June 05, 2009

5月35日維園

64-
写真は2009年6月4日の
維多利亞公園。
15万もの光が目の前に!





ステージ上から全体の写真を撮らせてもらえました。
説明は後ほど。


天安門事件から20年目という節目。

ところで、20年目といったって、こういった節目って
「20周年!」というとお祝いしてるみたいだし
なんだかこれっていう言い方が思いつかなくて難しい。
広東語でも「20周年紀念(記念)」となるんだけど
ネイティブに、その表現は的確なのかと聞いたところ
これも日本語と同様で、微妙にそうでもないそうです。


そんな節目ということで今年は
例年以上にピリピリしていると報道される中国当局。
今年は徹底的にネットへアクセスさせない措置をしているようで
海外の報道内容が見られなくなるのはもちろんのことですが
国内でネット上で盛り上がられることも困るので、
人が集まる掲示板などにも目が光っているようです。

そういった国内情勢を受け、検閲でやられる前に自粛。
中国内の大手検索サイトや大手掲示板サイトには
自主的にサービス停止しているところもあります。

香港の報道によると、その告知はピリッと辛口、ユーモアひとふり。


中国内大手掲示板会社


「メンテナンスのため、5月××日から5月35日まで
サービスを停止いたします。」




5月35日?


計算してみると、「ああ!」とニヤリ。


ほら、テンアンモンだからさー、仕方ないじゃーん
と遠まわしに言っているのです。

報道されないから、禁じられているからって
みんな知らないわけじゃないんだから。


中国広東省では香港の地上波テレビが見られるのですが
オンエアは完全なリアルタイムではなく、数秒遅れています。

検閲が入ってるから。

とくにニュース番組は中国本土で報道されてはならない事柄に
触れたり特集されたりすることも多いため、要チェック。
あ、この話題はマズイ!そういった場合は

当局の検疫が、前後のつなぎ関係なく、瞬時に


政府系CMを挿入。


その能力、他のことに使えば素晴らしい仕事が出来るだろうに。

そういう事情ですから、
追悼特番やら報道がバンバン流れていた今週は
中国側ではCMだらけになってるんじゃないでしょうか。


夜のニュース番組にて。

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「ここで突然ですが
追悼集会の維園現場から
生中継入りまーす」とか。




検閲ご担当の方は、あまりのハードワークに
「もう今週はいっそ香港テレビの視聴を禁じてくれ!」
と思っているんじゃないかと思う。おつかれさまです。



では、ここで突然ですが、
北京特派員の、ANDぅさ〜ん!つながりますか〜!

ANDぅさん
「はーい、読めますよー。大丈夫です。
YouTubeは遮断されてますが(笑)
昨日(今日?)の産経新聞の記事を読んでなければ、
多分素直にうなずけたのかもしれませんが、
かなり気持ちは複雑です。
この国にはどうにもできないタブーが沢山あって、
それでも人々は生きている、という感じです。
でも、それがふとしたときに顔を出してくる……
実は怖い場所だとも思う今日この頃です。
北京の制作会社で働く中国人の友達の話を聞き、
背筋が寒くなったことも。
それでもこの土地が好きだと思ってしまうのは何故……(笑)」


それでも人々は生きている。
そうなんですよね。
中にいるから見えないこともあるかもしれないけど
中にいなければわからないことは本当はもっとたくさんある。
幸せか不幸かなんてことは、他人が判断できることなんて無い。
そう思います。
だから少しでも触れられるように、色々学びたいです!

周知のことですが、
中国、特に北京発のロックバンドは迫力があり、
そしてかっこいい。

考えたいことがある。
訴えたいことがある。
壊したいものがある。

それを単純にかっこいいと言ってしまっていいのか、
とは思いますが、
中国はロックが生まれる土壌なんだと痛感します。
いいとか悪いとか抜きで。
香港ってロックが流行らないし、生まれないんです。
「ブラックジョーク」と「言葉遊び」のラップは
流行ってるけどね。
風刺力には長けているけれどハングリー精神には欠ける。
それが香港という成熟した優等生の都市なんだと感じます。

今日は5月36日、そろそろ徐々にアクセス制限、解禁かな?
ANDゥさん、Youtube見られるといいね(笑)

産経の記事、3日の蘋果で、中文翻訳されてトップで大きく
紹介されてたんですがそれかな?アメリカの秘密文書の話。


香港から

くろさん
「香港人から、この記事は感動と思う」

そういってもらえると、とても嬉しいです。ありがとう。



明日香さん
「応援してる!!」

ありがとう!わたしは香港を応援しています!



