jamkenのMUSICJAM音楽評

ROCKフリークの中年オジサンによる音楽評。ROCK.JAZZ.CLUB.FUSION中心です。

2015年04月

Squarepusher。新しいものを感じる。4


Squarepusher"Massif"1997
Squarepusher。
本名トーマスジェンキンソン。
UK発。
テクノミュージシャン。

このアルバムは彼の3作目。打ち込みによるリズムと高速ドリルベースが特徴で
エイフェックスツインを思わせるサウンドを展開する。
この作品”Massif”はその最たるものではなかろうか。
とにかく高速電子音がいっぱいでそれらの苦手な方には向かないが
徹底した打ち込みとアイディアはエイフェックスをもしのぐのではないかと思う。
最初聞いたときは、(というかこの作品しか知らないのだが)彼の存在も
内容も知らないで購入しまして、いきなりの電子音にやや閉口してしまいました。
しかしこの作品は徹底して電子音とドリルベースを盛り込んでいる彼の才能が開花した
素晴らしい作品であることはやがて築くことになる。
プログレッシブで実験的なサウンドは時に狂乱的であり暴力性を感じる。
だからこの作品はめちゃめちゃになりたいときや大声で叫びたいとき。
ROCKでいうところのツエッペリンのような存在だ。
決してヘビメタではなくて。
規制なものから抜け出したい何かを感じるこの作品には、何か騒々しい音楽ではあるが
新しい息吹を感じるのであった。




Andrew Hill。気持ち良いサウンド。5


Andrew Hill "invitation"1974
Andrew Hill Piano
Chris White Base
Art Lewis Drums
アンドリューヒル アメリカ発。ピアニスト。

このアルバムはやや前衛的であり個性的な一枚と呼ぶべきか。
彼の作品に触れるのは初めてであります。
サイドマンに関する知識もないのでほぼはじめてお目にかかる音楽といってよいでしょう。

彼のピアノは素人の私が聞いても決して流暢なものではない。
溜めや引っ掛かり。その他異音や打音。・・・。
これはわざとなのがどうかは彼のほかの作品を聞いたことがないので何とも言えないが、
その雰囲気はモンクのようなイメージが強いように思える。
しかしモンクみたいに徹底しているわけではなく、ハッとするような流暢なパッセージがあったりもする。

私はこの作品を初めて聞いたとき、この作品はかなりいい作品だという予感があった。
アーチストの予備知識はないが、前衛的でありプログレッシブで、フリー的でありながらグダグダではない。
素直に「いーなー」。「気持ち良いなー」。と感じた。
それからこの作品は毎晩私のベットルームミュージックとなり今でも時々使用する。
一向に飽きる気配もなく今でも気持ちよく寝れるし、気持ちの良い世界観に案内してくれる最高の一枚となった。

なぜこれほどのミュージシャンがコリアやモンクみたいにフェイマスな存在ではないのか不思議なくらい。
まあ別にそれは私には関係のないことなのでいいんだけど。
彼の作品に関しては別のアルバムも聞くべきだろう。

シネマチックオーケストラ。アンビエントととらえるべし。4


The cinematic orchestra "Night of the lguana"1999
1999年 UK発 ニューJAZZグループ。
ソング・ライティングとプロデュースを手掛ける、ジェイソン・スウィンスコーを中心に、
ジャズ/映画音楽への深い造詣/傾倒と空間を意識したサウンド・メイキング、
生の躍動感とダンス・カルチャーの融合をめざし結成されたザ・シネマティック・オーケストラ。
「ニューJAZZ」という言葉を長い間抵抗を感じて認めたくない気持ちでいたが、
これほど完成度の高い作品を聞かされれば、みとめざるを得ない 。

「ニューJAZZ」
要するにJAZZのサンプリング音を利用して、生音を入れたり(TP、SAX、Vo・・・)
サンプル音はループ的に使われて、それをテーマにして新しい楽曲を作り上げるサウンド。
ジャザノバやジャガジャジスト、二コラコンテやツゥルービートリオ・・・など多数。
自分も実はあまりよく分かっていない。

