jamkenのMUSICJAM音楽評

ROCKフリークの中年オジサンによる音楽評。ROCK.JAZZ.CLUB.FUSION中心です。

Randy Newman。素晴らしい音楽。4


Randy Newman”sailaway"1972
ランディーニューマン。
アメリカ発 シンガーソングライター。
1968年デビュー。
この作品は彼の4枚目。最高傑作と呼ばれている。

彼との出会いは大学時代にレンタルレコードで借りた
1977年アルバム”Little Criminals ”を聴いてからだ。
その中のヒット作品”ショートピープル”が背の低い人を差別した歌だと
話題になっていた時期だ。
非常に癖のある声と、メロディーは私の心を掴んだ。
そしてこのセイルアウェイをいつか聞いてみたいと思っていたが、
なかなか見つからずについに、あれから35年も経ってしまって今に至った。

いい作品だと思う。

語りかけるような歌い方。
独特なしゃがれ声。
決して綺麗な音楽とは言えない。
ピアノはうまいのか下手なのかわからないが、
前に出ることもなくそれなりである。
やはり彼の音楽はその歌詞と内容がききたくなる。

「セイルアウェイ」

「さあ、船に乗ってアメリカに行こう

アメリカでは、食べ物が手に入るんだよ。
ジャングルを駈け回ることもしないでいいし、
足が擦り傷だらけになることもない。
神に祈りを捧げ、一日中ワインを飲んでいられる。
アメリカ人になるって事は、素晴らしいことさ。

ライオンもトラもいないし、マンバ蛇もいない。
甘い瓜とパンケーキがあるよ。
みんなこの上なく幸せなんだ。
さあ船に乗り込み、俺と一緒に旅立とう。

船出だ。
大海を渡り、チャールストン湾に向かおう。
船に乗って行こう。
大海を渡り、チャールストン湾に向かおう。

アメリカでは、誰もが自由さ。
自分の家と家族を守り、
木の上の猿みたいに幸せになれるんだ。
君たちみんな、アメリカ人になれるんだよ。

船出だ。
大海を渡り、チャールストン湾に向かおう。
船に乗って行こう。
大海を渡り、チャールストン湾に向かおう。」


結局アメリカ大陸に連れてこられるアフリカ黒人奴隷のことを歌っている。

歌詞を訳してもらわないとわからない我々の方が
彼の音楽をずーっと聞いていられるのではないか。
彼の歌詞は聴くものを選び
批判的で 独善的で ・・・
自分たちの恥部を歌う。
日本で言えば朝鮮人を連れてきたことを歌えるだろうか。

彼の歌は聴くものを選ぶ。

歌詞のわからない我々の方が聴きやすいのではないか。

それにしても曲展開や、アレンジ、オーケストラやブラス。
さりげなく完璧なプロフェッショナルである。
まるで映画音楽を聞いているかのような。
なんだか舞台音楽のような。
ストーリーがありそうな。
そして飽きのこない彼の語り口やメロディーは
いつまでも聞いていたくなる。

この音楽はやはりもっと想像を膨らして聞いたほうが良い。
歌詞の裏に潜み皮肉やメッセージは独特であろう。


アルバートアイラー。いいライブアルバムに出会った。5


Albert Ayler"our prayer"1967

Albert Ayler (ts,as)
Donald Ayler (tp)
Alan Silva (b)
Bill Folwell (b)
Joel Friedman (cello)
Michel Sampson (vln)
Beaver Harris (ds)

アルバートアイラー。US発。
JAZZテナーサックス奏者。フリーJAZZ。
1962。デビュー。
この作品は彼の20作目。
66年、67年に、それぞれヴィレッジ・シアター、ヴィレッジ・ヴァンガードで行われたライヴを収録したアルバム。フリー・ジャズの名盤のひとつ。

さて、このアルバムは初めて聞いた。
凄まじいエネルギーに満ちたこのアルバムは
彼のライブにして名盤たらしめた作品となった。
弟のTPの迫力もさる事ながら
兄のエネルギーに満ちたテナーの音質と音量は筆舌に尽くせないところであろう。
聞くしかない。
JAZZというカテゴリーからはみ出しそうなアンサンブルは民族的であり
自由にしてまとまりを見せる。
チェロとバイオリンのアンサンブルと印象的なプレイは
アイラーを誘いアイラーが答えて強烈なグルーブとなり
息吹がついには嵐となりすべてを破壊して平穏に戻る。
その美しさと自由なパワーは音楽という表現を用いた芸術というよりは
生き物そのもののように飛び回りこねくり回す。
止めようのない怒りと興奮を彼らの表現方法で充分に表している。
日本で言うところの神楽や能の世界観のような
神秘であり荘厳な佇まいは聞くものを選び素人には難しい世界感を持っている。
30分そこそこの演奏はあっという間に終わり
寂しくなりまた初めから聞こうという気にさせる。
そしてまたアルバートの美しいプラリードの響きから始まる。
怪しげであり温かみがあり突き放されそして守られ攻撃され
そして介抱され自由を手に入れる。
最後はやや疑問符を投げかけて演奏は終了する。
そしてまた初めから聞くしかなくなる。

エンドレス。

彼らの世界観には出口はない。

バイオリンのマイケルサムソン。
いい働きをしている。
すごくいい。

いいライブアルバムに出会った。







コルトレーンタイム。鷲掴み。5


John coltrane"coltrane time"1958
john Coltrane(ts)
Kenny Dorham(tp)
Cecil Taylor(p)
Chuck Israels(b)
Louis Hayes(d).

