現在日本でストレングスコーチをしている野仲直樹です。
以前もいくつか記事を書かせて頂いています。自己紹介的な記事も前に書きましたので、気になる方はそちらもチェックして頂けると嬉しいです。
また、本題に入る前に私のブログのスタイルは日記のような形で書きたいことを書く!といったスタイルのため目次などは特に設けていないため、読みにくい場合やまとまっていないこともあると思いますがご了承ください。
今回のブログの内容は実際に経験したアメリカのS&Cコーチの就活と若干闇のような部分についてです。
もうアメリカから帰国して一年以上経ちますが、当時を振り返っていきたいと思います。正直あまり良い思い出ではありません。
その前にまずはインターンシップの話を少しだけしたいと思います。インターンシップでしっかりと実際のコーチたちから教わりながら、下っ端として経験することはアメリカ留学を醍醐味だと思いますし、アメリカで働く上で必要不可欠の経験になりますし、日本に帰ってきてからも同世代より頭が抜けた状態が作れると思っています。
よく聞く質問で、オーストラリアやヨーロッパの大学などもSports Scienceが強いと聞くけれど結局アメリカの方がいいの?のようなものがあります。オーストラリアや他の国の大学やS&C業界に特別詳しくないですが、アメリカはS&Cコーチとして経験ベースに学べるシステムができているということが一番の強みだと思っています。正直よっぽど大きく、お金のある大学のプログラムで最新のテクノロジーを授業で学べたり、実験できたりしない限り、学ぶ内容はざっくり一緒です。特に学士レベルだと、どこの大学も基礎のAnatomy, Physiology, Biomechanicsなどを学びます。カリキュラムに大きく差がないのであれば、しっかりとしたS&Cコーチとしての教育システムができているアメリカで学ぶことは将来的にアドバンテージになると思います。改めて言っておきますが、オーストラリアやヨーロッパの大学のインターンシップ事情や大学のカリキュラムの違いを知らないため、もしかしたらアメリカと同じくらい教育システムの部分で確立しているかもしれません。
もう一つアメリカでS&Cを学ぶメリットとして私が大切だなと思う部分は、コーチとしての部分を大切にしているというところです。最近ですと、最新のテクノロジーを用いてチームや選手を管理し、それをもとに最も効果的で効率的なトレーニングプログラムを提供することが注目され過ぎているイメージがあります(特に日本で)。アメリカではSports Scienceの部分だけではなくコーチングやリダーシップ、コーチとしての部分をかなり学べると思います(また言いますが、他の国のことはあまり知らないためこのイメージが間違っているかもしれません)。Scienceの部分ではある程度正解があり、誰がやっても似たような内容になりReplaceable(置き換えが効く状態)になってしまいます(もちろん高いレベルに行くのであればSports Scienceの部分もめちゃくちゃ大切です)。自分達がS&Cトレーナーと言われていないのには理由があると思っています。なのでコーチとしてどんなコーチなのかという部分は大きく影響する部分だと思っています。最終的に選手といかにいい関係性を築いて、自分のプログラムをこなしてもらえるかになってくると思っています。ですので、その部分をしっかり学べた、気づかさせてくれたアメリカの経験はとても生きていると感じています。
かなり話はずれてしまいましたが、最後にインターンシップについてのコメントをするのであれば、インターンシップと言えど、本気で向き合わないと受け入れてもらえない可能性もかなりあります。私が通っていた大学のインターンシップの時も2回ほど面接がありました。D1の大学や有名Private Sector のトレーニング施設のインターンを探している時もビデオレター的なものや複数回の面接がありました。もちろん面接で落ちた時もありました。なので、無給のインターンとは言え、仕事の面接のように捉えて、応募する前にできる限りの努力をしておくことをお勧めします。
さて、ようやく本題に入りますが私が経験したアメリカでの就活についてです。
私は、2年間通っていた大学でインターンをし、最後の夏にD1大学のインターン(コロナの関係でバーチャルインターンでしたが)を受けていました。しかし、金銭的な面で大学院に行くことも難しく(Graduate Assistantのポジションを貰えたとしても生活費の面で懸念あり)、春学期に向けてだったため、GAのポジションの空きがそもそも少ないという状況でした。継続して大学でコーチをしたかったので、大学のPaid Internshipを探していました。
そもそもPaid Internshipの求人はかなり少なかったですが、小さめのD1の大学がPaid Internを募集していたので応募しました。内容は週に20時間程度だが、自分のチームを持ち、自分のプログラムでトレーニングを進めることができ、それ以外の時間はアメフトやバスケなどの手伝いをするといったものでした。複数のオンライン面接を終え、最終的にオファーをもらいました。D1の大学でお金をもらえてコーチができることがかなり嬉しかったです。
