トラベルクリニック海外渡航者センター     品川イーストクリニック

海外渡航・出張・旅行・留学を予定している方へ、世界各国の感染症情報や流行っている病気などをいち早くお届け。トラベルクリニック渡航者センター品川イーストクリニックでは、海外滞在を快適に過ごせるよう健康面から皆様を応援しております。

概要

2017年9月26日、WHOは、ナイジェリアのバイエルサ(Bayelsa)州のYenagoa地方行政区(LGA)において、サル痘のアウトブレイクの疑いがあるとの警告を受けました。指標集団はある一つの家族として報告されました。これらの患者のすべては、4週間にわたって同様の症状、発熱および全身性皮膚発疹を呈しました。集団への疫学調査によると、感染したすべての症例は、発症前約1ヶ月間、サルと接触していました。
 
2017年9月のアウトブレイクの発生から2018年9月15日までの間に、25州と1領域において、合計269例の疑わしい症例が報告され、そのうち16州と1領域において、115例がサル痘と確認されています。また、7例の死亡が登録され、そのうち4例は以前から免疫不全状態の患者でした。確認された症例には2人の医療従事者が含まれていました。最も影響を受けた年齢層は21-40歳であり、確認された症例の79%が男性でした。
 
2018年には合計76例が報告され、そのうち37例がサル痘と確定、1例がほぼ確実、2例が死亡しました。これらの症例は、14州(Abia、Akwa-Ibom、Anambra、Bayelsa、Cross River、Delta、Edo、Enugu、Imo、Lagos、Nasarawa、Oyo、Plateau、Rivers)及び連邦首都領域(FCT)で報告されました。
 
ウイルスの遺伝子配列の解析結果は、ヒトからヒトへの感染の証拠を有する複数のサル痘ウイルス(MPXV)がヒト集団へ導入されたことを示唆しています。分離株は西アフリカ、ナイジェリア1971株と密接に関連しています。
 
2016年以降、中央アフリカ共和国、カメルーン、コンゴ民主共和国、リベリア、ナイジェリア、コンゴ共和国、シエラレオネなどのアフリカ中西部の国々(図1)から散発的にサル痘患者の発生が報告されています。
 
figure1_20181005
図1:2010年から2018年までに、ヒトおよび動物のサル痘症例が報告されたアフリカ諸国

公衆衛生上の取り組み

WHOと連邦保健省はナイジェリア疾病管理センター(NCDC)を通じて、州保健省と協力し、疑わしい症例を調査し、接触者を監視しています。強化されたサーベイランスがすべての州、特に最も被害を受けた州と連邦首都地区において進行中です。さらに、全国規模のサル痘対策の暫定的な指針が再検討され、地域単位のサル痘対策の研修が2018年10月に開始される予定です。

2018年10月、米国疾病予防管理センター(CDC)と共同で動物のサーベイランスが開始されます。この調査は、いくつかの被害を受けた州の野生生物保護区における、研修から始まります。

WHOのリスク評価

サル痘は、偶発的なヒトへの感染を伴う人獣共通感染症で、中西部のアフリカの熱帯雨林で散発的に発生します。サル痘は、天然痘と同じウイルス群Orthopoxvirusに属するサル痘ウイルス(MPXV)によって引き起こされます。

サル痘ウイルスには、コンゴ盆地と西アフリカ、2つの異なる系統群(clade)が存在します。臨床症状および疫学的特徴において、これら2つの系統群間のヒトへの病原性には差異があります。自然界における感染動物は未知のままですが、アフリカ土着の齧歯類が潜在的な感染源の可能性があるという証拠があります。狩猟や野生動物の肉の消費を通じた、サル痘ウイルスに冒された生きている動物や死んだ動物との直接的な接触は、ヒトへの感染を引き起こします。サル痘は限定的な症状に留まり、通常14~21日以内に自然に治癒します。重度の症例は子供の間でより一般的に起こり、ウイルス曝露の程度、患者の健康状態および合併症の重篤度に関連します。致死率はその時々の流行により大きく異なるが、記録された症例においては1~10%でした。サル痘ウイルス感染を防ぐワクチンやサル痘の特別な治療方法はありません。

WHOからのアドバイス

流行地域/国に住む住民や旅行者は、齧歯類、有袋類、霊長類などのサル痘ウイルスに感染しているおそれのある、生きた動物、病気の動物、死んだ動物との接触を避けるべきであり、野生動物の肉の摂食や調理を控えるべきです。石けんと水またはアルコールベースの消毒剤を使用する手指衛生の重要性が強調されます。最近の旅行および予防接種歴に関する情報を含めて、旅行中または帰国時のいかなる病気についても、すべての医療従事者に報告する必要があります。

