2009年11月15日

業務連絡:11月29日まで留守にします

今月17日から29日まで日本に一時帰国することになりました。恐縮ですが、その間、オーディオ機器個人輸入のサポート業務は休止させていただきます。

前回の帰国時にはゆうけいさん宅を訪問させていただき楽しい思い出ができました。同様のことを考えていたのですが、今回は滞在期間が短く家族との予定だけでスケジュールが一杯になってしまいました(残念!)。
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2009年11月12日

ZYX Airy 3 MCフォノカートリッジ

B先輩がよく口にする<ハイファイの法則その1>は、"You don't know what you're missing."というものだ。直訳すれば「何が欠けているかはわからない」、意訳すれば「改善された音を聴いて初めて、それまでの音に何が欠けていたかがわかる」というようなことだろうか。(ちなみに<ハイファイの法則その2>は、"Everything matters."つまり「何をやっても音は変わる」である(笑)。)


生まれて初めて購入したターンテーブルに初めて導入したステレオカートリッジはオルトフォンのKontrapunkt-bだった。色付けの少ないニュートラルな、価格のわりに優秀なカートリッジとの評判があり、経験豊かな先輩の推奨に従って選択したものだ。

その音には当然満足していたのだが、ライラのモノラルカートリッジ、ドリアンを手に入れてから「うーむ…」と思うことが増えていった。活き活きとして華麗、躍動感にあふれていながら嫌な音を出さないドリアンの音と比べると、それまでニュートラルだと思っていたオルトフォンの音はやや鈍重で、しかも中高域に妙にぎらつく部分があるように思われた。

カートリッジやアームのセッティング、プリアンプの中の真空管なども調整してみたが、どうもすっきり解決しない。真空管の組み合わせをドリアンによるモノ再生やCDがうまく鳴るように設定するとオルトフォンの音がきつくなり、オルトフォンに合わせて調整するとモノ再生とCD再生がどんよりした音になってしまうのだ。

ZYX Airy 3-Xそうこうしているうちに、B先輩からZYXR1000 Airy 3というステレオカートリッジを譲ってもらうことになった。彼はEARのDisc MasterというターンテーブルにHeliusのOmegaというトーンアーム2本でアナログ再生を楽しんでいるのだが、最近のお気に入りカートリッジは光悦のローズウッド・シグナチュア(かなり古いもの)とGradoの最新・最高峰モデルStatement1なので(どちらも素晴らしい!)、ZYXAiry 3の出番はないのだという。

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2009年11月08日

Graham Dechter Live!5

Graham Dechter Quartet10月8日、Graham DechterのデビューCD発売記念ライヴに行ってきた。Steamersに行くのは久しぶりだったが、まだ店長は僕のことを覚えていてくれ、ステージ近くの席に案内してくれた。ご存じの通り、僕は若干23歳の新人ギタリストGraham Dechterに大注目している。9月にはThe Poll Winners Tributeという企画のトリオでのライヴを見に行ったし、本人曰く「世界初の」インタビューを行った(笑)。その内容は現在発売中の『ジャズ批評152号』の連載コラムに掲載しているので、興味のある方はぜひご購入いただきたい。
ジャズ批評 2009年 11月号 [雑誌]
B002SZ3MK0


Right on Timeさて、Graham DechterのデビューCD『Right On Time』は、Clayton-Hamilton Jazz OrchestraのボスであるJeff Hamilton (drums)、John Clayton (bass)にTamir Hendelman (piano)を加えた、超豪華なラインアップで録音された。グレアムは、Barney KesselやWes MontgomeryからPeter Bernsteinを経たモダンジャズギターの伝統をしっかり受け継いだ正統派のギタリストで、ロサンゼルスでも最高のリズムセクションを得て録音されたCDもがっちりスイングする素晴らしい内容だ。

このオールスター・バンドが一堂に会した発売記念ライブには、グレアムの家族(お父さんは映画音楽を手がける編曲者でジャズサックス奏者でもある)や友人もたくさんやってきていた。ジェフ・ハミルトンやタミール・ヘンデルマンはSteamersの常連でよく見かけるが、ジョン・クレイトンはビッグバンドの運営や教育者、編曲者としての活動が忙しいようで、こうしたスモールコンボでベーシストとしての活躍を見る機会はあまり多くない。そういう意味でも貴重なコンサートだった。
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2009年10月25日

