ジェフ・リーバーマン

スクワーム

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・製作国/アメリカ


・1976年度作品








私は昆虫・虫系の生き物が大っ嫌いです!!


まさに、虫に『むしず』が走ります。


そんな超キモい虫さん達が大暴れする映画が、この『スクワーム』です。


ただ・・・


本作で大暴れするのはミミズ、ゴカイです。


ミミズ、ゴカイって、虫なのかな?


ググって調べる気にもなりませんが・・・。








《ストーリー》


恋人のジェリー(パトリシア・ピアシー)を訪ね、ジョージア州の小さな町フライ・クリークに遊びに来たミック(ドン・スカーディノ)。

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↑左がミック(ドン・スカーディノ)、右がジェニー(パトリシア・ピアシー)。








しかし前日の嵐が送電線を切り、数十万ボルトの電流を地中に流した。


その為、ミミズやゴカイ等の虫が凶暴化。


町をパニックに陥れる・・・。

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《解説・感想》


監督・脚本は『悪魔の凶暴パニック』の、ジェフ・リーバーマン。


特殊メイクは『狼男アメリカン』の、リック・ベイカーです。








凄いです。


面白いです。


キモいです。


ストーリーは気が狂った虫(主にミミズとゴカイ)が人を襲うだけの映画。


内容は無いようです。


しかし、部屋を埋め尽くす大量のゴカイやミミズの群れ。


それは画的に圧倒的な迫力。

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部屋を開けた途端、ドドドーーっと雪崩れ込むミミズ・ゴカイの大群にはド肝を抜きます。


偽物(造り物)と分かっていても、背筋に悪寒が走るおぞましさ。


ちょっとしたいい加減なストーリー展開など、忘れてしまうほどのインパクトです。

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↑大量のミミズ。


勿論これは作り物で、嘘かホントかスパゲッティを使用しているとか。真偽はともかく、スパゲッティが食べられなくなりますよ。








でも、一番寒気がしたのは、ゴカイがチョコレート・シェイクに入っていたシーン。


食べ物の中に入ってるってのは反則っしょ!!


ミックが知らずに飲み込み、オエーーーっっ!!

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何かを食べながら見る映画ではないですね(汗)。








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↑ゴカイやミミズのアップを多用。


ゴカイの叫び声とか怪獣そのもの。


釣り好きな父に聞いたところ、ゴカイは噛みつくし臭いもするそうで……


でも、釣りをする人は割りと平気でゴカイに触って、釣り針にくくりつけるとか。


釣り人のメンタルは鋼(はがね)で出来ているのでしょうか?








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↑本作の主人公のミック君(ドン・スカーディノ)。


眼鏡を外しても……イケメンって訳でもなく、何処か頼りなさげ。


そんな彼でも終盤にはクラーク・ケントに見えるんだから、さすが。


これはゴカイ(誤解)ではないはず。

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演じるドン・スカーディノ氏は、現在テレビ監督として活躍中です。








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↑ジェニーの妹のアルマ(フラン・ヒギンズ)。


クールな性格ながら、ミミズ雪崩れに飲み込まれ遭難する不遇さ。

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とにかくドラマ部分に色々と強引さが目立ちますが、そんな些細な事は気にならない傑作です。

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この映画の《オススメ度》は・・・76%。








ところで……


本作を語る際、絶対に忘れてはいけないお方がいます。


ジェリーの隣家に住むロジャー青年(R・A・ダウ)⬇。

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彼の顔をゴカイが喰い破るシーンは圧巻の名場面。

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その後彼って、失恋のショックとはいえ、なんであんなになったの?


と、びっくりするほどのキチ○ガイへと変貌。

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↑ミックが草食系男子なら、彼は絶対に肉食系男子。


正に肉(を)食(われてます)系だね。

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↑好きな子は徹底的にイジメるタイプです。








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リモート・コントロール ビデオエイリアンの侵略

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・製作国/アメリカ


・1987年度作品








《ストーリー》


1987年ーー


突然各地で、普通の人々が殺人を犯すという異様な事件が発生する。








ある日。


ビデオ・レンタル店に勤めるコズモ(ケヴィン・ディロン(画像中央↓))。

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彼の店に今話題の「リモート・コントロール」というビデオ映画が入荷され、今日も店は大盛況だった。

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⬆後ろの棚に置いてあるビデオ。皆さんは何の映画か分かりますか?私は「トロン」しか分かりませんでした。








