July 06, 2014

七一大遊行2014香港

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これは、香港から世界へのSOS。






(UPから2日間、この記事だけfacebookのLikeボタンが
なぜか機能しませんでした。(なぜだ!政治弾圧か!w)、
「押しても反応しない!」だった方、すみませんでした)


香港向けにはFacebook、日本向けにはTwitter、
瞬時に共有・拡散されるツールが便利になってるので、
まとめに時間がかかるブログは後回しになってしまうのですが
後から読み返す記録としてはどちらもブログに敵わないと
つくづく実感しています。
ブログしか見てない方には更新が遅くてごめんなさい。

最近の香港では、不安感や危機感をもたずにはいられないような
たくさんのことが起きすぎていて、何から書いていいのかわかりません。

今の香港の絶望感漂う重苦しい時代は
2012年に【行政長官が交代】したときから幕を開けた気がします。
それ以前の香港にも政治的な問題点や批判される政策は
多々ありましたが、どこか「笑い」に転化できるポイントがありました。
色々あった行政長官選挙も、振り返れば決まるまでは面白かった。
2012年春以降の政治傾向や政策は、笑えない。
政治風刺能力が高く、ブラックジョークセンスに富んだ香港人たちの手にかかっても笑えない。
そして、その流れは、止まらない。

希望がもてなくなりそうな重苦しいことばかりで、
こうしてブログで「香港事情」として紹介していくのも
嫌になっていた時期もあります。

そんな時、香港人の友人に言われました。
「香港が中国にどう飲み込まれていくか、
民主的システムがどう破壊されていくか、
市民がどう戦ったか
それを濁流の中にいる香港市民としての目で
日本語でも記録しておいてね」

私が記録していたところで何にもならないかもしれないけれど
私自身の記憶と未来のために節目節目で書き残していこう、
と改めて思いました。
もちろん、「香港の明るい未来」への希望と祈りをこめながら。

2014年7月1日 中国返還記念日で祝日。
七一大遊行(7月1日市民パレード)は
香港で過去最大規模の市民デモとなりました。

蘋果日報報道画像より

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警察発表では参加者9万人とのことでしたが、
主催発表、参加者51万人。
テレビニュースでは「少なくとも」51万人という報道もありました。


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警察発表で参加人数73,000人の香港マラソンと
警察発表で参加人数92,000人の七一大遊行の密度を
比較して皮肉る画像も出回りましたw

参加人数は最重要事項ではありませんが、
人数の多さと勢いのすごさは動画で見るとより伝わるので、
香港市民の怒りと願いの集まりをぜひご覧ください。
過酷な暑さ、断続的に襲ってくるスコール。
悪天候の中、抗議を伝えるために行動する市民の姿。
強く訴えるものがある美しい映像だと思います。

大迫力!51万人七一大遊行、定点観測映像。
「僕たちで僕たちの香港を守ろう」 香港市民の想い。
===守護我城 51萬香港人上街===



ビクトリアパーク(デモ行進出発点)定点観測検証動画。
===2014 香港 71 遊行 - Part 1!( 攝於 4:23pm-6:04pm )===



===2014 香港 71 遊行 - Part 2! ( 攝於 6:46pm - 7:46pm ) ===



蘋果日報動画ニュース
「51万人の昼と夜、7月1日の奇跡をもう一度」 
===51萬人的日與夜 七一再創奇蹟===




七一大遊行。私は一香港市民として、
2004年から毎年参加して一緒に歩いています。
2014年で11回目の参加となりました。

今年の7月1日は、Facebookにはこんな感じで投稿しました。
(画像下のURLをクリックするとfacebookアカウントがない方も
該当画像をupしたfacebookページが見られると思います。)

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https://www.facebook.com/photo.php?fbid=10152983140941562&set=a.10150098341946562.298490.737266561&type=1&theater


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https://www.facebook.com/photo.php?fbid=10152983471426562&set=a.10150098341946562.298490.737266561&type=1&theater