何に抵抗があったかというとやはり自分のような古い人間は演奏者や作曲者が自分の曲を
作り自分で発表し、自分名義やグループ名義で発表し、パクリや真似した作品はだめですよ。

という世界にどっぷりつかっているものだから、この作品にかかわっているミュージシャンは
シネマチックのただのゲストであり、サンプル音の一つでしかないのである。
そこらあたりの抵抗があった。

しかし今はもうそんなことにこだわるような時代ではない。
私が大好きな日本のブンブンサテライツにしても中野雅之と川島道行
以外のメンバーは次々と変わる。
要するに変わらない事が素晴らしいという概念はもう時代に合わなくなってしまったのか。
残念なことだ。

あとサンプル音に関する抵抗。
だからこのアルバムにしても心当たりのあるサンプル音が出てくる。
あ、バディーリッチの曲だ。とおもいここでサックスのむせび泣きが出るのか・・・と思いきや出てこない。
パクリジャーないか・・・と思いきやその思いを全く超える別の世界が次々と登場してくる。

長い間私はこの「ニューJAZZ」というジャンルに対する偏見があったが、
もうこの作品を聞く限り、そんなことを言っているからいまだに「アイパッド」や「スマホ」になじめないのですよ。
と言われそうなのでこの論議はやめにすることにした。(納得していないのでしぶしぶですが)

さてこのアルバムはそんな見方の狭い私をすぐに黙らせるに等しい一大音楽絵巻の世界観を
持っている一人のアーチスト。ジェイソンスインスコーのシネマチックオーケストラとしての第一作目。
大変素晴らしいこの作品で彼は一躍有名になった。
その後も作品鵜を作り上げる彼の作品は、ジャンルを超えた作品がい多い。
アンビエントなものや映画音楽など幅広い活躍を見せる。坂本龍一だととらえるほうがみやすいのかも。

この作品にはいろんなアイデアや工夫がなされておりやはりかけ流してこの音楽にどっぷりつかるほうが
正解なのかもしれない。
だから彼の作品はやはりバックグラウンドなものとして聞くのが正解だと思う。
一瞬ハッとする要やソロやメロディーが出てくるものだから、ついついこれ誰だろうという気になるが
そこで音楽魂を目覚めさせてはいけない。
静かに聞き流すべし。
気持ちの良い一大サウンド絵巻を浴びるほど味わうのが「大正解」だ。


ゲーリーバートン。マストアイテムではなかった。3


Gery Burton Quartet "General mojo's well laid pian"1967

Gery Burton(vib)
Larry Coryell(guitar)
Steve Swallow(bass)
Roy Haynes(drums)
ラリーコリエルはロック寄りのギタリストでありまして彼の作品にはどうしても目がいく。
私がもともとロック畑だからである。
前はマハビシュヌに感動を受けてJAZZROCKこそが私の求めていた畑だとばかり聞きあさっていた。
しかしこの作品は今度初めて聞いたのである。
ラリーコリエルのギターはたまにエキサイティング。しかしやや雑なところがある。
それでいて魂のこもったフレーズを弾く。
一方ゲーリーバートンはどうか。・・・
実はゲーリーバートンは私。はじめてなのでありまして恥ずかしながら。
ゲーリーバートン。アメリカ発。ビブラホン奏者。
6歳で木琴とマリンバを習得、バークリー音楽院在学中にデビュー作を出し、10代のうちから天才だと騒がれた。
さてこの作品。JAZZよりかと言われれば、やや違う。しかして、ステップスのようなモードでは決してない。
だから、マイクマイニエリとゲーリーバートンは似たような立ち位置でありながら少し目指しているものが違うように思える。
マイクマイニエリはマイケルブレッカーという個性的な神様と組むことによって自らの立ち位置を
ブレッカー寄りの世界にしてしまった。
ゲーリーはコリエルと組むことによって、コリエルワールドな音楽性になってしまったというしかない。
だからこの作品はJAZZでもない、しかしてロックでもない。
コリエルなのであります。
この作品はJAZZROCKの世界では伝説的なマストアイテム名盤らしい。
たぶんマハビシュヌに感化されていたときにこの音楽に出会っていたらこの作品を私は
「大名盤」としてあがめていたであろう。
しかし今の私にはなぜかなじめない。
「なじめない」。そう。この作品は今に私にはなじめない。が正直なところだ。
JAZZROCKが嫌いになったのではない。
それが証拠にコリエルの、JAZZROCK作品、「CAUSE AND EFFECT」は今でも聞くし、
かなりハードな作品である。