POさん宅試聴会

PO system9月21日、Vivid Audioやラックスマン等のオーディオ機器を米国に輸入しているPOさんのお宅に行ってきた。閑静な住宅地にある大邸宅で、家の中心にある2階まで吹き抜けの大広間の一角に、取り扱いブランドの製品を集めたオーディオシステムがある。

Vivid Audio G1 Giya 1目玉はVivid Audio G1 Giya。南アフリカのメーカーで、設計者はあの有名なB&Wノーチラスを設計したLaurence Dickie。ツイーターからウーファーまで独自のドライバーを使い、ノーチラスと同様に振動板の背圧をドライバーに直結したチューブ・アブソーバーで受け止めて減衰させる方式を全ドライバーに採用。奇抜な形をしたキャビネットはケブラーとカーボン繊維を使った強化樹脂製で、上部の丸まった「ツノ」のような部分はウーファー(225mmのドライバー2基を並行駆動!)のチューブ・アブソーバーとして機能する。全ドライバーはネジなどを使わず、シリコン系のOリングを介して取り付けられるフローティング構造で、キャビネットに直接振動が伝わらないよう配慮されるなど、斬新な技術を惜しみなくつぎ込んだステートメント・スピーカーだ。

PO rack Brinkmann LuxmanB1やK1といった、Vividのより小さなモデルは何度か聴いたことがあったが、トップモデルのG1 Giyaを聴くのはこれが初めて。組み合わされた機器は、Vividと同じくPO氏が米国に輸入しているラックスマンの超弩級モノブロックアンプB-100fをはじめとする電子機器。音の良さから、CDはユニバーサルプレーヤーDU-80、SACDは2チャンネル専用SACDプレーヤーのD-08で再生しているとのこと。アナログ系はドイツのBrinkmannで、マッシブなプラッターを擁するBalanceターンテーブルに同社のトーンアーム、カートリッジはEMT製品をBrinkmannが改造したモデル。アナログ再生系だけで小売価格は4万ドルほどにもなる強力なシステムだ。

Vivid Audio G1 Giya loudspeaker
Luxman B-1000f Monoblock Amplifier
Luxman D-08 SACD Player
Luxman C-800f Control Amplifier
Luxman DU-80 Universal Player
Luxman E-1 Phonostage
Brinkmann Balance Turntable
Brinkmann Tonearm
Brinkmann/EMT cartridge
Argento Audio cables
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2009年10月20日

Manley Labs工場見学記

Manley089月20日、地元オーディオ同好会の月例会で、Manley Labsの工場見学に行ってきた。工場はロサンゼルス東方、うちから車で45分くらいのChino(チノ)という町にある。Manley Labsはもともと南アフリカ出身のDavid Manley氏がイギリスで立ち上げ、後にチノに移転したVacuum Tube Logic (VTL)が母体。VTL内のブランドとして誕生し、後にVTLから独立。VTLの方はManley氏の息子であるLuke Manley氏が運営するようになった。

オーディオ業界では珍しい若い女性社長のEveAnna Manleyさんは、Manley Labsで働いていたところをDavid Manley氏に見初められて結婚。その後1996年にDavid Manley氏が突然「引退」してヨーロッパに行ってしまったため、予期しない形で会社の運営を引き継ぐことになった。スキューバダイビングとオートバイとロックが好きな、明るく気さくな女性だ。ハンダ付けから始まって工場のあらゆるポジションをこなした経験とエネルギッシュなパーソナリティで、主を突然失ったManley Labsをますます発展させてきた。数々のオーディオメーカーが中国等に生産拠点を移すなか、「Made in USA」にこだわり、地元経済に密着した経営を行っている。

Manley Labsは我が同好会とは縁が深く、4年前にも工場見学をさせてもらったので、今回は2回目ということになる。事業の8割はプロ用機器で、高級真空管マイク(David BowieやBritney Spears等が愛用)、マイクプリ、ミキサー等を世界中に輸出している。家庭用ハイファイ部門では、高音質・多機能のリファレンス級フォノ・プリアンプSteelheadや、ユニークなデザインのインテグレーテッド・アンプStingrayを筆頭に、真空管の良さを活かした製品群を展開している。(スキューバが好きなEveAnna社長は、製品名に海の生物や魚の名前をつけることが多い(笑)。)
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2009年10月15日