コルトレーン・タイムは、もともとセシル・テイラー名義の
アルバムだったものを
そのままの音源の曲順を並び替え、
コルトレーン名義のアルバムにしたらしい。

そんなことには私はあまり興味がない。
それよりこのアルバムがあまり世間的に紹介されていなく、
いつものCDショップで見つけた時に
「なにこれ」
とおもって、年代、メンバーをチェックする。
58年はいわゆるコルトレーンの黄金カルテット(マッコイ、ギャリソン、エルビン)
以前の模索期。
まだ固定メンバーが定まっていない。
いわゆる私が苦手としている時期である。

ブルートレイン、ソウルトレイン、そしてジャイアントステップス。
世の中的には名盤とされるが私にはなぜか魅力にかけた時期に思える。
何故だろうか。
いわゆる彼が開眼したシーツサウンドやモードの手法ではないということだ。
悪くはないがどうしても少し飽きる。
飽きるという言葉が出ると私は急に効かなくなる。
要するに新しい何かの発見がもうないということだ。
私はなぜ音楽を聴くのか。
それは安住を求める時もあるかも知れない。
しかし大きな目的は
刺激であり、発見であり、興奮である。

飽きた食べ物に誰が興奮する。

そしてこの度のアルバム。
「コルトレーンタイム」

メンバーが良い。
セシルテイラー。
実は彼のリーダー作はあまり聞いていない。
このアルバムで彼の役割は「モンク」的な存在であろう。
コルトレーンやドーハムが真面目にモダンなアドリブを繰り返す。
しかしその合間合間にいわゆる「不協和音」が。
これがたまらない。
ドーハムはいらないことを一切せず黙々とモダンアートに徹している。
これが良い。
TPはちょっと油断すると吹きすぎたり調子に乗ったりする。
それを極力抑えたプレイは思わずニヤリとする。
コルトレーンもしかりである。
まだシーツサウンドは出てこない。
よって真面目に曲調に沿ってプレイをしている。
セシルが「なんだ」とばかりにモンク和音を入れてくる。
挑発的だ。
2曲目のジャストフレンズなんかは軽快で清々しい曲調と
メロディーであるが、崩しまくりである。
この曲に至ってはコルトレーンやドーハムもメロディーを崩している。
ロイヘインズとチャックイスラエルは黙々と下プレイに徹している。

それで良い。

このアルバムはやはりセシルテーラーのアルバムだったのかも。
それが正解だったのか。
売れなくてもいいじゃないですか。
とはいえ私もセシルのアルバムだったら、手にもとっていないかもしれない。
コルトレーンの名前で売った。
正解かもね。
売るだけならね。
でもやっぱりこのアルバムに流れている血は間違いなくセシルの血なんだよね。
だからいい。
このアルバムはだからいい。

セシルが言ったのかも。
吹きすぎるなよ。

アルバム全体おおおう雰囲気は私の心と興味を鷲掴みにして離さない。
いいアルバムだ。
セシルのアルバムも研究しよう。






Gay & Terry Woods。トラッドフォーク。4

 
Gay & Terry Woods”thinking of you"1975
アイルランド出身のフォーク・デュオ夫妻、ゲイ & テリー・ウッズが1975年に
Polydor から発表したファーストアルバムだ。
フォークロック。
最近UKのフォークに足を突っ込みまして興味深く聞いている。
フェアポートしかまだ聴いていないけど、どんどん聞いていきたいと思っている。
UKフォークはイギリス特有のトラディショナルな響きを持っていること。
メロディーがアメリカのフォークと違って民族的な響きを持つ。
ちょっと変わったチューニングである。だからこの響きにやられている。

さてこのデュオはこの作品の前に、スティーライ・スパンの1stアルバムへの参加、その後にトラッド色の濃いThe Woods Band/「Same」がありますが、本格的なデビューは本作がファーストであり
名盤とされる。
その後3枚しか発表されていないが、どれも入手は難しいらしい。
ともあれこの度この音楽に巡り会えたのは非常にラッキーだったと言える。

奥さんの声がサンディーデニーに似ていて好ましい。
メロディアスな作品も多い。
曲はわかりやすいものが多く、ひねていない。
私には少し物足りないかも。
いずれにせよ、アイリッシュやブリティッシュのトラデショナルにはまだまだ多くの
作品がありそうでこれからが楽しみである

Faces。ファースト。大見逃し。5


Faces"Flyng"1970
ロン・ウッド(g)
ロッド・スチュワート(vo)
ロニー・レイン(b)
ケニー・ジョーンズ(ds)
イアン・マクレガン(key)

ファイセス。
UK発。
ロックバンド。
1965年からのスモールフェイセスからSマリオット(その後ハンブルパイ)
が脱退してロンウッドとロッドが加入したスーパーバンド。

私の大好きなバンドだ。

しかしこのバンドのアルバムのこれはファーストに当たるわけだが
私はこの度初めて聞くという。
恥ずかしい話。

そして・・・

これはいいではないか。
という話である。

ジャケットのロゴがスモールフェイセスとなっているのは
アメリカ盤。イギリス盤はフェイセスとなっているのは有名な話だがそんなことは私はあまり興味はない。
興味がない。
それより内容がいい。
いきなりイアンのキーボードが唸る。
それにか絡むロンのスライドギター。
そしてそして・・ロッドのボーカルがいい。
私は学生の頃三大ボーカリストおいっていたのがバンモリソン、シティーブマリオット、
そしてこのロッドだ。
ロッドはその後ルックス効果もあり大ポップスターにのし上がったが、ポップスターには興味がない。
ポップスターには用事もない。
ロッドの声はフェイセスかジェフ・ベックグループか初期のソロに限る。
そしてこのアルバムにはのちのフェイセスをうかがわせるカントリー臭さや
しっとりとしたバラード作品。そしてファイセス節とも言うべき
ロニー、ロッドで歌い上げまたそれにダイナミックに絡む
スライドとオルガンとドラムの大ロックンロール大会が全て詰まっている。
それも緩慢にならず散漫にならず。
統一感がありやろうとしていることがはっきりしている。

ここが重要なのである。

よくバラエティーに富んだ作品という言葉があるが、
あれはブレブレで何をしたいのかが定まっていない証拠である。
バンドにはいくつかの才能と奴がいてそいつが必ずいろんな提案
をしてくる。
それを退けるのかどうするのかがバンドの難しいところである。
そして最悪なのはそれぞれが楽曲を出し合って統一が取れていない場合である。

私はそんな作品はあまり興味がない。

全員がひとつになってそれに邁進している姿が一番美しい。

このアルバムはブレがない。

まさしくロックンロールの美しく激しくロックしている作品だ。

ジャケにはロッドが左隅で小さくなっている。

笑える。

アウアウアウー。

雄叫びも聞こえるよ。A-4

フェアポートコンベンション。後追いでね。5


Fairport convention"Nottamun Town"1969
フェアポートコンベンション。
英国発。
1968年デビュー。
フォークロックバンド。