通っている大学と州が違ったため、引越しまでしてウキウキしながら準備をしていました。
しかし、一番最初の直接会ってのミーティングでとんでもない事実が発覚しました。まずは、すべて無給だということ。さらに、自分のチームは持てない。アメフトのアシスタントとしてフルタイムでサポート。時間は朝の4時30分くらいから準備を始め、夜は練習のスケジュールによっては19時から21時ごろに終わる。と言われました。お金の話をすると、学内でバイトがあるよって話だったと言われました。しかし、正直バイトをする時間なんてないスケジュールでした。それなのに平気で昼の2時間の空きの時間でバイトすればいいと言ってきました。他にもGAのポジションあるよって言いながら、学費の免除をなければStipend(ちょっとしたお給料)もないただの無給インターンでした。
私が通っていた大学の時のコーチがD1の大学だと逆にインターンを雑に使ったり、ただ人がいないのを補うために使ったりするということを以前に聞いたのを思い出しました。D1の大学はD1のブランドを使ってうまくやっている大学もあるということです。特に今回のケースはかなり小規模のD1の大学で明らかにお金がなく、都合のいいスタッフを探している様子でした。自分の他にも同じアシスタントがいるよと言っていましたが、全員インターナショナルでした。なので蓋を開けてみれば勉強熱心なインターナショナルの学生をD1で経験できるよっていう餌で釣っているようなことでした。
その後は、コロナがまた大変になってきていた時期でもあり、アメリカでまた一から仕事を探す気にならなかったこともありで、日本への帰国を決めました。
この経験から私が伝えたいことは、可能な限り教科書に沿った方が将来が順調に進むと思うということです。学士の時にインターンで基礎を作り、修士でGAのポジションをとり自分のプログラムを進め、その後にアシスタントやプロの世界にいくというのが無難なルートです。もちろんたまたま悪いところに引っかかってしまっただけですが、中には一生懸命なインターナショナルの学生を逆手にとってくるケースもあることを忘れないでください。
かなり好き放題書かせてもらいましたが、この記事で少しでも学びや役に立つ情報があればと思います。
読んで頂いた方、ありがとうございました。
以前もいくつか記事を書かせて頂いています。自己紹介的な記事も前に書きましたので、気になる方はそちらもチェックして頂けると嬉しいです。
また、本題に入る前に私のブログのスタイルは日記のような形で書きたいことを書く!といったスタイルのため目次などは特に設けていないため、読みにくい場合やまとまっていないこともあると思いますがご了承ください。
今回のブログの内容は実際に経験したアメリカのS&Cコーチの就活と若干闇のような部分についてです。
もうアメリカから帰国して一年以上経ちますが、当時を振り返っていきたいと思います。正直あまり良い思い出ではありません。
その前にまずはインターンシップの話を少しだけしたいと思います。インターンシップでしっかりと実際のコーチたちから教わりながら、下っ端として経験することはアメリカ留学を醍醐味だと思いますし、アメリカで働く上で必要不可欠の経験になりますし、日本に帰ってきてからも同世代より頭が抜けた状態が作れると思っています。
よく聞く質問で、オーストラリアやヨーロッパの大学などもSports Scienceが強いと聞くけれど結局アメリカの方がいいの?のようなものがあります。オーストラリアや他の国の大学やS&C業界に特別詳しくないですが、アメリカはS&Cコーチとして経験ベースに学べるシステムができているということが一番の強みだと思っています。正直よっぽど大きく、お金のある大学のプログラムで最新のテクノロジーを授業で学べたり、実験できたりしない限り、学ぶ内容はざっくり一緒です。特に学士レベルだと、どこの大学も基礎のAnatomy, Physiology, Biomechanicsなどを学びます。カリキュラムに大きく差がないのであれば、しっかりとしたS&Cコーチとしての教育システムができているアメリカで学ぶことは将来的にアドバンテージになると思います。改めて言っておきますが、オーストラリアやヨーロッパの大学のインターンシップ事情や大学のカリキュラムの違いを知らないため、もしかしたらアメリカと同じくらい教育システムの部分で確立しているかもしれません。