Cause & Effect
何が違うのか。
実はゲーリーのこの作品には半年前に出会っているのであるが、「相容れない」ためにあまり聞いていない。
そして何度かチャレンジしてみるのだがやっぱり相容れない。
「いやいや名盤なんだから」と思い又聞くのだが、引っかかるものがない。
そう。
人は音楽を聴くのに「惹くもの」が必要となる。
この作品のこういう点に惹かれます。というポイントだ。
だから悪いのだがこの作品には私は惹かれるポイントが探せなかったというわけだ。
もちろんゲーリーの演奏や彼らの演奏には物申す点はない。
しかし、残念だ。
私にはマストアイテムではなかったとしか言いようがない。

FOUR TET。いい作品ですよ。4


Four Tet "Locked"2012
フォーテット
UK発。エレクトロニカ。テクノ。などの楽曲を作る。
このアルバムは彼の6作目である。前作の”ディスイズラブインユー”は名盤として有名である。
私は彼の音楽が好きである。内省的でありマイナーな楽曲はひきこもり音楽にはぴったりだ。
別に私はひきこもりではないが、外派か内派かと聞かれれば私は自分では内派だと思う。
最近特にそう思い始めました。
さらには今頃は明るい楽曲は少ししんどい。
どちらかというとアンビエントな作品。
一人でこもってじくじく聞く作品に好感を感じる。
彼の作品には夜が似合う。
ムーディーマンのようなミニマルな作品に「狂気」というエッセンスを加えて、「寂しさ」というタレを
混ぜたような作品だ。
だから彼の立ち位置はテクノとダブとエレクトロニカの中間といえる。

作品は何度聞いても飽きることはない。
しかし決して大勢のいる場所は似合わない。
夜のさみしい天気の一人こっそりが似合う。
ある人はベットルームミュージックというらしい。・・・そうか。ベットルームに流しておいて、
ベットで携帯やIpadをつつきながら聞き流せばよいのか。
それか、本でも読みながら。
だからやっぱりアンビエントだなこれは・・・。

いつから私はこの手の音楽が好きになったのだろうか。それまではエネルギーの高い音楽が
大好きだったのに。年取ったのだろうか。
いや。
そうではない。
この音楽にしても、ダブステップにしてもエネルギーは高いのである。
寂しさに中にメッセージがある。
私はそこに今頃になって気が付いただけではないのか。

いい作品ですよ。これは。



Ducktails。ジャケ買いする。4


DUCKTAILS"Ivy covered House"2012
マットモンダニル      G Vo
ルカアスミニ        Key
アレックスクレイグ     G Vo
サミュエルフランクリン  Dr
etc

