jamkenのMUSICJAM音楽評

ROCKフリークの中年オジサンによる音楽評。ROCK.JAZZ.CLUB.FUSION中心です。

Bill Evans

ビルエバンス。「はっ」として「ぐー」。5

Bill Evans AlbumBill Evans Album
アーティスト:Bill Evans
株式会社ソニー・ミュージックエンタテインメント(2010-06-25)
販売元:Amazon.co.jp
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Bill Evans"Suger Plum"1971
ビルエバンス      P
エディーゴメス     BASS
マーティーモレル   DS
 なんとも気に入ったアルバムだ。これは大正解だった。いきなりのフェンダーローズは評判が悪いという噂もあるらしいが、わたしはまったく気にならない。むしろエレピに好感触でさえある。生ピアノとエレピを使い分けた演奏は「飽き」の来ない仕上がりとなっている。彼の作品にはあまり間違いというものはないのかもしれない。そのかわり「驚き」もないのだろう。わたしは彼に驚きというものは求めていない。むしろ「安定」とか「安らぎ」を求めている。
 このアルバムは初めて聞いたが、そんな私の希望を100%かなえてくれた。おちつく。大変落ち着く。よく聞いていると「アグレッシブ」な演奏である。しかし余裕のある確かなテクニックに裏打ちされたプレイがそれを感じさせないほど落ち着ける。エデイーゴメスのベースは「おちつき」というよりは「アグレッシブ」で「ファンキー」である。ゴメスのプレイは「攻め」を感じさせる。それはエバンスのプレイを盛り上げなおかつ絡み付いて最高の瞬間を作り上げている。ゴメスのソロの間にフェンダーに入れ替わってムードチェンジするあたりは「はっ」とする。まさに「はっ」ときて「ぐっとくる」である。(古いか)


ワルツ フォー デビー。聞けば解る。5

Waltz for DebbyWaltz for Debby
アーティスト:Bill Evans
Ojc(1990-10-17)
おすすめ度:5.0
販売元:Amazon.co.jp
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Bill Evans" Waltz for Debby"1961
in NEW YORK
ビルエバンス     P
スコットラファロ    BASS
ポールマチアン    DS
3人はライブを通じて実力を上げてきたトリオであり、結成して一年半過ぎた頃のニューヨークのビレッジバンガードでのライブである。ベースのスコットはこのライブの10日後に他界する。この3人のトリオが最強であったために実に惜しまれる。
 このアルバムはどの評価本を読んでもほめ言葉でいっぱいである。わたしは今このアルバムを聞いて大変満足している。このアルバムにはジャズという壁を乗り越えて「音楽」という言葉がはっきりと息づいたすばらしい出来栄えであったからである。もちろんこのたび始めて聞いたのである。わたしはジャズに関しては素人であるので偉そうに論ずることは出来ないが、そんな私でもこのアルバムに関しては聞けばこれはいいということはすぐにわかりました。
 ワルツフォーデビー。デビーはエバンスの娘の名前。ワルツは実にスリリングでスイングしている。ベースが絡んで音楽が踊りだす。ビルの右手がアドリブを繰り出した瞬間ポールのブラシが入り、鳥肌が立つほどの瞬間を迎える。三人のコンビネーションが聞くものの魂を揺さぶる。後は音楽に身を任せていればよい。やがて、音楽はどんどんと踊りだす。
 このアルバムにはそんな曲がいっぱいである。このビレッジバンガードが良い。会場はこんなにもお客さんと近いほうがいいのである。

「今夜はJAZZを聞くぞ」ビルエバンス4

Portrait in JazzPortrait in Jazz
アーティスト:Bill Evans Trio
販売元:Riverside
発売日:2008-03-04
おすすめ度:5.0
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BILL EVANS TRIO "PORTRAIT IN JAZZ" 1959
 JAZZを聞き始めたのは大学の頃。同じJAZZBANDのDS担当の家に遊びに行ったときのことである。宮崎弁の妙なアクセントで「おれぁ趣味はよう。もっぱらザズ(jazz)」といってROCK好きの私にまずはこれから、とすすめたのがオスカーピーターソンの”プリーズリクエスト”であった。「これはよう。ええぞー。落ち着くでよう。ききない(きいてみなさい)」といって、惜しげもなくアルバムごと渡してくれた。すぐにカセットに録音して聞いた。ピアノトリオをはじめて聞いた私の感想は、「・・・んー・・・。」イパネマの娘?・・・んー・・・。その頃私はピンクフロイドやイエス、オールマンにウツツヲ抜かしていた頃であり、ピアノトリオでは当然刺激が足りません。一回聞いてしばらくほったらかしていました。
 そしてしばらくして私はそのテープをまた聴くことになります。前期の試験勉強をするときに聞き流せるテープを探していたとき、たまたまこのテープをかけていたのです。オートリバースなので何回も繰り返されます。オスカーのやさしい響きが徐々に私の体にしみこんでくるのが解りました。3日間以上そのテープは繰り返されていたのであります。飽きない。どころか、何回も聞きたくなる。
 試験が終わって私は例の宮崎男のところに行きました。「ピアノトリオ気に入ったで」「よかったけ?」「気に入ったで、次なんか聴かしてくれ」「ほんならよう、ビルエヴァンスききない。」私は貸しレコード屋でビルエヴァンスを探して”カリフォルニアヒアアイカム”を借りた。聞いた。ききまくった。
 飽きない。というか彼が言っていた「落ち着く」の意味がわかったような気がした。落ち着くために聴く音楽は今まで聴いたことがなかった。少し大人になったような気がした。その後私はJAZZライブに出かけたりして、JAZZにのめりこんでいった。
 このアルバムはひさびさに購入。JAZZのアルバムはめったに買わない。というのも名盤といわれているものは、飽きないのであり、何回も繰り返して聞くことが出来るからである。落ち着きたいとき、JAZZが聴きたくなる瞬間を大切にしてきたが、忙しいときはだめである。えてしてゆっくりするときがあまりないのが残念でならない。このアルバム。メンバーは良く知らない。
ビルエヴァンス    P
スコットラファロ    B
ポールマチアン    DS
彼の経歴や薀蓄は知らないのでメンバーのすごさというのは解りませんが、聞けばこのアルバムがすばらしいコンビネーションと実にまとまった落ち着いた演奏をしているかはすぐに理解できます。聞き覚えのある曲が出てきて親しみもわきます。だいたい私はスタンダードの名曲はあまり好きではない。というのは、やはりその人の表現や主張はオリジナルでこそ発揮できるから。ですが、まあいいではないですか。このアルバムを体が欲している。「よし、今夜はJAZZを聞くぞ」というときは、このアルバムを手にしているのでありました。


 
  

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