jamkenのMUSICJAM音楽評

ROCKフリークの中年オジサンによる音楽評。ROCK.JAZZ.CLUB.FUSION中心です。

JONI MITCHELL

ドンファン。かなりヘビーである。5

Don Juan's Reckless DaughterDon Juan's Reckless Daughter
アーティスト:Joni Mitchell
Rhino/Wea UK(2008-01-13)
販売元:Amazon.co.jp
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Joni Mitchell"Overture-Cotton Avenue "1977
 この2枚組の作品は私の永遠の名盤であり、忘れることの出来ない思いで深いアルバムである。
 まずこのアルバムは私のフェバリットBEST10に入る。間違いなく入る。それほどこのアルバムに対する執着が強い。私は友人からも指摘されているが「サウンド思考」の聞き方が強いらしい。第一印象や思いつき、一瞬の煌きなどが私の気持ちを動かす。それは「感覚」であり「感情」、「情熱」や「表現」ということになる。このアルバムにはそんな魅力でいっぱいである。ジョニとジャコ。こんな素敵な組み合わせは早々ない。こんなカスタムでアグレッシブな個性が思いっきり自由に、思いっきり贅沢に時間を裂いて出来たアルバムはそうない。2枚組み。CDは一枚。そう・・・贅沢に作られている。伸び伸びと。思い余すところなく。二人の個性はとどまるところを知らずに、無限の彼方へといざない、永遠の恍惚の世界へと聞くものを連れ込んでいく。
 このアルバムに「飽き」は存在しない。このアルバムに「妥協」はない。あるのは自由な空間と贅沢な時間とゆっくりと楽しむ幸福感だ。聞いた事のない方にはぜひお勧めする一枚である。ただし、かなりヘビーであることは付け加えておきたい。
 

joniのミンガス。いいじゃないですか。5

MingusMingus
アーティスト:Joni Mitchell
Elektra / Wea(1990-10-25)
販売元:Amazon.co.jp
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Joni Mitchell" A Chair In The Sky"
1979
ジョニミッチェル      G VO
ウエインショーター     SAX
ジャコパストリアス     BASS
ピーターアースキン     DS
ハービーハンコック    EP
ドンアライアス        PER
エミルリチャーズ      PER
1976  ヘジラ、1977  ドンファン、とたてつずけに、JAZZに大接近してきた。わたしはこの2枚のアルバムが大好きであった。というかこの2枚しかまともに聞いていなかった。もちろんブルーやコートアンドスパークも過去には聞いてきた。が、やはりこの2枚には及ばなかった。私が好きな理由はジャコパスによるところが大きかった。結局この「ミンガス」にもジャコが参加していたのでわたしは大喜びであった。わたしはこのアルバムをこのたび初めて聞いたのである。この「ミンガス」というタイトルと、1979年という資料だけで。購入して帰り道に聞いてすぐにジャコの存在に気がついた。そしてこのアルバムは私のお気に入りと成る事だろう。
 このアルバムは亡きミンガスに捧げる追悼アルバムである。このアルバムのパワーはヘジラやドンファンを上回るかもしれない。緊張感や各人の個性がたっぷりと聞けるこのアルバムは必ず私の上位ランキングに入ってくると思われる。

JONI。ここにも「音楽」が完成している。

Don Juans Reckless DaughterDon Juans Reckless Daughter
アーティスト:Joni Mitchell
Elektra / Wea(1987-07-24)
おすすめ度:4.5
販売元:Amazon.co.jp
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 Joni Mitchell ”Don juan’s reckless daughter" 1977
Vo  Joni Mitchell
P  Michel Colombier
B  Jaco Pastorius
Ss  Wayne Shorter
G   Larry Carlton
Ds  Airto Moreira
 コヨーテによく似たコード進行であるが、この曲も素敵な曲である。結局16ビートの小気味よいテンポにjoniのボーカルが乗っかると、それだけで踊りだしたくなるぐらいハッピーであるのだ。
 このアルバムのメンバーはjoniにとっては実にベストマッチなサイドではないか。とくにジャコであろう。ジャコのプレイが実に気持ちいいのは、joniの声やリズムの小気味良さに起因するのではないか。joniの歌い方はジャズ的であり麻薬的である。色気とか悪魔的とか言うのではない。あくまで理知的であり、冷静な大人の香がするのである。子供にはわからない世界かもしれない。そこにどちらかというとネバこいジャコのフレットレスベースが絡んでくる。ジャコのフレーズがjoniのジャズ的な歌い方とベストマッチして唯一無二の世界を作り上げている。ここにもひとつ、「音楽」が完成されている。
 
 

 

