自分が18歳で東京に出てきた時、文字通りの貧乏で冷蔵庫はおろか炊飯器もない状態でした。そしてご飯を炊く手段が、実家から持ってきた兵式飯盒でした。 飯盒を使ってガスコンロでご飯を炊く訳ですが、炊飯器みたいに米研いでスイッチ入れれば勝手に炊ける訳でなく、ご飯が炊けるまで台所に拘束されるのがとて も億劫でした。
   しかも、「初めチョロチョロ、中パッパ、赤子が泣いても蓋取るな」をクソ真面目に遵守していたら、吹きこぼれで飯盒もガスコンロもベチョベチョになり、下 手すれば飯盒の底に焦げをこびり付かせて難儀する、という事もその頃に学びました。以来、如何に焦がさず、吹きこぼれを少なくし、かつ上手な飯を炊くとい うのが、自分のライフワークになった訳です。おそらく、20年近くも飯盒を使ってる人って、あまり居ないんじゃないでしょうか。
   という事で挙行されたのが、今回の飯盒オフであります。

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今回、兵式飯盒に風防被せてアサルトパックに付けた訳ですが
やっぱ、日本の飯盒は日本の装備の方が合うなー
なんて思いましたw


■いきなり反省
   さて、飯盒オフの企画が持ち上がったのは、実は去年の年末だったのですが、オフが開催されるまでに約1ヶ月間、参加者各自が各種飯盒やそれに使う装備、使い方、その他もろもろを競う様に調達・研究・開発・実践しまくった為に、オフ開催までに飯盒熱がちょっと間延びしてしまいました。まぁ出来れば、日頃あま り使い慣れてないものを使ってるぜ感が欲しかったところですが(もっとも、自分の場合、結構使い慣れているのですが)、まぁ、逆に言えば、飯盒って使って しまえば、普通の鍋釜と変わるところがなく、そんなに物珍しいものでもないんだよ、という事が証明出来たのではないかと思います。

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今回参加のお二方
示し合わせたのか、新旧ドイツ軍の格好ですw


■メニュー
   飯盒オフといっても、別に飯盒をバケツ代わりにしようとか、飯盒を打ち鳴らして歌でも歌おうとかいう訳でなく、人が食える物を作るというのが趣旨ですので す。米飯や煮物系は日常的に作ってるので、それは他の人に譲って、自分は白玉ぜんざいを作るつもりをしていました。もちろん、予行演習もやったのですが (ぜんざいなど作った事がなかったのでw)、白玉粉に水混ぜて白玉を作るのが意外に面倒だったり、湯で小豆の缶詰を使ったら意外に簡単だったり(豆を水か ら戻すところから始めたら、結構大変。というか時間が掛かる)、という具合で、当日メッチャ寒かった場合は、白玉作るのに指先凍傷の覚悟が要るなーとか 思ってました。
   ところが、今回参加したのは、toyofusaさんにハイジさんと自分。もうお一人参加されるはずでしたが急用で不参加。で、toyofusaさんは第1回コケネンオフで作ったセロリとリークのヌードル(ただし、リークでなく下仁田ネギ使用w)、ハイジ中尉が飯盒ケーキと黒豆の代用コーヒー。つまり、オカズとデザートがあ るがご飯系がない。しかも、オフの最後に恐怖のフルーチェも待っているので、白玉ぜんざいまで投入したのでは、全身が甘くなってしまう。そこで急遽、自分 は飯を炊く事に(こんな事もあろうかと、ちゃんと無洗米を用意していた)。
   飯を炊くのは結構だけど、ただ単に炊いたのでは詰まらない。こんな事もあろうかと×2、炊き込みご飯の素も用意したいたのだが、それは3合用である。4人来ると思って3合米も用意したのだが、3人ではちとキツい。結局、米は2合炊いて、牛肉の大和煮缶を混ぜる牛缶飯にする事にしました。

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オプティマス123Rを盛大にプレヒート中のtoyofuaさん
寒い季節にガソリンストーブは信頼性大ですが
コケネンでも十分な陽気でしたw

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こちらは飯盒の底を抜かしたハイジさん
ソロ用のガスバーナーは一点に火が当たるのが多いので
底全体に柔らかく火を当てるのは難しいんですよね