七一大遊行には、その年の香港の政治情勢が凝縮されていて
私はここでいつも「今の香港」「香港の民意」を学んできました。
(過去の七一に関心を持っていただいた方は、右脇にある
Archive(アーカイブス)から各年の7月のブログを読んでみてください)
なので、今年の人数の多さは体感としてわかります。
そして、今年、出発点のビクトリアパークを出てすぐの銅鑼灣で
2時間近く全然動けなかったのは参加人数の多さのためというより、
警備側がせき止めていたなど何か妨害があったとしか思えません。

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香港での民主活動の時に
なぜか台湾国民党の旗が混ざるのは最近の傾向ですが
(敵の敵は友、という感じで香港と台湾の民主派は
お互いに応援し支えあう関係になっていると思います)
今年はその向こうに・・・


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ん?

なぜか日本の国旗もはためいていましたw


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そっと近づいてみたら、掲げてたのは香港人グループ
「香港日本国交促進会」。
こんな主張しなくても仲良しだとは思うけど、ありがとうございます…

「香港は中国」「香港で起きたことは中国で起きたこと」という
単純な考え方がまだまだ多いと感じる日本。
一国二制度のもと、香港は法律も司法も教育も言語も通貨も
今のところ中国からは独立し、イギリス領時代のシステムを
踏襲しています。
だから、たとえば中国では見られないツイッターやフェイスブックも
香港の中では規制がなく、自由なのです。
(ちなみに2013年フェイスブック社調べだと、
フェイスブックの利用率は香港が世界一です)
一般的な日本のみなさんが、
もっと香港に関心を持ってくれますように!と思います。
今、香港で起きていることは、無関係な「海外のできごと」ではなく
これからの激動の時代に何かの参考になるかもしれません。

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さて、今年のこの7月1日市民デモのことは
日本でもある程度は報じられていたようですし、
その勢いは上の映像や画像を見てもらえば伝わると思うので
ここからはパレード当日の様子よりも、
なぜ今香港がこうなっているのかという最近の流れを
書いていこうと思います。
日本の記事だと「反中デモ」とか書かれていることが多いように
見えたけど、そんな単純なものではありません。
もちろん中国(中国化)が嫌、ということが根底にあるのですが
変貌していく香港の政治と自由に恐怖を感じて
「香港が大事」「香港を守りたい」という気持ちから行動をしている
香港人が多いと私は思います。

★普通選挙導入

まず、最大のポイントは「普通選挙導入」です。
香港では、「民主香港」を実現するために
自分たちの代表である香港行政長官(特首)を
一般市民が一人一票で選べる普通選挙導入が
ずっと希望されてきました。
実施するとされてからも、延ばされて延ばされて
やっと2017年に導入されることが決まりました。

が、ふたをあけてみたら
選挙の立候補者は中国中央政府が指定した「愛国者」である
という条件をクリアしていることが出馬の絶対条件とされていて、
その条件の定義は非常に曖昧でした。
結局、誰が出馬できるかは「選挙委員会」が決定することとなり、
その委員会メンバーは、ほぼ親中派で構成されています。

もちろん民主派政党及び市民は大きく反発。
「誰が出馬できるかは、市民が決める!
そうじゃないと、それは真の普通選挙ではない!!」
少なくとも国際基準に準じて選挙をしてほしいという申し立てをしますが、
香港政府(もしくは中国中央政府)の見解は
「そもそも選挙に国際基準なんてものは存在しない」というものでした。

この2,3年を振り返ると一番よくない状況の原因は
立法會(香港の国会にあたる機能)選挙で
民主派議員が当選しても決定権や絶対的影響力が小さいこと。
といっても、この議員枠は、もともと非常に不公平な
割り当てになっているのです。

立法委員會には2種類の議員が存在します。

(1)「功能組別」枠:議席全体の半分
教育界、医学界など各業界から選ばれる議員です。
ただし、その業界の人全員が投票できるのではなく
投票権は代表者にしかありません。
こうした各業界から選ばれる議員には、
時には「ゼロ票当選者」も出ます。
すなわち、競争相手がいないのです。
こうして選ばれた議員は、ほとんどが親中派議員です。