サイモン・ニコル  - ギター、リードボーカル 
アシュリー・ハッチング - ベース 

イアン・マシューズ - ボーカル

ジュディ・ダイブル  - ボーカル、オートハープ、ピアノ、リコーダー

マーティン・ランブル  - ドラムス

リチャードトンプソン - ギター、ボーカル

サンディーデニー - ボーカル、ピアノ 


このアルバムは彼らの2ndにあたる。

私は彼らの作品は最初に聞いたのは、名盤とされるLiege & Lief (1969年)。
これは最初聞いたときあまり良い印象がなかった。
イギリスのプログレバンドという印象が私を邪魔し枠外へと追いやった。
その後 Full House (1970年)を聞いて多少印象を改めて、少しは理解を示した聞くようになった。
しかし依然激しいロックを求めていた当時はあまり聞くことはなかった。
そして最近。
最近の私はというと、フォーク、トラディショナル、民族音楽にも興味をしめし
守備範囲が増している。
そして彼らの作品をもう一度再評価し始めた。
このアルバムからサンディーデニーが参加。

What We Did on Our Holidays (1969年)

Unhalfbricking (1969年)

Liege & Lief (1969年)
3枚のアルバムに参加している。
彼女の歌声と
アメリカのジェファーソンエアプレーンのグレイススリックの歌声が最近の私の
ツボを刺激している。

官能的、堂々としている、美しい、甘美、そそられる・・・・。

アメリカンな作品やブルース的な展開の曲も何曲かあるが、
私はやはりイギリス古来のトラディショナルは何度聞いても鳥肌が立つほど
甘美で美しい。

Nottamun Town

Nottamum Townには 人っ子一人いない- 空を見ている人も うつむいている人もいない おい 戦争の親玉たち- 大型銃も 突撃用の飛行機も 爆弾をつくるのもあんた方だ・・・・。

ボブ・ディラン、バートヤンシュなど、フォークシンガーが取り上げたイギリスの
トラデショナルにはメロディーを含めまるで聖歌のように我々に訴えかけてくる。
私はもしかしたら聖歌が好きなのかもしれない。

サンディーデニーとサイモンニコルのハーモニーは我々に訴えかけてくる。
独特なギターと音色。
独特なチューニングがイギリス特有の地方の空気を醸し出す。

まるで民族歌のように。
私は民族音楽も好きだ。

しばらくフェアポートコンベンションは追いかけるであろう。
完全に後追いであるが。
音楽は逃げない。
我々が欲すれば常にそこにある。
聞きたいときに聴ける。
誰にも邪魔させずに。

だからやめられない。









ランディーブレッカー。初リーダー作。4











The brecker bros."score"1969
Tp.Flh.Randy Brecker
Ts.Ss.Michael Brecker
As.Jerry Dodgion
G.Larry Coryell
P.Hal Galper
B.Chuck Rainey/Eddie Gomez
Ds.Bernard Purdie/Mickey Roker

ランディーブレッカーのデビュー作。
マイケルブレッカーのプロ参加の初レコーディングでもある。
何年か前にBrecker bros.名義で発売されたものを聞いているが
正式にはランディーブレッカーの初リーダー作である。

ランディーの突き抜けたサウンドは必聴と言える。
当時のJAZZシーンからJAZZロックサウンドとクロスオーバーサウンドを
引っさげて彼はニューヨークへと殴りこみをかけてきた。
サムスカンクファンクの印象が強いがそれは彼らのファースト。
1975年でありまだサウンドを模索している段階のファーストソロである。

先日四国に家族で旅行に行ったとき、このアルバムをぐるぐるリターンして
車の中で何度も聞いた。
やはり気になるのは2曲目の古臭い演奏。
古臭いのに気になる。
それはなぜか。
コリエルのギターカッティングがウルサイ。しかしこのスタイルが当時の主流だった。
R&Bはだいたいこのカッティングだ。いまとなっては古いが。
しかしそれを上回るマイケルのソロが入る。倍音を聞かせた狂気のトーンが入る。
このあたりはブレッカーブラザーズの真髄のようなサウンドだ。
しかしそれにかぶせて兄のランディーがどえらいソロをかぶせてくる。
どえらい。
それがとにかく突き抜けていてこの曲の存在感を際立たせている。
まるで、どうだい。俺のトランペットがまた聴きたくなったかい。
とでも言っているかのようなランディーの笑顔が目に浮かぶ。
当時24歳。
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私は彼らのアルバムは何枚か持っているが
やりたいことが多くて
散漫なイメージを持ったいる。
彼らのサウンドはライブ盤で体験するのが一番良い。
しかしスタジオアルバムとなるとどうも売りたいのか表現力がポップなものに傾きすぎる。
流行に流される。

従って彼らのサウンドはやはりアドリブとアンサンブルに尽きると思う。
このアルバムでも多くのことにチャレンジしていて散漫であるが。

このアルバムを何度も聞いた四国の旅はまた印象的なものとなった。
やはり記憶に残るのはランディーのソロの一点に限るが。
四国カルストの美しい景色や足摺へ向かう海岸線はいつまでも記憶に残るであろう。
しかし私の奥さんが最後に言った。

この曲ばっかり聞くんじゃね。

これは彼女もまたこの曲が印象に残ったという証でもある。

この曲ばっかりではないよ。






シュールリアルスティックピロー。5


Jefferson airplane"White Rabbite"1967
ポール・カントナー VoG
マーティ・バリン   VoG
グレイス・スリック   Vo
ヨーマ・カウコネン  G
ジャック・キャサディー B
スペンサー・ドライデン Dr
ジェファーソンエアプレーン。アメリカ発。1966年デビュー。
サイケデリックバンド。
この作品は彼らの2ndにあたる。
「シュールリアルステックピロー」
なんて印象的な名前でしょうか。
この言葉は何を意味するものなのか。
ネツトで調べても簡単には出てこない。
シュールレアリスムという言葉がある。1920年代にフランスのアンドレブルトンが提唱した
芸術界の超現実主義。
ピカソ、ダリ、エドガー・・・などの作品で知られる画風となるとなんとなくわかる。