Jeff Hamilton Graham Dechter Christoph Luty Trio Live!4

Radisson Culver Club 19月19日、ロサンゼルス国際空港にほど近いホテルRadisson LA Westside内にあるCulver Clubに行ってきた。毎週金曜日にジャズ・ライヴを提供するディナールームとして8カ月ほど前にオープンした、LAの比較的新しいジャズスポット。4人がけのテーブルが20ほどあるこぢんまりとした部屋で、ステージには段差がなく、ピアノとごく小さなSRシステムだけがあるというインティメットなセッティングだ。

Radisson Culver Club 2Culver Clubでのジャズは、Merle Kreibich(ドラマーPaul Kreibichの奥さん)が運営するブッキング・エージェンシー、In-House Musicがホテルに企画を売り込んで始動した。In-House MusicはCrowne Plaza LAXホテルでも毎週木曜日にジャズライヴをプロデュースしている。LAでは、Jazz Bakeryが今年5月に移転のため一時閉鎖を余儀なくされてから、ジャズシーンの中心にぽっかりと穴が空いたような状況が続いている。あわせて週2日とはいえ、In-House Musicが運営を始めた2カ所の新しいジャズスポットは、ジャズのライヴ・パフォーマンスを継続させミュージシャンに活躍の場を与えるうえで重要な役割を果たしていると思う。

Hamilton Luty Dechter Trioさて、この日のパフォーマーは、LAを代表するベテラン・ドラマーJeff Hamilton、彼のレギュラー・ベーシストChristoph Lutyと、僕が最近断然注目している若手ギタリストGraham Dechter。50年代後半に数々のヒット作を出したThe Poll Winners(バーニー・ケッセル、レイ・ブラウン、シェリー・マン)のアレンジを、彼らなりの解釈で演奏しようというトリビュート企画である。ジェフ・ハミルトンは有名なグループLA4でシェリー・マンの跡を継いだ、いわばシェリー・マン直系のドラマー。クリストフ・ルティの師匠はジョン・クレイトンであり、その師匠はレイ・ブラウン。グレアム・デクターはバーニー・ケッセルを「理想のギタリスト」のひとりとして研究しつくしている。この3人のウェストコースト・ミュージシャンによるポール・ウィナーズ・トリビュートは、人脈という点でも興味深い。

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2009年10月13日

Count Basie Orchestra & Nnenna Freelon Live!4

Count Basie Orchestra & Nnenna Freelon 19月から10月にかけてはジャズとオーディオの両面でとても盛りだくさんのスケジュールだった。RMAFのレポートはフレッシュなうちにと思って早めに書いたが、ここからまた少しさかのぼって記事を書いていこうと思う。

Count Basie Orchestra & Nnenna Freelon 29月12日(Grant Stewartのコンサートの翌日!)には、家から1時間半ほど車を運転して、カリフォルニア州立大学ノースリッジ校(Cal State Northridge)に行ってきた。Count Basie Orchestraとスペシャルゲスト、Nnenna Freelonのコンサートだ。

カウント・ベイシー楽団は、リーダーが死去したいわゆるゴースト・バンドの中でも人気が高く、現在はBill Hughesの指揮のもとで世界中を回って演奏を続けている。ゴースト・バンドの運営路線としては、昔からのアレンジをそのまま演奏し続けるのか、新しいレパートリーを積極的に取り入れて進化していくのかという難しい方向選択を迫られるが、今回のコンサートはその2つの路線の両方を味わえる貴重な機会となった。

というのも、第1部ではBill Hughesが指揮をとって昔ながらのヒット曲を披露し、第2部ではゲストのNnenna Freelonが登場し、(比較的)若手のトロンボーン奏者兼アレンジャー、Dennis Wilsonが指揮を引き継いで自らの新しいアレンジを演奏したからだ。
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2009年10月11日

RMAF 2009レポート(3)

今回初めて参加したRMAF。主催者の発表によると、3日間の来場者は約3,700名、出展企業数は470、展示部屋の数は150以上。僕は展示部屋のひとつでDJをやっていたのであまり時間がなかったが、休憩をもらって足早にいくつかの部屋を見て回った。このシリーズの最後に、駆け足の写真レポートをお届けしよう。

