの美しく激しくロックしている作品だ。

ジャケにはロッドが左隅で小さくなっている。

笑える。

アウアウアウー。

雄叫びも聞こえるよ。A-4

フェアポートコンベンション。後追いでね。5


Fairport convention"Nottamun Town"1969
フェアポートコンベンション。
英国発。
1968年デビュー。
フォークロックバンド。


サイモン・ニコル  - ギター、リードボーカル 
アシュリー・ハッチング - ベース 

イアン・マシューズ - ボーカル

ジュディ・ダイブル  - ボーカル、オートハープ、ピアノ、リコーダー

マーティン・ランブル  - ドラムス

リチャードトンプソン - ギター、ボーカル

サンディーデニー - ボーカル、ピアノ 


このアルバムは彼らの2ndにあたる。

私は彼らの作品は最初に聞いたのは、名盤とされるLiege & Lief (1969年)。
これは最初聞いたときあまり良い印象がなかった。
イギリスのプログレバンドという印象が私を邪魔し枠外へと追いやった。
その後 Full House (1970年)を聞いて多少印象を改めて、少しは理解を示した聞くようになった。
しかし依然激しいロックを求めていた当時はあまり聞くことはなかった。
そして最近。
最近の私はというと、フォーク、トラディショナル、民族音楽にも興味をしめし
守備範囲が増している。
そして彼らの作品をもう一度再評価し始めた。
このアルバムからサンディーデニーが参加。

What We Did on Our Holidays (1969年)

Unhalfbricking (1969年)

Liege & Lief (1969年)
3枚のアルバムに参加している。
彼女の歌声と
アメリカのジェファーソンエアプレーンのグレイススリックの歌声が最近の私の
ツボを刺激している。

官能的、堂々としている、美しい、甘美、そそられる・・・・。

アメリカンな作品やブルース的な展開の曲も何曲かあるが、
私はやはりイギリス古来のトラディショナルは何度聞いても鳥肌が立つほど
甘美で美しい。

Nottamun Town

Nottamum Townには 人っ子一人いない- 空を見ている人も うつむいている人もいない おい 戦争の親玉たち- 大型銃も 突撃用の飛行機も 爆弾をつくるのもあんた方だ・・・・。

ボブ・ディラン、バートヤンシュなど、フォークシンガーが取り上げたイギリスの
トラデショナルにはメロディーを含めまるで聖歌のように我々に訴えかけてくる。
私はもしかしたら聖歌が好きなのかもしれない。

サンディーデニーとサイモンニコルのハーモニーは我々に訴えかけてくる。
独特なギターと音色。
独特なチューニングがイギリス特有の地方の空気を醸し出す。

まるで民族歌のように。
私は民族音楽も好きだ。

しばらくフェアポートコンベンションは追いかけるであろう。
完全に後追いであるが。
音楽は逃げない。
我々が欲すれば常にそこにある。
聞きたいときに聴ける。
誰にも邪魔させずに。

だからやめられない。









ランディーブレッカー。初リーダー作。4











The brecker bros."score"1969
Tp.Flh.Randy Brecker
Ts.Ss.Michael Brecker
As.Jerry Dodgion
G.Larry Coryell
P.Hal Galper
B.Chuck Rainey/Eddie Gomez
Ds.Bernard Purdie/Mickey Roker

ランディーブレッカーのデビュー作。
マイケルブレッカーのプロ参加の初レコーディングでもある。
何年か前にBrecker bros.名義で発売されたものを聞いているが
正式にはランディーブレッカーの初リーダー作である。

ランディーの突き抜けたサウンドは必聴と言える。
当時のJAZZシーンからJAZZロックサウンドとクロスオーバーサウンドを
引っさげて彼はニューヨークへと殴りこみをかけてきた。
サムスカンクファンクの印象が強いがそれは彼らのファースト。
1975年でありまだサウンドを模索している段階のファーストソロである。

