jamkenのMUSICJAM音楽評

ROCKフリークの中年オジサンによる音楽評。ROCK.JAZZ.CLUB.FUSION中心です。

2019年03月

サンディーデニー。見失っていたよ。4


Sandy denny"Listen Listen"1972
サンディーデニー。1978年31歳で事故で没。
UK発。
18歳の頃からクラブで歌っていた。
学生時代の美術学校にはジョンレンボーンやジミーペイジ、ピートタウンゼント
らがいたという。
1968年フェアコンポートコンベンションに参加。
一気に有名となる。
ソロデビューは1971年。
この作品は彼女の2ndである。
おおむねアメリカンフォーク的な洗練されて
ストリングスも用いられて聴きやすくなおかつ
彼女の声量と説得力のある声質がきくものを圧倒する。
名盤だ。
間違いない。

Quiet Joys Of Brotherhood”
このアルバムの5曲目にすごい曲がある。
この曲はイギリスのトラッドで彼女の曲ではないが
いろんなアーチストが取り上げているという。
そして今になって認識したが
フェアポートの名盤”Liege & Life”に収録しているという。(ボーナスtr。)
私は慌てて聞き直したという。情けない。
フェアポートの方がサイケである。

「Quiet Joys Of Brotherhood」
ゆるやかな波が海の岸辺に打ち寄せ
砂と一緒に混ざり合ってひとつの色になる
風の音が絡み合い 遠くまで送られる
友愛の平穏な喜び 愛はすべてを見守る主

楢の大木も雑草も同じ大地に生えている
雌馬も種馬も 白馬も青毛の馬も
鳴り響く蹄の音は同じ
七色の虹の光景 色とりどりに調和した花
今なお私の心を虜にする
友愛の平穏な喜び 愛はすべてを見守る主

でも人間は潮流を分けて進んで海を荒らし
楢の大木を地面に切り倒した
私には自然からのうんざりした声が聞こえ
種馬が走り出す
薔薇が血を流し
風の囁きはほとんどない
流れ出す砂が思い起こさせる
愛がすべてを見守る主であったころを


キリスト圏のトラッド音楽らしい歌詞で
同胞の平穏を喜び妬むことなく平穏に暮らす。
今のギスギスした資本主義ではなく
争いもなく
・・・・
いいですね。
私はいま資本主義のガチガチにやられて、擦り切れそうですよ。

やはりこの時期のトラッドは歌詞の意味を知り噛み締めないと。
私のようにサウンド嗜好の人間は魅力を知ることなく
通りすぎてしまう。
もったいない。

しかしいい歌だな。








Bill evans & Jim hall。遅まきながら大推薦。4


Bill evans & jim hall "Undercurrent"1962
Bill evans    P
Jim hall       G
この名盤を今まで聞くことなく過ごしてきたことを反省する。
何故だろうか。
どのガイド本にもこのアルバムは掲載され、素晴らしいと絶賛されている。
何故か。
おそらくDUOであることに関する懸念であろう。
ビルエバンスはポートレイト、デビイ、ゴメスとのライブなどを聞いて、ややポップだな
という印象。
一方ジムホールは、アランフェス、Jazzguitorなどを聞いて私としては、あまりパッとした印象がなかった。
ギターで言うとウエス、ピアノで言うとキースの方に傾倒したというのが事実であろう。
そして、2人の掛け合いになんの興奮があるのか。
というくらいに敬遠していた。

先日このアルバムが目に付いた。

まあ試しに聴いてみるか。
と思い購入。
しかし。
しかししかししかし。
これは。

初めてジャズを聴いたとき。
そう。
ジャズ師匠に初めてジャズを勧められて、
オスカーピーターソンのプリーズリクエスト。
オスカーのピアノに感動したあの時の感情に近い。
なんだか若き日に戻った感覚。
あの時に近い衝撃を受けることとなる。

清々しい。

2人の掛け合い。

ジムホール、いいじゃないか。、

しかしこのアルバムは若い時に聴くよりは今聞くからいいのかもしれない。

今。ソロピアノ、ピアノレス、ベースレス
昔だったら敬遠していたものに興味が出てきている。
よりダイレクトに。よりいい音で、よりわかりやすく聞ける。
その人のタッチや息遣いまでが。

若い時はそんなものより、迫力、興奮、エネルギー、インパクトを求めがちだ。
今はそんな元気はないことはないが・・・
わびさび。枯山水。無常観。静寂。ミニマル。サイケ。などを好むようになった。
音楽を癒しの道具として捉えるならば
このアルバムは最高級の音楽として大推薦したい。
遅まきながら・・・・。