(2)「直接選挙」枠:議席全体の半分
一般市民の投票によって選ばれる議員です。
投票によって全議員が民主派になるわけはなく、
投票についてはさまざまな票数操作疑惑も報じられ、
いずれにしても民主派が主導権を得ることはできない
仕組みになっています。

ちなみに議員選挙の不公平さに関しては
2011年に香港時事話を書いたところを振り返っていたら
この【續香港政治劇場2011】で選挙の不正投票疑惑にも触れ、
「2012年は香港の未来にとって大きな年になりそうだ」なんて
書いていました。こちらもご参照ください。

こうした立法會議員事情から、
議会の中では特別な理由がなければ、
ほとんどの法案が通過してしまうのが香港の現実。
なので民主派議員(中心人物は長毛や黄毓民)にも
どうしようもないから、やることはといえば決議を伸ばすこと。
これが拉布(ラーイボー)。
日本の牛歩のような「時間稼ぎ」です。
これについては香港中が拉布中継に熱狂した2012年6月、
ここの【香港熱門!拉布戰】で紹介しました。

拉布戦についての是非はともかく
このように新中派と民主派が対立しながらも
なんとなくバランスが保たれてきたのが、
これまでの香港立法会でした。
しかし、そのバランスも大きく崩れはじめています。
それが如実に現れたのがこの問題でした。

★東北再開発問題(日本じゃないよ、香港だよ)

今年6月、中国との国境に近い香港郊外地域である
新界(ニューテリトリー)の東北地方発展調査のための費用を
立法会に求める議会がありました。
ここ数年、この東北プロジェクトは昔からある村をつぶす、
老人ホームを撤去するなどといった強硬な再開発計画で
推進されており、民主派政党及び市民団体による抗議活動が
活発になっています。
この東北プロジェクトは、香港政府いわく、
香港には住宅が足りないから東北を発展させる必要があると
主張していますが、
実際の計画では香港人が対象になるような一般住宅は少なく、
高級住宅地や中国本土の人のための特別エリアを作ろうとしている
実態が明らかになりました。

反対する民主派政党はもちろんこの予算案の通過を邪魔するために、
拉布戦術を展開しようとします。
しかし、この議会で主席は、反対派議員からの質問さえも許さず、
この議題についての追加討論も認めず、
議会のルールも完全に無視して、急いで予算案を通過させました。
議会はテレビで生中継されているにも関わらず堂々と。

それを風刺したヒジョーに短いアニメーション動画がこちら。




「主席、質問が・・・」

「投票を始めます!法案は通過しました!!議会終了!!!」


ギャグみたいな現実。
これはもう独裁です。


そして、もうひとつ、中国政府からの白書の存在。

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★中国の白書「白皮書(バッペイシュ)」

==香港における「一国二制度」実践白書==
それは法的なものではなく、中国の考え方・方針を示すものであり
中国政府が発表した香港に関する初めての白書です。

・「一国二制度」に変わりはないが、二制度の上には「一国」がある。
香港には高度自治を認めているが、その自由度は100%ではない。
中国が与えた権利の範囲内でのみ、香港は自由にできるものである。
それ以上はない。
余ることもない。

ざっくり書くと、そういう内容です。
中国が、はっきりと「香港を管理する」と明文化したのです。

また、白書の中には

・香港の裁判官は、中国を愛さなくてはならない

という文章もありました。


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これを受けて香港の司法界は、猛反発。
なぜならそれは「弁護士、裁判官は中立でなければならない」
という現代社会の常識を破るものだからです。

要するに中国の考え方・やり方は
お互い監視しあう三権分立ではなく、
「三権協力支配」状態になっています。

この白書によって香港にはもう非常警報が出た、
といっても過言ではありません。

香港政府(行政)も、かつてのように市民にばれないよう
裏でこそこそ中国中央の意向を気にするのではなく、
表で堂々とやりはじめています。

ただ、個人的には、
中国が香港に圧力をかけることを公言する意味は、
コントロールがうまくいっていない焦りと言い換えられるとも思います。


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中国の白書「白皮書(バッペイシュ)」と似た発音の
白皮豬(バッペイジュ)たちが戦車に轢かれそうな街頭アート。
権力が抑えようとすればするほど押さえ込まれない香港精神。