先日四国に家族で旅行に行ったとき、このアルバムをぐるぐるリターンして
車の中で何度も聞いた。
やはり気になるのは2曲目の古臭い演奏。
古臭いのに気になる。
それはなぜか。
コリエルのギターカッティングがウルサイ。しかしこのスタイルが当時の主流だった。
R&Bはだいたいこのカッティングだ。いまとなっては古いが。
しかしそれを上回るマイケルのソロが入る。倍音を聞かせた狂気のトーンが入る。
このあたりはブレッカーブラザーズの真髄のようなサウンドだ。
しかしそれにかぶせて兄のランディーがどえらいソロをかぶせてくる。
どえらい。
それがとにかく突き抜けていてこの曲の存在感を際立たせている。
まるで、どうだい。俺のトランペットがまた聴きたくなったかい。
とでも言っているかのようなランディーの笑顔が目に浮かぶ。
当時24歳。
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私は彼らのアルバムは何枚か持っているが
やりたいことが多くて
散漫なイメージを持ったいる。
彼らのサウンドはライブ盤で体験するのが一番良い。
しかしスタジオアルバムとなるとどうも売りたいのか表現力がポップなものに傾きすぎる。
流行に流される。

従って彼らのサウンドはやはりアドリブとアンサンブルに尽きると思う。
このアルバムでも多くのことにチャレンジしていて散漫であるが。

このアルバムを何度も聞いた四国の旅はまた印象的なものとなった。
やはり記憶に残るのはランディーのソロの一点に限るが。
四国カルストの美しい景色や足摺へ向かう海岸線はいつまでも記憶に残るであろう。
しかし私の奥さんが最後に言った。

この曲ばっかり聞くんじゃね。

これは彼女もまたこの曲が印象に残ったという証でもある。

この曲ばっかりではないよ。






シュールリアルスティックピロー。5


Jefferson airplane"White Rabbite"1967
ポール・カントナー VoG
マーティ・バリン   VoG
グレイス・スリック   Vo
ヨーマ・カウコネン  G
ジャック・キャサディー B
スペンサー・ドライデン Dr
ジェファーソンエアプレーン。アメリカ発。1966年デビュー。
サイケデリックバンド。
この作品は彼らの2ndにあたる。
「シュールリアルステックピロー」
なんて印象的な名前でしょうか。
この言葉は何を意味するものなのか。
ネツトで調べても簡単には出てこない。
シュールレアリスムという言葉がある。1920年代にフランスのアンドレブルトンが提唱した
芸術界の超現実主義。
ピカソ、ダリ、エドガー・・・などの作品で知られる画風となるとなんとなくわかる。

「・・・人間は自由である、だが人間たちは自由ではない。
 一個人には限りない自由がある、だが万人の自由というものはない。
 万人などというのは空疎な概念であり、不用意な抽象である。
 人は失われた自立性をついにふたたび見出してほしい。・・・」



さてそんな、ピロー。枕ですね。
これは、当時のドラッグ、ヒッピー、フラワームーブメント、サイケデリック・
カルチャーなど、当時の文化・背景が全て凝縮されているような感覚さえ受けます。

私はサイケが好きだ。
一番はなんといってもグレイトフルデットであるが、そこに固執していては音楽の幅は広がらない。
ヒッピー達が支持する文化にはやはりどこか「自由」が基盤となった思想があったに違いない。
その音楽はどこか夢心地であり、官能的であり狂気的である。
音楽の形態としてはシュールリアリズムかも知れない。

私は社会の一員として資本主義に組み込まれていった一サラリーマンであるがゆえ
そんな超現実主義にあこがれを抱いていると思う。
だからサイケに興味を持った。
だからテクノの常習性の強い音楽に興味を持った。
グレイススリックが歌うホワイトラビット。

"White Rabbit" from the album "Surrealistic Pillow"
 1967年Billboard Hot100 最高位8位

 「あるお薬をのめば、大きくなったり
小さくなったりできるの
お母さんがあなたにくれる薬には
そんなことはできないの
アリスに聞きに行っておいで
その時アリスは10フィートの大きさになっているわ

 もしあなたがうさぎたちを追いかけたなら
穴に落っこちてしまうのよ
うさぎたちに教えて、水タバコを吸っている芋虫が
あなたに声をかけたのよって
アリスを呼んでごらん
その時アリスはもう小さくなっているわ