ジュディーシル。なんて美しい世界。5


Judee sill"The kiss"1973
jジュディーシル。アメリカ発。
シンガソングライター。
1971年デビュー。
このアルバムはセカンド。

なんて美しい。
素晴らしい楽曲の数々。
にもかかわらず私は彼女の名前を初めて聞いたし
初めてこのCDを手にして驚いている。

彼女はその完璧すぎる楽曲にこだわるあまり頻繁に作品を出さなかったという。
そして商業的には振るわなかったことで、徐々に薬物に溺れていく。
35歳で薬物死とされている。
残念。
ニックドレイクとかぶる。
若き才能が薬物によって蝕まれる時代だった。
残念。

しかしこの作品とファーストアルバムは絶対に聴いておきたい。

THE KISS

  愛は 靄の中から立ち上り
  私にひとつだけ約束してくれた
  聖なる吐息が私に触れる
  風は歌のよう
  キスは甘い交わり

  太陽の色が灰色から変わる
  入っておいで その光で私を捕まえて
  ふいに音もなく降りてくると
  教えてくれるの
  どうしたらこの心を捧げられるかを

  一度だけ 澄み切った声の聖歌隊が
  私の眠っている時に現れた
  私の名前を呼んでいたの
  近くに下りてくると
  「死は終った」と告げたわ
  私たちが何処かで
  一体となって呼吸するまで
  新しい歌が流れていた
  (今も あの囁きが聞こえる)

  星が宙で爆発している
  悲しき新星の瀕死の叫びが聞こえる
  瞬く記憶
  飛び方を教えてくれる間
  ここに来て私を抱きしめて

  太陽の色が灰色から変わる
  入っておいで その光で私を捕まえて
  ふいに音もなく降りてくると
  教えてくれるの
  どうしたらこの心を捧げられるかを

  この間 まばゆい天使たちが
  熱光線に乗って降りてきて
  私の夢を満たしにやって来た
  私たちの哀れな肉体が横たわる場所へ
  降りてくる彼らの姿をハッキリと見たの
  彼らは私たちを優しくなだめて言ったわ
  「その涙を残らず拭ってあげよう」
  (今も あの囁きが聞こえる)

美しい歌詞と楽曲。オーケストラとハーモニーは心を癒す。
まるで賛美歌のような響き。
そして宗教的な歌詞は我々を幸せにと誘う。

どうして私はこんな素晴らしいアーチストをを今まで知らなかったのだろう。
やはり我々は音楽マニアと自負していても知っているのはごく一部の
有名になった作品だけで
うもれている作品は山ほど有り
そこに光を当てるのは
難しいと言える。

それにしても彼女のこの作品は
しばらくは聴き続けていくであろう。

ジョーヘン。それでいいのだ。5


joe henderson"an evening"1987.7 live italy
Joe Henderson   TS
Charlie Haden     BASS
Al Foster            DS
1987年 イタリアジェノバでの原音live録音
音は作り物なしの一発ライブ。
ビビリ音も多くある。
その分雰囲気がそのまま伝わる。

さてこのアルバムはジョーヘンのワンホーンにしてトリオ。
サイドメンはマイルスバンドでお馴染みあるフォスターと
ベースはおなじみヘイデン先生であるので言うことなしだ。

トリオ演奏はJAZZmanとしての才覚とテクニックを問われるスチュエーションであるが、それぞれメンバーは
なんの気負いもなく奇もてらわず淡々と進んでいきます。
曲は4曲。
演奏時間は10分前後。
ほとんどミデアムUPテンポの曲であり中だるみ一切なしの
私にとってはリラックスできる最高の時間が過ごせるアルバムである。

ジョーヘンが紡ぎ出すフレーズは1985年になってここに極めりという風格だ。
もちろんモードバリバリのブレッカー先生を思わせる早いパッセージもある。
ジャケットもあの愛想のなさそうなジョーヘン顔。
ジョーヘン先生は媚なし。
客に媚びない。
人に媚びない。
愛想が下手なのかめんどくさいのか。
そんな必要はないという
芸術家タイプ。

そんなところが私とかぶる。

だからジャケットを見たら私などは

「そうか・・・このスタイルだ・・・これで良いのだ」

と思うぐらいのオーラを感じる。


 

 


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