「・・・人間は自由である、だが人間たちは自由ではない。
 一個人には限りない自由がある、だが万人の自由というものはない。
 万人などというのは空疎な概念であり、不用意な抽象である。
 人は失われた自立性をついにふたたび見出してほしい。・・・」



さてそんな、ピロー。枕ですね。
これは、当時のドラッグ、ヒッピー、フラワームーブメント、サイケデリック・
カルチャーなど、当時の文化・背景が全て凝縮されているような感覚さえ受けます。

私はサイケが好きだ。
一番はなんといってもグレイトフルデットであるが、そこに固執していては音楽の幅は広がらない。
ヒッピー達が支持する文化にはやはりどこか「自由」が基盤となった思想があったに違いない。
その音楽はどこか夢心地であり、官能的であり狂気的である。
音楽の形態としてはシュールリアリズムかも知れない。

私は社会の一員として資本主義に組み込まれていった一サラリーマンであるがゆえ
そんな超現実主義にあこがれを抱いていると思う。
だからサイケに興味を持った。
だからテクノの常習性の強い音楽に興味を持った。
グレイススリックが歌うホワイトラビット。

"White Rabbit" from the album "Surrealistic Pillow"
 1967年Billboard Hot100 最高位8位

 「あるお薬をのめば、大きくなったり
小さくなったりできるの
お母さんがあなたにくれる薬には
そんなことはできないの
アリスに聞きに行っておいで
その時アリスは10フィートの大きさになっているわ

 もしあなたがうさぎたちを追いかけたなら
穴に落っこちてしまうのよ
うさぎたちに教えて、水タバコを吸っている芋虫が
あなたに声をかけたのよって
アリスを呼んでごらん
その時アリスはもう小さくなっているわ

 チェスボードの上にいる男たちが
立ち上がって、あなたにどこにいけばいいか教えてくれるわ
そしてあなたはある種のキノコを食べて
気持ちがなんだかほわーっとしてくるの
アリスに聞きに行っておいで
彼女なら分かっていると思うわ

 論理と調和が
音を立てて崩れ去る時
白の騎士が後ろから話しかけ
赤の女王が「首をはねてしまえ!」と叫ぶの
ヤマネにどうすればいか尋ねてみなさい
「頭に栄養を、頭を気持ち良くするのよ」

この曲は、このアルバムから加入したグレイス・スリックの
書いた曲で、彼女自身のメインヴォーカルでもある。

興味ある。
すごいと思う。


やっと聞いた。アフターマス。5


The Rollingstones "Out of time"1966
ザローリングストーンズ。
US発。
1962年結成 ほとんどメンバーの入れ替わりがない。
ブライアンジョーンズG
イアンスチュアートP
ミックジャガーVo
キースリチャーズG
ビルワイマンB
チャーリーワッツDs

このアルバムは彼らの4枚目。
私はこのアルバムを今までじっくり聞いたことがなかったという。
例の私の偏見グセ。
ファーストや初期を聞けない。
何故か。

完成されていない
音が悪い
がっかりする
・・・・。

特に音楽性が変わり、
のちの作品で名盤となるものを先に聞くと
もう初期が聞けない。

YES、ツエッペリン、クィーン、ピンクフロイド、ロキシーミュージックなど・・・・。
特にストーンズは避けてきた。
だからまだファーストは未だに聴いていない。
というかスティッキー以後しかまともに聞けていない。
しかし最近YESのファーストを聞いて驚いた。
バンドがやろうとしていることは得てしてファーストに込められていることが多い。
ジョンとスクワイアのコーラス。クラシカルな曲展開。

そしてこの度やっと
ローリングストーンズ
アフターマス。
英国版。

演奏はやはりやや雑。
しかし、ミックジャガーの声質。
これはまったく健在。(というか後追いなのでこれが出発点だが)
後期のファンキーさは全くないが、
コーラスも大切にしている。
ギターにはディストーションがかかっていない。
アコギも多い。
サイケなリフも多い。
これは、ウェストコーストの影響なのでは。
ブルースを基調にした曲よりは、このアルバムは
彼らのオリジナル曲で全て覆われている。

だからこのアルバムは今でも光り輝いている。

ストーンズそのものだ。

と言えると思う。
曲数が多く(14曲)
次から次へとストーンズ節が流れてくる。
イギリスの悪ガキどもは
音楽で勝負してきて
全英1位となるのである。
 
「Lady Jane」

愛しのレディ・ジェーン 今度会うとき
僕は従順な召使い
この頼みを聞いてくれ マイ・ラヴ
ひざまずいて マイ・ラヴ
僕自身をレディ・ジェーンに捧げると誓う
愛しのレディ・アン 出来るだけのことをした
もう別れだ 他の女と婚約したから
もう君との芝居は終わった マイ・ラヴ
もう君との時間は終わった マイ・ラヴ
レディ・ジェーンと契りを交わしたから
愛しのマリー、君が落ち着くのを待つよ
2人の時間はもうない
そろそろ僕は結婚する マイ・ラヴ
レディ・ジェーンは身分が高い マイ・ラヴ
彼女と一緒なら金には困らない

メリージェーン(マリファナ)
マリー アン(ミックの恋人)










サンディーデニー。見失っていたよ。4


Sandy denny"Listen Listen"1972
サンディーデニー。1978年31歳で事故で没。
UK発。
18歳の頃からクラブで歌っていた。
学生時代の美術学校にはジョンレンボーンやジミーペイジ、ピートタウンゼント
らがいたという。
1968年フェアコンポートコンベンションに参加。
一気に有名となる。
ソロデビューは1971年。
この作品は彼女の2ndである。
おおむねアメリカンフォーク的な洗練されて
ストリングスも用いられて聴きやすくなおかつ
彼女の声量と説得力のある声質がきくものを圧倒する。
名盤だ。
間違いない。