 チェスボードの上にいる男たちが
立ち上がって、あなたにどこにいけばいいか教えてくれるわ
そしてあなたはある種のキノコを食べて
気持ちがなんだかほわーっとしてくるの
アリスに聞きに行っておいで
彼女なら分かっていると思うわ

 論理と調和が
音を立てて崩れ去る時
白の騎士が後ろから話しかけ
赤の女王が「首をはねてしまえ!」と叫ぶの
ヤマネにどうすればいか尋ねてみなさい
「頭に栄養を、頭を気持ち良くするのよ」

この曲は、このアルバムから加入したグレイス・スリックの
書いた曲で、彼女自身のメインヴォーカルでもある。

興味ある。
すごいと思う。


やっと聞いた。アフターマス。5


The Rollingstones "Out of time"1966
ザローリングストーンズ。
US発。
1962年結成 ほとんどメンバーの入れ替わりがない。
ブライアンジョーンズG
イアンスチュアートP
ミックジャガーVo
キースリチャーズG
ビルワイマンB
チャーリーワッツDs

このアルバムは彼らの4枚目。
私はこのアルバムを今までじっくり聞いたことがなかったという。
例の私の偏見グセ。
ファーストや初期を聞けない。
何故か。

完成されていない
音が悪い
がっかりする
・・・・。

特に音楽性が変わり、
のちの作品で名盤となるものを先に聞くと
もう初期が聞けない。

YES、ツエッペリン、クィーン、ピンクフロイド、ロキシーミュージックなど・・・・。
特にストーンズは避けてきた。
だからまだファーストは未だに聴いていない。
というかスティッキー以後しかまともに聞けていない。
しかし最近YESのファーストを聞いて驚いた。
バンドがやろうとしていることは得てしてファーストに込められていることが多い。
ジョンとスクワイアのコーラス。クラシカルな曲展開。

そしてこの度やっと
ローリングストーンズ
アフターマス。
英国版。

演奏はやはりやや雑。
しかし、ミックジャガーの声質。
これはまったく健在。(というか後追いなのでこれが出発点だが)
後期のファンキーさは全くないが、
コーラスも大切にしている。
ギターにはディストーションがかかっていない。
アコギも多い。
サイケなリフも多い。
これは、ウェストコーストの影響なのでは。
ブルースを基調にした曲よりは、このアルバムは
彼らのオリジナル曲で全て覆われている。

だからこのアルバムは今でも光り輝いている。

ストーンズそのものだ。

と言えると思う。
曲数が多く(14曲)
次から次へとストーンズ節が流れてくる。
イギリスの悪ガキどもは
音楽で勝負してきて
全英1位となるのである。
 
「Lady Jane」

愛しのレディ・ジェーン 今度会うとき
僕は従順な召使い
この頼みを聞いてくれ マイ・ラヴ
ひざまずいて マイ・ラヴ
僕自身をレディ・ジェーンに捧げると誓う
愛しのレディ・アン 出来るだけのことをした
もう別れだ 他の女と婚約したから
もう君との芝居は終わった マイ・ラヴ
もう君との時間は終わった マイ・ラヴ
レディ・ジェーンと契りを交わしたから
愛しのマリー、君が落ち着くのを待つよ
2人の時間はもうない
そろそろ僕は結婚する マイ・ラヴ
レディ・ジェーンは身分が高い マイ・ラヴ
彼女と一緒なら金には困らない

メリージェーン(マリファナ)
マリー アン(ミックの恋人)










サンディーデニー。見失っていたよ。4


Sandy denny"Listen Listen"1972
サンディーデニー。1978年31歳で事故で没。
UK発。
18歳の頃からクラブで歌っていた。
学生時代の美術学校にはジョンレンボーンやジミーペイジ、ピートタウンゼント
らがいたという。
1968年フェアコンポートコンベンションに参加。
一気に有名となる。
ソロデビューは1971年。
この作品は彼女の2ndである。
おおむねアメリカンフォーク的な洗練されて
ストリングスも用いられて聴きやすくなおかつ
彼女の声量と説得力のある声質がきくものを圧倒する。
名盤だ。
間違いない。

