551-1056

愛は危険な香り


・製作国/アメリカ


・1987年度作品







前々回にレビューした「サロゲート・マザー」の松田聖子さん。


前回レビューした「アリッサ・ミラノの子宮の蠢き」のアリッサ・ミラノさん。


で、


今回レビューするのはダイアン・レイン主演のサスペンス・スリラー「愛は危険な香り」。


女優モノが続いたので、勝手に魅惑の女優主演ホラー連続レビュー企画とさせて頂きます。







ダイアン・レインと言えば、


「白いドレスの女」のキャスリーン・ターナー、

images


「ナインハーフ」のキム・ベイシンガー、

images


「レディホーク」のミシェル・ファイファー、

images-1


などと共に、80年代を代表するトップ女優さんですよね。







ただ・・・


当時日本で彼女はかなり人気があったようですが、本国ではとんと主演作品がヒットせず低迷期が続き、


本作品も大コケしてしまったとか。


まーね。


確かにね、


この映画・・・


滅茶苦茶つまらないの(爆)。


↑レビュー早々に書く事かいな・・・(汗)。







でも・・・


かなりツッコミどころ満載の本作。


ストーカーという歪んだ感情を主題にしているのに、


あんまり恐くない。


気持ち悪くない。


目がいくのはダイアン・レインの裸体ばかり。


本作のレビューで話題に上るのはもっぱら、レイン嬢のヌードの事ばかりみたいだし。


ここは開き直ってダイアン・レインの爆裂ヌード目当てに観て損はないと思うし、


80年代特有の「香り」も堪能出来て、お得感に溢れてますですよ。


多分・・・。







ちなみに、今回も完全ネタバレなので未見の方はご注意下さい。


更に・・・


今回のレビューはかなり下ネタ満載。


下ネタが苦手な方も、ご注意下さい。







<ストーリー>


都会の真ん中にそびえ立つ一流デパートの、ホーン・デパート。


田舎から出て来たショーウインドウ・デザイナーのカチア(ダイアン・レイン)は、ホーン・デパートの社長に直訴。


デザイナーとしての腕を見込まれ、デパートの片隅のショーウインドウのデザインを任せられる。

LadyBeware1_zps131ce5e3








彼女がデザインした過激なショーウインドウはすぐさま好評をはくし、デパートは大繁盛。


彼女は社長に気に入れられ長期契約を勝ち取るが、彼女のショーウインドウ・・・


いえ・・・


カチアを特別な視線で見つめるもう一つの不気味な男の影があった。


カチアに特別な愛情を抱いたその男=ジャック(マイケル・ウッズ)は、狂気のストーカーと化していく・・・。

343373_full








<解説・感想・ネタバレ含む>


監督は「レーサー」の、カレン・アーサー。


音楽は「デビルゾーン」の、クレイグ・セイファンです。







映画冒頭。


田舎から出て来たカチアは、そのままホーン・デパートの社長の元へ直行。


自身のデザインしたショーウインドウのラフ画を見せながら、彼女は言います。


カチア「お宅のデパートのショーウインドウの飾り付けは最低です」


「退屈な飾り付けです」


社長「・・・」


「では君にショーウインドウのデザインを一つお願いしよう」


「契約はそれからだ」







デパートの片隅とはいえ、大手デパートのショーウインドウのデザインを任されたカチアは、早速仕事に取り掛かります。


とにかく彼女がデザインしたショーウインドウは奇抜ってか、過激。


ほぼ半裸の男女のマネキンを設置。


女性のマネキンは冷蔵庫を物色中の姿で、外から見るとお尻を向けた格好で、パンツ丸見え状態。


そんな女性のマネキンの足には生クリームを垂らす細かさ。


それを後ろから男のマネキンが見ていている格好になりますが、


男のマネキンはジーンズのジッパーを下ろしていて、これから情事が始まります・・・


もしくは情事の後?