Quiet Joys Of Brotherhood”
このアルバムの5曲目にすごい曲がある。
この曲はイギリスのトラッドで彼女の曲ではないが
いろんなアーチストが取り上げているという。
そして今になって認識したが
フェアポートの名盤”Liege & Life”に収録しているという。(ボーナスtr。)
私は慌てて聞き直したという。情けない。
フェアポートの方がサイケである。

「Quiet Joys Of Brotherhood」
ゆるやかな波が海の岸辺に打ち寄せ
砂と一緒に混ざり合ってひとつの色になる
風の音が絡み合い 遠くまで送られる
友愛の平穏な喜び 愛はすべてを見守る主

楢の大木も雑草も同じ大地に生えている
雌馬も種馬も 白馬も青毛の馬も
鳴り響く蹄の音は同じ
七色の虹の光景 色とりどりに調和した花
今なお私の心を虜にする
友愛の平穏な喜び 愛はすべてを見守る主

でも人間は潮流を分けて進んで海を荒らし
楢の大木を地面に切り倒した
私には自然からのうんざりした声が聞こえ
種馬が走り出す
薔薇が血を流し
風の囁きはほとんどない
流れ出す砂が思い起こさせる
愛がすべてを見守る主であったころを


キリスト圏のトラッド音楽らしい歌詞で
同胞の平穏を喜び妬むことなく平穏に暮らす。
今のギスギスした資本主義ではなく
争いもなく
・・・・
いいですね。
私はいま資本主義のガチガチにやられて、擦り切れそうですよ。

やはりこの時期のトラッドは歌詞の意味を知り噛み締めないと。
私のようにサウンド嗜好の人間は魅力を知ることなく
通りすぎてしまう。
もったいない。

しかしいい歌だな。








Bill evans & Jim hall。遅まきながら大推薦。4


Bill evans & jim hall "Undercurrent"1962
Bill evans    P
Jim hall       G
この名盤を今まで聞くことなく過ごしてきたことを反省する。
何故だろうか。
どのガイド本にもこのアルバムは掲載され、素晴らしいと絶賛されている。
何故か。
おそらくDUOであることに関する懸念であろう。
ビルエバンスはポートレイト、デビイ、ゴメスとのライブなどを聞いて、ややポップだな
という印象。
一方ジムホールは、アランフェス、Jazzguitorなどを聞いて私としては、あまりパッとした印象がなかった。
ギターで言うとウエス、ピアノで言うとキースの方に傾倒したというのが事実であろう。
そして、2人の掛け合いになんの興奮があるのか。
というくらいに敬遠していた。

先日このアルバムが目に付いた。

まあ試しに聴いてみるか。
と思い購入。
しかし。
しかししかししかし。
これは。

初めてジャズを聴いたとき。
そう。
ジャズ師匠に初めてジャズを勧められて、
オスカーピーターソンのプリーズリクエスト。
オスカーのピアノに感動したあの時の感情に近い。
なんだか若き日に戻った感覚。
あの時に近い衝撃を受けることとなる。

清々しい。

2人の掛け合い。

ジムホール、いいじゃないか。、

しかしこのアルバムは若い時に聴くよりは今聞くからいいのかもしれない。

今。ソロピアノ、ピアノレス、ベースレス
昔だったら敬遠していたものに興味が出てきている。
よりダイレクトに。よりいい音で、よりわかりやすく聞ける。
その人のタッチや息遣いまでが。

若い時はそんなものより、迫力、興奮、エネルギー、インパクトを求めがちだ。
今はそんな元気はないことはないが・・・
わびさび。枯山水。無常観。静寂。ミニマル。サイケ。などを好むようになった。
音楽を癒しの道具として捉えるならば
このアルバムは最高級の音楽として大推薦したい。
遅まきながら・・・・。







ジュディーシル。なんて美しい世界。5


Judee sill"The kiss"1973
jジュディーシル。アメリカ発。
シンガソングライター。
1971年デビュー。
このアルバムはセカンド。

なんて美しい。
素晴らしい楽曲の数々。
にもかかわらず私は彼女の名前を初めて聞いたし
初めてこのCDを手にして驚いている。

彼女はその完璧すぎる楽曲にこだわるあまり頻繁に作品を出さなかったという。
そして商業的には振るわなかったことで、徐々に薬物に溺れていく。
35歳で薬物死とされている。
残念。
ニックドレイクとかぶる。
若き才能が薬物によって蝕まれる時代だった。
残念。

しかしこの作品とファーストアルバムは絶対に聴いておきたい。

THE KISS

  愛は 靄の中から立ち上り
  私にひとつだけ約束してくれた
  聖なる吐息が私に触れる
  風は歌のよう
  キスは甘い交わり

  太陽の色が灰色から変わる
  入っておいで その光で私を捕まえて
  ふいに音もなく降りてくると
  教えてくれるの
  どうしたらこの心を捧げられるかを

  一度だけ 澄み切った声の聖歌隊が
  私の眠っている時に現れた
  私の名前を呼んでいたの
  近くに下りてくると
  「死は終った」と告げたわ
  私たちが何処かで
  一体となって呼吸するまで
  新しい歌が流れていた
  (今も あの囁きが聞こえる)

  星が宙で爆発している
  悲しき新星の瀕死の叫びが聞こえる
  瞬く記憶
  飛び方を教えてくれる間
  ここに来て私を抱きしめて

  太陽の色が灰色から変わる
  入っておいで その光で私を捕まえて
  ふいに音もなく降りてくると
  教えてくれるの
  どうしたらこの心を捧げられるかを

  この間 まばゆい天使たちが
  熱光線に乗って降りてきて
  私の夢を満たしにやって来た
  私たちの哀れな肉体が横たわる場所へ
  降りてくる彼らの姿をハッキリと見たの
  彼らは私たちを優しくなだめて言ったわ
  「その涙を残らず拭ってあげよう」
  (今も あの囁きが聞こえる)

美しい歌詞と楽曲。オーケストラとハーモニーは心を癒す。
まるで賛美歌のような響き。
そして宗教的な歌詞は我々を幸せにと誘う。

どうして私はこんな素晴らしいアーチストをを今まで知らなかったのだろう。
やはり我々は音楽マニアと自負していても知っているのはごく一部の
有名になった作品だけで
うもれている作品は山ほど有り
そこに光を当てるのは
難しいと言える。