RMAF 2009 Avalon AspectAvalonの新型スピーカーAspectがAyreの機器で鳴らされていた。筐体は小さいが低域もしっかり出ていたし好印象。他の部屋で聴いたIndraよりこっちの方が良かった。

RMAF 2009 TAD Reference 1TAD Reference 1とBel Cantoの機器の組み合わせ。Andrew Jones氏がデモをやっていたが、ここもさすがに好印象。

RMAF 2009 Vivid Audio Giya友人でもあるPO氏の部屋では、Vivid Audio G1 GiyaをLuxmanの最高級アンプでドライブしていた。Brinkmannの新しいターンテーブルでDiana KrallのLive In Paris(ORGのアナログレコード)をかけていたけど、とても良かった。

RMAF 2009 Hansen EmperorHansenのEmperorをアキュフェーズのアンプでドライブ。解像度の高い精緻な音。

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2009年10月10日

RMAF 2009レポート(2)

RMAF 2009 Room 542 - system今回のRMAFでは、Concert FidelitySilicon Arts Designは2つの部屋で異なるスピーカーを組み合わせて出展していた。ふたつめの部屋では、香港のKingSoundによるフルレンジ静電型スピーカーKingをフィーチャー。それ以外の機器はトランスポートがWeiss EngineeringのJason、DACはConcert FidelityのDAC-040。プリアンプは従来モデルに6dBのゲインを追加したCF-080の最新型CF-080LSX、そしてパワーアンプは静電型SPをドライブすることを念頭に置いて電流供給能力と最大出力をパワーアップした新製品ZL-200である(ZL-120の出力デバイスを倍にしたもの)。

RMAF 2009 Room 542 - electronicsケーブル類はFMS Cableで統一、電源コンディショナーはSound Application。ラックはHarmonic Resolution Systems(HRS)のMXRスタンド。削りだしアルミ製の枠に、大理石を中心に70もの部品を組み合わせた棚板、コンポジットの外枠にバーズアイメープルのゴージャスな突板仕上げで、価格はなんと2万ドル。

RMAF 2009 Room 542 - rack静電型SP「King」はアメリカでの小売価格がペア8000ドルと比較的手頃な価格だが、優秀な前段機器との組み合わせで素晴らしい音を奏でていた。当然ながら隣の部屋のHansen Princeとはまたキャラクターが異なっていたが、静電型特有の抜けがよく歪みの少ない中高域はとても美しい。マクロ・ダイナミクスや低域の量感は当然ながらHansen Princeには及ばないが、静電型にしては優秀な方だと思う。
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2009年10月08日

RMAF 2009 レポート(1)

RMAF 2009 Room 538 - system10月2日から4日までデンバーで開催されたRocky Mountain Audio Fest(RMAF)に行ってきた。コロラド州オーディオ同好会が2005年に始めた手作りのオーディオショウ。今年でまだ6回目だが、毎年どんどん規模が大きくなっており、ピュアオーディオに限ればCESより充実していておもしろいとの評判だ。また、基本的に業界関係者しか参加できないCESと違い、一般のオーディオファンに開放されているのもこのショウの特徴である。

RMAF 2009 Room 538 - rack今回は、先日記事を書いた日本のメーカー、Concert Fidelity & Silicon Arts Designの展示の手伝いと、僕自身が運営するオンラインショップEastwind Importのプロモーション活動を兼ねての参加である。
ショウの前日10月1日の午後に現地入り。Concert Fidelityが出展する2部屋のセッティングを手伝った。ひとつめの部屋は、話題のHansen Audio(カナダ)のPrince V2スピーカーとの組み合わせ。トランスポートは改造されたEsoteric UX-1、DACはConcert FidelityのDAC-040(管球式出力段を備えたハイブリッド設計で、DACチップはあえてノンオーバーサンプリング(NOS)タイプを採用。この製品はEmjoyTheMusic.comというウェブマガジンでBest of 2009賞を受賞した)、プリアンプはCF-080LS、パワーアンプはZL-120(この2機種については以前の記事を参照のこと)。インターコネクトとスピーカーケーブルはKubala-Sosna Emotionで統一。ラックとアンプスタンドはStillpoints。電源コードと電源コンディショナーはSound Application
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jazzaudiofan
ジャズとオーディオが好きで、アメリカに住んでます。Audiogon等を通じてアメリカからオーディオ機器を個人輸入したい方のサポートを始めました。詳しくはこちらをご覧下さい。