そして日本から

92さん
「Tシャツ、素敵です。h9b8着てみたい…。
日本で歴史問題というと堅苦しい話すんなよという雰囲気になるか、
否定的に取り上げられることが多くて、
何だかなあ…という気持ちになることが多いです。
(特に近現代史ですが…)
なので、真面目に語るだけでなく、こういう風にユーモアにも
してしまえるこのセンスに感動です。
まずは関心を持つ事が大事、なんですよね。」


日本国内の背景や情勢については、外から母国を見ていると
色々もどかしく、さらにややこしく考えてしまいがちなのですが
92さんのおっしゃってることで、
「ああ、そうだ、そうなんだよね!」とすごく思いました。
否定的だったり、拒絶感みたいなものを感じる。
決してポジティブなものではない空気。

例えば訴える側に妙なヒステリックさとか押し付けがましさ
みたいなものがあると、一般の人たちが逆に冷めてしまうことも
あるような気がします。

香港のデモとか集会のようなものは、日本で思う
政治集会や被害者の会のような雰囲気はありません。
会社帰りの人、高校生、大学生、子供もいる家族連れ、
老夫婦、友達グループなど、ごく一般の市民が
「今日どーするー?あ、大遊行/集会でも行ってみよっか」
と各地から遊び感覚でワラワラ集まってくる人が少なくない
という気軽さです。
わたしはそれでいいんだと思う。
92さんが言うように、関心を持つことが大事なんだなって。

わたしは実際、
「わーい、今年も行こ〜っと」
そんなノリです。

大きな出来事に「参加」したい、という意識。
それで自分の関心と認識を確認できたらラッキー。


実際行ってみると「わかって!」「支持して!」という訴えよりも

「みんなー、来てくれてありがっとう!」

「いえーい!」

「楽しんで、誇りを持って、理解しあおうぜー!」

みたいなノリだったりもします。

それでもいいんじゃないかと思うんです。

おかしなパフォーマーもたくさんいます。(議員含む)

不謹慎な風刺やジョークに溢れてて、

みんなで笑ってもいいじゃないかと思うんです。

また行きたいって思うし。自分自身も、もっと知ろうと思うし。



追悼集会では、公園内に露店がずらりと並び賑わいます。
売られているのは「六四関連商品」だったり
「六四風刺グッズ」だったり、民主黨グッズだったり。

政治集会とか民主化活動とかっていうよりも、

それはまるで


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「六四追悼フェスティバル♪」






わたしは、それでいいと思うのです。
こんな【Tシャツが出る(8×8, h9b8)】くらいだから
結構ウィットに富んだ面白いものも売っています。


そしてわたしは、日本の風潮を気にせず、
堅苦しい話、今日はまたしちゃいます。


正直、反応鈍いんじゃないかと思った前回の【8×8, h9b8】
ごめんなさい、読んでくださっている方々の関心の高さに
驚きました。
体験談、当時の記憶、感想、本当にありがとうございました。
たくさんの視点から教えてもらえることが勉強になります!


わたしは前回書いたように天安門事件について語るほど、
そして自分の意見を公の場に書けるほど知識がありません。
他の歴史や事件についても同じです。

それでも、自分の関心を大事にしたいと思う。
そして、時代の流れの中で躍動している香港を
こうして自分の目で見ていられることを嬉しく思う。

だから、同じように関心のある人たちに
少しでも見たことを伝えられたら、と思います。

笑える話はもちろん(これメイン)、誇らしいこと、
感動したこと、楽しかったこと、それからちょっと堅い話も。

関心のない人は、今日はごめんね。



では本題です。


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六四燭光晚會、
今年も行ったよ!






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主催者発表、参加者15万人。
1997年中国返還の年以降、
最高の参加者となりました。




警察発表は6万2千人。
前回書いたように、この手の集まりでは往々にして
主催者発表がさばよんでいる、と実感しているわたしですが
今回は、もっといたんじゃないかと思いました。
10万人が予想されていたのですが、公園に入った瞬間に
「これ、10万超えてるんじゃない?」と感じたから。
さらにあの公園にに入りきれなかった人たちもいたから。
一箇所に15万人もの人が集まる状態を見たのは初めてなので
とにかくものすごい人・・・ということしかわかりません。

今年の集会の特徴は、学生世代の多さです。
高校生、大学生と思われる年代の人が本当に多かった。


追悼会の開始時には

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当時武力弾圧に反対して
共産党から失脚した
故趙紫陽元総書記の肉声
(生前録音)、


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遺族の母の会発起人
丁子霖さんからのメッセージ
(録音)が会場に流れます。



起立して、犠牲者を悼んで1分間の黙祷。

学生運動のリーダーであり、現在米国亡命中の熊焱氏も
ステージに登場。彼は先日のデモにも参加していました。
海外逃亡以来初めてのことです。


わたしは少々出遅れたため、会場である
ヴィクトリアパークに到着したときには

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既にものすごい人。





追悼会には数年前から毎年行くようにしているのですが、
こんなすごい状態は初めての経験。

ステージがあるメイン会場は、中央のサッカー場。


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これは公園の裏側から入った
草地の広場のあたり。
ものすごく後ろのほうです。




ヴィクトリアパークの広さをご存知の方は、
公園が埋め尽くされているという人の数のすごさを
おわかりいただけるかと思います。


後ろのほうからも見てみたい、と思ったのが間違いでした。


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一度中に入ったら、
もう後戻りは出来ませんでした。

サッカー場脇の広い歩道も
←この状態。



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あまりにも人が多すぎて
もう、どっちがステージかも
よくわからない。





迷子アナウンスを真剣に頼みたくなりながら彷徨っていると


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あ、ステージあった!







