トラベルクリニック海外渡航者センター     品川イーストクリニック

海外渡航・出張・旅行・留学を予定している方へ、世界各国の感染症情報や流行っている病気などをいち早くお届け。トラベルクリニック渡航者センター品川イーストクリニックでは、海外滞在を快適に過ごせるよう健康面から皆様を応援しております。

 Gavi(ワクチンと予防接種のための世界同盟)が、2月14日と15日に、WHOアフリカ事務所を訪れたこと紹介されました。Gaviは、子どもの予防接種プログラムの拡大を通じて、世界の子どもの命を救い、人々の健康を守ることを目的とし、民間、公的機関がともに参加し組織された同盟です。黄熱などのワクチン接種キャンペーンの記事でも、度々、出てくる組織なので紹介させていただきます

ワクチンと予防接種のための世界同盟

 Gavi(ワクチンと予防接種のための世界同盟)事務局の最高顧問らが、2月14日と15日にWHOアフリカ地域事務所(WHO AFRO)を訪問しました。WHO AFRO の主導の下で、WHOとGavi が協調して、ワクチン接種や保健医療体制を強化する(ことに取り組む)アフリカ地域の各国を支援するための強化活動ついて話し合うことが目的でした。

 両組織は互いに、(課題の)優先順位と、それぞれの改革のための計画を含めた計画を示しました。共同で各国への支援を実施すべき課題についても提起され、解決策についても提案されました。このうち、Gaviが定めた国で援助(TCA)を行う活動資金の活用率が低いことが話し合われています。各国での活用率を向上させるための支援に対して、WHOAFROは、新たにGavi-TCAから提供された援助資金による各国でのWHO予防接種スタッフの接種活動など、WHOのポリオ/予防接種に関する報告義務の項目を拡大しています。また、四半期毎に地域レベルと国レベルでの進捗状況を検討することを制度化しています。(このように)WHO AFROの改革と変革への計画は、Gaviが定めた国での援助(TCA)を行う活動の遂行能力を向上させることに貢献すると考えられてきました。

 WHOアフリカ地域事務局長であるMatshidiso Moeti博士は、GaviとWHOとの継続的な連携の必要性を話題に挙げました。また、WHO AFROの主導者が、Gaviが支援する国のWHO担当者がとともに、Partner Engagement Framework (PEF:支援組織の参加の枠組み) とTCAが十分に責任を果たせるように、取り組むべきことを再確認しました。さらに、彼女は、より多くの国内の人的・物的資源を発見するための移行時期を活用することで、Gaviからの支援国が徐々に自立して行けるように援助していくことが必要であることも強調しました。

 Gaviと地域事務所の間での見落としのない支援の在り方と最適な調整方法についても、この訪問で話し合われました。


厚生労働省検疫所 FORTHより

2017年2月16日付で汎米保健機関(PAHO)より、アメリカ大陸での黄熱の発生状況に関する情報が更新されました。

アメリカ大陸での黄熱の発生状況

 2017年第1週から第5週までに、ブラジル、ペルー、コロンビア、ボリビアで黄熱患者が報告されています。コロンビアとペルーからは、感染の可能性の高い患者1人と3人が、それぞれに報告されました。ボリビアでも患者1人が調査中と報告されました。一方、ブラジルでは、確定患者と疑い患者の調査が続けられています。

 ブラジルとボリビアでの発生状況は、次のようになっています。

ボリビア保健省からは、ELISA法検査で黄熱IgMに陽性の患者が報告されました。患者は、28歳男性の旅行者で、2017年1月8日から9日にかけてボリビアの(ラパス県)Caranavi(カラナビ)行政区に行きました。そこで感染したようです。1月28日に、患者は、症状発現のために地域にある病院を受診し、その後、チリにある民間の診療所に搬送され、2月13日に、彼は退院しました。この患者は、感染の可能性のある間に、ボリビア国外に出ていたことになります。
 ボリビアには、黄熱が常在しています。2012年までは、さまざまな規模の流行が繰り返し発生していました。2013年以降は、数例の散発的な報告があるだけでした。

 ブラジルでも、黄熱は常在しています。さまざまな規模の流行が繰り返し発生していました。今回の流行での確定患者数は、過去数十年間にみられた患者数を上回っています。
 ブラジルでは、2016年12月1日から2017年2月15日までに、黄熱患者1,236人(確定患者243人、破棄108人、疑い患者および調査中の患者885人)が報告されました。このうち、197人(確定患者82人、破棄3人、調査中112人)が死亡していました。死亡率(CFR)は、確定患者で34%、疑い患者で13%でした。
 疑い患者と確定患者が感染した可能性の高い地域は6州となっています。バイーア州(12人)、エスピリト・サント州(130人)、ミナス・ジェライス州(967人)、リオ・グランテ・ノルテ州(1人)、サンパウロ州(10人)、トカンティンス州(3人)からでした。一方、確定診断された患者は、エスピリト・サント州(31人)、ミナス・ジェライス州(208人)、サンパウロ州(4人)の3州に分布していました。確定診断された患者のうち、80%が21歳から60歳までの男性でした。
 確定診断された死亡者数は、ミナス・ジェライス州で70人、サンパウロ州で3人、エスピリト・サント州で6人でした。疑い患者と確定患者を合わせた死亡率は、高い順に、サンパウロ州で75%、ミナス・ジェライス州で34%、エスピリト・サント州で29%でした。
 週毎の発症者数および州毎の発生分布に基づくと、減少の傾向がみられます。この傾向がこれからの数週間も続くかどうかを見極めるために、引き続き、発生状況を監視する必要があります。