さらに、この数年間で警察の権力も甚大になってきています。
そして香港市民の誇りだった香港警察は、
市民の味方から、押さえ込む側になりはじめています。

法律全てを厳格に執行すると、生きにくい社会になります。
たとえばごみを捨てたら訴えられる、
犬が街でうんこしちゃったら飼い主が訴えられる。
もちろん全て「注意」されるべきことではありますが、
法的には大目に見ながら、良い社会を築いていくのが
普通の文明国家です。
ですが、警察の権力が大きくなると
自分たちが気に入らなければ何らかの理由にあてはめて
簡単に逮捕することができるようになります。

たとえばデモに参加している人を抑えようとするとき。
その人が少しでも批判的なことを言うだけで、
「警察に非協力的だから」という理由で逮捕できます。

こういうことを利用して、いわゆる過激派・活動家ではなく、
一般市民でも政治的立場が違う人を抑えていく傾向にあります。

こうした香港の現状から
今年の七一大遊行は参加者51万人にものぼる
史上最高規模となりました。

今年のテーマは
「香港を香港人の手によって救おう」
「特首(行政長官)は香港人自身で選ぼう!」

ドレスコードは白。
民主派の集まりでの服装色指定は最近の流行。
写真や映像で、群集の統一感と迫力が出ます。

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こういうこと書くと治安を心配されたりすることもありますが
先月【ここ】に書いたとおり、
香港は「世界有数の殺人事件が少ない都市」であり、
安全なのでご心配なくー。
デモも、これだけの人数が集まりながら暴動になることもなく
通行止めなど交通規制はありますが、参加者も定められた
範囲で秩序がある行動をし、見学している人たちもとても多いです。

そして毎年のように小さな子供たちやファミリーも参加する
この平和な昼の部(51万人参加部分)が終わると、
今年も夜の部が始まりました。

この夜の部では過激派活動グループも現れ、
警察との衝突があったり荒れる年もありますが、
今年の主役は、あの【愛国教育反対】で台頭した学生チーム學民思潮。

本題に入る前に、ここ2年の間に盛り上がってきた
「佔領中環(占領セントラル)」プロジェクトを紹介します。
「佔領中環」略して「佔中」は、いわゆる政治家ではなく、
学者たちが企画したもので2年かけてじっくりと進められています。
「佔領中環」は、政府が市民の意志を完全に無視して
無理矢理ニセモノの選挙を実施しようするタイミングで行動に移す
と計画されています。
最初にこの計画を提出した人は香港大学法律教授、
中文大学副教授、牧師さんの三人で、通称「佔中三子」。
中環は香港政治経済の中心で、日本の霞ヶ関のような場所。
そこを抗議のために市民で占領しようという「最後の手段」計画です。
今はまだ規模がわかりませんが、
想定では万人単位になるといわれています。
この計画の方針は

・平和に座り込みをする
・警察からやられてもやり返さない

香港政府も中国政府も、
ゆっくりと進行するこの佔領中環プロジェクトを脅威に感じており、
「この行為は違法行為であり、
若者が参加して逮捕されたら前科が残り将来に影響が出る」
などとPRするなど牽制を続けています。

前述のとおり「佔領中環」プロジェクトは普通のデモではなく、
2013年から学者たちの先導でじっくり進行しています。
たとえば、
「2017年からの普通選挙、一般市民が立候補できず、
中国中央の意向にあう人だけが立候補になる政府の法案は
受け入れられない。市民は本物の選挙が欲しい。
では、どんな法案がいいか?
それは一般市民に意見を求めましょう。」

