ジョン・ハフ

アメリカン・ゴシック

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・製作国/アメリカ


・1986年度作品






《ストーリー》


誤って幼い我が子を事故死させてしまい、精神に異常をきたしたシンシア(サラ・トーゴフ)。


医者の勧めで、シンシアは夫のジェフと他友人ら四人と共に、セスナ機での旅行に出掛ける事となる。

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が・・・


途中セスナ機がエンジン・トラブルに。


セスナ機は不時着し、ジェフ達は近くの島に助けを求めに行く。


そこに住んでいたのは、異様な家族だった。


厳格な父親(ロッド・スタイガー)。


優しくも、時折覗かせる不気味な横顔の母親(イヴォンヌ・デ・カーロ)。


長男のウディ。


次男のテディ。


長女のファニー。


子供達は50歳以上の年齢と思われたが、皆10代と言い張る。


ファニーに至ってはフリルのドレスに着飾り、赤ちゃん言葉に、お人形さん遊び。


ジェフ達は数日後に連絡船が来るまでの辛抱と、彼らとの奇妙な生活を共にするが・・・。

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《解説・感想》


監督・脚本は『死霊の悪夢』の、ジョン・ハフです。

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この映画、とっても考えさせられます。


話しは単純で、ジェフ達が不時着した島に住んでいたのはキ○ガイ殺人鬼一家だったのです。


次々と惨殺される、シンシアの友人達。


ただ、その殺害方法は面白味が欠け、そこは面白いとは言い難いです。


地味です。


スプラッター度はレベルが低いです。


演出も、なんかあか抜けない感じ。


駄作かな……?


と、不安がよぎります。


しかしーー


この映画の本質は、ストーリーの後編から幕を開けるのです。

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↑自分は10代の少女と言い張るファニー。


ある意味、一番の恐怖。






《以下、ネタバレ含む》


ジェフらが殺害され、一人生き残ったシンシア。


しかしファニーは女の子の友達が欲しかったと、シンシアを家族に迎えます。


父親ら他の家族もシンシアを気に入り、シンシアを家族の一員となる事を認めるのでした。


シンシアに至っても、とうの昔に頭がイカれていたので、殺人鬼一家の家族になる事を手を打って喜びます。

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↑ファニーとお揃いの服を着る事となるシンシア。


ここからが真の悲劇の始まり……。






で……


殺人鬼一家の父親や母親は、ジェフ達の事を以前こう言ってました。


『お前らは邪悪の世界から来た悪の子』


『(ファニーら子供達を)外の世界と接触させたくない。
邪悪に染まってしまう』


と。


しかし父親ら自らが迎え入れたシンシアこそが、真の邪悪。


外部からやって来た悪魔。


殺人鬼一家を遥かに上回るキ○ガイだったのです。

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後半垣間見る事になる、ファニーの人形コレクションが凄いです。


これを見れば無邪気なファニー達も、十分悪に染まっており、同情の余地はありません。

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けれども・・・


ファニー達は、ある意味純粋無垢。


しかしシンシアこそは本質的に己の欲望に生きる、文明社会の象徴。


一見シンシアは失った子供の事を考えているように見えますが、それは自分の罪に耐えられないからという側面を見せており、ラストに見せる怒涛の『自』。


シンシアの、


『私が!!』


『私の!!!』


『私は!!!!』


には、殺人鬼一家も顔負け。


イカれ合戦では、文明社会というある意味残虐冷酷無比な世界を渡り歩いて来たシンシアのほうが、殺人鬼一家よりも一枚も二枚も上手だったのでした。


どう上手だったのかはーー


ぜひとも映画内でお確かめて下さい。

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この映画の《オススメ度》は・・・67%。






本作はただの殺人映画では終わらない、不思議なホラー。


一番の『悪』が、何かを悟らせてくれますよ。

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へルハウス

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・製作国/イギリス


・1973年度作品







《ストーリー》


ある金持ちから、幽霊屋敷の調査を依頼された物理学者のライオネル・バレット(クライヴ・レヴィル)⬇。

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その屋敷幽霊ベラスコ邸ーー


そこは主人のベラスコが招待した客27人を殺害し、ベラスコ自身は失踪したという曰く付きの屋敷だった。







調査に赴いたのはライオネルの他に、


ライオネルの妻アン・バレット(ゲイル・ハニカット)⬇。

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霊媒士のフローレンス・タナー(パメラ・フランクリン)⬇。

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そして、前回の屋敷調査でただ一人生還した物理霊媒士フィッシャー(ロディ・マクドウォール)⬇。

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彼ら四人に、想像を絶っする恐怖が襲う・・・。

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《解説・感想》


監督は『アメリカン・ゴシック』の、ジョン・ハフ。


原作・脚本は『激突』の、リチャード・マシスンです。

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約四十年以上前の映画ですが、SFXに頼らないホラーなので今見ても十分に楽しめます。


恐くて面白いです。


名作は時代を経てもいいモノなんだと、本当に実感出来ますね。

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さて、登場人物はたったの四人(プラス1かな?)です。


が、それぞれが重要なストーリー又はカギを握っていて個性的に描かれている為、むしろ登場人物の少なさが更に恐怖をかきたててくれます。


だって、たった四人で幽霊屋敷解明の為に乗り込むんですよ。


チキンな私には到底真似出来ません。

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↑ゴシックな色使いに、絶妙のカメラ・アングル。







ライオネル達4人は屋敷に隠された秘密を解明すべく、そこで寝泊まりをする事となります。


そこで彼らに待ち受ける驚愕の真実とは……。

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派手なSFX等は一切ありませんが、真綿で頸を絞めるようにジワジワと迫り来る静かな恐怖。


本作は夜中に一人でじっくりと鑑賞して頂きたいホラーです。

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映画『フライトナイト』で良い意味で演技声名が極まったロディ・マクドウォールが、これまたイイ仕事をしています。


彼は最初は気弱で憎めないけど、何故か好きになれない男性を演じさせると実にウマいです。


なのに映画を観ている内に、いつの間にか応援しちゃってるんですよ。


ロディ・マジックです。


そんな彼も既に故人なので、『フライトナイト』の続編を製作出来ないのが寂しい限りですが……


あっ、でも今なら、全てCGで代役って手も有りですかね(汗)?


すみません、冗談です……。

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そんなこの映画のラストは物議を醸したようですが、私はアリだと思ってました。


以前までは・・・。


改めて鑑賞すると、ちょっと強引過ぎる気もします。


下手をすると、"爆笑"と紙一重です。


でもそこを考えさせまいと、一気にたたみ掛ける演出は流石ですね。

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迫力の一本。


この謎が解けなければ、その恐怖はアナタの直ぐ後ろに・・・。

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この映画の《オススメ度》は・・・75%。







不気味な雰囲気を盛り上げる音楽を担当したのは、ブライアン・ホジソンと、デライアン・ダービシャー。


重厚な映像を撮影担当したのは、『スペースバンパイア』のアラン・ヒュームです。

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