 また、人以外の霊長目において、動物での集団感染の発生647件が報告されました。このうちの342個体で黄熱への感染が確認されました。
 人以外の霊長目における集団感染は、Alagoas州(アラゴアス)、バイーア州、ゴイアス州、エスピリト・サント州、マットグロッソ・ド・スール州、ミナス・ジェライス州、Paraná州(パラナ)、Pernambuco州(ペルナンブーコ)、リオグランデ・ド・ノルテ州、Grande do Sul州(リオグランデ・ド・スール)、Santa Catarina州(サンタ・カタリーナ)、サンパウロ州、Sergipe州(セルジッペ)、トカンティンス州から報告されています。ブラジル以外のアメリカ大陸の国や地域から、現在の流行の発生に関連した黄熱患者は報告されていませんが、現在調査中の動物での流行発生は、ブラジルが国境を接している、マットグロッソ・ド・スール州(ボリビアとパラグアイと国境を接する)、サンタ・カタリーナ州(アルゼンチンと国境を接する)、リオグランデ・ド・スール州(ウルグアイとアルゼンチンと国境を接する)、パラナ州(アルゼンチンとパラグアイと国境を接する)で報告されており、国境を接する国々、特に共通の生態系をもっている地域に、ウイルスが拡がるリスクのあることが示されています。

 このような発生状況に対応して、連邦、州、市町村の各公衆衛生を担当する規制当局は、さまざまな活動を実施しています。ミナス・ジェライス州、エスピリト・サント州、サンパウロ州、バイーア州、リオ・デ・ジャネイロ州へは1,250万本のワクチンが配布されました。
 現段階で、集団感染の発生における伝播にネッタイシマカが関与している証拠はありません。しかし、現在の黄熱の発生における感染伝播のサイクルが変化する可能性は残されています。


厚生労働省検疫所 FORTHより


黄熱について詳しく見る
ブラジルに海外渡航(赴任)・海外旅行をする際のワクチンや感染症について詳しく見る
ペルーに海外渡航(赴任)・海外旅行をする際のワクチンや感染症について詳しく見る

2017年1月31日に、WHOはブラジルでの黄熱流行の拡大を受けて、一時的にワクチン接種の推奨地域を拡大しました。以下の地域を旅行した場合には、リスク国からの渡航者として黄熱予防接種証明書の提示を求められることがありますので、ご注意ください。

 ブラジルのいくつかの州では、サルおよび森林でサルと蚊との間で発生した黄熱ウイルスの伝播による人での感染から、黄熱の感染が激しさを増しています。これらの事例は、以前は黄熱の伝染のリスクがないと考えられていた大西洋沿岸地域で発生しています。そのため、以下の地域では、国際的に渡航する者に対して新たに黄熱ワクチンの接種が推奨されています。

 バイーア州:黄熱の伝播リスク地域が拡大し、南部と南西部の次の行政地区が含まれています。
Alcobasa、Belmonte、Canavieiras、Caravelas、Ilheus、Itacare、Mucuri、Nova Visosa、Porto Seguro、Prado、Santa Cruz Cabralia、Una、Urusuca、Almadina、Anage、Arataca、Barra do Chosa、Barro Preto、Belo Campo、Buerarema、Caatiba、Camacan、Candido Sales、Coaraci、CondeUba、Cordeiros、Encruzilhada、Eunapolis、Firmino Alves、Floresta Azul、Guaratinga、Ibicarai、Ibicui、Ibirapua、Itabela、Itabuna、Itagimirim、Itaju do Colonia、Itajuipe、Itamaraju、Itambe、Itanhem、Itape、Itapebi、Itapetinga、Itapitanga、Itarantim、Itororo、Jucurusu、Jussari、Lajedao、Macarani、Maiquinique、Mascote、Medeiros Neto、Nova Canaa、Pau Brasil、Piripa、Planalto、Posoes、Potiragua、Ribeirao do Largo、Santa Cruz da Vitoria、Santa Luzia、São Jose da Vitoria、Teixeira de Freitas、Tremedal、Vereda、Vitoria da Conquista;

 エスピリト・サント州:Vitoria(ヴィトリア)の都市部を除く全地区が黄熱の伝播のリスクがありとされています。

 リオ・デ・ジャネイロ州:ミナス・ジェライス州とエスピリト・サント州に隣接し、北部の次の行政地区で黄熱の伝播のリスクがあるとされています。
 Bom Jesus do Itabapoana、Cambuci、Cardoso Moreira、Italva、Itaperuna、Laje do Muriae、Miracema、Natividade、Porciuncula、Santo Antonio de Padua、São Fidelis、São Jose de Uba、Varre-Sai、Campos dos Goytacazes、São Francisco de Itabapoa、São João da Barra.

 黄熱の伝播のリスクがあると考えられた、これらの新しい地域の決定は、まだ予備的ものです。情報は、定期的に更新されます。

 WHOは、ブラジルの黄熱リスク地域と上記の挙げた拡大リスク地域を渡航する国際旅行者に対して、次のようなアドバイスをしています。

旅行は、少なくとも10日前に黄熱の予防接種を受けること(単回の接種で生涯にわたり黄熱に対して免疫力を発揮します)
蚊刺しを避けるための対策を行うこと
黄熱の自他覚症状に注意を払うこと
黄熱が伝播するリスク地域の旅行中および帰宅後には、自他覚症状に対し医療施設を受診できるようにしておくこと


厚生労働省検疫所 FORTHより


黄熱について詳しく見る
ブラジルに海外渡航(赴任)・海外旅行をする際のワクチンや感染症について詳しく見る

このページのトップヘ