ダックテイルズ  アメリカ発  2006年デビュー。ドリームポップバンド。

さて私はこのバンドを全く知らずにCDショップで見かけて購入した。
きっかけは、ジャケットのデザインにセンスを感じたからである。
私はどちらかというとメジャーなビックバンドよりも多少ひねくれたインディーな連中が
一生懸命やる姿に感銘を受けるタイプの人間だ。
だから、カッコイイだろう・・とばかりに本人の写真とあからさまな売り込み写真のジャケットには
閉口する。
さてさてこのバンドはなんですかとばかりに、帰り道に聞いてみる。
激しいネオコアのようなサウンドかと思いきや、さわやかな風の吹くギターポップサウンドであった。
それも最初から終わりまで徹底して美メロと深いりバーブのかかったやや深海サウンド的な
どちらかというとチルウエーブのようなサウンドが続いた。
「これは」
私は完全に意表を突かれて、なんだつまらないで、二度と聞くかよ・・・というセリフをどこかにしまい込んでいた。
どこか、昔のワイヤーみたいなイメージも持っている。
曲はほとんどがマイナーコードで展開される。
それがとにかく「暗い」。
徹底的に暗いのが逆に心地よい。
性格が暗い人が「ひきこもり」を表明して自分からひきこもりですよと堂々とアピール
しているようで逆にさわやかであるという感じ。
だからこのバンドのサウンドは暗くて、ポップで・・・・「飽きない」。
このアルバムは当時アメリカでこのように記録されたようです。
直訳「心理学、うなり、夏のジャム、熱帯リフとかすんだ発声の典型的にめまいがするほどのブレンド」
   「万華鏡のフィルタと家庭で記録されたヒスによるcollagedされたポップ・アイデア」
意味は分からないようでなんとなくわかります。
マンダニル自信はこのように言っています。
「私は、音をすっかり覆っている何ででなくも、できるだけ生の音がするすべてについての考えが好きです。それをすっかり覆うことが記録の品質であるかもしれないことは、唯一のもののようです」。

さてこの作品は彼らの4枚目の作品。他の作品も聞いてみたくなるほどの完成度の高さでありました。
成功でしたね。

SANTANA。キャラバンサライ。5


santana ”SONG OF  THE  WIND”1972
カルロスサンタナ  G Vo

グレッグ・ローリー  Key Vo
ニールショーン    G

ダグ・ローチ      BASS

マイケル・シュリーヴ Dr

ホセ・チェピート・アリアス  Per
etc
サンタナ。4作目の傑作アルバム。
santanaとの出会いは哀愁のヨーロッパであるが、感銘を受けたのは2作目の最高傑作と誉れ高い
”アブラサクス”であろう。
しかし一番の衝撃的な出会いは何といっても”ウッドストック”のソウルサクリファイスにつきる。
そこでのサンタナはもはや我々オジサンロッカーに間では伝説化されており
たぶん私のライブビデオBEST5に入ると思われる。
santanaの魅力は彼のギターにある。
フレージングやテクニックだけでとらえると、彼よりうまいギタリストは山ほど存在する。
フレーズではない何かがsantanaのプレイにはある。
それは、ウッドストックでの彼のプレイに酔う女の子の顔を見ればわかる。
あれは完全に「陶酔」しているのである。
その女の子だけではない。その場に居合わせた会場のだれもが彼らのプレイに酔った。
santanaの顔。santanaの腰つき。
グレッグローリーの火の出るようなキーボード。
そして何といってもマイクシュリーブの激しすぎるドラミング。
・・・・
そして彼らの登場は伝説化した。

そんなウッドストックでのプレイが最もよく表れた作品がこのキャラバンサライといえる。

3曲目のsantanaのプレイや6曲目のマイクシュリーブのドラミングを聞くがいい。

もうこのアルバムを超す存在はないであろう。

そういう意味で私はsantanaの最高傑作は何ですかと聞かれれば、キャラバンサライと答える。
さてこの作品は「アンビエント」といわれる観点からも評価できる。
アルバム全体でトータルに「砂漠の夜」が表現されている。
冒頭の虫の音から最後の曲まで中近東的なキーボードやフレーズで砂漠の「行商隊」を表現
したトータルアルバムに仕上がっている。
プログレッシブな作品とも言っていいこのアルバムはロックファンのみならず
クラッシック、JAZZファンにも通ずる自信を持ってお勧めする傑作アルバムである。


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