ということで、今年6月、香港大學民意研究計画により、
「普通選挙実施の方法」について民意を問う市民投票が実施されました。


6月20日〜6月29日 オンライン投票期間
6月22日 街中に投票会場設置
投票資格:18歳以上の香港永久居民(香港永住権保有者)

投票にはIDナンバー(市民身分証明番号)が必要で
厳格に一人一票が管理されています。

広報役を担っていた大手メディア蘋果日報HPが
「国際級ハッカー」に攻撃されるなど妨害されながらも、
オンライン投票受付開始から1日で50万人が投票。

私もiPhoneアプリで投票。

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投票報告をしたフェイスブックのこの投稿に寄せられた
香港のみなさんのコメントから、
香港の想いが少しでも伝われば嬉しいです 。

https://www.facebook.com/photo.php?fbid=10152952281026562&set=pb.737266561.-2207520000.1404575017.&type=3&theater


6月30日。
受付締め切り後発表された投票人数は、
香港の総人口の1割を越す78.8万人にものぼりました。

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主催者は、この投票で決まった法案を政府に提出。
中身は「提名権(市民の立候補者指名権利)」の要求です。

これに対する香港政府 / 中国中央政府の反応は

「これは全く意味がない。
香港には市民投票は存在しない。」

というものでした。


ここで振り出しに戻りますが、
今香港での一番大きな対立がここにあります。

「政府が指定した人間が出馬する」
「市民が選んだ人間が出馬する」

今もその解決の方向は見当たりません。
ですので、「佔領中環」は今後間違いなく実施されると
市民は予想しています。


話は七一大遊行に戻ります。

今年の七一大遊行の昼の部終了後、夜の部として
「佔領中環」リハーサルともいえる学生たちの座り込みが
おこなわれました。學民思潮を中心に、参加人数は約8,000人。

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内容は、
デモの終着点周辺の中環にある皇后像広場に座り込み
ステージで演説したり歌ったりと平和な行動をするもので
夜通しでおこなうものの、
通勤に迷惑をかけないよう翌朝8時で解散という時間限定。

もちろん政府(警察)は甘く見てはいません。
深夜3時、学生たちの強制撤去を開始。
これによって、511人が連行され、
まとめて警察訓練所に拘留されましたが、
486人は指紋をとられることもなくお昼には釈放,
起訴される見込みは25人と報じられています。

釈放された学生たちが訓練所から街に戻るために
ミニバスに乗車した際、
すぐに事態を察した運転手さんは彼らから
運賃を受け取らなかったという逸話も報じられています。
「香港の未来は、キミたちに任せたよ」と。

全体的に見ると、
香港の反対活動は若者層中心に移行しつつあります。
理性派グループがあれば、過激派グループもあります。
何度も書いていることですが、
彼らは中国返還後の香港に生まれ、
返還前に移民という選択ができなかった人たちが多く含まれます。
資金的に余裕が作れる(逃げることもできる)30-40代とも異なり
彼らには逃げ道がなく、香港が100%自分の家です。
一番「自分たちの香港」を守りたいのは彼らです。
なので多少過激な行動に走ることも、私は理解できます。

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いつも集会場になった場所で、
積極的に呼びかけあってゴミなどを集めるのも
彼ら若者層が中心です。


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警察による深夜の強制撤去は生中継され、
ただ集まって座っているだけの学生たちが次々と警察に
抱えられて連行されていく映像が流れました。
それにより、民主支持派の香港市民の怒りはますます膨らみ、
逆にアンチ民主派は、こういう行動をする人は逮捕するべきと
喜びました。
現在、政治界だけが分裂しているのではなく
市民の間でも分裂が生じています。


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7月3日には、
七一大遊行主催の「民間人權陣線」メンバーの
5名が逮捕されました。
理由は「警察への非協力的態度」です。
さらに、参加者の安全のためにデモを先導していた
車のドライバーも逮捕。
理由は「車から降りたときエンジンをとめなかったから」です。
逮捕する理由を探して、逮捕する。
それが現実に起きています。