もう一つアメリカでS&Cを学ぶメリットとして私が大切だなと思う部分は、コーチとしての部分を大切にしているというところです。最近ですと、最新のテクノロジーを用いてチームや選手を管理し、それをもとに最も効果的で効率的なトレーニングプログラムを提供することが注目され過ぎているイメージがあります(特に日本で)。アメリカではSports Scienceの部分だけではなくコーチングやリダーシップ、コーチとしての部分をかなり学べると思います(また言いますが、他の国のことはあまり知らないためこのイメージが間違っているかもしれません)。Scienceの部分ではある程度正解があり、誰がやっても似たような内容になりReplaceable(置き換えが効く状態)になってしまいます(もちろん高いレベルに行くのであればSports Scienceの部分もめちゃくちゃ大切です)。自分達がS&Cトレーナーと言われていないのには理由があると思っています。なのでコーチとしてどんなコーチなのかという部分は大きく影響する部分だと思っています。最終的に選手といかにいい関係性を築いて、自分のプログラムをこなしてもらえるかになってくると思っています。ですので、その部分をしっかり学べた、気づかさせてくれたアメリカの経験はとても生きていると感じています。
かなり話はずれてしまいましたが、最後にインターンシップについてのコメントをするのであれば、インターンシップと言えど、本気で向き合わないと受け入れてもらえない可能性もかなりあります。私が通っていた大学のインターンシップの時も2回ほど面接がありました。D1の大学や有名Private Sector のトレーニング施設のインターンを探している時もビデオレター的なものや複数回の面接がありました。もちろん面接で落ちた時もありました。なので、無給のインターンとは言え、仕事の面接のように捉えて、応募する前にできる限りの努力をしておくことをお勧めします。
さて、ようやく本題に入りますが私が経験したアメリカでの就活についてです。
私は、2年間通っていた大学でインターンをし、最後の夏にD1大学のインターン(コロナの関係でバーチャルインターンでしたが)を受けていました。しかし、金銭的な面で大学院に行くことも難しく(Graduate Assistantのポジションを貰えたとしても生活費の面で懸念あり)、春学期に向けてだったため、GAのポジションの空きがそもそも少ないという状況でした。継続して大学でコーチをしたかったので、大学のPaid Internshipを探していました。
そもそもPaid Internshipの求人はかなり少なかったですが、小さめのD1の大学がPaid Internを募集していたので応募しました。内容は週に20時間程度だが、自分のチームを持ち、自分のプログラムでトレーニングを進めることができ、それ以外の時間はアメフトやバスケなどの手伝いをするといったものでした。複数のオンライン面接を終え、最終的にオファーをもらいました。D1の大学でお金をもらえてコーチができることがかなり嬉しかったです。
通っている大学と州が違ったため、引越しまでしてウキウキしながら準備をしていました。
しかし、一番最初の直接会ってのミーティングでとんでもない事実が発覚しました。まずは、すべて無給だということ。さらに、自分のチームは持てない。アメフトのアシスタントとしてフルタイムでサポート。時間は朝の4時30分くらいから準備を始め、夜は練習のスケジュールによっては19時から21時ごろに終わる。と言われました。お金の話をすると、学内でバイトがあるよって話だったと言われました。しかし、正直バイトをする時間なんてないスケジュールでした。それなのに平気で昼の2時間の空きの時間でバイトすればいいと言ってきました。他にもGAのポジションあるよって言いながら、学費の免除をなければStipend(ちょっとしたお給料)もないただの無給インターンでした。
私が通っていた大学の時のコーチがD1の大学だと逆にインターンを雑に使ったり、ただ人がいないのを補うために使ったりするということを以前に聞いたのを思い出しました。D1の大学はD1のブランドを使ってうまくやっている大学もあるということです。特に今回のケースはかなり小規模のD1の大学で明らかにお金がなく、都合のいいスタッフを探している様子でした。自分の他にも同じアシスタントがいるよと言っていましたが、全員インターナショナルでした。なので蓋を開けてみれば勉強熱心なインターナショナルの学生をD1で経験できるよっていう餌で釣っているようなことでした。
その後は、コロナがまた大変になってきていた時期でもあり、アメリカでまた一から仕事を探す気にならなかったこともありで、日本への帰国を決めました。
この経験から私が伝えたいことは、可能な限り教科書に沿った方が将来が順調に進むと思うということです。学士の時にインターンで基礎を作り、修士でGAのポジションをとり自分のプログラムを進め、その後にアシスタントやプロの世界にいくというのが無難なルートです。もちろんたまたま悪いところに引っかかってしまっただけですが、中には一生懸命なインターナショナルの学生を逆手にとってくるケースもあることを忘れないでください。
かなり好き放題書かせてもらいましたが、この記事で少しでも学びや役に立つ情報があればと思います。
読んで頂いた方、ありがとうございました。
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