それにしても彼女のこの作品は
しばらくは聴き続けていくであろう。

ジョーヘン。それでいいのだ。5


joe henderson"an evening"1987.7 live italy
Joe Henderson   TS
Charlie Haden     BASS
Al Foster            DS
1987年 イタリアジェノバでの原音live録音
音は作り物なしの一発ライブ。
ビビリ音も多くある。
その分雰囲気がそのまま伝わる。

さてこのアルバムはジョーヘンのワンホーンにしてトリオ。
サイドメンはマイルスバンドでお馴染みあるフォスターと
ベースはおなじみヘイデン先生であるので言うことなしだ。

トリオ演奏はJAZZmanとしての才覚とテクニックを問われるスチュエーションであるが、それぞれメンバーは
なんの気負いもなく奇もてらわず淡々と進んでいきます。
曲は4曲。
演奏時間は10分前後。
ほとんどミデアムUPテンポの曲であり中だるみ一切なしの
私にとってはリラックスできる最高の時間が過ごせるアルバムである。

ジョーヘンが紡ぎ出すフレーズは1985年になってここに極めりという風格だ。
もちろんモードバリバリのブレッカー先生を思わせる早いパッセージもある。
ジャケットもあの愛想のなさそうなジョーヘン顔。
ジョーヘン先生は媚なし。
客に媚びない。
人に媚びない。
愛想が下手なのかめんどくさいのか。
そんな必要はないという
芸術家タイプ。

そんなところが私とかぶる。

だからジャケットを見たら私などは

「そうか・・・このスタイルだ・・・これで良いのだ」

と思うぐらいのオーラを感じる。


 

 


フレディーハバード。最高の演奏。19695


Freddie Hubbard "without a song"1969
Freddie Hubbard(tp),
Ron Carter(b),
Louis Hayes(ds),
Roland Hanna(p)
1・WITHOUT A SONG
2・THE THINGS WE DID LAST SUMMER
3・A NIGHT IN TUNISIA
4・BLUES BY FIVE
5・BODY AND SOUL
6・SPACE TRACK
7・HUB-TONES
2008年フレディーが70歳で亡くなる直前に許可を得て
CD化された。
この作品は2009年に発表された彼の絶頂期の貴重な未発表ライブである。

フレディーハバード。
アメリカ発。
JAZZトランペッター。1960年デビュー。
多くの作品を残しているが私は何故か敬遠していた。
この69年ころが彼の絶頂期と言われている。
最初に聞いたアルバムが悪かったのかも。
「REDCREY」。
彼のモード作品であり名盤とされる。
しかし若き私には受け入れられず、それから敬遠の対象に。
その後ハブトーンを聞いたが何故か受け入れられてはいない。
だいたい私はトランペットが苦手なのである。
飽きる。
細やかさというよりはきらびやか優先の楽器であり、
どちらかこいうと、
俺が俺が。
最後は私が。
いいところは僕が。
僕のための。
的な。
いやいや君がいると結局ねぇ。
となるわけである。

マイルスは別格として。

しかしJAZZという音楽そのものがどちらかというと
俺が俺が、の音楽であり
抑えられていた抑圧を発散する音楽であるならば
それも致し方なかろう。

フレディーの素晴らしい演奏をこの歳でやっと聞いた気がする。
このライブはフレディーの独壇場だ。
この作品を選んだとき
今回のこのライブで退屈な演奏を聴かせたら
二度とフレディーは聞かないぞと決めていたが
なんのことはない
もっと早く聞けば良かった。
である。

素晴らしい。

吹きまくりだ。

鳴らす鳴らす。

早いパッセージも
ハイトーンも
リップレガートも
雄叫びも
ハブトーンも
最高に鳴っている。
やるジャーないか君。早くこんな姿を見たかったよ。
フレディー 録音当時31歳。油の乗り切った彼の
最高の瞬間がここにありました。



リックウイルハイト。依存。5


Rick wilhite"new & rare musik"2010
      1. Theo Parrish - When Im Gone
  2. Glenn Underground - Ninja
  3. Ricardo Miranda - Urbanism
  4. Derwyn Hall - Kaleidoscope
  5. The Godson and Kyle Hall - Microbust
  6. The Godson - Analog Love
  7. Marcellus Pittman - In Due Time
  8. Kyle Hall - After Fall
  9. Urban Tribe - First Mistake
  10. Vincent Hallibuton - Something I Feel
  11. Marc King - Can U Feel It

3 CHAIRS(セオパリッシュ・ムーディーマン・リックウイルハイト)の
RICK WILHITEが選曲した豪華メンツによるデトロイト・シカゴハウス・コンピレーション!
セオ・パリッシュ、グレンアンダーグラウンド、アーバン・トライブ参加。

スリーチェアーズはいつか聞いてみたいと思っていた。
この作品は当時のディープハウスのよりすぐりである。
全てのアーチストは聞いていないが、メンツを目ればだいたい想像がつく。
ジャケットデザインがオシャレ。これだけでも悪かろうはずがないとわかる。
わたしはポップなダサダサ売れ売れ作品だけは手を出したくない。
デトロイトのムーディーマンに象徴されるような単純であるがダークで漆黒の
スーツで言えばダークで地味で目立たないがカッコいいもの。
表現しにくいが、テクノの存在そのものがミニマル作品なので
そこに忠実であり、決して華美にならない作品が大好きなのである。
聞いていて落ち着く。
別にどんな仕掛けがあるとかテクニックがあるとか・・・
そんなものは望んでいない。
望んでいるのは雰囲気とアーバンな夜のムードだ。
これは昼聴く音楽ではない。
夜だ。
それもおしゃれな。
仕事終わりの。
充実したやりきったあとの充実感を増幅させる。
歌詞はいらない。
余計なアドリブはいらない。

雰囲気。

そこに尽きる。

アンビエントなのか。

いや、
そうではない。
テクノだ。

ディープテクノ。
単純なリズムと、おかずに体が反応してドーパミンが出る。
ボリュームはいっぱいにね。
何も考えず。リズムに体を任せる。
麻薬のような効果があるのか。