Quiet Joys Of Brotherhood”
このアルバムの5曲目にすごい曲がある。
この曲はイギリスのトラッドで彼女の曲ではないが
いろんなアーチストが取り上げているという。
そして今になって認識したが
フェアポートの名盤”Liege & Life”に収録しているという。(ボーナスtr。)
私は慌てて聞き直したという。情けない。
フェアポートの方がサイケである。

「Quiet Joys Of Brotherhood」
ゆるやかな波が海の岸辺に打ち寄せ
砂と一緒に混ざり合ってひとつの色になる
風の音が絡み合い 遠くまで送られる
友愛の平穏な喜び 愛はすべてを見守る主

楢の大木も雑草も同じ大地に生えている
雌馬も種馬も 白馬も青毛の馬も
鳴り響く蹄の音は同じ
七色の虹の光景 色とりどりに調和した花
今なお私の心を虜にする
友愛の平穏な喜び 愛はすべてを見守る主

でも人間は潮流を分けて進んで海を荒らし
楢の大木を地面に切り倒した
私には自然からのうんざりした声が聞こえ
種馬が走り出す
薔薇が血を流し
風の囁きはほとんどない
流れ出す砂が思い起こさせる
愛がすべてを見守る主であったころを


キリスト圏のトラッド音楽らしい歌詞で
同胞の平穏を喜び妬むことなく平穏に暮らす。
今のギスギスした資本主義ではなく
争いもなく
・・・・
いいですね。
私はいま資本主義のガチガチにやられて、擦り切れそうですよ。

やはりこの時期のトラッドは歌詞の意味を知り噛み締めないと。
私のようにサウンド嗜好の人間は魅力を知ることなく
通りすぎてしまう。
もったいない。

しかしいい歌だな。








Bill evans & Jim hall。遅まきながら大推薦。4


Bill evans & jim hall "Undercurrent"1962
Bill evans    P
Jim hall       G
この名盤を今まで聞くことなく過ごしてきたことを反省する。
何故だろうか。
どのガイド本にもこのアルバムは掲載され、素晴らしいと絶賛されている。
何故か。
おそらくDUOであることに関する懸念であろう。
ビルエバンスはポートレイト、デビイ、ゴメスとのライブなどを聞いて、ややポップだな
という印象。
一方ジムホールは、アランフェス、Jazzguitorなどを聞いて私としては、あまりパッとした印象がなかった。
ギターで言うとウエス、ピアノで言うとキースの方に傾倒したというのが事実であろう。
そして、2人の掛け合いになんの興奮があるのか。
というくらいに敬遠していた。

先日このアルバムが目に付いた。

まあ試しに聴いてみるか。
と思い購入。
しかし。
しかししかししかし。
これは。

初めてジャズを聴いたとき。
そう。
ジャズ師匠に初めてジャズを勧められて、
オスカーピーターソンのプリーズリクエスト。
オスカーのピアノに感動したあの時の感情に近い。
なんだか若き日に戻った感覚。
あの時に近い衝撃を受けることとなる。

清々しい。

2人の掛け合い。

ジムホール、いいじゃないか。、

しかしこのアルバムは若い時に聴くよりは今聞くからいいのかもしれない。

今。ソロピアノ、ピアノレス、ベースレス
昔だったら敬遠していたものに興味が出てきている。
よりダイレクトに。よりいい音で、よりわかりやすく聞ける。
その人のタッチや息遣いまでが。

若い時はそんなものより、迫力、興奮、エネルギー、インパクトを求めがちだ。
今はそんな元気はないことはないが・・・
わびさび。枯山水。無常観。静寂。ミニマル。サイケ。などを好むようになった。
音楽を癒しの道具として捉えるならば
このアルバムは最高級の音楽として大推薦したい。
遅まきながら・・・・。