ヘジラ。至福の時。5

HejiraHejira
アーティスト:Joni Mitchell
Elektra / Wea(1987-07-07)
おすすめ度:5.0
販売元:Amazon.co.jp
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Joni Mitchell"Hejira" 1976
 ジョニの作品8作目。バックには小編成の演奏で実にシンプルな演奏の中でジョニの魅力あるボーカルがタップリきける名盤である。
ジョニミッチェル     G VO
ジャコパストリアス   BASS
ボビーホール      PER
ラリーカールトン     G

曲はシンプルな演奏ばかりであり、統一感があり実にすばらしい。ジョニの世界は深く、蒼く、すがすがしくもあり、寂しくもある。独特なコードを多用し(メジャー7)イメージを膨らませる。聞くたびにいろいろな想像を掻き立てる。このアルバムを聞きたくなるときは、少し複雑なときが多い。スカットした晴天ではない。どちらかというと曇り、雨、冬。なんだか考え事をしたいときがちょうどいい。
 今日はひさびさにこのアルバムを聞いた。広島から戻って、なんだか寂しさと哀愁が漂う1人暮らしを紛らすように。彼女の声が私の台所を埋め尽くした。聞きながら料理をした。ポテトサラダとカレーを作った。ついでにコンソメスープも作った。なんだか時間を忘れておいしく作れた。曲は私の体の中に溶け込んできた。料理とジョニ。最高の至福の時であった。

ジョニミッチェルの、「超名盤」5

Don Juan's Reckless DaughterDon Juan's Reckless Daughter
アーティスト:Joni Mitchell
販売元:Elektra
発売日:2008-01-13
おすすめ度:5.0
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Joni Mitchell "Talk To ME" 1977
 ジョニミッチェルを知ったのは、1980年の「シャドウズアンドライト」を見てからであった。特に印象的だったのは言うまでもなく「ジャコ」であった。ほかにもメセニーなんかもはじめてみたんですけど。とにかくこの映像は私の強烈にアピールした。
 このアルバムはその後、一番に購入したものである。ジョニの作品の中で一番に手にしたアルバムであった。このアルバムは当時良く聴いた。ジャコだけでなく、このアルバムは私にとっては手放せない一枚となった。
Vo  Joni Mitchell
P  Michel Colombier
B  Jaco Pastorius
Ss  Wayne Shorter
G   Larry Carlton
Ds  Airto Moreira

 のっけからジャコのベースで始まるこの曲はお気に入りの曲である。コヨーテという曲も好きだが、良く似た感じであり、ジャコのベースが彼女の世界観とマッチして渾然一体としたすばらしい出来栄えである。アルバム全体にこんな空気感が漂っていて、バランスの取れたすばらしい出来栄えのアルバムである。「飽きない」「深い」。
 私はこのアルバムを試験勉強しながら良く聴いた。当時一日12時間家で勉強していた時期である。あの時はこのアルバムと「クロスオーバーイレブン」(ラジオ番組を録音したもの)に非常にお世話になった。一日中聞いても飽きない。私にとっては「超名盤」である。



                  

 

シャドウズ アンド ライト 恐ろしい。5

Shadows and LightShadows and Light
アーティスト:Joni Mitchell
販売元:Elektra
発売日:2002-01-21
おすすめ度:4.5
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Joni Mitchell "Shadows And Light"  1980
 
どんな絵画も影を持っている

それにはいくつかの原因がある

見えないこと、見ないこと

全てのものに対する恐怖

悪魔のような虐待

全て引き出されます

悪魔のような快感

常に存在する 法律が生み出す悪魔

見えないもの 見ないものを支配する


1979年 カリフォルニアで行われたコンサートの収録。
VO G   ジョニミッチェル
KEY    ライルメイズ
G      パットメセニー
B      ジャコパストリアス
SAX    マイケルブレッカー
DS     ドンアリアス
恐ろしいメンバーとそのチームワークのよさ。伸び伸びとした個々の良さと実力が充分発揮されて、これ異常ない仕上がりである。LDで発売されていたものをビデオにダビングしてみていたが、DVDで発売されて間髪をいれずに迷うことなく購入しました。その音のよさに感動。神様ありがとう。ジョニの音楽を全て把握しているわけではないので、このビデオをきっかけにもっと聴きたくなりました。この芸術性は彼女のオリジナリティー。そして天才JAZZマンに囲まれても一歩も引けをとらない彼女の風格は、まさしくそのオリジナリティーにあるわけであります。その音楽。その詩。それはまさしく神が与えた唯一無二のものであり聞くものをしびれさせる。パット、ジャコ、マイケルの天才たちと彼女の知性に満ちた歌声が渾然一体となって押し寄せてくる。まったく恐ろしいDVDである。












 

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