蛇乃目伍長の「エアフォースの英国面に来い!」 Mk.2

歴史に埋もれたヘンな物偏愛ブログ。ただし基本 拾い食いなので安全性(信憑性)に関しては注意だ!

ムサイ

ムサイ
ここで突然のムサイ。
ザクはロマンアルバムに載っていたスタジオぬえバージョン(うろおぼえですが)。

ガンバレル・ハイウェイ

前々エントリのウーメラのドキュメンタリーの中で「ガンバレル・ハイウェイ」に言及がありました。
ナレーションではその全長が「6000km」と言われていたのですが、グーグルマップでウーメラからオーストラリア西岸タルガーノまでを測ってみると直線距離で約2000kmしかありません。
ウーメラ -タルガーノ- Google マップ
しかもガンバレル・ハイウェイの英語Wiki→を見るとスタート地点はウーメラではなく、ゴール地点もタルガーノではありません(※現在、西海岸にタルガーノTalgarnoという地名はありません。メルボルンがあるヴィクトリア州の地域名が検索に引っかかります)。

スタート地点はヴィクトリーダウンズ・ホームステッド(つまり「ヴィクトリーダウンズ農場」)、ゴール地点はカーネギー・ホームステッドとなっています。
その間約1200km
ガンバレルハイウェイ全体
…ガンバレル言うほど真っ直ぐじゃないじゃん…。というか1200キロ計測はひたすらメンドくさいw

ところがWikiをよく見ると全長は1347kmとなっています。
どうもガンバレル・ハイウェイの全長には諸説あるらしく、ゴール地点はカーネギーよりさらに西のウィルナまでとか、いやいやその手前だとか言われているそうで…。
カーネギー、ウィルナ間
(カーネギー→ウィルナ間のルート)

自分はカーネギーから西へ86km地点で謎の「Gunbarrel Highway」の表示を見つけましたが。
カーネギー、ウィルナ間86キロ地点の謎
ここに何か碑でもあるんでしょうか…?

そして全長をめぐる議論をややこしくしているであろうもう一つの要因は途中のワーバートン辺りで「旧」ガンバレル・ハイウェイがあるという事。
old gunbarrel HWY txt
しかもJameson Communityという村まで延びる支線もあります。

ちなみにウーメラからヴィクトリーダウンズ農場まで(スチュアート・ハイウェイ)は790kmあまり。
ウーメラ-ヴィクトリーダウンズ間
そして恐ろしいのはこれまで挙げてきた地名プラス数箇所を除いてはほとんどが無人地帯で水もガソリンも補給できないという事です。
日本語で検索するとオートバイなどで走破した人たちの記事がいくつもヒットしますが、その内容は気が遠くなりそうなものばかりです。昔、新城→豊田間の山道ごときで不安になった自分には到底ムリな冒険です(笑)
gunbarrel_highway-2
ちなみに大陸北西部を縦貫するキャニングストックルートなんかコレだそうですから
20120125_76f28be3d5c8aa4c088bVvXM5ZcViivs
1900kmも無人とは…怖い所だな、オーストラリア。

こんなガンバレル・ハイウェイを3年かけて造ったレン・ベデルさんはオーストラリアの三蔵法師なんじゃないかと(笑)
と思ったら彼が指揮した「ガンバレル設営隊」(Gunbarrel Road Construction Party)のWikiにナレーションで言っていた「6000km」の謎を解く鍵がありました。
800px-Gunbarrel-Grader
「旧」ガンバレル・ハイウェイの分岐点にあるNgaanyatjarra-GilesのWarakurnaロードハウスにガンバレル設営隊が使用したグレーダー(地ならし機)があります。
その刻版には
800px-Gunbarrel_Grader_plaque
Gunbarrel_Grader_plaque
ガンバレル・ハイウェイを含めたアウトバック(オーストラリア内陸の砂漠地帯)横断道路の概略図が記されています。
この総延長が6000kmなのだそうです。

画像ゲットだぜ!