的な雰囲気。


更にブラインドをショーウインドウの外側に設置。


なんだろう・・・


と思った通行人がブラインド越しに中を覗くと、情事真っ只中の男女のマネキンのあられもない姿を垣間見る事になるわけです。


この大胆不敵な発想のショーウインドウは瞬く間に話題に。


カチアは社長に気に入られ、長期契約を勝ち取ります。


↑このデザインを日本でやったら、皆さん忙しくて素通りしちゃいますよね。


自分ならわざわざ覗くなんて事はしないかなぁ……







ここまでは田舎から出て来たばかりの女性のアメリカン・ドリームが果たされるまでを描いていますが、


あまりにトントン拍子に成功し過ぎて、安直で現実味に欠ける嫌いが。


まあ・・・


この映画サクセス・ストーリーを描いた作品てわけではないので、ここは深くツッコまないほうが良いのでしょう。

343374_full








他にも、


今度はちゃんと服を着たマネキンが飾られていて、


今度のデザインはまともってか、地味だな~とショーウインドウに近付くと、


マネキンの下から突風が。


マネキンの着ていた服がめくれ、マネキンとはいえマネキンの全裸姿を拝む事になります。


マリリン・モンローよろしく、
「ワオっっっ!!」
状態です。


そんなカチアのデザインは良く言えば、


前衛的、奇抜で大胆。


悪く言えば、


お下劣、ハレンチ。


それでも話題に事欠かない彼女のデザインはあっという間に話題になり、人気雑誌に取り上げられるまでに至ります。







そんな一躍時の人となったカチアに、注目した男性がいました。


彼の名前はジャック。


ジャックはカチアのデザインするショーウインドウの真向かいにある、病院のレントゲン医師。


ジャックはカチアの過激なショーウインドウを見て、こう思います。


「俺を誘ってやがるぜ!!」


と。


いやいや・・・


カチアはジャックの事など微塵も知らないのですが、頭がアパラパーのジャックは、すでに脳内でカチアと恋人以上の関係になってしまったようです。


恐ろしい・・・。

10949509375_e08087e5f5_o








カチアに異常な執着を示すようになったジャックは、彼女の身辺調査を始めます。


カチアの帰り道を尾行し、彼女の家を特定。


郵便物を漁り彼女の電話番号や家族構成を調べあげ、遂には夜な夜な彼女にイタズラ電話を掛ける始末。


カチアは見知らぬ男から度々不気味な電話が掛かってくる事から、不穏な空気を察知しますが、


特に身に危険が及ぶ事はあるまいと放置します。







途中、こんなエピソードがあります。


バスに乗っていたカチア。


彼女を尾行していたジャックは、彼女の座っている座席の後ろに座ります。


で、


後ろから彼女のうなじに手を伸ばしたり、髪の匂いを嗅いだり。


背後に異様な空気を感じとったカチアは席を立ちますが、ジャックも無理矢理彼女の背後へ。


で、彼女のお尻に股間を押し当てるんです。


カチアは満員電車の為、身動き出来ません。


( ; ゜Д゜) ふえぇぇぇ・・・


なんて羨ましい!!


じゃ、なかった・・・(汗)。


なんておぞましい!!


最終的にバスが停留所に着き、ジャックは人混みに紛れて逃げてしまいます。







んで、


本作最骨頂の名場面が、ジャックがカチアの自宅に侵入するシーン。


ジャックがカチアの自宅に侵入し行った事は、


な、なんとカチアの歯ブラシで歯磨き!!


!Σ( ̄□ ̄;) きぃぃぃっっっ


ジヤックは彼女の歯ブラシを手に取り、見つめ、軽く口に含め、


くちゅくちゅと


味わう。


うえぇ・・・


更に彼女の洋服に顔を押し当て頬擦りし、匂いをかぐ。


極め付けが、カチアの下着をカチアのベッドへと並べます。


で、そこへゆっくりと・・・


ダイブ!!!


カチアの下着に股間を押し付け、前後にカクカクと腰を振り・・・


も、もうこれ以上書かなくてもいいですよね?


書かなくても分かりますよね?


書かないほうがいいですよね?