半泣き状態で、やっとメディア入り口へ到着。



ちなみに先ほど上で書いた1分間の黙祷、

彷徨ってる途中で、立ち止まってやりました。





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さてステージ前に到着。






たどり着いてから、「身動き取れなくなったり、
方向がわからなくなっても、珍しく整理してくれる
おまわりさんがいなくて苦労した(涙)」と訴えたら

「公園の外には警備や交通整理でいっぱい来てるけど、
公園内にたくさん配置したらまるで監視してるみたいな圧力を
感じさせる危険があるから、わざと少ないんだと思うよ」

と言われました。

・・・すげえ。感動した。


ステージからの
「今日は15万人もの人がここに集まっています」
という発表に、公園中から大歓声が上がったあと、
メディアはステージに上がるよう促されました。
集まっているみんなのことをステージの上から見て、
そして撮ってください、と。


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メディアの数もかなり多い。
ステージ上がぐちゃぐちゃに。






でも、怯んでいる場合じゃない。
わたしもステージ上げてもらいました。





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これがステージの上から見た、香港15万人の追悼の気持ちです。
わたしたちは中国で起きたことを忘れない、という気持ちです。

すごい。すごいすごい。

関心を持って一般市民たちと一緒に大きな出来事に「参加」を
していると、時折大きなうねりに居合わせることがあります。

今回も、それを肌で感じました。そして香港をもっと好きになる。



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会場の中心の白い光。








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これは、
民主烈士永垂不朽と書かれた
巨大位牌と民主の女神像。










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そこにつながる通路には花輪がずらりと両脇に並んでいました。



64-21この日、
夜になっても気温は29度。
風もなく、
気候も人々も熱気で
包まれる会場。




会が進むに連れて、いつしかステージ上が
民主黨の選挙活動みたいになったりもしていましたが
主催者の立場的にそれはそれで。



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会場では
なにやら旗が
元気に翻っています。






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なぜ台湾の旗が、今ここで。








・・・活動の自由の象徴ってことで、それもそれで。




映像あり、メッセージあり、歌あり。
風化されつつあることが懸念されていながら
20年目に再燃した香港での追悼集会。


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例年通り、
今年も20時すぎに始まり、
22時すぎに閉会となりました。





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来年また維園で会おう!








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集会の最後には
ステージから主催者が






「ゴミは自分で持ち帰ってね〜!

下に落ちたろうそくの蝋があったら削り取ってね!

それからボランティアが足りないので、若い人たちは
柵(場内整理用バリケード)の片づけを手伝ってくださ〜い!」

とアナウンス。

会場を見ていたら、
人々が自分の周りのゴミを拾い
さらには若い男の子たちが本当に次々と
自主的に公園内のバリケードを片付けていました。
民度高っ。


こうして、2009年の追悼集会が終わりました。



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家に帰ってから
ニュース番組で見た
公園中央部の映像。





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これは6月4日朝の蘋果日報。







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「集会前夜」からこのテンション。

まだ始まってない!落ち着け!





朝になったら、この文章の下に
6月5日の新聞一面追加します。
たぶん、圧巻の特集になるはずだから。



念のため、蘋果日報とは、
香港で読者数トップシェアを争う「一般紙」です。







さあ、お待たせしました、6月5日蘋果日報です。






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ちょっと!20万人になってる!



維園に入りきれずに周辺の道路から参加した
維園外の5万人が加算されました。

天安門事件が起きた翌年1990年の集会は15万人。
その後、年々減少し、去年の参加者は4万8千人でした。
そして天安門事件から20年たった2009年。
初年度に並ぶどころか追い越し、
香港史上最高の人数が集まりました。

上の見出し、20萬の「萬」の下あたりで
ぼんやり四角い幕っぽいのがある場所がステージ。
主役は一面に広がるキャンドルの火です。

香港の心、中国に、北京に届けっ!


最後に、ご参考までにこの下の写真もご覧ください。
この全体画像の左側でまとまって光っている場所が
わたしが最初にウッカリ入り込んだ草地の広場です。
光と光の真ん中の黒い部分が身動き取れなくなった
公園内の歩道。中央の強く輝く光がメイン会場です。
黒いのは木があるから影になっているためで
実際にはその部分もびっしり人がいました。

迷子の最中の気持ち、お察しください。








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りえ
2000年〜香港移住。
香港永久居民。
香港TVタレント,
放送作家,番組構成企画
座右の銘は「芸人魂」
2005年スタートの香港地上波ATV World「JP TIME TV/日語大放送」レギュラー出演中。
「JP TIME TV/日語大放送」
*ATV World/亜洲電視国際台
毎週日曜日夜18:25放送!
毎週日曜日朝10:00再放送
*亜洲高清台デジタル12ch
毎週土曜日夜20:00再放送
*番組ホームページ
www.jptime.tv

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