依存だ。

エリオットスミス。えーでがんす。5


Elliott smith"needle in the hay"1995
エリオットスミス。
US発。シンガーソングライター。
1994年デビュー。
この作品は彼の2nd。
2003年突然自殺かどうか、ナイフの殺傷傷で死亡。
2000年までに5枚の作品を残した。

私は全く彼については知らなかった大馬鹿者である。
この作品が初めてとなる。
一聴してこれはいいと思った。
歌詞は分からないが、いいか悪いかはフィーリングで判断できる。
売れたい目的ではないことは聞けばわかる。
ジャケがまずアートしているではないか。
人が飛び降りている。
そして本人も謎の自殺。
となればかなりのミステリアスだ。
そんなプレミアもついてか、この作品このところ毎晩聞いている。
聴けば聴く程よさが伝わる。
使用しているコードがオープンコードでチューニングが独特であろう。
飽きのこない深い味わいのある響きである。
声質がロックしていて好感が沸く。

干し草の中の針(needle in the hay)


「お前はあいつの腕をつかんでた 首まで積もった干し草の山がお前を魅惑する                             針を一列にならべて それから友だちに電話する 小切手を金にかえようと
 友だちはとぼけてみせる それはお前も予測済み
 干し草の中の針 干し草の中の針 干し草の中の針

 あいつはお前の服を着ている 返事代わりにふかぶかとおじぎする
   お前はやつが何をやったか知っているという
   でも 馬鹿ガキめ お前にわかろうはずもない
 やつらが目のはしにちらりと留まっても お前はそのまま引き下がる
 干し草の中の針 干し草の中の針 干し草の中の針

 さあこんどはバスの中だ
 いまにもヤク中保護施設に着いてしまいそうだ
 6丁目とパウエルのところでころげ降りて 歯の根が合わない
 歩く 歩く 歩く
 もう4ブロック それから脳味噌の中でもう1ブロック
 下る 下る あの男の元へ 彼が万事OKにしてくれる

 俺は自分を欺けない 俺は自分を欺けない
 俺は話をしたくない
 俺は治療を受けているんだ だからいつでも
 黙っていられる 望み通りに
 だから放っておいてくれ
 俺がいい成績を納めたら 君も嬉しいはず」

「干し草の中の針」とは、一般に絶望的な探し物を指す例えだが、この場合の針とは注射針。なおhayはマリファナの隠語として使われるときもあるが、この場合は主人公の絶望感の現れと考えたほうがよさそう。3節目の"now on the bus"は妄想の中でバスに乗っている、というだけでなくある種のドラッグ(この場合ヘロイン)か「ドラッグのゆっくりとしたききめ」を暗示しているのかもしれない。なお6丁目とパウエルの交差点には昔ヘロイン治療のクリニックがあったのではないかというポートランダーの証言も。
エリオット・スミスにはyouという二人称をつかいつつI(自分)を歌っている歌が実に多いが、この歌は途中で二人称が一人称に変わることでそれが最も鮮明に現れている。



Deep Purple。叫びまくりの事故寸前。5

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Deep purple Longbeach 1971
リッチー・ブラックモア、G
イアン・ギラン、 Vo
ジョン・ロード、Key
ロジャー・グローヴァー、Bass
イアン・ペイス Dr
1.スピード・キング(11:05)
2.ストレンジ・カインド・オブ・ウーマン(11:12)
3.チャイルド・イン・タイム(20:25)
4.マンドレイク・ルート(27:18)
カリフォルニア・ロング・ビーチ1971年
FM放送向けに録音されていた音源に最新デジタル・リマスタリングが施されて甦ったもので、公式リリースされることのなかった秘蔵音源.

Deep purple "speedking”1971

さてこれは海賊版というか、コレクター向きのオフィシャル版。
私はパープルフリークではないが、私がパープルに初めて接したのは
高校の時初めてLPを購入したのが”マシンヘッド”である。
そのときはバンドをやっていなかったのでそのアルバムを
高校に持っていった時には周囲の友人から驚かれた。
へーそんなLP持ってんだ。そんなのに興味あるんなら早く行ってくれよ。的な。
 その後パープルのアルバムを買い足すことはなかった。
バンドは次々とメンバーを変えていき、第2期~第9期にまで及んだ。
人気の高さと周囲の期待はわかるが、いつまでそのブランドでやるのかと。
私が認めているのはやはり黄金期のこの第2期である。
 そんなあるときLPならぬLDなるものが登場して、(もう20年前)
海外のライブ作品が紹介された。その中にこんなライブがあった。

Deep Purple - Live at Granada TV 1970
これはトラック運転手時代に深夜東京の皇居前で荷物待中に見て驚いた。
これは、すごい映像だ。
凄すぎる。
リッチーが・・・。あんなにも。激しいとは。
イアンギランは前からこんな具合というのは分かっていたが。
TVスタジオの観客のお客さんがあっけにとられてむしろ無言。
これを私が見ていたら大はしゃぎしていたよ。
そして一番かっこよかったのがイアンペイスだ。
ワンタム。フロアタムも水平で基本スタイル。
でも出てくる音は激しい。
バスドラ、タム、シンバルも平行で大人しいもんだ。
このセットで昔はみんなやっていたんだよ。
ツインバスドラなんて邪道だ。
なんてオジサン的な古い事を言っているけどそんなことを言いたくなるくらい
基本セットで美しい。そしてなんといっても激しい。
この時期のパープルはもうできないなー。
今できないなー。

と思っていた今、ふとこのCDが目にとまった。
「Deeppurple longbeach 1971」
これは。
この時期このメンツ。
この曲順。
これは間違いない。

ということでこのCD。間違いありません。
あのTVショウまでは蘇りませんが、ほぼあの頃の再現でしょう。
ということで車で聴きながら帰ったときは叫びまくりの事故寸前でした。
年寄りは興奮すると危ないので車の運転中は気をつけましょう。




