が、コズモは殺人容疑で逮捕されてしまう。


全く身に覚えの無いその容疑に困惑するコズモ。


警察に無実を信じてもらえなかったコズモだが……


彼は被害者達が皆一様に、映画「リモート・コントロール」を観ていた事に着目する。

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《解説・感想・ネタバレ含む》


監督・脚本は「スクワーム」「悪魔の狂暴パニック」の、ジェフ・リーバーマン。


音楽は「エンドア/魔空の妖精」の、ピーター・バーンスタイン。


主演はマット・ディロンの弟、ケヴィン・ディロン。


ヒロインのベリンダ役に、「エイプリル・フール/鮮血の記念日」のデボラ・グッドリッチ。


「チャイルド・プレイ」シリーズでお馴染みのジェニファー・ティリーも、ビデオを借りに来るちょい役で出演しています。

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さて上記の恐るべき殺人は、ビデオ・エイリアン「悪魔星人」の企み。


特殊なビデオを見せる事により人々の理性を狂わせ、互いに殺し合いをさせる作戦との事。


「悪魔星人」の企んだ、地球侵略作戦って訳です。

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ただ・・・


なんかどうでもいいけど、「悪魔星人」って和訳のセンスに脱帽。


B級映画なので狙って命名したのでしょうか。


事あるごとに「悪魔星人」と連呼する為、失笑を通り越して脱力は必至。


その「悪魔星人」も、耳がとがったダケの普通のおじさんだし(汗)。

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それにビデオを観せて人間の理性を狂わせるって、めちゃめちゃ遠回しで気長な作戦ですよね。


映画を観ない人だって沢山いるでしょうに。


それに本作を観て頂けるとわかりますが、


気が狂うのは映画を観ていない人達……。


序盤が特にあからさまで、ご主人が「リモート・コントロール」って映画を観てる訳ですよ。


で、途中、ある映像がテレビに映し出されます。


その映像を観てご主人が「あれ……?」と思っていると、そこに奥さま登場。


奥さまがいきなりご主人を鞭でひっぱたき、ご主人を叩き殺す……


という内容になります。


↑何故一般家庭に鞭が常備されているのか?


そこは、余り突っ込まないほうがよろしいようです。

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映画内で、映画「リモート・コントロール」を観ると理性が失われる……


と言及されているのに、映画を観ていない人物がキチ○ガイになるという、いい加減さ。


ここはさすがに突っ込まれても仕方がありません。

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しかも真相を知ったビデオ屋の店員一人(ケヴィン・ディロン)に、


基地に侵入されるは、


基地を爆破されるは、


侵略を阻止されるは・・・


「悪魔星人」って、超文明を持ったエイリアンなんですよね?


ビデオ屋の店員一人にコテンパーにやられて、どうすんの!!


相手は本当にごくフツーの一般人ですから!!


これでは主役が無敵のシュワちゃんやスタローンだったら、5分で作戦は阻止されていたでしょう。


それほど、「悪魔星人」の侵略計画がショボショボなのであります。


困ったもんです。

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それでも・・・


80年代を十二分に満喫出来る本作。


レンタル・ビデオ全盛当事の、様々な映画ネタが盛り込まれています。


コズモが勤務するビデオ・レンタル店に、ヒロインのベリンダが来店。


ベリンダに一目惚れしたコズモが、ベリンダをナンパするシーン。


コズモ「何かお困りですか?」


ベリンダ「探してるけど、見つからないの」


コズモ「ビデオが?それとも愛?」


ベリンダ「……」


「どちらもよ」

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コズモはベリンダが探していた恋愛ドラマを観て、彼女を口説く台詞をお勉強。


ベリンダが再び来店したのを見て、彼女に暗記したドラマ内の台詞をそのまま、まくし立てます。


コズモ「お嬢さん、お久しぶりです」


「愛とは儚いものですね」


「愛とは一時的でそして打算的で~うんたらかんたら・・・」


吹き出すベリンダ。


突然意味無くドラマ内の台詞を言われても、困りますよね。


それも棒読み……。


でもベリンダの好きなドラマを観て、真面目にドラマの台詞を丸暗記してきたコズモ。


その努力を考えると、ちょっとコズモに好意を抱くベリンダ。


コズモ「もう君しか見えないんだ」


最後にコズモが決め台詞をキメますが……


ベリンダ「メガネを掛けたら?」


はにかんで台詞を反すベリンダ……。


映画内で、他の映画で恋のお勉強をする登場人物。


こんな映画的なシーンも満載で、映画好きにはクスリとくるはず。

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他にも、


壁一面を利用した大仕掛けな全自動歯磨き機とか、


テレビを見ながらでも編み物が出来る全自動編み物機とか、


前衛的な髪形や、アルミホイルみたいなテカテカの服装。

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もはや近未来なのか何なのか理解不能。


そんな小道具や仕掛け、ちょっとした演出がじわじわくる本作。


確かにホラーを期待すると拍子抜けに終わってしまうのですが、細部にまでこだわった案外丁寧な演出をお楽しみ下さい。


(内容はチープですが……)

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この映画の《オススメ度》は・・・55%。








ビデオを見過ぎて気が狂ったり、


ビデオ工場の工場員が日本人だったり・・・


風刺が効いた脚本も一興です。

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《追記》


映画ラスト、


「悪魔星人」のビデオテープを全て焼却処分したコズモ。


ベリンダ「この映画のラストはどうなるの?」


コズモ「分かりきってる」


「人類の勝ちだ!!」

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しかしーー


ビデオテープは一本だけ残っていたのです。


そのテープを高々と掲げる「悪魔星人」。


悪魔星人「違う、我々悪魔星人の勝ちだ!!」


ビデオテープはいくらでもコピー、複製出来るからな!!