今日ここに書いたこと。

これが、「今、香港でおきていること」です。


今の香港にはいわゆる完全な民主はないけれど
香港人たちが築いてきた立派な民主の形があります。

「誰か」を待つのではなく、一般の香港人が団結して香港を守る。
香港の自由、香港の文化、香港の歴史。
香港が、これからも香港人の香港であるために。

こうして香港は自分たちで香港を救おうと団結すると同時に
世界に関心と助けを求めています。


長くなりましたが、この一ヶ月くらいの動きをまとめてみました。
そして大きな穴は、この香港激震の一ヶ月に、
香港民主派のカリスマ革命家、長毛議員がいなかったこと。

長毛議員は、起訴されていた器物破損罪
(民主活動中に公共物を破壊)で一ヶ月の実刑判決を受け
保釈申請が受理されず、6月12日から服役となりました。

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実刑判決により、長毛さんが短毛に。

なお、汚職などはもちろん厳格に処分されますが
香港ではこうした政治家の政治活動中に発生した刑罰で
辞職などの形で責任を問われたりすることは見たことがありません。
なぜなら政治犯はいわゆる「犯罪」とは異る性質を持ち
政治家が志のために戦うのは当然のことだから。
(もちろん器物破損なんて、やっちゃいけないことです)

今までも拘留されたり、執行猶予判決だったり
たびたび起訴を繰り返している長毛さん。

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投獄中も民衆にメッセージを送り、鼓舞。


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そして、7月5日、一ヶ月弱で刑期を終えて出所!!


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出所すると、早速「白皮書」を燃やす長毛議員www


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國雄さん、英雄になる!!
(長毛議員の本名は、梁國雄)

これから、民主派の活動は再び賑やかになりそうです。


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長毛議員が投獄された頃、
たまたま夕方の湾仔コンベンションセンターにいたら
政府関連行事に参加するらしき華やかに着飾った方々が
次々と車寄せから施設内に入っていくところを見かけました。
その時一緒にいた香港人の友達は、その様子を見ながら言いました。

「香港を売る人たちがここにいて、
香港を守ろうとしている人たちは今、刑務所にいる。
それが香港の現実」

私は、その言葉をずっと忘れないと思います。


七一大遊行は、主催者の逮捕など今も波紋を広げています。


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そして、先日、立法會で行政長官に向けてグラスを投げた
民主派議員の中心人物である黃毓民議員が
警察が暴行容疑で逮捕に動きはじめたことを受けて、
弁護士のアドバイスで「自首」しました。
こちらも動きが見逃せません。


これからの香港がどうなっていくのか、私にはわかりません。
3年位前までの「香港はだいじょうぶ」という楽観視が懐かしいです。

ですが、香港には香港人がいる。
香港人の団結力と香港を愛する強い想いがある。
だからきっと大丈夫。
そう信じて、
香港が明るい未来に向かうよう一緒にがんばりたいと思います。

2003年と2004年7月1日、
香港では当時の政権への抗議で約50万人が参加した
市民デモがありました。
中国政府への反逆を禁じ言論の自由を制限する内容の
香港基本法第23条 の立法への反対が主旨でした。
結果としてその抗議活動により、当時の行政長官の辞任へと
つながり、また23条の立法は10年過ぎた今現在でも
保留のままとなっています。
2003年、サーズ(SARS)打撃により
壊滅的な経済ダメージを受けていた香港での出来事。
これが、毎年7月1日恒例となった七一大遊行のはじまりです。
中国返還記念日で午前中には政府の祝賀式典があるこの日に、
午後から市民が大規模民主パレードをする皮肉が香港らしいです。
政治を動かす「行動する民意」。
香港人が自分たちで築いてきた立派な「香港の民主」です。

希望明天會更好。
香港加油!!


2014年7月 香港にて


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りえ

2000年〜香港移住。

香港永久居民。

香港TVタレント(電視節目主持)

日本夜景応援大使

関西観光大使

座右の銘は「芸人魂」「騎牛搵馬」

香港最長寿の訪日観光番組、香港地上波Viu TV「日本大放送 Go!Japan TV」レギュラー出演中。


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