Donald+T

いいよね、空中大艦巨砲主義(もしくは「ガンシップ外交」)。

ウーメラ実験場ドキュメンタリー(1988年)

今から約20年前、NHK教育の「海外ドキュメンタリー」で放送された「消えたロケット基地 ~オーストラリア・ウーメラ~」のオリジナル、「WOOMERA The Silent Partners」(豪ABC制作)がYoutubeにアップされてました!

「海外ドキュメンタリー」は45分枠だったので15分ほどカットされている部分がある事になります。
一応、ワタクシの手許には録画をDVD化した物がありますので見比べてみました。
(※以下の画像は特にそのカットされた部分という訳ではありません)
Woomera Rocket Range02
OPに使われていたラムジェットのオンボードカメラ映像は日本版ではEDクレジット部分に移動。

Woomera Rocket Range1736
シースラグの発射試験のようですが後ろの小屋から揺動用のアームがランチャーを載せた艀に接続されています。ちょっと面白い仕掛け。(17分36秒)

Woomera Rocket Range2006
ウーメラの産物で最も長生きなのが無人標的機ジンディビックでしょう。(20分6秒)

Woomera Rocket Range2418
オーストラリア産なのにオーストラリア陸軍は配備しなかったマルカラATGM。(24分18秒)
心臓部ともいえる誘導装置を披露している部分は日本版ではカット。

Woomera Rocket Range2838
やはり日本版ではバッファロー作戦(もしくはアントラー作戦())は丸ごとカット(28分38秒)

ちなみに地名としてのウーメラは南オーストラリア州中部に位置しますが実験場としてのウーメラはそこからインド洋に面する北西部沿岸地域までの6000km(※ナレーションではそう言ってますけど2000km位ですよね)に及びます。
Woomera Rocket Range3158
その6000kmに8年かけて一直線の道路を造った「ガンバレル設営隊」のエピソードが短くも面白いです。
Woomera Rocket Range3408
ただし原住民とのエピソードや終着点の地、タルガーノの映像は日本版ではカット。

Woomera Rocket Range4339
ブルーストリークの開発も進んでたのにいきなり全ての計画が終了。(43分39秒)
Woomera Rocket Range4413
この人がよく矢面に立たされますね(笑 44分13秒)
計画の中止を検討していた事はオーストラリア側には一切知らされてなかったそうです(ヒデェ)

Woomera Rocket Range4624
ブルーストリークの発射台は「数少ないオーストラリアの歴史的遺物」と語る元職員。

Woomera Rocket Range5224
しかし宇宙開発競争が熱を帯びてきたので西欧諸国はERDO(欧州ロケット開発機構)を立ち上げて各国が分担して作り上げたロケットがウーメラから打ち上げられます。(52分24秒)
でも打上げ直後にオーストラリア人の安全担当官の勘違いで自爆。(とナレーションでは言ってますが…

Woomera Rocket Range5924
その後オーストラリアはアメリカと組んでリサット1号(1967年)をしれっと成功させます。(53分57秒)
英国のプロスペロ衛星に先駆ける事4年、世界で4番目に人工衛星の軌道投入に成功したのです。
もっとも時のメンジース政権が(地道な)宇宙開発に興味を示さなかった事でその後が続かなかったのですが…。

Woomera Rocket Range5507
という訳でウーメラは1980年代は忘れ去られた実験場となっていました。

「しかし今日でもオーストラリアは航空宇宙産業への参加を(細々ながらも)続けている」といったラスト3分ほども日本版ではカットされていました。


JPLにも若気の至りというものが

JPL(ジェット推進研究所)といえば宇宙探査でその名前をよく聞く「超」付き先進組織なイメージがありますが。
その始まりもドイツのV2ロケットの解析が主な任務でした。

その研究結果として米国初の液体燃料ロケットを搭載した弾道ミサイル、MGM-5コーポラルを完成させたのですが、やはり初めて尽くしで苦労したのかこういうおふざけフィルムを残しています。

MGM-5-Corporal-1
(MGM-5 Corporal)

THE CORPORAL STORY02
「やー、これは見事な獲物を仕留めましたな」「どうもどうも」
てな小芝居ですが足元にあるのは「プライベートミサイル」→
Private_F_with_booster

THE CORPORAL STORY01
そして爆発オチは自主映画の鉄板ですね(そうか?)
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