サル痘ウイルス感染の疑いがあるか、感染が確認された患者をケアする医療従事者は、標準、接触および飛沫感染の予防措置を実施すべきです。

サル痘ウイルス感染が疑われる人および動物から採取したサンプルは、適切に装備された研究所で訓練を受けたスタッフが処理する必要があります。

迅速な接触者の追跡とサーベイランス措置、そして、ヘルスケア提供者の間で輸入される新興疾病に関する認識を高めることは、二次症例の予防とサル痘ウイルスのアウトブレイクの効果的な管理に不可欠です。

WHOは、現時点で利用可能な情報に基づいて、ナイジェリアへの旅行や取引に関する制限を推奨していません。

出典

狂犬病は、狂犬病ウイルスに感染した動物に咬まれるなどして感染する病気です。

狂犬病は、狂犬病ウイルスに感染した動物に咬まれるなどして感染する病気です。
日本・英国・オーストラリア・スガンジアビア半島の国々など、一部の地域を除いて全世界に分布しています。
発病するとほぼ100%死亡する危険な病気です。
大抵は、動物に咬まれたり、傷口を舐められたり、動物の唾液が目、鼻、口から入り込むことによってうつります。
犬や猫からうつることが多いのですが、サル、キツネ、アライグマ、マングースやコウモリなどの野生動物からもうつります。
従って、現地では、動物にむやみに触らない・近づかないようにしましょう。
 

万が一、滞在中に犬などの動物に咬まれた場合には、

  • すぐに傷口を石鹸と流水で洗いましょう。
  • 症状がなくても、また大きな傷でなくても、現地医療機関を受診し、ワクチン接種を行って下さい。症状が出るのに10日から数年かかりますが、症状がでると、ほぼ100%死亡します。
  • 咬まれた国によっては適切な治療を受けられない場合があります。その場合には、ワクチン接種を受けるために帰国するか、医療水準の高い他の国に向かう準備を行って下さい。
  • 帰国後、旅行中に動物に咬まれたもしくは引っかかれたことを医師に告げて下さい。

狂犬病の発生状況(2016年)

000032874

世界各地の狂犬病媒介動物

000032880

参考

狂犬病 (厚生労働省)

狂犬病 (FORTH)

狂犬病とは (国立感染症研究所)

※世界狂犬病デーについて
2006年、世界で狂犬病の根絶を目指す団体・予防連盟(Global Alliance for Rabies Control)が設立され、その翌年の9月28日、世界狂犬病デー(World Rabies Day)として制定されました。9月28日は、狂犬病ワクチンを開発したパスツールの命日です。
 


>>狂犬病について詳しく見る

メディアリリース (WHO西太平洋事務局) 2018年9月9日

   韓国は、中東呼吸器症候群(MERS)の輸入例を正式に報告しました。これは2015年のアウトブレイクが終わって以来、韓国国内で初めて見られた症例です。
 
 この症例は、8月16日から9月6日まで仕事のためクウェートに渡航した61歳の男性です。彼は韓国に戻った直後に発熱、下痢、呼吸器症状で入院し、現在は隔離されて治療を受けています。
 
 韓国の国際保健規則に関する国の連絡窓口(National International Health Regulations Focal Point)は、9月8日に世界保健機関(WHO)に報告しました。同じ日、MERSであることが検査室で確認されました。
 
 この症例は珍しいものですが、MERSが中東以外の地域で出現することもあります。医療施設における適切な感染予防と感染管理措置、接触者の追跡、公衆通信などの迅速な対応策の実施によって、感染拡大のリスクを最小限に抑えることができます。WHOは、必要な対応について韓国疾病管理予防センター(KCDC)と協議しており、必要に応じて、さらなる支援を行う用意があります。
 
 MERSは、2012年にサウジアラビアで最初に確認された新規コロナウイルス(MERS-CoV)に起因しています。その後、WHOはこの病気のモニタリングを続けており、27カ国から2200件以上の検査室確定症例が確認されました。典型的なMERS症状には、発熱、咳、息切れなどがあります。肺炎は一般的ですが、常に存在するとは限りません。下痢を含む胃腸症状も報告されています。約3分の1の症例では、この病気は致命的です。
 
 この疾病とヒトコブラクダとの間には関連性があるように見えますが、これまでの大部分のヒトの症例は医療施設で発生しています。このウイルスは、患者と看護している人の間など緊密な接触がない限り、ヒトからヒトへと容易には感染しないようです。したがって、感染予防および管理措置の実施は、医療施設におけるMERS-CoVの予防にとって重要です。
 
 WHOは、MERS-CoVに関連する渡航または貿易の制限、または入国審査entry screeningの適用を推奨しません。
 
  厚生労働省検疫所 FORTHより

このページのトップヘ