■調理開始
   当初の予定では、埼玉の秋ヶ瀬公園が会場だったのですが、前日になって秋ヶ瀬公園が冬期火気禁止になった事が分かり、急遽、第1回コケネンオフをやった利 根川河川敷に変更となりました。しかし、場所が変わってもこの季節の事ですから、それなりに寒くて風も少々は吹いてるだろう、と予想していました。ところ が、蓋を開けてみると、結構良い陽気で風もあまりありません。
   そんな具合で、せっかく作った風防も、こりゃいらんなーという事でそこらにうっちゃらけ。ガスストーブとかでなくても、使いさしのコケネンでも十分そうだ わ、という事で、先日ベランダでハンゴーキャッチで湯沸かすのに投入したニチネンのトップ600g缶の使いさしを使って飯を炊きました。目の前では、 toyofusaさんがオプティマス123Rに旧ドイツ軍の飯盒を載せて、ネギとセロリ刻んだ奴をぶっこんで煮てます。
   ところが、その側でハイジさんが掛子にアルミホイル敷いてバターを溶かし、折りたたみのボールにホットケーキミックスらしき粉を入れて、溶かしバターと玉子を入れてかき混ぜてます。そして、飯盒の底に軽く丸めたアルミホイルを敷き詰め、飯盒の中でアルミホイルを器状にして、その中に溶いた粉を入れて、ご丁寧にスライスしたアーモンドも載せてました。ハイジ中尉曰く、ガスストーブで飯盒を空焚きすると良くないですよねぇ~、という事でしたので、その頃自分は 飯が炊きあがり蒸らしの状態にでコケネンが空いてましたので、それをお貸ししました。
   そして、先に出来た牛飯と下仁田ネギヌードルを食べてる間も飯盒ケーキを加熱し続け、コケネンがいよいよダメになってからはガスバーナーに切り替え、よう やく飯盒ケーキが完成。蓋を開けてみると、想像以上にしっかりケーキになってました。もっとも、加熱が終わったあと、膨らんでたはずのケーキが萎んでしま い、ハイジさん曰く失敗作との事でしたが、成功作を知らない自分らにしてみれば、十分美味しく出来ていました。出来映えとしては蒸しケーキみたいな感じで した。
   続いて、黒豆を飯盒で炒って代用コーヒーを作ろうとしたのですが、見る見るうちに飯盒の底の方の塗装が茶色く変色してきて、これはヤバいという事で作業中 止。こんな事もあろうかと、自宅で豆を炒ってきたとの事で、コンクリの土手でハンマーで崩して、コーヒーを淹れてくれました。最初の一口はウッと思いましたが、意外にも黒豆風味はあまりなく、慣れてくると「黙って出されたらコーヒーと思うかもしれない味わい」に感じる様になりました。
   その様な訳で、一番飯盒慣れしてるはずの自分が一番楽をしてしまい、飯盒ルーキーなハイジさんが一番難易度の高い物を作ったという事で、第1回飯盒アワードはハイジ中尉に決定しました。

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こちらがtoyofusaさん謹製の
下仁田ネギとセロリのヌードル
リークに比べると、下仁田ネギはネギ臭が強いみたいです
(まぁ、ネギだから当然ですがw)

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こちらがワタクシの牛缶飯。ご飯に混ぜるだけの簡単料理
一応は、野戦炊事の一つですが
どうせなら、炊き込みご飯にしとけば良かったかなー

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ハイジさんの飯盒ケーキ
本人は失敗作と言ってましたが、なかなかどうして
結構美味しかったですw


■教訓と総括
   ハイジ中尉は、今回の飯盒オフに参加するに当たって、ケーキと代用コーヒーを何度も作ったそうですが、その結果、一つ目の飯盒の底を焦がして穴を開けてし まったそうです。原因は、ケーキを作る際には丸めたアルミホイルを入れ、また黒豆を炒る際は飯盒にアルミホイルを敷いて炒ったそうですが、どちらの場合も 実質的には空焚きをしている状態です。アルミ製品は空焚きをすると一気に材質が脆くなってしまうので、避ける様に注意されますが、結果として買って数回で底が抜けてしまった訳です。ケーキなどは蒸すやり方で出来るとして、豆を炒る場合はやはり鉄製品を使った方が良さそうです。自分の使っている飯盒などは、 998円のキャプテンスタッグの安物ですが、かれこれ7年は使ってますので、大事に使えば結構長持ちしますから、くれぐれも空焚きには注意したいもので す。
   今回のオフでは、焚き火OKの場所ではありませんでしたので(といっても、誰か焚き火した跡がありましたが)、ポータブルストーブを使って調理しました が、気候もよく風もあまりなくで、風防なしでも調理が出来てしまう好条件でした。そのため、イマイチ簡単に出来てしまってスパルタン度が低かったので、そ の意味での面白みはあまりなかったのですが、改めて感じたのはそれなりに人数が居るのなら、ソロ用のクッカーよりも飯盒の方がまとめて料理が出来る分、使い勝手が良いかもな、という事でした。最近のお洒落キャンパーの人たちなどは、間違っても飯盒など使ったりしないのでしょうが、やはりキャンプの一番のイメージは飯盒炊爨ですので、第2回飯盒オフに繋げて更なる飯盒復権の活動を推進していきたいと思います。

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なぜか斜めってるところで豆を粉砕するハイジさん
どうせなら、上の平らな所でやれば良かったのにwww

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こちらもハイジ中尉の黒豆の代用コーヒー
かなり時間をかけてローストしたみたいで
全然黒豆らしさを感じさせませんでしたw