ガハハハハハハハハハ!!


・・・


違法コピーは犯罪です。


ご注意を。

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悪魔の凶暴パニック(悪魔の狂暴パニック)

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・製作国/アメリカ


・1976年度作品








本編を見ていない(またはストーリーを忘れてしまった)方へクイズです。


⬇下の画像の中で、どちらの登場人物がカツラか分かりますでしょうか?


もし分からなければ・・・


この映画の次の犠牲者は、あなたかもしれません。

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《ストーリー》


とある別荘ーー


ジェリー(ザルマン・キング)の友人達が集まり、ちょっとしたパーティーが開かれていた。

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そこに写真家のフラニー(←男性です)が現れ、皆のリクエストで彼が自慢の歌を歌う事になる。


が、


フラニーが調子に乗り、歌いながらジョーの恋人にキスをしてしまう。


驚いたジョーがキスを止めさせようとフラニーの髪の毛を引っ張ると、ズルりとフラニーの髪の毛が全て抜けてしまう。


ツルっ禿げとなる、フラニー。








⬇見た?

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⬇見た?

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⬇見たの?

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⬇ででーん!!

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⬇うわああああああああ!!!

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あまりの事に戸惑う一同。


フラニーの顔色がみるみる変わり、錯乱状態で別荘を飛び出してしまう。








驚いたジェリー達もフラニーを追って、屋外へと捜索に出る。


別荘には三人の女性陣が残り、ジェリー達の帰りを心配しながら待っていた。


と、そこにフラニーが乱入。


フラニーの目は血走り、とても正気とは思えぬ形相。


錯乱状態のフラニーは三人の女性陣に襲いかかる。


異変に気付いたジェリーが駆けつけるが時既に遅く、女性陣はフラニーに惨殺される


ジェリーとフラニーは乱闘となるが、その際フラニーがジェリーに押される形でトラックに轢かれ、死亡してしまう。

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フラニー殺害容疑で追われる身となってしまったジェリー。


彼は身の潔白を証明する為、一人事件の謎を追う事となる・・・。

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《解説・感想》


監督・脚本は『スクワーム』の、ジェフ・リーバーマン。


音楽は『追撃のバラード』の、チャールズ・グロスです。








ハゲになると狂暴化するという、考え付きそうでフツーは考えない異色のストーリーが脱帽の本作。


(あ、脱帽って言っても、脱カツラではありません)


髪の毛がフサフサだと正常で、ハゲになると暴れ出すのです。


なんだかカツラがハズれたオヤジが逆ギレするみたいで、なんとも笑えるストーリー。


誰がハゲになるのか?


誰が本物の頭髪なのか?


そんなストーリーだけを聞くとバカバカしいのですが、お話しは至って真面目。


むしろハゲ化した時のキャラクターの切れ具合が尋常ではなく、笑いを通り越して恐さ100倍。


ハゲになると何故に凶暴化するのかというオチも含め、なんとも皮肉の効いた異色作です。

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惜しむらくは前半のパワーに比べ、後半失速してしまう事でしょうか。


でも、


『ハゲ男が暴れてる!!』

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なんてセリフが私のツボにハマり、楽しく鑑賞させて頂きました。


ホラー映画ですが卓越したシークエンスが随所に散りばめられた、一級のサスペンス映画としても楽しめます。


頭部の薄い方には笑えない作品でしょうが、『ハゲると凶暴化』というアイデア一つで良い意味でゴリ押しした作風は、さすがです。

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監督・脚本はジェフ・リーバーマン。


『スクワーム』でミミズやゴカイの大群に襲われるという自然の恐怖や、


『リモート・コントロール/ビデオエイリアンの侵略』でビデオに洗脳され殺人を犯すという、スパイスがピリっと効いた風刺をいつも楽しませてくれる職人さん。


彼の作品は全体的にややあか抜けない部分があるモノの、圧倒的なインパクトが印象。


この作品も、そんな監督の演出力をお楽しみ下さい。

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ラスト、もう少し『ハゲ』しさがあれば完璧だったのですが・・・。

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ハゲハゲ言うなーーーっ!!








この映画の《オススメ度》は・・・71%。








では、冒頭のクイズの正解です。


カツラなのは・・・


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見~た~な~

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