ジュディーシル。なんて美しい世界。5


Judee sill"The kiss"1973
jジュディーシル。アメリカ発。
シンガソングライター。
1971年デビュー。
このアルバムはセカンド。

なんて美しい。
素晴らしい楽曲の数々。
にもかかわらず私は彼女の名前を初めて聞いたし
初めてこのCDを手にして驚いている。

彼女はその完璧すぎる楽曲にこだわるあまり頻繁に作品を出さなかったという。
そして商業的には振るわなかったことで、徐々に薬物に溺れていく。
35歳で薬物死とされている。
残念。
ニックドレイクとかぶる。
若き才能が薬物によって蝕まれる時代だった。
残念。

しかしこの作品とファーストアルバムは絶対に聴いておきたい。

THE KISS

  愛は 靄の中から立ち上り
  私にひとつだけ約束してくれた
  聖なる吐息が私に触れる
  風は歌のよう
  キスは甘い交わり

  太陽の色が灰色から変わる
  入っておいで その光で私を捕まえて
  ふいに音もなく降りてくると
  教えてくれるの
  どうしたらこの心を捧げられるかを

  一度だけ 澄み切った声の聖歌隊が
  私の眠っている時に現れた
  私の名前を呼んでいたの
  近くに下りてくると
  「死は終った」と告げたわ
  私たちが何処かで
  一体となって呼吸するまで
  新しい歌が流れていた
  (今も あの囁きが聞こえる)

  星が宙で爆発している
  悲しき新星の瀕死の叫びが聞こえる
  瞬く記憶
  飛び方を教えてくれる間
  ここに来て私を抱きしめて

  太陽の色が灰色から変わる
  入っておいで その光で私を捕まえて
  ふいに音もなく降りてくると
  教えてくれるの
  どうしたらこの心を捧げられるかを

  この間 まばゆい天使たちが
  熱光線に乗って降りてきて
  私の夢を満たしにやって来た
  私たちの哀れな肉体が横たわる場所へ
  降りてくる彼らの姿をハッキリと見たの
  彼らは私たちを優しくなだめて言ったわ
  「その涙を残らず拭ってあげよう」
  (今も あの囁きが聞こえる)

美しい歌詞と楽曲。オーケストラとハーモニーは心を癒す。
まるで賛美歌のような響き。
そして宗教的な歌詞は我々を幸せにと誘う。

どうして私はこんな素晴らしいアーチストをを今まで知らなかったのだろう。
やはり我々は音楽マニアと自負していても知っているのはごく一部の
有名になった作品だけで
うもれている作品は山ほど有り
そこに光を当てるのは
難しいと言える。

それにしても彼女のこの作品は
しばらくは聴き続けていくであろう。

ジョーヘン。それでいいのだ。5


joe henderson"an evening"1987.7 live italy
Joe Henderson   TS
Charlie Haden     BASS
Al Foster            DS
1987年 イタリアジェノバでの原音live録音
音は作り物なしの一発ライブ。
ビビリ音も多くある。
その分雰囲気がそのまま伝わる。

さてこのアルバムはジョーヘンのワンホーンにしてトリオ。
サイドメンはマイルスバンドでお馴染みあるフォスターと
ベースはおなじみヘイデン先生であるので言うことなしだ。

トリオ演奏はJAZZmanとしての才覚とテクニックを問われるスチュエーションであるが、それぞれメンバーは
なんの気負いもなく奇もてらわず淡々と進んでいきます。
曲は4曲。
演奏時間は10分前後。
ほとんどミデアムUPテンポの曲であり中だるみ一切なしの
私にとってはリラックスできる最高の時間が過ごせるアルバムである。

ジョーヘンが紡ぎ出すフレーズは1985年になってここに極めりという風格だ。
もちろんモードバリバリのブレッカー先生を思わせる早いパッセージもある。
ジャケットもあの愛想のなさそうなジョーヘン顔。
ジョーヘン先生は媚なし。
客に媚びない。
人に媚びない。
愛想が下手なのかめんどくさいのか。
そんな必要はないという
芸術家タイプ。

そんなところが私とかぶる。

だからジャケットを見たら私などは

「そうか・・・このスタイルだ・・・これで良いのだ」

と思うぐらいのオーラを感じる。


 

 


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