ジャッキーマクリーン。完璧に近いグダグダ派。5


Jackie mclean"christel's time"1965
Jackie McLean(as)、
Larry Willis(p)、
Bob Cranshaw(b)、
Clifford Jarvis(ds)
ジャッキーマクリーン
US発 JAZZサキソホーン奏者
1955年デビュー。ビバップスタイル。
2006年没。つい最近だ。

さて、マクリーンはほとんど聴いていない。
ほかのアーチストとの共演は知っているが
私としてはあまり印象に残るものはない。
リーダー作はこの作品が初めてである。
というのは、なんだかうまいというよりは特徴のない音楽の雰囲気。
そういったイメージがあったからである。

この作品を買うのも少し抵抗があった。
しかしこのアルバムを買うのには理由があった。
というかこれはおそらくいいと思うというポイントをいくつかクリアしていた。

ワンホーンであること。
私はTPやTbは嫌いではないがやや避ける傾向にある。
TpやTbは確かにカラフルである。
しかし反面ロックで言うところのキーボードと一緒で出過ぎると邪魔。
ロックで言うところのブラスセクションと一緒で使いすぎると邪魔。
邪魔という言葉は語弊があるが、カラフルさは飽きるという諸刃の剣である。
だから私はJAZZやロックもそうだがシンプルな編成を好むようになった。

曲数が少ないこと。
このアルバムは4曲。
ひとつの曲の時間は長いほどいい。
1曲だけというのはいかがかと思うが、
2曲でもいい。
要するにワンホーンで割と10分以上の演奏となると考えたものとなる。
考えたものでなければアドリブが長くなる。アドリブは長いということは飽きさせないためには
起承転結を自分の中で持っていなければならない。
だからワンホーンでアドリブが長いと奏者の腕がこれほど問われるものはない。

従ってこのアルバムはハズレはないなと初めから分かって購入しました。

サイド面はよく知らないのですが思ったとおりの作品です。
作風はビバップを基調にしたモード系。
飽きない。  と思う。
マクリーンの腕は確かに特徴がない。
可もなく不可もなく。
というかどちらかというと少しもたつく。
早いパッセージを吹ききれず、指がもたつく。
あと息がもたない時がある。
だから少し足りなくて未完成のアドリブフレーズがある。

そんなところが魅力なのかもしれないが、完璧ではない危うさがいいということかもしれない。

アルバムは全4曲で2曲目以外はすべてアップテンポのバリバリ吹きまくりJAZZ
で気持ちが良いスイングが堪能できる。
彼の特徴はやはり飽きさせないフレーズなのかもしれない。
モンク派、という派閥はないが、ある程度腕が良すぎると
完全すぎて面白くなくなるということ。
モンク派はロックで言うとガルシア。
完璧派はトムシュルツ。ボストンの。
対極にある音楽イメージであるが、私はどちらかが良いということではなく
そのときどきで音楽を選べばよいと思う。

しかしこのアルバムは完璧に近い作品のグダグダ派のようで、飽きることなく体が要求しそうな
予感がある。もちろん手元に置いておくべきだろう。

BABAZULA。トルコ音楽。4

BABAZULAROOTS







Babazula ”Roots”

Babazula”blaind lemon man"2007
BABAZULA
1996年イスタンブールで結成。
60年代サイケデリック・ロックの影響とトルコの民族音楽を融合した
ディープなサウンドが特徴。
伝統楽器であるダルブッカ、木のスプーン、そしてエレクトリックのサズ(トルコの弦楽器)を用いながらも、モダンなアプローチで現代のイスタンブールのサウンドを生み出している。
Murat Ertel- Electric Saz, Electronic Sounds, Vox
Levent Akman- Electronic Sounds, Cymbals, Wooden Spoons
Can Aydemir- Bass
Ozgur Cakirlar- Percussion, Darbuka
Nourah- Belly Dancer

ババズーラ。
なんてへんてこりんで、怪しいネーミング。
私は最近民族音楽に傾倒していて、初めて足を突っ込んでいるため
わからないことだらけだ。
それにしてもいろんなアーチストが存在している。

このバンドは初めて聞いた。
曲数は異常に多いが、直ぐに終わるといった印象よりは
どんどん繰り出してくる感じ。
エレクトリックサズのトルコ的な弦楽器が官能的な音階を紡ぎ出して
いかにも中近東的なムードを聴かせる。
パーカッションもダルブッカというアフリカの響きのある
独特の響きを利かせる。
バンドは日本でも随分と知られたジャムバンドらしい。

こんな感じで長尺演奏されたらもう失神しそうだ。
怪しい歌やダンスもある。

私は今毎晩これを聴いて寝ているが、落ち着く。
民族音楽熱は今年しばらく続きそうである。




スーパーヌーメリー。状況証拠。5

    Great Aviaries
Great Aviaries [CD]

Super numeri"the erectric house garden"2003
Super Numeri.
イングランドはリバプール出身。
Pop Levi、
James Morgan、
Karl Webb
3人で結成されたユニット。
エレクトリックマイルスやアンビエント、実験的なプログレ作品は評価が高い。

私は少し前に購入してよく散歩の時の音楽に使用していた。
これが飽きずにいい作品だ。
初めて購入したグループなので詳しいことは存じ上げないが
この作品がデビューアルバムらしい。
デビューでこれだけ質の良い実験的なサウンドはさすがイギリスだと思う。
日本では難しいだろう。
楽器は全員が担当しているらしいが、腕がどうとかテクニックだどうとかの問題ではない。
作風勝負。
この音楽を聴いて想起されるのがグレイトフルデッド。
ヒッピーとサイケ。
おどろおどろしいがっつり取り組まれたサウンドはPOPなしの徹底したコンセプトがある。
最近聞いた中では一番だと思う。
こんな音楽を待っていたといっても過言ではない。
繰り返される基本ビートはミニマル性たっぷり。
ベース音がループして曲が徐々に盛り上がるさまは後期マイルス的。
フリーJAZZのアーチーシェップ的な盛り上がりも想起できる。
全てアドリブ楽器なして状況証拠を組み立てて言って曲が進行するさまは
アンビエントそのものだ。
アンビエントにはリード楽器はいない。
実験的な環境音だけで勝負する。
この集団は今後も期待して追っていかないといけない。

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