軽く吐き気とめまいが・・・。


ジャックは腰をカクカク。


視聴者はジャックの行為にガクガクです。







と、そこにカチアが彼氏と帰宅。


ジャックは物陰に隠れます。


ジャックが部屋に居るとも知らず、二人はさっきまでジャックがオナ○ニーをしていたベッドの上でセックスへ突入。


ここでダイアン・レイン嬢の、見事な脱ぎぷりを堪能出来ます。


ダイアン・レインのヌードを拝めてファンには感涙のシーンなんですが、


ジャックは脳内彼女のカチアが目の前で他の男とセックス始めたもんだから、


嫉妬の炎でメラメラ。


二人を殺害しようとしますが(彼氏だけを殺そうとしたのかな?)、危険を察知され、二人に逃げられてしまいます。







とにかく、この映画。


ここからが脚本がクソ。


あ、失礼。


訂正します。


脚本が・・・


ウンコ。


あ、失礼。


言葉が悪かったですね。


お下品だったので、言い直します。


脚本が・・・


鼻クソ。


・・・


すみません。


どう言い直しても、脚本はクソになってしまいます・・・。







だってね、


ジャックは自分の血で鏡に、
「I LOVE YOU」
って書いたり、


カチアの留守電に変態メッセージたんまり残したり、


指紋もベタベタ残したりと


物的証拠を残しまくり。


しまいには、自分の患者のレントゲン写真置いていったりと、


自分が犯人ですってのを毛頭隠す気無し。


ジャックはカチアに自分の存在を示したかったかもしれないので、それはそれでいいんだけど、


カチアが映画後半、


ジャックの残していったレントゲン写真を思い出して、そこからジャックを突き止めるんですが・・・


( ; ゜Д゜) ええっっ!?


カチアはあれだけ警察呼んだり大騒ぎしていながら、そんな大事な物的証拠を警察に渡していなかったの?


ぶっ飛び・・・。


そりゃ警察の捜査は難航するわな。


被害者が証拠品を隠し持ってるんだから。

1








ラストもラストで酷いの。


ジャックと決着を付ける事を決めたカチアはジャックと夜の橋の上で出会うの。


もちろん、二人きりで。


普通なら、


拳銃持っていくとか、


一人で行くと見せかけて警察呼んでるとか、


何かしら作戦立てるでしょう?

343375_full








しかぁぁぁし!!


この映画は、そんな事はしません。


丸腰でジャックと対面するカチア。


カチアは遂にジャックに出会い、


ジャックに今まで溜まった恨みから
「決着付けてやる!!」
と罵詈雑言をブチまけるんだけどね。


何せ、丸腰。


カチア丸腰。


恐ろしいほど丸腰。


銃社会のアメリカで拳銃も持たずにストーカーの犯人と丸腰で、真夜中に二人きりで会うって……。


もう、付き合っちゃえばいいんでね?


って、こっちはどうでもよくなるの。


無用心にも限度があるでしょう。


ストーカーの犯人と対峙する決心をしておきながら、丸腰でなんにも作戦を立ててないなんて考えられないわ。


んで、


カチア丸腰なもんだからジャックにここでもなぶられ、もて遊ばれる始末。


ついにはジャックに
「そうカッカするなよ・・・」
と、反対に慰められる始末。


・・・


ここでカチアは次こそ反撃してやる!!


と誓うんだけど・・・。


なんかね。


もうね、


緊張感が無いってか、


本気で悩んでるの?


本気でやってるの?


と、こっちが悩んじゃう。


カチアが追い詰められてる感に乏しくて、グダグダなの。

343376_full








最後は、カチアがジャックを自分がデザインしたショーウインドウの中に閉じ込めるの。


お前も私のデザインの一部にしてやったぜ!!


ってオチでスマートにキメたつもりなんだろうけど、


あんなにぶっ飛びデザイン連発してたカチアの発想がこの程度で反対にガッカリ。


あんだけ自分を苦しませたのに、その程度の復讐で満足なんでしょうか……。


綺麗にお洒落にキメちゃて、それでいいのかなぁ。


ジャックの変態度も弱いし、


全体的にインパクトに欠ける困った作品。


全然オススメ出来ませんので・・・







この映画の<オススメ度>は・・・44%。







でも、自分が爆笑したシーンが一つ。


カチアがショーウインドウをデザインするんですが、今回もデザインは奇抜。


マネキンの頭が、ガラスケースから飛び出してるんです。


自分は、まずこの場面で嫌な予感が・・・







で、夜中。


人が居ないのを見計らい、マネキンに近づくジャック。


おもむろにライターを取り出すと、ライターをマネキンの髪の毛へ・・・


ボワっっ


という音と共に、マネキンはファイヤーヘッド状態に。


メラメラと頭部から炎をあげるマネキン。


ははは・・・


あんなデザインにしておいて、監視カメラも設置してなかった訳?


ここまでジヤックのストーカーに悩まされていたのに、


いつまでも呑気ってか、無策ってか、お気楽ってか・・・


最後の最後まで揺るぎないクソ脚本で、かえって安心ですわ♪


f0009381_23413137

Lady_Beware_Movie_Poster